ハイスクールD×D ~闇皇の蝙蝠~   作: サドマヨ2世

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今回の話なんですが、元々のとは少し内容を変えて執筆致しました。


レーティングゲーム開始!

レーティングゲーム当日、時間は深夜11時40分頃

 

 

 

オカルト研究部メンバーは全員部室に集まっていた

 

 

 

新は日常生活で着ているロックミュージシャン服

 

 

 

アーシアはシスター服、それ以外は全員学生服だった

 

 

 

祐斗は手甲と脛当てを装備し、剣は壁に立て掛けている

 

 

 

フィンガーグローブを装備した小猫は椅子に座って本を読んでいる

 

 

 

リアスと朱乃はソファーに座って紅茶を飲む

 

 

 

一誠だけが、緊張と不安でガチガチに固まっていた

 

 

 

「一誠。お前緊張し過ぎ」

 

 

 

「しょ、しょうがねぇだろ!ゲームとはいえ、ちゃんとした戦いなんて初めてなんだよ!新は何でそんなに余裕なんだ!」

 

 

 

「そりゃあ、バウンティハンターは常に賞金首と死闘を演じてるからな」

 

 

 

「俺、お前が羨ましいよ………」

 

 

 

開始10分前、部室の魔方陣が光り出し、審判役であるグレイフィアが現れる

 

 

 

「皆さん、準備はお済みになられましたか?開始10分前です。開始時間になりましたら、ここの魔方陣から戦闘フィールドへ転送されます。場所は異空間に作られた戦闘用の世界。そこではどんなに派手な事をしても構いません。使い捨ての空間なので思う存分にどうぞ」

 

 

 

今回が初めてのレーティングゲーム

 

 

 

その様子は中継で他の場所からも見れるらしい

 

 

 

しかも、悪魔のトップである魔王サーゼクス・ルシファーもこのバトルを観戦するとか

 

 

 

サーゼクス・ルシファーは、実はリアスの兄であり、もうグレモリーを名乗っていない

 

 

 

ルシファーとは他の魔王と同じ役職名

 

 

 

先の大戦で魔王は亡くなってしまったが、強大な力を持つ者へ名を受け継がせてきたと言う

 

 

 

そうこうしている内に開始時間となり、全員が戦闘用のフィールドへ転移された

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

転移された先は駒王学園そっくりのレプリカフィールド

 

 

 

本物そっくりの再現率に新と一誠は驚いてしまう

 

 

 

そして転移された旧校舎の部室がリアスチームの本陣

 

 

 

対するライザーチームは新校舎が本陣となり、ゲーム開始のチャイムが鳴った

 

 

 

 

 

〜作戦説明中(省略し過ぎ)〜

 

 

 

 

「じゃあ作戦通りに。一誠、新、小猫の3人で体育館を攻めて。祐斗は途中で別れてちょうだい。朱乃は頃合いを見てお願いね」

 

 

 

「了解」

 

 

 

「はい、部長」

 

 

 

祐斗と朱乃は笑顔で返事をする

 

 

 

アーシアは唯一の回復係なのでリアスと共に本陣で待機

 

 

 

そして全員の確認を取ったリアスが一歩前に出る

 

 

 

「さて、私の可愛い下僕達。準備はいいかしら?もう引き返せないわ。敵は不死身のフェニックス家の中でも有望視されている才児ライザー・フェニックスよ。さあ!消し飛ばしてあげましょう!」

 

 

 

「おう!」「「「「はい!」」」」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

目的地に到着した新、一誠、小猫は体育館の裏口から侵入

 

 

 

コソコソ進んでいくと、新と小猫が足を止める

 

 

 

「………気配。敵」

 

 

 

「あぁ。数は4人ってとこか」

 

 

 

体育館に大きな声が響く

 

 

 

「そこにいるのは分かっているわよ、グレモリーの下僕さん達!あなた達がここへ入り込むのを監視していたんだから」

 

 

 

もう隠れる必要がないので、3人は堂々と壇上から姿を現す

 

 

 

「グレモリーの『戦車(ルーク)』さんと、ミラに瞬殺された『兵士(ポーン)』さんに、スケベな『兵士(ポーン)』さんだったわね」

 

 

 

「竜崎新だ。えーっと、チャイナドレスが『戦車(ルーク)』の雪蘭(シュエラン)で、双子の『兵士(ポーン)』がイルとネル。んで、俺に下着を盗られたクワガタ頭が『兵士(ポーン)』のミラ―――――で、良かったよな?」

