「オラァ!ロイヤルストレートフラッシュ!」
「だぁ〜!また負けた〜!」
「何でそんなに強いんだよ?イカサマしてんのか?」
「女同様、勝利の女神は俺に惚れてるんだよ!」
他のバウンティハンターとポーカーをして金を稼ぐ新
結局賞金首だったはぐれ悪魔は、リアスが消滅させてしまったので報酬は0
討伐した後はオカルト研究部の部室に招待され、リアスがシャワーを浴びているのを堂々と観察しようとしたり、お茶を飲んだり、一誠に『新流、良い女とセッ◯スする時のルール4ヶ条』をレクチャーしたり、国民的人気アニメ『ドラグ・ソボール』を熱く語り合ったりで時間を潰してしまい、その日の報酬金額は過去最低記録を更新してしまったのだ
なので現金を賭けた(本来は違法)ポーカーで勝負しているのが新の現状である
「よっしゃあ!もう一勝負やんぞ!」
「次こそ負かしてやる!」
「いつまでも勝てると思うなよ!」
―――――――――
「どうだ!ストレート!」
「ちくしょう……ワンペア……」
「俺なんか役無しだ〜(泣)」
「新、お前はどうなんだ?」
新は自分の手札5枚を上に掲げ、勢い良くテーブルに叩きつけ公開する
「
ああああ!」
「うがぁあああああ!」
その日は閉店までポーカーをやり通し、相手プレイヤーの財布を空っぽにした
――――――――――
次の日、昼間は特にこれと言った用事が無かったので町で女性達とお茶を飲んだりキスしたりして時間を潰し、夜はバイクで移動しながら予定を練っていた
目ぼしい賞金首はいなかったので、このままキャバクラに行ったり、また賞金引換所のバウンティハンター達とギャンブルをするつもりでいる
「今日はいつになく良い夜だ。最高のセッ◯スにありつけるかもしれ―――――」
キキィッ!突然バイクを一軒家を少し過ぎた所でストップさせる新
端に駐車してメットを外してから一軒家を見る
「何だ?血の臭い?それにこの異様な気配は………」
一軒家から漂う変な空気と血の臭い
ジッと見ていると中から耳を貫くような怒声が聞こえてくる
「はぁぁぁぁぁぁぁああああああああああっ!?バカこいてんじゃねぇよクソアマが!悪魔はクソだって教会で習っただろうがぁ!お前マジで頭にウジでも湧いてんじゃねぇのか!?」
新は一瞬で不快感を覚えた
この男の怒声は女に対しての物だから
殺気を全身から滲み出して一軒家にズカズカと侵入
そしてリビングらしき部屋で展開されている光景を目にする
逆さに貼り付けられ、内臓が飛び出した死体
足から血を流して膝をつく一誠
服を裂かれ、乳房を揉みしだかれてる金髪のシスター
シスターを押さえ付けて乳房を揉みしだく白髪の少年神父
それを見て、新は1秒で答えを導き出した
このクソ神父殺す……と
右腕に鎧を展開し、視認されないスピードで少年神父を殴り飛ばす
神父は家具を巻き込みながら壁に大激突
「………新!?何なんだその腕は!?」
「んな事より、お前足は平気なのか?」
「イッセーさん!」
金髪のシスターが一誠に近付き負傷した箇所に手を当てる
すると、シスターの手のひらが淡い緑色の光を放つ
光に包まれた一誠の傷が治癒されていく
「スゲェなあんた。おっぱい丸出しで傷を治癒するとは恐れ入ったよ」
「え……?あっ!いやんっ!」
やっと自分の格好に気が付いたシスターは今まで見えていた乳房を隠す
勿論、一誠も今まで見ていた
「ごめんなさい、イッセーさん。私なんかの為に………」
「いや、大丈夫だアーシア。俺こう見えて結構頑丈だから」
「その割にはさっき膝をついていたよな?」
新がツッコミを入れた後に家具を飛び散らせる神父の姿があった
「いってぇ、いってぇええええええなぁあああああああ!このクソ悪魔に加担するクソ人間がぁああああ!このフリード様を無視して盛り上がってんじゃねぇええええよぉおおおおおおっ!」
