ドラえもん のび太の大魔境 second season 〜もう一つの伝説〜   作:田舎者

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今回は若干というかかなりギャグが多くなってしまいました(笑)
重いシリアスな話を書くのとはまた違った楽しさがありますね。
それではどうぞ!


王妃の居場所

場面はバウワンコの宮廷。

 

その中で、謎の組織の幹部達の会談が行われていた…

 

 

 

???

「ここまでは計画通りだな。後は奴らがこちら側に出向くのを待つのみだ…。」

 

 

一人のリーダーらしき男が言った。

 

 

???

「待つだと? その必要はない! 私の部下が奴らを始末してくれる!!」

 

 

血の気の多い幹部が若干機械音の入った声で言った。

 

 

???

「そう焦っちゃいけませんぜ?……奴らには最高級の苦しみを与えますよ」

 

 

フェイスマスクを被った男がほくそ笑みながら言う。

 

 

???

「奴らは恐らくここへ来る。そして王妃の居場所を探りに……もっとも、教えるわけがないがな 」

 

 

幹部の中でも異形の姿をした者が笑いながら言う。

 

 

???

「油断をするでないぞ、奴らは不思議な道具を持っている…私はそれにやられたのだ…!」

 

 

初老の男が悔しそうに言う。

 

マスクの男がこう返した。

 

 

???

「そんな事は百も承知です。あんまり舐めんで下さいよ…」

 

???

「そうだ、お前さえ居ればあの忌々しい道具など恐るるにたらんな…」

 

 

リーダーらしき男が言う。

 

 

???

「ではワシは女の下へ行くとするか、もしもの為に警備を就かせておく…」

 

 

異形の者がそう言うと、ある装置を操作し始め、

妙な光と共に消えた。

 

 

???

「さて、私たちも解散としますかね…」

 

???

「……ああ」

 

 

こうして謎の組織の会談は終わり、幹部たちは闇の何処かへ消えて行った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方ペコ達はバウワンコ王国へ向かっていた……

 

 

 

ペコ

「不思議な道具ですね…頭に付けるだけで空を飛べるとは……」

 

 

ペコはドラえもんの定番の道具、「タケコプター」に心底驚いている様子だった。

 

 

ドラえもん

「ハハ、よく言われるよ」

 

 

ドラえもんは笑いながら返した。

ペコ達の移動は専らタケコプターであった…

タケコプターの移動速度は最高で80km/h

つまりバウワンコまでは全力で飛ばせば80分程で着く計算になる。

 

 

ジャイアン

「これなら前回に比べて圧倒的に早くあっちに着けるな」

 

静香

「でもある程度王国へ近づいたら移動は徒歩になるわよ、じゃないと敵の警備に気づかれるから」

 

ドラえもん

「いいかい皆?今回の目的は王国へ乗り込むことじゃない。敵からスピアナさんの情報を入手する事だよ、いいね?」

 

ペコ

「分かっています。そろそろ王国から5kmの地点です。

一旦地上へ降りましょう」

 

 

ペコがそう言うと一同は一斉に降下し始めた。

そしてタケコプターを外し徒歩での移動を開始した。

 

 

ジャイアン

「やっぱこの感じ…懐かしいな…4年前もこうやって歩いてたっけな…」

 

 

ジャイアンは懐かしげに言う。

 

 

静香

「ええ…あの頃は一番はしゃいでた時期よね……日が暮れてるのにも気付かずに遊んでたわ」

 

 

静香は笑いながら返した。

 

 

ジャイアン

「帰ったら……野球するか、久々に…」

 

ドラえもん

「………そうだね」

 

 

ドラえもんは優し気な目をしながら言った。

 

 

 

ペコ

「……皆さん、いよいよ到着です。身を屈めながら行きましょう…」

 

 

ペコの言葉に全員の緊張は高まった。

ここから先は命の保証はない。

それを覚悟し、一同は身を屈めながら進んで行った…

 

 

 

 

ドラえもん

「見えたね……スパイ衛星で見た通り、門番は二人いるね…」

 

 

ドラえもん達は門番に気付かれないように門の手前の茂みに隠れた。

 