 

 

 

「ク、クワガタ頭!?」

 

 

 

棍使いの少女ミラは新の言葉に顔を真っ赤にして怒る

 

 

 

「だって、その髪形……クワガタにそっくり」

 

 

 

「バカにしないでよ!」

 

 

ミラが激怒する中、小猫が敵の『戦車(ルーク)』を見て呟く

 

 

「………あの『戦車(ルーク)』、かなりレベルが高いです」

 

 

「あぁ、見た感じで分かる。戦闘力だけなら恐らく『女王(クイーン)』レベルだな」

 

 

「………新先輩とイッセー先輩は『兵士(ポーン)』をお願いします。私は『戦車(ルーク)』を」

 

 

 

「任せとけ」

 

 

 

「ああ!ブーステッド・ギア、スタンバイ!」

 

 

 

Boost(ブースト)!!』

 

 

 

一誠の倍加が始まる

 

 

 

「新、悪いけどしばらく敵を引き付けてくれないか?新必殺技を準備しておくから」

 

 

 

「元よりそのつもりだ。倍加中は隙だらけになるからな」

 

 

 

新も『闇皇(やみおう)の鎧』を両腕両足に装備して、ライザーの『兵士(ポーン)』3人と対峙する

 

 

 

「あの時はよくも恥をかかせたわね!今回は手加減なんてしないわ!」

 

 

 

「へーへー、ご自由に。さて、そちらの双子は―――――チェーンソー?」

 

 

 

ドル、ドルルルルルルルルンッ!

 

 

 

双子の『兵士(ポーン)』、イルとネルはチェーンソーを起動させた

 

 

 

「逃げても無駄ですよー?」

 

 

 

「大人しく解体されてくださーい♪」

 

 

 

「おいおい……今日は13日でも金曜日でもねぇぞ。ま、これくらいのハンデはあっても仕方ねぇか」

 

 

 

ザッ、ガリガリガリガリガリガリッ!

 

 

 

新は爪で床に1人分しか入れない大きさの円を描き、その中に足を踏み入れる

 

 

 

「何のつもり?」

 

 

 

「お前らお子ちゃまを相手にするには、このサークル内で充分だ。こっから一歩も出ないでやるよ」

 

 

 

なんと自ら描いたサークルの中を一歩も出ずに戦うと言い出した新

 

 

 

その顔は余裕と自信に満ち溢れていた

 

 

 

「どこまでバカにすれば気が済むの!」

 

 

 

「お兄さんムカつくー!」

 

 

 

「もう謝っても許さないから!」

 

 

 

ミラ、イル、ネルの3人が激昂して新に攻撃してくる

 

 

 

棍とチェーンソーをボクシングのダッキングでかわしていく

 

 

 

その際に、3人の乳房や尻を触る

 

 

 

「ひんっ!い、今おっぱいとお尻触った!?」

 

 

 

「隙だらけだったから触らせてもらった。あともう少し成長したら、俺の夜の営みを教えてやっても良いぜ?」

 

 

 

「いらないわよ!」

 

 

 

「ムカつくぅぅぅぅ!私達を子供扱いするなー!」

 

 

 

「そうよそうよ!」

 

 

 

新は更に3人を煽って冷静さを失わせる

 

 

 

更に激しく攻撃してくるが、新は全て余裕でかわしていく

 

 

 

「一誠!準備は出来たか!?」

 

 

 

「バッチリだ!いくぜ神器(セイクリッド・ギア)!」

 

 

 

Explosion(エクスプロージョン)!!』

 

 

 

3段階パワーアップした一誠が駆け出す

 

 

 

まずはチェーンソーの双子イルとネルに一発ずつ拳を入れて吹っ飛ばした

 

 

 

「このっ!」

 

 

 

「そうはいくか!」

 

 

 

バキッ!ミラの棍が一誠に届く前に、新の鎧の蹴りが棍を破壊した

 

 

 

その隙に一誠がミラを突き飛ばす

 

 

 

「よし!必殺技の発動条件が揃った!」

 

 

 

「ほう。どんな技か見せてもらうぜ?」

 

 

 

「くらえ!俺の新必殺技!『洋服破壊(ドレス・ブレイク)』ッ!」

 

 

 