「うるせーよクソ神父。こんな良い娘を泣かしてんじゃねぇ。俺の前でふざけた真似をした罪に対する判決は――――――拳百万発で顔面整形の刑だ」
ゴキゴキと音を鳴らす新の右腕
一誠はハッと気付き、新の右腕について疑問をぶつける
「新、その腕―――――俺と同じ
「俺にも分からん。ただ
「なぁにくっちゃべってやがんだぁああああ!あぁあああああ!?」
クソ神父フリードが光の剣で斬りかかってきたが、新は鎧の右腕でガード
新は目を細め、光の剣を薙ぎ払って鳩尾に拳を叩き込む
威力を増大させる為にインパクトすると同時に捻りを入れる
そのせいでフリードは口から吐瀉物を出す
更に新は追い打ちに、左足にも鎧を展開してフリードの脇腹を蹴る
1度地面にバウンドしてから再び壁に激突
力の差は歴然だった
「つ、強ぇ……!」
「ゲホッ、ゲホッ!ふっざけんな!ふざけてんじゃねぇよっ!このクソがぁああああああっ!」
「黙れ」
低い声音を放ってフリードを踏みつける新
左手で首を掴んで持ち上げ、鎧の右拳をブチ込もうとする
その瞬間、側で魔方陣が赤い光を放つ
見覚えのある紋章からリアス率いるグレモリー眷属達が現れた
「兵藤くん、助けに来たよ――――って、竜崎くん来てたんだ」
「あらあら。またお会いしましたわね」
祐斗がスマイルを送り、朱乃が微笑みながら挨拶
小猫は無言で新の方を見ていた
「イッセー、ゴメンなさいね。まさか、この依頼主のもとに『はぐれ
リアスが一誠に謝る
「『はぐれ
ポイッとフリードを放り投げると、新は常備している手配書を広げる
「思い出した!こいつ危険度上位クラスの賞金首、フリード・セルゼンじゃねぇか!しかも賞金額は300万!ラッキー!」
意外な事にクソ神父フリードは賞金首となっていた
「リアス・グレモリー。悪いがこいつの始末は俺に任せてくれないか?バウンティハンターとして、これ程の賞金首を見逃す訳にはいかねぇんだ」
「本当なら私が消し飛ばしてあげたいけれど、良いわ。その代わり質問に答えてくれる?あなたのソレは
リアスが新の右腕を指差す
一誠からも同じ質問をくらったよと前置きをしてから話す
「以前俺が話した堕天使によれば、
「でも、ソレが
「――――っ!部長、この家に堕天使らしき者達が複数近づいていますわ。このままでは、こちらが不利になります」
何かを察知したのは朱乃だった
堕天使と言う言葉で新が思い浮かぶのはレイナーレ、カラワーナ、ミッテルトの3人
だが今回はその気配に加えて数が増えている事に気付く
「……朱乃、イッセーを回収しだい本拠地へ帰還するわ。ジャンプの用意を」
「はい」
「部長!この子も一緒に!」
一誠がアーシアの手を持ってリアスに言うが、魔方陣を移動出来るのは悪魔だけで、しかもリアスの眷属しかジャンプ出来ない事を言われてしまう
「イッセーさん。また、会いましょう」
「アーシア!」
シスターは涙を浮かべながらも、笑顔を見せて一誠の手を優しく突き放す
本当なら自分も一緒に逃げたいのに、これ以上一誠を危険な目に遭わせない為に自ら………
新は強い女だなと心の中で感じた
そして魔方陣が光り、リアス達はその場から姿を消した
新もフリードの首根っこを掴んで逃走を図る
「おい。アーシアって言ったな?あんたも逃げるぞ」
新はアーシアの手を取ろうとしたが、アーシアは手を伸ばす素振りを見せなかった
「あなたも……逃げてください。私のせいで、これ以上ご迷惑をお掛けする訳にはいきません……」
「あんた何でそんな事を言うんだよ?」と言おうとした新だが、彼女の真剣な涙に言葉を失った
新は知っている………この涙は覚悟を決めた者の、自分の命を懸けた者の涙だと
「俺もまたまだ弱いのかな………なら、逃げたい時はいつでも頼れ。俺にも一誠にもな。何となく分かる。あいつは必ずお前を助けに来る―――――もちろん俺も一緒だ」
新は賞金首を抱えて、崩壊した壁から脱出した
―――――――――
「あのシスターが『