アニライブ!   作:名前はまだ無い♪

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先日他のラ!作家さんとお話しする機会がありまして、とても参考になりました。あととても楽しかったです。


とにかく頑張ろー!by穂乃果

A-RISEと遊びに出かけた翌々日。穂乃果達はアイドル研究部の部室にあるパソコンの前に並んで立っていた。若葉は急遽バイトのヘルブに向かっていて部室にはいない。

 

「いよいよ今日だね」

「緊張してきました」

「もう見ましたか?どうなんですか?」

「ままままったく、少しは余裕ってものを持ちにゃさいよね」

 

穂乃果と愛生人が唾を飲み込む中、海未は輪の横で耳と目を塞ぎ誰にともなく問いかけ、にこは1人机に座っていた。その手にはパックのイチゴ牛乳。

 

「そ、それでは見ますよ」

 

立っている皆に囲まれる形でパソコンの前に座っている花陽が結果発表のページをクリックする。そしてゆっくりと下にスクロールして行く。

 

「1位。A-RISE」

「まぁ前回の優勝校だしな」

 

夏希が頷いて言う。花陽はさらに下にスクロールする。

 

「2位、East Heart。3位、Midnight Cats」

 

続けて2位と3位を読み上げていく。上げられるグループ名に各々納得のいった顔で頷く。そして残り一枠、4位のグループを見る。

 

「4位は…」

『4位は?』

「Mu……tant Girls」

 

花陽が告げた名前にμ'sの名前は無かった。その事実を受け入れるには時間が掛かり、受け入れた部員から次々にその場に崩れ落ちていった。

 

「って夢を見たんだよ!」

「紛らわしい夢を見ないでよ!」

 

穂乃果が夢だった、と伝えるとにこがすぐ様ツッコミを入れた。

 

「それにしても生々しい夢だよね」

「ホントに…」

 

穂乃果の話を聞き終えた花陽とことりが不安そうに頷く。そんな2人の傍では穂乃果がそんな事より、と重そうに口を開く。

 

「今夢と同じ状況だしー!」

「ど、どこが同じ状況だって言うのよ」

 

穂乃果の言葉に動揺しながら答え、手元にあるパックのイチゴ牛乳を手に取るにこ。しかしその手は震えていた。海未も夢と同じ様に耳を塞いで延々と問い掛けている。若葉も昼休みにバイトのヘルプのメールが届き、渋々結果発表を諦めバイトに行っている。

穂乃果はこのまま正夢になる事を恐れ、にこにイチゴ牛乳を一気飲みを要求するも、にこに拒否される。そんな穂乃果達を無視して、花陽はラブライブの特設ページから結果が張り出されるページの更新を待つ。

 

「来ました!」

 

花陽の声に一斉に画面に注目する。そして花陽が1位から名前を読み上げていく。1位2位3位と穂乃果の夢と同じグループが上げられ、いよいよ残り一枠。

 

「ダメだ終わりだよ…」

 

3位のMidnight Catsが呼ばれた時点で諦めたかのような声を出す穂乃果。花陽は気にせず4位のチームを見る。

 

「4位はミュー………ズ」

『え?』

 

花陽の言葉に呆けた声を出す。花陽は画面をもう一度良く見てハッキリと告げる。

 

「音ノ木坂学院高校スクールアイドルµ'sです!」

「…µ'sって私達、だよね?」

「石鹸じゃ……ないみたいだな」

「当たり前でしょ!」

 

夏希の言葉に真姫が切り返す。そんな時、目の前のパソコンから電子音が響く。どうやらメールが届いた様で花陽がメールフォルダを開く。

 

「あ、若葉君からメールだ」

 

届いたメールは現在バイトで部室にいない若葉からだった。内容は予選突破に関してのお祝いだった。

その若葉のメールで穂乃果達はこれが夢ではないと感じ、徐々に顔を綻ばせる。そしてそれぞれが喜びを声に出しながら、部室を飛び出し校内の友達に報告に行く。

 

「うーみん。もう終わったぞ」

「ど、どうなったのですか!?」

 

唯一部室に残った夏希は未だに耳を塞いでいる海未の肩を叩きながら言うと、海未は勢い良く振り返り夏希に結果を聞く。夏希がそれに答えようとすると校内放送を知らせるチャイムが部室に響いた。

 

『お知らせします。たった今、我が校のスクールアイドル「µ’s」がラブライブの予選に合格したという連絡が入りました。繰り返します』

 

夏希は何も言わずにスピーカーを指し海未に笑い掛ける。海未も夏希の方を見て笑顔を浮かべる。

それから出て行ったメンバーは部室に戻りその日の練習をする為、着替えを済まし屋上へ。

 

「最終予選は12月。そこでラブライブに出られる1チームが決定する」

「次勝てば念願のラブライブです」

「でもその為にはA-RISEに勝たなくちゃいけないなんて」

 

夏希と愛生人の言葉に花陽が俯きがちに答える。そんな花陽に穂乃果は元気に励ます。

 

