ハイスクールD×D ~闇皇の蝙蝠~   作: サドマヨ2世

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開始!異空間での修行!

「ん〜!お菓子美味し〜!」

 

「お兄さん気前良いね」

 

「そうか。そいつは良かったな……で、何でお前らが俺ん家の住所を知っている?レーティングゲーム以降の接点なんざ欠片も無いんだが……?」

 

新がストレートに疑問をぶつけると、『戦車(ルーク)』のイザベラが紅茶を一口飲んで答える

 

「うん。実はリアス・グレモリーの『女王(クイーン)』から密かに、君の家の住所を聞いたんだ。君にしか頼めない用件なのでな」

 

「朱乃からッ!?つーかあの人はなんで人ん家の住所をバラしたがるんだッ!?俺のプライバシーがどんどん失せていくじゃねぇかッ!」

 

新はこの場にいない朱乃に住所をバラされた怒りをぶちまけた

 

ハァッと重い溜め息を吐いて本題に戻る

 

「それで?俺にしか頼めない用件ってのは何なんだよ?」

 

「それなんだが、あの結婚式以来ライザー様は完全に塞ぎ込んでしまって。私達は暫く、奥方様の計らいでこっちの世界に行ける様になったんだ」

 

「引きこもりか……まぁ、無理もねぇか。俺と一誠にリアス部長を取られた挙げ句、闇人(やみびと)の『ビショップ』に惨敗しちまったもんな」

 

「その闇人(やみびと)が今問題となって困っているんだ。ライザー様が弱体化したと言う噂が蔓延して、私達眷属は闇人から頻繁に襲撃を受ける様になってしまった」

 

チェスやレーティングゲームのみならず、あらゆる戦いにおいて『(キング)』は他の駒を動かす司令塔みたいな存在

 

その司令塔が機能しなくなれば、他の駒もどう動くべきか分からなくなってしまう

 

恐らく、司令塔が動かない隙に他の駒―――――即ちライザー眷属を倒してから『(キング)』を討ち取り、フェニックス家を滅ぼしてしまおうと言う目論見だろう

 

「成る程な。『(キング)』以外の駒を全員討ち取ってから、ゆっくり『(キング)』を始末するってところか」

 

「このまま私達がやられたら、間違いなくライザー様も闇人に……だから頼む!私達を鍛えてくれ!協力してくれそうな人材はお前しかいない!」

 

「「お願いお兄さん!」」

 

「お願いします!」

 

カーラマインが頭を下げたのを引き金にイルとネル、ミラ、雪蘭(シュエラン)、イザベラが頭を下げて新に懇願する

 

新は足を組んで暫し考えた

 

「ん〜。まぁレーティングゲームでは敵だったが、闇人に狙われてるなら話は別だしノーサイド。分かった、協力しよう」

 

新の承諾を聞いた6人はすぐに顔を上げて礼を言い、新は早々と行き支度を済ませる

 

「じゃあ善は急げだ。早速向かうぞ」

 

「向かうって何処に?」

 

「修行場にだ」

 

 

―――――――――

 

 

ライザー眷属を引き連れた新は、いつも行ってる酒場兼賞金引換所に到着した

 

「よっ、マスター」

 

「おう、新か。どうしたんだ?そんな上玉の嬢ちゃん逹を連れて。援交で捕まえたのか?」

 

「違ぇよ。チョイと修行させる為に連れてきたんだ」

 

「修行?あぁ、あそこを使うのか。嬢ちゃん逹、頑張れよ〜」

 

マスターはにこやかに手を振って新達を見送る

 

奥の方へ進んでいくと、『修行の間』と書かれた扉の前に着く

 

「さて、ここが今から入る『修行の間』だ。これからこの中で修行を行う」

 

「「この中で?」」

 

「この『修行の間』はちょっとした異空間の世界になっている。時間の流れが非常に遅いから修行に最適の空間なんだ。簡単に説明すると、こっちの時間1分が向こうでは1日になる」

