ドラえもん のび太の大魔境 second season 〜もう一つの伝説〜   作:田舎者

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ジャイアン
「待たせたな!! 作者が夏休みを満喫している内にこんなに更新が遅れちまったぜ!」

ドラえもん
「えー、皆さん。申し訳ありません」

静香
「それではどうぞ♡」


降り立った破壊兵器

ジャイアン

「皆! これを使ってくれ」

 

バッ

 

ジャイアンはドラえもんから借りていたスペアポケットから大量の空気砲を取り出した。

これはドラえもんが"フエルミラー"を使い、量産した物である。

 

 

フエルミラー…この鏡の前に物体を置くと、その物体が2つに増える。ただし量産した物体は鏡の様に左右逆に出てくるが、空気砲には左右と言う概念が無いので、量産するメリットは大きい。

 

 

住民

「??? 何だこれは?」

 

「こんな物が役に立つのか?」

 

 

住民達はそれぞれ空気砲を手に取り、不思議そうに眺める。

 

 

ジャイアン

「こいつを右手、もしくは左手に装着し、撃つ時は「ドカン」と言うか、中にあるトリガーを引くんだ。大丈夫だ、威力は俺が保証する」

 

 

ジャイアンは自信あり気な表情をして言った。

 

そして……

 

 

偵察

「敵接近!! 距離は500mだ! 予想通り西門と東門に分かれてこちらに接近している!! 」

 

ジャイアン

「時間は一時間ほどズレたがそれ以外は予定通りだな! 準備は万全だぜ!」

 

 

 

高台から兵団の動きを監視していた者が東門を防衛しているジャイアンらに敵の位置、距離を知らせる。

 

 

ジャイアン

「おっしゃ!! 行くぞてめえら!!」

 

 

ジャイアンは高らかに声を張り上げると、防衛班を引き連れ、最前線へと赴いた。

 

 

その様子は西門を防衛していたドラえもん達にも知らされていた…

 

 

ドラえもん

「敵はもうすぐ来るみたいだね…!」

 

静香

「ええ、そのようね!」

 

 

 

 

ダッ ダッ ダッ ダッ!!!

 

 

兵団は恐ろしい速度で集落に接近している!

 

そしてその距離は残り100mを切り、ジャングルの木々を抜け出しジャイアン達の前に姿を現した!

 

 

偵察

「敵の軍勢を確認した! こちらに猛スピードで接近中だ! 」

 

 

偵察兵が声を張り上げて状況を知らせる。

全員の緊張がピークに達した時、一人の男が声を上げた!

 

 

ジャイアン

「出やがったな! 今更どんな敵が来てもビビらねえぜ!! 突撃だゴラア!!!」

 

 

シュッ!!

 

 

ジャイアン

「うおおおおおおおおおお!!!!」

 

 

ジャイアンは目の前の大量の軍勢を前に恐れるどころか、己の闘争本能を爆発させ、単騎で敵に突撃を開始した!

 

 

住民

「!? おい! 戻ってこい! 一人じゃ危ねえぞ!」

 

ジャイアン

「大丈夫だ! 一泡吹かせてやらぁ!!」

 

 

ジャイアンの無謀な行動を住民は制止しようとするが、ジャイアンは止まらなかった!

 

 

 

そしてついにジャイアンと敵の兵団が激突した!

 

 

ジャイアン

「どうやらロボットみてえだな……! だがてめえらポンコツロボットよりドラえもんの野郎の方がよっぽどマシだぜ!来やがれ!!」

 

目の前の軍勢、およそ500体に向かってジャイアンは余裕の表情で挑発をする。

 

 

兵隊

「!!!!」

 

シャキ!! シュッ!!

 

 

兵隊は前腕に装着していた伸縮可能なナイフの様なものを伸ばし、ジャイアンに振りかざす!

 

 

住民

「!! 危ない!!」

 

 

住民はジャイアンの危険を察知し、危険だと叫ぶが、ジャイアンは冷静だった…

 

 

ジャイアン

「"並の"ロボットの思考は単純なんだよ! おらあ!」

 

 

サッ!

 

 

ジャイアンは上体をかがめ、敵の攻撃を躱した!

 

 

ジャイアン

「腹がお留守だぜ!! ドカン!!」

 

 

ドン!!!!

 

 

ジャイアンは相手のガラ空きの腹部へ装着していた空気砲を叩き込む!!

 

 

兵隊

「!!!!!!」

 

 

バタッ!!!

