アニライブ!   作:名前はまだ無い♪

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番外編3作目!
そして七夕に因んで本編の文字数が7.777字!……とはいかず、あとがき含めで7.777字になりました…あと少しだったのにな〜

とまあそんなこんなで七夕回です。例の如く、時系列なにそれ美味しいの?です


☆七夕パーティーやろうよ!by穂乃果

「お兄ちゃん。七夕だよ、七夕!」

「七夕なのは知ってるよ。だからウチも七夕フェアやってるんだし」

 

若葉は店の商品棚を指しながら、ドタドタと走って来る穂乃果を宥めにかかる。

 

「そうじゃなくて!私達も七夕やろうよー!」

「言ってる意味がよく分かったから、取り敢えず厨房から商品持ってきて」

「分かった!」

 

若葉に頼まれた穂乃果は一つ頷くと厨房目掛けて走っていき、少しして戻って来る。そして若葉の肩を掴み、勢い良く前後に揺らす。

 

「そ・う・じゃ・な・く・て!皆に声掛けて七夕パーティーやろうよ!」

「あーそういう事ね。て言っても集合かけて集まるのかな」

「皆は来れそうだよ。ていうかお兄ちゃんLIME見てないの?」

「今仕事中だから見たくても見れないの」

 

若葉の答えに穂乃果はしょうがないといった仕草で携帯を見せる。若葉は穂乃果から携帯を受け取るとLIMEを開き、μ'sのグループをスライドして見る。

 

ほのか「ねぇねぇ、今日の夜七夕パーティーやらない?」

園田海未「今夜ですか。随分急ですね」

ことり「私は大丈夫だよ(・8・)」

希「ウチも大丈夫やで」

エリー「私はちょっと分からないわね」

真姫「ちょっとママに聞いてくるわ」

夏希「あー別に参加するのは良いんだが、あと1人誘っても良いか?」

ほのか「私は別に良いよ」

希「誰誘うん?」

夏希「それは後でのお楽しみ」

エリー「それなら亜里沙も誘って良いかしら」

ほのか「亜里沙ちゃんなら雪穂と過ごすって、雪穂が言ってたよ」

エリー「あら、そうなの?」

アッキー「あ、僕と凛ちゃんも参加します」

希「今2人は一緒におるん?」

りん「そうだよ。アキ君とお出かけ中!」

アッキー「あとで穂むらにも行きますね」

ほのか「ホント!?今お兄ちゃんが店番してるから一緒に待ってるね!」

 

「で、今に至る訳なんだ」

 

若葉が携帯を返しながら穂乃果に言う。

 

「ね、だから今夜パーティーやろ!」

「やるのは良いけど、さっきの見た感じだと真姫と海未、花陽、絵里は来るか分からないよね」

「かよちんは来るって言ってたにゃ!」

「なぜか1年生のグループで言ってましたね」

 

身を乗り出す穂乃果に若葉が聞くと、カウンターの向こうから聞き慣れた声が2つ聞こえる。若葉と穂乃果がそちらを見ると、手を繋いだ愛生人と凛が並んで立っていた。

 

「いらっしゃい2人とも」

「何か買って行く?」

「あ、じゃあこの七夕フェアの個数限定の笹の葉饅頭を2つ下さい」

「はいよ。ちょっと待っててね」

 

愛生人から注文を聞き、若葉は品を包み始める。その間穂乃果が会計を済ませ2人と話している。

 

「この笹の葉饅頭はね、お兄ちゃんが作ったんだよ」

「あ、だから個数限定なんですね」

「やっぱり若葉君って手先が器用なんだね」

 

穂乃果の説明を受けて愛生人と凛がマジマジと笹の葉饅頭を見つめる。

 

「まぁお昼休みの時にまた作るから、ここに出てるので全部って訳じゃないよ。はいこれ」

 

若葉はそう言って包装が済んだ箱をビニールに入れて凛に渡す。そして奥の居間を指して2人に提案する。

 

「せっかく来たんだから何か食べてく?今なら奢るよ」

「え、さすがにそれは悪いですよ」

「いーのいーの。どうせ今翔平が来て雪穂と亜里沙ちゃんに勉強教えてるから。2人にも後で差し入れするし」

 

若葉の言葉に2人は顔を見合わせ、じゃあお言葉に甘えて、と居間に上がる。そして穂乃果が持ってきたほむまんとお茶を食べながら、時折雪穂と亜里沙の勉強を翔平と一緒に見ていた。

 

「そう言えば翔平さんは今日七夕ですけど、何か予定あるんですか?」

「おま、もうちょっとオブラートに包むかして聞けよ。つか予定があったらここにはいません」

「でも前にモテるって言ってなかったかにゃ?」

「お誘い全部断ってきたんだよね〜」

「え〜なんでですか?」

 

勉強の合間の小休憩時に愛生人と凛が翔平お話していると、床に仰向けに寝ていた雪穂がノンビリと言う。雪穂の言葉に驚いて亜里沙が翔平に詰め寄る。

 

「ちょっと雪穂ちゃん!それ言わない約束したじゃん!」

「あれ、そうでしたっけ?」

 