 

「1分で1日!?つ、つまり……向こうでの10日は、こちらでは10分しか経過していないと言う事か?」

 

「その通りだカーラマイン。更に言ってしまえば30分で1ヶ月。1時間で2ヶ月分の修行が出来る」

 

「「すご〜いっ!」」

 

双子に誉められる中、新は『修行の間』の扉を開ける

 

白い光で何も見えないが、新は構わず進んでいく

 

ライザー眷属逹6人もあとに続いた

 

 

「……っ?ここは……ジャングル?」

 

扉を潜って出てきたのは、密林や湖、遺跡などが見える不思議な場所だった

 

ライザー眷属逹は興味津々の様子で周りを見回す

 

「よしっ。今から2ヶ月、この場所で修行を(おこな)うぞ。覚悟は良いな?」

 

新が確認すると、勿論だと言うようにライザー眷属は頷いた

 

因みに1日目は軽く修行の説明をするらしい

 

「それで?まず最初は何をするの?」

 

「まずは基礎体力を付ける為のランニングだ」

 

「ランニングか。それならまだ容易いな」

 

「おっと、甘く見てると痛い目に遭うぜ?まずはあの林まで走るぞ」

 

新を先頭にライザー眷属一行は林までランニングを始めた

 

数十分経過して、一同は木々がズラ〜っと並ぶ林に到着

 

この時点でミラ、イルとネルは少し息があがっていた

 

「次はこの木々の間を潜っていく様に走るぞ。全部な」

 

木の間を潜って走行距離を伸ばしながら走り続ける

 

新は一足先に階段が作られた山に到着した

 

「お〜い、遅ぇぞ〜」

 

「はぁ……はぁ……結構キツいものだな」

 

「竜崎新は……汗ひとつ、かいていないぞ……」

 

「あら……?あとの3人は?」

 

雪蘭(シュエラン)の後ろにいた筈のミラ、イルとネルはまだ後方にいた

 

3人は激しく息切れしながらようやく追いついた

 

「お、お兄さん……まだ走るの……?」

 

「もう……疲れたよぉ……足が……」

 

「つ、次は……何処を走るのよ……?」

 

「既にバテバテだな。次はこの階段を登って頂上の(やしろ)まで行くぞ。段数が多いから、別に歩いても構わねぇ」

 

ライザー眷属逹はホッとして階段を見上げた

 

しかし、目的地の社は豆粒程の大きさに見えるまでの距離があり、見なければ良かったと全員が後悔した

 

 

―――――――――

 

 

「「「「「…………」」」」」

 

「おやっ。このランニングだけで驚きの白さに」

 

新は余裕で屈伸運動をしているのに対し、ライザー眷属逹は既にグロッキーとなっていた

 

「お〜い。まだ最初だっつぅのに諦めるのか?」

 

「ま、待ってくれ……少しキツ過ぎないか?せめて……少し休憩を」

 

「この階段を降りて、さっきの道を戻れば休憩だ。行くぞ、時間を無駄にするな〜」

 

新は階段をスイスイと降りていき、ライザー眷属逹も覚束ない足どりで階段を降りる

 

そして再び林の中をさっきと同じ様に走り、最初に出てきた場所まで戻る

 

休憩と昼食を済ませた後に、広大な湖まで連れていき修行を再開させる

 

「ね、ねぇ?修行を再開するのも良いけど……汗かいちゃって気持ち悪いの」

 

「安心しろ。この湖で洗濯して乾かしとけ。その間はこの湖を泳いで往復してもらう」

 

「えっ?私達、着替え持ってないのよ?まさか裸で泳げって言うの?」

 

雪蘭(シュエラン)が恐る恐る聞くと、新は「当たり前だろ」と一蹴した

 

「そ、そんな!服が乾くまでずっと裸なの!?」

 

「「お兄さんのエッチ蝙蝠!」」

 

「やっぱりあなた変態よ!」

 