 

ジャイアン

「よし、早速ぶちのめそう」

 

ジャイアン以外

「!!??」

 

 

ジャイアンの無鉄砲な言葉に全員は驚いた。

 

まったくどこまで単細胞なのか。この男は……

 

 

ドラえもん

「何言ってんの!? ここはあの二人以外の歩哨に気付かれずに尋問をするのがベストだろ!わざわざ目立つようなことしてどうするの!」

 

 

ドラえもんが小声かつ若干早口で言う。

 

 

ジャイアン

「そ、そうなのか…?」

 

 

ジャイアンはドラえもんの言葉を聞いて、申し訳無さそうに頭を掻いた。

 

 

静香

「うふふ、武さんって本っ当に単細胞ね…」

 

 

静香の口は笑っていたが、明らかに目は笑っていなかった……

 

 

ペコ

「静香さん……すこし怖いです…」

 

 

ペコは静香の豹変振りに恐怖を覚えてしまう…

仕方が無いと言えば仕方が無い。

 

 

ドラえもん

「茶番はこれ位にして……奴らをここへおびき寄せよう…

よーし、カムカムキャットーー!!」

 

 

カムカムキャット…これを使うとこの道具の下に人が集まってくる。要するに招き猫。

 

 

静香

「カムカムキャットセット完了!」

 

カムカムキャット

「ニャム〜〜」

 

門番A

「な、何だ!? 体が…勝手に!」

 

門番B

「お、俺もー!」

 

 

カムカムキャットをセットすると門番の二人は見事に引っかかりこちらに近付いてきた。

何ともマヌケな姿である。

 

 

ジャイアン

「何か……シュールだな」

 

ドラえもん

「そ、そうだね……ププ」

 

静香

「笑っちゃ駄目よ…二人だって好きで近付いて来てる訳じゃ……アハハ」

 

 

ペコを除いた3人は笑いを堪えられない様子であった。

仕方が無いと言えば仕方が無い。

それ程までにその光景が面白かったのだ。

 

 

ペコ

「ドラえもんさん!笑ってないで次の道具を!」

 

ドラえもん

「あー、ごめんごめん。 ショックガンーー!!」

 

 

ショックガン……一撃で相手を気絶させる事の出来る銃。

逆に言えばその程度しか威力がない。

 

 

ドラえもん

「静香ちゃん!これで一人を撃って!」

 

静香

「よーし、えい!」

 

 

静香はショックガンの引き金を引いた。

そして見事門番Bに直撃し、気絶して地面に倒れ込んだ。

 

 

門番B

「うっ……」

 

門番A

「くそー!どうなってるんだ!」

 

 

そうしてるうちに門番Aとの距離は2mに縮まっていた。

そしてようやく門番はドラえもん達の存在に気付いた。

 

 

門番A

「そうか!貴様らだな!あの門は通さないぞ!」

 

ペコ

「………今の状態で言われても説得力が無いですね…」

 

 

それもそうである、門番から門まで30m以上離れて居るのだから。どう見ても守る気がない。

 

 

ジャイアン

「ドラえもん……さっさとやってくれ」

 

ドラえもん

「よし、さとりヘルメットーー!!」

 

 

さとりヘルメット…これを被るだけで相手の心が読める。

 

 

ドラえもん

「スピアナ王妃の居場所は?」

 

門番A

「し、知らねえなっ!」

(い、言わねえぞ!王妃が"バミューダトライアングルの海底鬼岩城"にいるなんて!)

 

 

ドラえもん

「バミューダトライアングルの海底鬼岩城!!?」

 

門番A

「な…貴様!何故それを!」

 

静香

「海底鬼岩城ですって!?」

 

ジャイアン

「馬鹿な!その場所は…!」

 

ペコ

「あの……何なんですか…?鬼岩城とは?」

 

門番A

「おい!答えろ!答えろと言っている!」

 

 

動けない門番は叫び続けている。

 

それを意に介さずドラえもん達は話を続けた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さてさて、驚きの事実が発覚しましたねー、
果たしてバミューダトライアングルとバウワンコはどういった関係があるのか!?

次回もお楽しみに!

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