パチン!一誠が指を鳴らすと同時にイルとネル、ミラの服が弾け飛び、発育途中の裸体が展開された

 

 

 

「イヤァァァァァアアアアアアアアアッ!」

 

 

 

悲鳴を上げてその場にうずくまる3人

 

 

 

新はサークルの中で笑いを堪えていたが耐えきれずに爆笑し、一誠は勢い良く鼻血を出した

 

 

 

「ハッハッハッハッハッハ!一誠!何だこの愉快過ぎる技は!?」

 

 

 

「アハハハハハ!どうだ見たか!これが俺の必殺技!『洋服破壊(ドレス・ブレイク)』だ!俺は脳内で女の子の服を消し飛ばすイメージだけを延々と、延々と妄想し続けたんだよ!魔力の才能を、全て女の子を裸にするためだけに使った!」

 

 

 

「そうか!修行で野菜とフルーツの皮を魔力で剥いていたのはこの為だったのか!恐れ入ったぜ!」

 

 

 

新はサークルを出て、裸にされた3人の前まで歩く

 

 

 

「いやっ!来ないで!」

 

 

 

「最低!ケダモノ!」

 

 

 

「変態!女の敵!」

 

 

 

「何とでも言え。とりあえず武器は破壊させてもらうぜ」

 

 

 

新は鎧の腕でチェーンソーと棍を修復が出来ない位に壊す

 

 

 

「いやはや、実に眼福な光景だ」

 

 

 

スリスリ………

 

 

 

「きゃあっ!?触んないで!変態!」

 

 

 

「ひゃあっ!お兄さんのエッチ!」

 

 

 

「こんな事して恥ずかしくないの!?」

 

 

 

「ぜ〜んぜん思わない。それにお前らはまだお子ちゃまだから、これでもユルくしてやってんだよ」

 

 

 

横を見てみると、チャイナドレスの『戦車(ルーク)』が床に倒れていた

 

 

「あ、あなたはいったい……何者なの……?」

 

 

「………リアス・グレモリーさまの下僕です」

 

 

ここで耳にしている通信機から音が入る

 

 

 

『イッセー、新、小猫。聞こえる?』

 

 

 

「はい!俺も新も小猫ちゃんも無事です!」

 

 

 

「あぁ。良い乳首も見れたし絶好調だ」

 

 

 

『それは結構。でも、朱乃の準備が整ったわ!例の作戦通りにお願いね!』

 

 

 

リアスから指示が入る

 

 

 

新は踵を返して去ろうとしたが、『戦車(ルーク)』の雪蘭(シュエラン)が立ち上がる

 

 

 

「ま……まだよ!まだ勝負は終わってない!」

 

 

「はぁ、仕方ねぇな。一誠、小猫、ちょっと待ってろ」

 

 

「……先輩?いったい何を」

 

 

「どうせなら――――全員平等ッ!」

 

 

ズババッ!

 

 

新は両手の爪をX状に振り下ろす

 

 

その刹那、雪蘭(シュエラン)のチャイナドレスが細切れと化し、白みを帯びた美麗な裸体があらわとなった

 

 

ミラ、イルとネルとは対照的に引き締まったナイスボディ

 

 

そしてチャイナドレスから解放され、プルンと弾む豊満な乳房が仄かなピンク色の乳首を輝かせた

 

 

「い、いやあぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 

勿論雪蘭(シュエラン)はこの羞恥に耐えきれず手で裸体を隠そうとするが、新は彼女の両手を掴んで動きを封じる

 

 

両手を広げられた挙げ句、目の前でジックリと自分の裸を見られている雪蘭(シュエラン)の顔が真っ赤に染まっていく

 

 

「み、見ないで!」

 

 

「そいつは無理な相談だ。せっかく裸にしたんだから目に焼き付けておかねぇと」

 

 

「ズルいぞ新!俺にも見せ――――ぐえっ!?こ、小猫ちゃん!何故に俺の襟首を掴んで引き摺るの!?」

 

 

「……先を急ぎましょう」

 

 

「待ってぇぇぇぇぇっ!おっぱいが!目の前にあるおっぱいが俺を呼んでいるんだ!だからお願いします小猫ちゃん!せめて1分だけでもお慈悲をぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 

 

一誠はおっぱいを見たいが為にその場に留まろうとしたが、小猫に引き摺られたまま体育館を退場する事に……

 

 