「喧しいなお前ら。イザベラとカーラマインを見てみろ。もう準備してんじゃねぇか」

 

見てみると、イザベラとカーラマインは服を脱いで裸体を晒していた

 

少し恥ずかしそうにしてるが、修行で強くなる為だと我慢している

 

「竜崎新……あまりこっちを見ないで……やっぱり恥ずかしいんだ」

 

「は、恥ずかしいけど……ライザー様のお力になる為だ。ここは耐えるのみ……」

 

イザベラとカーラマインを見て、残りのメンバーが覚悟を決めて服を脱いでいく

 

見事に全裸となり、新はここでの修行を説明する

 

「この湖での修行メニューは至極単純だ。ここから向こう岸まで泳ぎ、岩にタッチして戻ってくる。それを20往復だ」

 

「に、20往復ね。分かったわ」

 

全裸のライザー眷属逹が一斉に水に浸かり泳ぎ始める

 

「あ、1つだけ注意点を言っておく。この湖にはメガロドンって言う人喰い鮫が3匹いるから、喰われないように泳いで来いよ〜」

 

「ガボッ!ちょっと!そんな大事な事はもっと早く――――――ひぃぃいいいいっ!既に来てるぅぅぅぅうううっ!」

 

新が洗濯した服を乾かしてる間、ライザー眷属逹は3匹の人喰い鮫と壮絶な鬼ごっこを繰り広げた

 

20往復終了後、まだ洗濯物は乾いてなかった

 

ライザー眷属逹は仕方なくパンツだけでも身につけ、次の修行に移行する

 

「りゅ、竜崎新。この格好で次は何をしようと言うんだ?」

 

「ん?次か?ラストはな――――――俺と組み手だ」

 

それは死刑宣告に限りなく近い発言だった

 

下着一枚で新と組み手

 

確実に裸にされるオチが見えた……

 

「安心しろ。服は脱がさない」

 

「「「「「ホッ……」」」」」

 

「その代わり本気で殴るっ☆」

 

全員がまた驚きの白さに変わり、組み手中に巨大なクレーターが15個出来上がったとか何とか……

 

 

―――――――日没時

 

 

地獄の修行1日目がやっと終了

 

6人全員は地面に倒れ込んでい

 

「これで1日の修行が終了だ。明日からはこれを自分達だけで行ってもらう。時間を無駄にしない様にな。それと―――――明日からこいつを着て、今日やったトレーニングメニューをこなせ」

 

新が取り出したのは映画等で女スパイが着る様な黒いタイツスーツ

 

ライザー眷属逹は疲労困憊の体に鞭を打ってソレを見る

 

「……何、それ……?」

 

「こいつは特殊繊維で作られたトレーニングスーツだ。伸び縮みするからどんな体型にもフィットする。更に汗などの水分を含むと重量が増す優れもの。1㎏から300㎏まで調節が可能だ。これで修行の成果が大幅にアップするぜ☆」

 

只でさえキツいのに重りを付けてのトレーニング

 

彼女逹は明日から、何回か死ぬかもしれないと悟った……

 

 

 

――――――修行開始から1週間が経過したある日、ちょっとした事件が起きていた

 

 

「「お風呂入りたい!」」

 

1週間目の修行終了後、双子の『兵士(ポーン)』イルとネルがそんな事を言い出した

 

「風呂なんてある訳ねぇだろ。行水で我慢しろ」

 

「ヤダヤダヤダ〜ッ!お風呂入りたい〜ッ!」

 

「お風呂お風呂お風呂〜ッ!」

 

2人は新の腕を掴んでブンブン振り回す

 

新は喝を入れようとするが、他の4人からも同意見が出される

 

新は頭を掻きながらどうしたもんかと顔を歪ませる

 

そんな時に双子が――――

 

「お兄さん♪お風呂作ってくれたら」

 

「一緒に入って良いよ♪」

 

キュピーンッ!

