ドラえもん のび太の大魔境 second season 〜もう一つの伝説〜   作:田舎者

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結構話がゴチャゴチャしてくる時期です。
私はあくまでドラえもんをある程度理解している方へ向けて話を書いておりますので、ドラえもんの中では常識的な部分の説明は端折っていくつもりです。

それではどうぞ!


奇襲、迫り来る影

門番から得たスピアナの監禁場所。

 

それは以前ドラえもん達が大冒険を繰り広げた、

バミューダトライアングルの「海底鬼岩城」であった…

 

 

 

ペコ

「一体何なのですか? バミューダトライアングルとは?」

 

 

ヘビー・スモーカーズフォレスト以外の地理にあまり詳しくないペコがドラえもん達に尋ねる。

 

 

ドラえもん

「バミューダトライアングルって言うのはね……」

 

 

ドラえもんはバミューダトライアングルについて詳しく説明した。

 

因みにバミューダトライアングルとは、フロリダ半島の先端と大西洋にあるプエルトリコ、そしてバミューダ諸島を結んだ三角形の海域である。

 

この海域を通り過ぎた飛行機や船が突然消えてしまうと言う伝説があったのであるが……

 

遥か昔に栄えた海底王国、アトランチスの周りを取り囲んでいた防御バリアがその伝説の正体だったのだ。

 

 

 

ドラえもん

「………という訳なんだよ」

 

ペコ

「難解な話ですね……では、海底鬼岩城というのは?」

 

ドラえもん

「………話すと長いから帰る途中に話すよ、それより王妃の居場所をのび太君たちに連絡しなくちゃ!」

 

 

ドラえもんはポケットから腕ラジオを取り出し、のび太へコールする。

 

 

ドラえもん

「のび太君!聞こえるかい?」

 

のび太

《聞こえてるよ! スピアナさんの居場所は分かった!?》

 

ドラえもん

「よく聞くんだよ……バミューダトライアングルの海底鬼岩城だよ!」

 

スネ夫

《海底鬼岩城だって!? ドラえもん! それは確かかい?》

 

 

スネ夫はドラえもんの言葉に驚いた。

当然である、そこは自らが大冒険を繰り広げた場所であるのだから。

 

 

ドラえもん

「さとりヘルメットを使ったから間違いなく本当だよ! 詳しい話は後だ! とにかく急いで! 王妃の救出を頼むよ!」

 

ドラミ

《分かったわ、私達はこれから直ぐにバミューダトライアングルへ向かうわ!》

 

ドラえもん

「こっちも直ぐそっちに応援に行くよ! それじゃ!」

 

 

ドラえもんはそう言うと腕ラジオのスイッチを押し、通話を終えた。

 

 

静香

「で、この人はどうするの?」

 

 

静香が指さした者、それは当然門番である。

 

 

ドラえもん

「えーっと、わすれん棒ーー!!」

 

 

わすれん棒……これで対象者の頭を叩くとその者は最近の記憶を失う。

 

 

ドラえもん

「それ!」 ポンッ

 

門番A

「あれ?俺は一体?」

 

ジャイアン

「ただここに突っ立ってるだけで金が貰える仕事してたんだろ」

 

門番A

「そうだったそうだった」

 

ドラえもん

「これでよしっと」

 

ペコ

「さあ、一旦来た道を引き返しましょう」

 

静香

「ええ、一刻も早く応援に向かわなくちゃ!」

 

 

 

 

 

 

 

そしてドラえもん達は道を引き返そうと、回れ右をして歩き始めた。

 

このまま上手く帰還できると誰もが思った。

 

 

しかしその直後、その考えは甘かったという現実を、一同は思い知る。

 

 

 

 

 

 

???

「……………!!」

 

 

その時、ドラえもん達の背後の茂みから謎の黒い影が恐ろしいスピードで姿を現した。

 

 

静香

「……!! ペコ!!! 後ろ!!!」

 

 

静香はその影の存在をいち早く察知し、ペコに警笛を鳴らした。

 

 

ペコ

「!!! 何だ!!?」

 

 

黒い影は剣を取り出し、背後からペコに斬りかかる。

 

ペコは静香の言葉に反応して咄嗟に腰に差した剣を抜き、振り返って攻撃を防ごうとするが…

 

 

 

ズバッ!!!

 

 

ペコ

「ぐあああ!!!」

 

 

反応が遅れたペコは、首筋から脇腹を斬られ、鮮血を流しながら地面に膝を着いた。

 

 

ドラえもん

「ペコ!!」

 

静香

「大丈夫!!?」

 

 

ドラえもんと静香は慌てたような形相で、血を流しているペコに駆け寄った。

 

 

???

「………!!」 サッ!

 

 

そして奇襲を仕掛けた黒い影は一目散に何処かへ消えてしまった。

 

 

ジャイアン

「くそ!! 逃がすかよっっ!!」

 

静香

「待って武さん! ペコが先よ!!」

 

 

謎の影を追おうとするジャイアンであったが、静香はそれを制止する。

 

 

ペコ

「うぅ…!!」

(死んでいた……あと一瞬振り向くのが遅かったら…私は間違いなく死んでいた…!!)

 

 

ペコは必死に激痛を抑える。

 

 

ドラえもん

「意識をしっかり持つんだペコ!! お医者さんカバン!!」

 

 

お医者さんカバン……ウイルスを完治させるなどの便利な道具だが、外傷などに対しては応急処置程度しか出来ない。

 

 

ドラえもん

「止血剤と包帯だよ!静香ちゃん!処置をお願い! 僕とジャイアンは周りを警戒するから!!」

 

静香

「任せて!」

 

ジャイアン

「あの野郎…! よくもペコをやりやがったな……!!」

 

ペコ

「私のせいで…私のせいで…」

 

 

ペコ達は敵との本格的な交戦を始め、大きな足止めを食らうことになる。

 

そしてのび太達はまだその事実を知らない。

 




お医者さんカバンの設定は結構色々な設定がありますが、
本作では「ウイルス等の病気には強いが、傷などに対しては応急処置程度しか出来ない」というような設定で行きたいと思います

それでは次のお話で!

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