ドラえもん のび太の大魔境 second season 〜もう一つの伝説〜   作:田舎者

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キッド
「やっと俺のターンだ! どうぞご覧あれ!」


もう一人の天才ガンファイター

イーグルを除く鉄騎隊六人衆は全滅。

 

六人衆の最後の一人、イーグルとの戦闘が始まった……

 

 

 

キッド

「ドカンッ! ドカンッ!」

 

 

キッドはイーグルに向かって水圧砲を連射する。

 

 

イーグル

(あれは当たったらまずい。回避だ!)

 

 

サッ!

 

 

イーグルは背中に付いている翼を広げ空中に飛び立ち、水圧砲を躱した!

 

 

キッド

「へえ、後ろの翼は伊達じゃねえって事か」

 

イーグル

「当然だ。 さあ! 当ててみろ!」

 

 

バッ!!

 

イーグルは翼を広げ、キッドを挑発する様に言った。

 

 

キッド

「言ってくれるじゃねえかっ!」

 

 

キッドはイーグルに向けて水圧砲を放つ!

しかし再び躱されてしまう!

 

 

イーグル

「どうした! 命中率は先程の小僧の方が上だぞ!!」

 

 

イーグルは更にキッドを挑発した。

先程の小僧とは当然のび太の事である。

 

 

キッド

「だろうな、"今の状態"じゃああの子の方が上かな」

 

 

 

しかしキッドは意味深な言葉を返した。

 

 

イーグル

「今の状態だと…? どういう事だ?」

 

 

イーグルはキッドの言葉に疑問を覚えた。

 

 

キッド

「さあ? てめえが全力で来たら教えてやってもいいぜ?」

 

イーグル

「減らず口を! 食らえ!!」

 

 

シュッ!!

 

 

イーグルはキッドの言葉に腹を立て、猛スピードでキッドの下へ滑空する! そして鋭い爪でキッドを狙った!

 

 

キッド

「!! 速えな!」

 

 

サッ!

 

 

キッドは水圧砲を盾にし、身を守った。

 

しかし……

 

 

イーグル

「甘いんだよ!!」

 

 

パキーン!!!

 

 

キッド

「な…!! 痛って…!!」

 

 

キッドは驚愕した。

 

確かにキッドはイーグルの攻撃をモロに食らってしまい、ダメージを受けた。

 

しかしキッドが驚いているのはそこではなかった…

 

 

キッド

「痛てて…てめえ……まさか水圧砲を"真っ二つ"にするなんてな、一体どうやったんだ?」

 

 

水圧砲が完全に破壊されたのだ。

それも綺麗に真っ二つに。

水圧砲を装着していたキッドの右腕も傷を負い、鮮血が床に滴り落ちる……

 

 

イーグル

「俺の爪の硬度はダイヤモンドより上だ。それに俺のスピードが加われば、貴様の武器如きを破壊するのは造作もない事だ!」

 

キッド

「そんな爪隠してたんか……道理でね……」

 

 

キッドは納得した表情を浮かべた……

 

 

イーグル

「さあ! どうする! 貴様の利き腕と武器は使い物にならなくなった!! 大人しく降参しろ!」

 

 

イーグルはキッドに対し投降を求めた……

 

しかし……

 

 

キッド

「フッ……、利き腕ねえ…?」

 

 

キッドは不敵な笑みを浮かべた……

 

 

イーグル

「どうした…? 何を笑っている?」

 

キッド

「さっき俺は言ったよな?「"今の状態"じゃああの子の方が上」だって……それに「てめえが全力で来たら教えてやってもいい」とも言った」

 

イーグル

「……確かに言ったが…それが…?」

 

キッド

「てめえは確かに俺に全力でかかってきて俺に傷を付けた……だからそれに免じて特別に教えてやる」

 

イーグル

「ほう…じゃあ教えてもらおうか。あの言葉の意味を」

 

 

イーグルはキッドの言葉に耳を傾けた。

 

そしてキッドはポケットから再び"水圧砲のような物"を取り出して言った……

 

 

 

 

 

 

 

キッド

「俺は……"左利き"だ」

 

 

カチッ!

 

 

するとキッドはその水圧砲のような物を左手に装着した。

 

 

イーグル

「何!? 今までのはフェイクか…!!」

 

 

キッドは今まで水圧砲を右手に装着して戦っていた……

それは相手に自分を右利きと思わせるフェイクだったのである!

 

 

キッド

「さて…久々にこいつを撃たせてもらうぜ…!」

 

 

キッドは狙いを定めて水圧砲を放つ!

 

 

イーグル

(!! さっきより狙いが正確だ!!しかも何だこの弾は!!さっきの武器と同じ型では無いのか!?)

 

 

サッ!!

 

 

イーグルは辛うじて弾丸を回避する!

 

しかし…

 

 

 

キッド

「まだだぜ」

 

イーグル

「何!?」

 

 

キッドはもう一発イーグル目掛けて弾を放つ。

 

 

イーグル

(これは…!! 避けられない!!)