新もそろそろ逃げようかと雪蘭(シュエラン)の手を放して踵を返した

 

 

 

「ちょ、ちょっと待ちなさい!逃げる気!?ここは重要拠点なのに!それに――――こんな事してただで済むと思ってるの!?」

 

 

 

「悪いが長く相手にしてるほど暇じゃないんでな。続きはベッドの上とかで頼んでくれや。じゃあな」

 

 

 

新が今一度去ろうとした瞬間――――

 

 

 

「「逃がさないんだから!」」

 

 

 

「え?ひでぶっ!」

 

 

 

ミラ、イル、ネルが新の足にしがみつく

 

 

 

そのせいでバランスを崩した新は、顔面から床にダイブしてしまった

 

 

 

更に雪蘭(シュエラン)が上にのし掛かって新の首を絞めようとする

 

 

 

「痛ぇ!つーか何しやがる!?」

 

 

 

「散々私達を子供扱いして!絶対に逃がさないもん!」

 

 

 

「私達だって立派なレディなんだから!」

 

 

 

「絶対に逃がさない!」

 

 

 

「せめてあなただけでも……っ!」

 

 

 

4人はうつ伏せで倒れている新に全裸でしがみつく

 

 

 

バカにされた事が相当頭にキテるのだろうか

 

 

 

「ちょっ!離せ!全裸でしがみつかれるのは悪くないが、巻き添えを食うのは真っ平だ!離さねぇと乳を揉みしだくぞ!待て一誠!小猫!俺を置いて行かないでくれぇぇえええええっ!」

 

 

 

『朱乃、お願い』

 

 

 

『はい、部長』

 

 

 

朱乃の声が聞こえた直後、巨大な雷の柱が体育館へ降り注いだ

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

「え………小猫ちゃん。今『ちょっ!ま――――』って聞こえなかった……?」

 

 

 

「………聞きたくありませんでしたが、聞こえてしまいました」

 

 

 

「新ぁああああああああっ!」

 

 

 

一誠は怒気を含めた叫びを消滅した体育館の方角へ放った

 

 

 

そこへリアスから通信が入る

 

 

 

『イッセー、どうしたの?何があったの?』

 

 

 

「部長……新が、裸の女の子4人に抱き付かれながら……雷の巻き添えに」

 

 

 

『え!?何やってるのあの子は!?』

 

 

 

「………バカ過ぎます。新先輩」

 

 

 

呆れる小猫とガックリ項垂(うなだ)れる一誠

 

 

 

ところが………

 

 

 

『…………リタイヤ報告が無い……?』

 

 

「えっ?」

 

 

リアスの言葉に一誠は間の抜けた声を出した

 

 

そう、本来ならばここでリタイヤのアナウンスが流れる筈なのだが――――それが一向に流れてこない

 

 

 

つまり……新は先程の雷で戦闘不能になっていないと言う事になる

 

 

 

確信を得たリアスは2人に指示を出した

 

 

 

『イッセー、小猫、新のリタイヤ報告が無かったって事は……あの子はまだ生きているわ。おそらく相手の「兵士(ポーン)」3人と「戦車(ルーク)」も。このまま作戦通りに進んでちょうだい!』

 

 

 

「でも、新1人で」

 

 

 

『新の強さはあなたも知ってるでしょ?大丈夫、彼なら心配ないわ。自分の仲間を信じなさい』

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

消滅した体育館跡

 

 

 

そこに存在した黒い球体が開く

 

 

 

「はぁ……はぁ……危なかった……!マジで死ぬかと思った……!」

 

 

 

黒い球体の正体はマントを使ってガードした新だった

 

 

 

実は雷が落ちる瞬間に、闇皇(やみおう)の姿になってマントで4人もろとも自分を覆い、雷から身を守っていたのだ

 

 

 

しかし、あまりにも強力だったためにマントが少し破けてしまった

 

 

 

未だに事態を咀嚼出来ていない雪蘭(シュエラン)が新に訊く

 

 

「……どうして私達を助けるような真似を?」

 

 

「どうしてって言われても時間が無かったし、そこまで頭が回らなかっただけだ」

 

 

新は首や肩を回し、付着した土埃を払い落とす

 

 

「ったく、お前らのせいで巻き添え食っちまったじゃねぇか。武器が無いのに往生際悪くしがみつきやがって」

 

 

 

「だってお兄さんが私達を子供扱いするから!」

 

 