 

新の目が強い輝きを放った

 

「うん、私も構わないぞ。君の背中を流そう」

 

「わ、私も『騎士(ナイト)』として……受けた恩は返さねば」

 

「仕方無いわよね……お風呂にありつけるんだもの」

 

「あまりエッチな事はしないでね……?」

 

イザベラ、カーラマイン、雪蘭(シュエラン)、ミラからも懇願され、新の目が4回輝く

 

「よっしゃあっ!張り切って作るかッ!」

 

新は闇皇(やみおう)になって近くにあった巨大な岩を適度な大きさに削っていき、風呂焚き用の石を大量生産する

 

それらを炎で熱し、小さな湖に1つずつ投入していく

 

次第に湯気が立ち上がり、手を入れて温度を見る

 

「こんなところか。湯加減はこれくらいで良いか?」

 

「暖か〜い!お兄さんありがと〜!」

 

「ねぇねぇ、石鹸は〜?」

 

「そんなモンないっ」

 

 

―――――――――

 

 

「あ〜……こんな星空を見ながらの露天風呂も悪くねぇな〜」

 

女性陣が木陰で脱衣してる間、新は先に天然露天風呂を堪能する

 

丁度良い湯加減と夜風の気持ち良さに、何度も「あ〜……」っと唸る

 

「お兄さんっ♪」

 

「おまたせっ♪」

 

まずやって来たのはイルとネル

 

汗拭きタオルで前を隠しながら入ろうとするが、新が待ったを掛ける

 

「湯に入る時は、タオルを湯の中に浸けてはならない。それが入浴時の最低限のマナーだ」

 

「むぅ、お兄さんのエッチ蝙蝠」

 

「そんなに私達の裸が見たいの?」

 

「良い女の裸を嫌う男なんざ、この世に存在しねぇよ。それとも見せられない程のお子ちゃま体型か?」

 

新のちょっとした挑発に双子はあっさり乗ってしまう

 

「お子ちゃまじゃないもんッ!」

 

「私達が立派なレディだってところ見せてあげるッ!えいッ!」

 

イルとネルは裸体を隠すのに使用していたタオルを投げ捨て、惜しみもなく発育途中の裸体を披露した

 

「「どう!?これでもお子ちゃまって言える!?」」

 

「いや、お前らは立派な良い女だよ」

 

新がお子ちゃま発言を撤回すると、双子は恥ずかしがりながらも照れる

 

露天風呂に浸かって新に体を預ける様に寄り添った

 

「お兄さん、暖かいね」

 

「何だか……ホワァ〜って感じになっちゃう」

 

「ほう。じゃあこいつはどうだ?」

 

新は両手を使って双子の乳房と乳首をクニュクニュと触る

 

「あっ、ぃやんっ……!もう、お兄さんったらぁ……」

 

「本当に……ぅぅんっ。エッチ蝙蝠だよぉ……」

 

「誉めてくれてあんがとよ」

 

新が2人を感じさせている間に次の女性が近付いてくる

 

長い青髪を垂らした小柄な女性がタオルで前を隠しながらやって来た

 

新は誰なのか分からず、何度も瞬きをする

 

「あの……すんません。どちら様?」

 

「分からないの?ミラよ」

 

「えっ!?お前クワガタ頭なのか!?」

 

「誰がクワガタ頭よッ!」

 

禁句(タブー)の呼び名『クワガタ頭』と言われたミラは怒る

 

頬を膨らませながら入ろうとするも、やはり止められる

 

しかし、止めたのは新ではなく―――――イルとネルだった

 

「入る時はタオルを外さないとダメっ」

 

「立派なレディの証拠だもんっ」

 

「うぅっ……わ、分かったわよ。取れば良いんでしょ?取れば……」

 

ミラは渋々タオルを置いた

 

こちらも発育途中の裸体が可愛らしく、ピンク色の突起物もお披露目となった

 

しかし、羞恥心に耐えられず右手で胸を、左手で下を隠す

 