 

 

ドンッ!

 

 

そしてキッドが放った弾丸は、見事イーグルに命中した!

 

 

イーグル

「ぐああああ!!!!」

 

 

ドオオオオン!!!!!

 

 

直撃を食らったイーグルは遥か後方に吹き飛ばされ、壁に激突する!

 

 

イーグル

「何だ……!? その威力は…!!」

 

 

壁に激突したイーグルが、壁からずり落ちながら言う。

 

 

キッド

「……言い忘れてたな、こいつはただの水圧砲じゃねえ…………"水圧大砲"だ!!」

 

 

水圧大砲…水圧砲を加工したキッド専用の特注品。

似たような物に空気大砲もある。

 

 

イーグル

「うっ…! 水圧大砲だ…と?」

 

キッド

「威力は水圧砲の……"10倍"だ」

 

イーグル

「10倍…!?」

 

キッド

「その代わりこいつは俺にしか扱えねえ、それも左手に装着した時しか制御が出来ねえ代物だ」

 

イーグル

「そういう事か……ぐうっ!!」

 

 

イーグルは痛めた体を抑えながら言う。

 

 

キッド

「立てねえだろ? こいつを食らって立てた奴はいねえ……でも恥じるな、俺にこいつを撃たせたことは……お前の誇りだ」

 

イーグル

「誇り……だと…?………く…そ…!」

 

 

イーグルはそう言い残すと気を失ってしまった。

そしてそのまま動かなくなった……

 

 

イーグル

「……………………」

 

キッド

「……お前の一撃……中々効いたぜ」

 

 

キッドは負傷した右手を抑えながら言った……

 

 

 

六人衆のリーダー………イーグルを撃破!!

 

 

 

 

 

 

ポセイドン

「おのれ…!!! 役立たず共が!!!」

 

 

六人衆が全滅した事により、ポセイドンの怒りは頂点に達した!!

 

 

王ドラ

「彼らの責任ではありませんよ。単にあなたの指導不足です」

 

 

王ドラはポセイドンを挑発する。

 

 

ポセイドン

「なんだと!?」

 

ドラニコフ

「ガウ」

 

ドラリーニョ

「そろそろ決着を付けよう……だってさ」

 

キッド

「そうだな、 よし皆! 親友テレカだ!!」

 

 

王ドラ

「はい!」

 

マタドーラ

「よっしゃ!」

 

ドラリーニョ

「うんっ!」

 

ドラメッド

「うむ!」

 

ドラニコフ

「ガウッ!」

 

 

 

 

キッドがそう言うとドラえもんズはポケットなどから、友情の印……親友テレカを取り出した!!

 

そして親友テレカから発せられる光をポセイドンに向ける!

 

 

ポセイドン

「なんだ……この光は!!」

 

 

ドラえもんズ

『我ら!! ドラえもんズ!!!』

 

 

キッド

「ポセイドン!! てめえを破壊する!! 許しはあの世で乞いな!!」

 

 

キッドがそう言うと、親友テレカの光がキッドの水圧大砲に集約する。

 

そしてそれは、七色に輝く巨大な水圧砲へと変化した。

 

これこそがドラえもんズの切り札、七色の一撃(トラスト・トリガー)である。

 

 

ポセイドン

「ま、待て!! ワシが悪かった!! 命だけは…!!」

 

 

ポセイドンは必死にドラえもんズへ命乞いをするが、ドラえもんズ達に迷いの目は一切無い。

 

 

キッド

「食らいやがれ!!!」

 

 

ドオオオオオオオオン!!!!!

 

 

 

キッドは水圧砲の引き金を引き、水圧砲を発射した!!

 

とてつもない轟音が鳴り響き、強烈な閃光が発せられる!!

 

 

 

のび太

「うっ! なんて威力なんだ!!」

 

ドラミ

「こっちまで吹き飛ばされそうだわ!」

 

 

あまりの水圧砲の威力に、皆は思わずたじろいた。

 

 

そしてその砲弾はポセイドンをピンポイントで直撃した!!

 

 

ポセイドン

「何故だぁ!!?? このワシがぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

そして水圧砲を食らったポセイドンは断末魔を上げ、とてつもない轟音と共に爆散した。

 

爆散の後、ポセイドンの残骸が辺りに降り注ぐ。

 

 

キッドは水圧砲を四次元ハットにしまい、帽子を手にとって帽子に付着した土煙を手で払った。

 

 

 

キッド

「一丁上がりだ、お代はツケにしとくぜ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幹部の一人……ポセイドンを撃破!!!!

 

 

 




ジャイアン
「長かった……本当に長かった…」

静香
「やっとドラえもんズの戦いが終わったわね」

のび太
「やっぱりキッド…かっこいい…」

ドラえもん
「そうだね、じゃあ皆! まったねー!」

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