 

 

ジャイアン

「どんなもんよ!」

 

兵隊

「……………」

 

空気砲の直撃を受けた兵隊は数m程吹き飛ばされ、そのまま動かなくなった…

 

 

住民

「この武器………そんなに威力があったのか…」

 

「皆、行こうぜ。奴みてえな坊主ばっかりいい格好させられねえよ!」

 

「ああ! こちとらハラワタ煮えくり返ってんだからな!」

 

 

ジャイアン

「おいお前ら! 張り切るのはいいけど、家族を悲しませるような真似はするなよな! おっと! 危ねえ! ドカン!」

 

 

ジャイアンは迫り来る兵隊をあしらいながら言う。

 

 

住民

「お前もな! 一人でそいつら相手にしてんじゃねえよ! ドカンッ!!」

 

「負けるか! ドカン!!」

 

「ドカン ドカン!!」

 

 

住民は次々と奮起し、空気砲を兵団たちに放ち始めた!

 

 

兵団

『!!!!!ーーーーーー』

 

 

次々と兵団たちは空気砲を食らい、再起不能に陥って行った!

 

 

ジャイアン

「おお! やるじゃねえか! さあ……改めて……行くぜ!!」

 

住民

『おお!!!!』

 

 

ジャイアン達は勇猛果敢に走り出した!

戦況は優勢である!

 

 

 

一方その頃……

 

ドラえもん

「あっちもドンパチやってるみたいだね! ドカン!」

 

静香

「ええ! 私たちも負けてられないわ!」

 

 

ドラえもん達も迫り来る兵団たちを退けて行っている所であった。

 

 

どれほど兵団たちの体表が頑丈でも、空気砲の前には効果は薄い、それに加え兵団たちの装備は近接武器しか持ち合わせておらず、飛び道具を持ったドラえもん達には不利な状況であった……

 

 

 

 

 

少女

「まずいわ、誤算だったわ……相手にこちら側が不利な飛び道具を持っているとは思わなかったから……彼らには近接武器しか持たせていないわ」

 

ロボット

「どうするの? このままじゃ負けちゃうよ?」

 

少女

「………全兵団の機能を停止させ、本部に送り返す。代わりに総司令に連絡をするわ。 "あれ"を出す許可を頂くの」

 

ロボット

「ふふ……そういうと思ったよ。 僕もうずうずしてるんだ…!」

 

少女

「でも気を付けなさい、下手をすればこちら側が壊滅するほどの威力があるのだから……"あれ"は」

 

ロボット

「分かってるよ、任せて……」

 

 

 

ただやられるだけの兵団たちでは無い。

 

 

どんな敵にも……奥の手と言う物はあるのである……

 

 

 

 

 

兵団

『!!!!! ーーーーーーーー』

 

ジャイアン

「ん? どうした!?」

 

ドラえもん

「動きが……止まった?」

 

静香

「一体どうして…?」

 

ジャイアン達は驚いた、突然目の前の敵たちの動きが完全に止まったのである。

赤く光っていた目は光を失い、その場で動かなくなった……

 

 

 

 

 

 

そして場所は戦場から数百m離れたジャングル。

 

生い茂る木々の隙間から、サベールはジャイアン達の様子を遠くから見ていた。

 

 

 

サベール

「………こんな物で終わりか」

 

 

サベールはふと呟いた。

 

 

サベール

「……拍子抜けだな」

 

 

サベールは戦場から背を向け、何処かへ行こうとした。

 

その時………

 

 

 

ジジッ! ジー!!

 

 

突然ジャングルに小さな電磁波の様なものが現れ始めた…

 

 

サベール

「? 何だ…? これは…?」

 

 

ピシュッ!! ジジッ!!!

 

 

サベール

「…………どうやらこのまま奴らが終わる訳ではないようだな……」

 

 

ドオオオオオオオン!!!!!!

 

 

 

電磁波の勢いは次第に激しさを増し、ついにはジャングルの真ん中、丁度少女とロボットが居る場所に、大きな雷の様なものが落ちた…!!

 

 

ドラえもん

「何だ!? 落雷!?」

 

静香

「いえ………ただの雷なんかじゃない…」

 

ジャイアン

「何かが………来やがるな…」

 

 

それは雷では無かった………少女とロボットの前に"それ"は降り立った……

 

 

少女

「許可は下りたようね……これを出したからには負けられないわ」

 

 

それは高さおよそ20m、対空ミサイル、高出力光線等を兼ね備えた……"二足歩行型兵器"である。

 

 

 

少女

「操縦は任せたわわよ………"ジュド"」

 

ジュド

「うん、"リルル"はこれに乗ってるだけでいいから…」

 

 

 

そしてジュドとリルルはその兵器に搭乗した……

 

 

2人の名前はリルルとジュド。

 

 

敵の2人の正体を、ジャイアン達はまだ知らない……




リルルとジュドと言えば、鉄人兵団の彼女たちですね。
何故彼女らは敵なのか? それは後々……

↑前回もこんな感じの後書きだったような……(笑)

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