「とにかく頑張ろー!」

「その通りです。そこで来週からの朝練の時間を1時間早くします。更に週末には基礎のおさらいをします」

 

海未の提案に凛や穂乃果から不満気な声が漏れる。愛生人はその声に苦笑いして続ける。

 

「でもまぁ練習は嘘をつきませんし。ほら音ゲーでも練習すれば速さに慣れたり譜面覚えてやり易くなったりなったりするし、ガンゲーでも銃のリロードのタイミングが…」

「すまんアッキー。その話長くなるなら一旦止めてくれや」

 

花陽の様に熱く語り始めようとした愛生人を夏希が止めに入る。

 

「とにかく!練習を始めますよ」

「ちょっと待って。誰か足りなくない?」

 

海未が2人を見て呆れた様に溜め息を吐いて言うと、花陽が屋上のメンバーを見回す。花陽の言葉に首を傾げて希が名前を呼んで行く。

 

「穂乃果ちゃん、ことりちゃん、海未ちゃん、エリチ、花陽ちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃん、ウチに愛生人君に夏希君。若葉君はバイトでおらへんし、全員おるやん」

「だよね!じゃあ改めて、行っくよー!」

 

希の言葉を受けて穂乃果が親指、人差し指、小指を立てた手を突き上げる。

それを見て全員は思い出す。

 

『あー!にこ(ちゃん、っち、さん)!!』

 

一斉に声を上げた全員は慌てた様にフェンスに走り寄り、帰宅していく生徒の中ににこがいないか目を凝らす。

 

「さっきまでいっしょだったとは言え流石にもういないか?」

「いえ、にこの事だから警戒して、少し残るハズよ」

「あ、いた!」

 

夏希と絵里が話していると、穂乃果がある一点を指差して叫ぶ。その指の先にはお馴染みのツインテールが見えた。

 

「にこっちを捕まえに行くぞー!」

 

夏希が拳を振り上げ言うと、それに吊られて全員がにこめがけて階段を駆け下りる。

 

「にこちゃーん!」

「ちょっと待つにゃー!」

 

穂乃果と凛がにこの背中に叫ぶと、にこは驚いた様に体をビクッと震わせ恐る恐るといった感じで振り返る。

 

「な、なによあんた達」

「なによも何も今日は練習休むのか?」

「ええ。ちょっとね。そんな事より!最終予選近いんだから、気合い入れて練習しなさいよね!」

「はい!」

 

にこに敬礼をしながら穂乃果が返すと、にこはそのまま振り返り走ってその場を去る。

 

「行っちゃったな…」

「行っちゃったね……」

「行きましたね……」

 

そんなにこを呆然と眺めるしかない夏希と穂乃果、愛生人だった。




【音ノ木チャンネル】
若「皆さんお久し振りでーす」
夏「イェーイ!」
愛「久しぶりのー」
東「音ノ木チャンネル〜!」
若「さて、今回俺はバイトでいなかったんだけど」
夏「ちょちょちょ。若ストップ、ストーップ」
東「どうかしましたか?」
若「何か変な事でもあった?」
愛「僕も聞きたい事が」
「「この人誰!?」」
東「あ、初めまして。高坂家の隣に住んでいる東野友実と申します」
若「もう一つのラブライブ!の作品の主人公だよ」
夏「なぁもしかして前回言ってた「やる事」って新作の執筆だったのか?」
若「いや違うよ?ただ新作始まったから宣伝の為に呼んだだけ」
東「宣伝の為に来ました。きっと感想欄で「宣伝乙」って言われますね」
愛「言われた事無いですけどね」
若「じゃあ言ってみようか。せーの!」
『宣伝乙!』
東「見事に揃いましたね」
若「さて、いい感じに揃った所で東野さん。そろそろキャラ戻しましょうか」
東「キャラ?何のことでしょうか?」
若「あ、そのままで行くんですね。だったら大丈夫です」
愛「取り敢えず今回は4人でお話しという事で良いんですか?」
夏「良いんじゃね?いっその事愛生人もアイトになっちまえよ」
東「人格が変わるんですか?」
愛「えっと……これで良いか?」
若「うわぁ口調が夏希と丸被り」
夏「仕方なくね?」
愛「そうだな」
若「じゃあ話を戻して。もう一つの作品の話する?」
東「宣伝して良いんですか?」
愛「あ、この人ダメって言ってもやるタイプの人だ」
東「ふっふっふっ。こうなった私はもう止まりませんよ!まず私の立ち位置なんだけど……」
夏「若、責任持って止めとけよ。じゃあな」
愛「若葉さん。後は任せたっ!」
若「あ、ちょっ!……2人とも逃げたか…じゃあそろそろ友実さんも止まって下さいよ。締めの時間なんで」
東「……そして今はもう、ってあら?もう終わりの時間ですか?それなら仕方ないですね。終わりにしましょう…」
若「えーと、明日にこの誕生日だけどもち誕編なんて書いてないので期待しないで下さい。アンケートの締め切りも残り僅か!選ばれるのはどの話なのか!?」
東「誤字脱字、感想、批判、アドバイス等をお待ちしております」


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