「レディに対して失礼だもんっ!」

 

 

「じゃあ逆に、お前らが子供じゃないって事を証明出来るか?」

 

 

 

ミラ、イル、ネルは言葉が出なかった

 

 

 

新は頭部の鎧だけを解除する

 

 

 

「ねぇだろ?だいたい、お子ちゃまと言われて取り乱してる時点でお子ちゃまなんだよ。そんなんだから―――――――って、何でいきなり泣くんだ?」

 

 

 

新は3人が泣いているのを見て、少し動揺する

 

 

 

「私達がまだ子供だから……ライザー様も呼んでくれないのかな……?」

 

 

 

「他の皆みたいに……おっぱい大きくないから、ダメなのかな……?」

 

 

 

「私達が『犠牲(サクリファイス)』の駒にされたのも……弱くて、子供だから……」

 

 

 

「『犠牲(サクリファイス)』?」

 

 

 

犠牲(サクリファイス)』とは、その名の通り駒を犠牲にして相手を狩る戦法

 

 

 

リアス陣営は只でさえメンバー不足

 

 

 

多少の犠牲を払って、こちら側の駒を削っていけば勝てるとライザーは踏んでいるのだろう

 

 

 

自分は不死身で下僕の人数が多い事を利用した、いけすかないやり方だ

 

 

 

「本当にいけすかない野郎だなライザーは。こんな良い女達を犠牲にしやがるなんて。一応言っておくが、子供だから『犠牲(サクリファイス)』に選ばれたって考えはやめろ。子供だってな、いつかは大人になっちまうんだよ」

 

 

 

「「「………?」」」

 

 

 

「無理して大人になろうとしても、ボロが出るだけだ。毎日背伸びしながら生活してたら疲れるだろ?それと同じだ。子供だからゆっくりで良い。自分のペースで大人になって見返してやれ。お前らだって、将来はきっと良い女になれる」

 

 

 

「「「………本当?」」」

 

 

 

裸の3人が大事な部分を隠している手を退けて新に詰め寄る

 

 

 

新は思わずたじろいでしまう

 

 

 

「あぁ、本当だ。俺が保証してやる」

 

 

 

「あなたって変な『兵士(ポーン)』よね……さっきまで私達をバカにしていたのに」

 

 

 

「戦法の1つだからな。数で不利な場合は相手の冷静さを失わせる。そうすれば陣形が崩れて作戦が狂う」

 

 

 

「「お兄さん、ただのエッチ蝙蝠じゃなかったんだ」」

 

 

 

新が「ハモるな双子」と言おうとした寸前、アナウンスが入る

 

 

 

『リアス・グレモリーさまの「戦車(ルーク)」一名、リタイヤ』

 

 

 

新は信じたくなかった

 

 

 

リアス・グレモリーの『戦車(ルーク)』、小猫が負けた……

 

 

 

あの夜、ふと悩みを漏らした小猫が……リアス達の役に立ちたいと言っていた小猫が負けた……

 

 

 

新の拳が震える

 

 

 

「悪い。俺はもう行くわ。仲間がやられてジッとしてる訳にもいかなくなった」

 

 

 

「お兄さん?私達まだリタイヤしてないのに?」

 

 

 

「武器も何もない、文字通りの丸裸で戦うのか?俺は別に構わないが」

 

 

 

新はミラ、イル、ネルの小ぶりな乳房、雪蘭(シュエラン)の豊満な乳房を揉む

 

 

 

たとえ発育途中でも乳房は乳房

 

 

 

特有の柔らかさを見せる

 

 

 

「いやんっ!……エッチ」

 

 

 

「「やっぱりお兄さんはエッチ蝙蝠だよぉ……」」

 

 

 

「ひんっ……節操無し……っ」

 

 

 

「俺はこういう性分なんだよ。じゃあな、発育途中のおっぱいと」

 

 

 

新は全裸の4人を置いて先へ進む

 

 

 

彼の拳にはまだ怒りが宿っていた………

 

 

 

 

―――――――――

 

 

 

 

「本当に変な『兵士(ポーン)』ね……敵なのに、私達の事を真剣に考えてくれてるなんて……」

 

 

 

「一瞬、ライザー様よりカッコいいって思っちゃった……」

 

 

 

「私もお姉ちゃんと同じ……エッチだけど、カッコよかった……」

 

 

 

「あんなヒト、きっと他にはいないわよね……」


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