「あ〜!隠すのダメ!」

 

「そんなんじゃ、お兄さんにバカにされちゃうよ!」

 

「え!?ちょ、ちょっとやめ―――――きゃあっ!見ないでッ!」

 

ミラは双子に両手を掴まれ、隠している部分を晒け出される

 

「そんな死ぬ訳じゃあるまいし。自信ねぇのか?」

 

「そ、そんなんじゃなくて……純粋に恥ずかしいのよぉ……」

 

「何を言うか。そんな良い裸体を持っておきながら勿体ねぇぞ」

 

新はミラを湯に浸からせる

 

「……やっぱり恥ずかしい……水位が腰までしか無いから、み……見えちゃう」

 

「細かい事は気にすんなよ」

 

クニュクニュ……

 

「ひゃぁんっ!?エ、エッチな事はしないでって……言ったのにぃ……んんっ!」

 

「その割には嫌がる素振りを見せてねぇ様だが?」

 

顔を赤くするミラの小振りな胸を(もてあそ)ぶ新

 

遊んでる内に残りの女性陣が集結する

 

なんとイザベラ、カーラマイン、雪蘭(シュエラン)は露天風呂に入る前からタオルを持っていなかった

 

「ブホッ!い、意外な展開に驚いちまった……」

 

「ふふっ。露天風呂なんて久しぶりだな。君は実に幸運な男だぞ?これだけの女性と共に露天風呂を堪能しているんだからね。はぁ……気持ち良い湯だ」

 

「修行の疲れが抜けていくな……」

 

「そ、そうね」

 

イザベラとカーラマインは気持ち良さそうに浸かるが、雪蘭(シュエラン)だけは胸を隠しながらドギマギしていた

 

「っ?雪蘭(シュエラン)。隠すのは良くないぞ。私も多少恥ずかしいが、風呂では裸の付き合いが決まりなんだ」

 

「こ、こういうのは慣れが肝心だ。私だって『騎士(ナイト)』の誇りに泥を塗らないよう隠さないでいる。さぁ、手を退けるんだ」

 

「『騎士(ナイト)』だの何だのは関係ないでしょ?そ、それにあの『兵士(ポーン)』さん……物凄い手技(てわざ)で女性を骨抜きにするって聞いたんだけど……」

 

雪蘭(シュエラン)はチラチラと新の方を見て距離を取る

 

「あぁ、私も彼の手技(てわざ)をくらったよ。今でも覚えている。まるで身体中の全てを支配される様な感覚だった……」

 

イザベラは顔を赤くして恍惚な表情を浮かべる

 

「わ、私の胸を触った時も……気持ち良かった……今まで受けた事の無い感覚が、身体中を駆け巡って……」

 

カーラマインも新の手技(てわざ)を思い返して顔を赤く染める

 

「……それじゃあ、私はそろそろ上がろうかな……」

 

ガシッ!

 

露天風呂から出ようとした雪蘭(シュエラン)の足をイザベラが捕まえる

 

「えっ?」

 

「逃がさないぞ雪蘭(シュエラン)。どうせなら、彼の手技(てわざ)を受けてみるべきだ。ふんっ」

 

「きゃあっ!?」

 

「んっ?おぶっ!」

 

ドボンッ!

 

イザベラが引っ張ると、雪蘭(シュエラン)は新に覆い被さる様に体勢を崩した

 

そのまま湯に飛び込んで大きな水柱を立てる

 

「プハァッ!イ、イザベラ!何するのよっ!?この『兵士(ポーン)』さんにエッチな事されるかもしれな―――――っ?『兵士(ポーン)』さん?」

 

プカッ……

 

新が背中から死体の様に浮き上がってきた

 

彼の頭部にはタンコブが出来上がり、ユラユラと血が漂う

 

元が浅い湖のため、巻き込まれた際に思いっきり頭を打ってしまったようだ

 

そして右手で地面に「乳凶器」と書き残して意識を失った……


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