1人詰め寄らずに床に寝ている雪穂に翔平が文句を言うも、雪穂は先程と同じ様にノンビリと返す。

 

「なんか賑やかだね」

「あ、若葉。良い所に」

 

翔平が壁際に追い詰められた所で若葉が襖を開けて居間を覗き込み、笑っていた。

 

「何の話してるの?」

「翔平さんかお誘いを全て断ってここにいる理由です」

 

若葉が詰め寄ってる3人に状況を聞くと、愛生人が顔だけ若葉の方を向き答える。愛生人の答えに若葉があー、と何やら訳知り顔で頷く。

 

「あー!その反応、若葉君絶対何か知ってるにゃ!」

「さぁね。たとえ知ってても教えないよ~」

「若葉さんイジワルです!」

「あはは。じゃあ俺は店に戻るよ。じゃあね~」

 

若葉は凛と亜里沙を流して顔を引っ込める。そして若葉がいなくなり再び3人が翔平へと視線を戻す。

 

「で、結局の所はどうしてここにいるんですか?」

「お前らどんだけ俺に興味があるんだよ!」

「だってモテるのに未だに誰とも付き合わないなんておかしいじゃないですか」

「そんな事言ったら若葉だって似たり寄ったりだろ!」

「若葉さんはもう相手いますもん!」

「マジで!?あの野郎なんで俺には何も言わないんだ!ちょっと聞いてくる!」

「「「逃がしませんよ!!!」」」

 

翔平が若葉をネタに逃げようとするも、愛生人、凛、亜里沙が逃げ道を塞ぐ。

 

「あの翔平さん。そろそろあれなので観念して話して下さい!」

「そうですよ、そろそろ話進めないといけないのでお願いします!」

「こら亜里沙に愛生人、それこの作品初のメタ発言だが良いのか!?」

 

亜里沙と愛生人の発言に翔平がツッコミをいれると、今まで黙ってた雪穂が溜め息を吐いた後に状態を起こし、4人に言う。

 

「あの、言い出した私が言うのもあれですけど、そろそろ勉強再開しません?」

「…そうですね。そもそも勉強の小休憩でしたもんね」

「…うぅ、知りたかったにゃ」

「…残念です」

 

雪穂の言葉に亜里沙達は残念そうに翔平から離れ、元いた場所に座り教科書等を開き勉強を再開させる。

 

「さ、翔平さんも始めましょ」

「お、おう」

 

雪穂に促され翔平も座り勉強を再開する。

 

☆☆☆

 

愛生人と凛、翔平が帰り居間には雪穂と亜里沙だけが残り、短冊に願い事を楽しそうに書いているのを横目に若葉と穂乃果は出掛ける準備をする。

 

「それで、なんやかんやで皆集まれるんだ」

「うん。で場所なんだけど、海未ちゃんの家でやるんだって」

「あー海未の家は毎年でかい笹の木に短冊掛けてるもんね」

 

穂乃果の言葉に若葉も慣れた様に頷く。そして裕美香と誠に一言言ってから家を出て園田家へと向かって歩き出す。

 

「にしても家出るの少し遅かったかな」

「いやいやウチは近いんだから集合時間には間に合うって」

 

若葉が時間を気にしながら呟くと、穂乃果はノンビリと答える。それから少し歩くと2人にとって昔から馴染みのある園田家に着く。

 

「おーっす2人とも。こんばんわ」

「あ、夏希君こんばんわ」

「どうも穂乃果さん。若葉君」

「あ、ツバサさん。こんばんわ」

 

若葉が振り返るとそこには夏希とツバサが並んで立っていた。さらにその後ろからは希と絵里、にこが並んで歩いてきていた。

 

「3人ともこんばんわ」

「こんばんわ」

「それにしても穂乃果ちゃんの急な提案にはビックリしたで」

「ほんとよ。当日になっていきなりパーティーしようだなんて」

「まぁまぁ。ボチボチ揃ったし、一旦お邪魔しよ」

 

若葉がにこを宥めてからインターホンを押す。ピンポーンという音がして少し、海未の声がスピーカーから聞こえる。

 

『はい』

「こんばんわ~」

『若葉ですか。今、他には誰が来てますか?』

「え~っと」

 

海未の問いに若葉は後ろにいるメンバーを確認して、今いる人達の名前を挙げていく。若葉が名前を挙げ終わると、海未がおや?と不思議そうな声を出す。

 

『まだことりは来てないのですか?』

「まぁまだ時間まであるから少し遅れてるだけかも」

『そうですか…あ、鍵は開いていますので、どうぞ中へ』

「はーい」

 

若葉が返事をするとともにスピーカーの切れる音がし、若葉も振り返る。

 

「じゃあ行こうか」

 

そして玄関の扉を開けると海未が正座で一向に挨拶をした。

 

「ようこそ園田家へ」

「んー、なんか未だに慣れないんだよね」

「そうだよね」

 

そんな海未を見て苦笑しながら頬を掻いて言う穂乃果と若葉。他のメンバーは初めて見る海未の姿に驚きで目を見開いていた。海未はそんな反応にフフッ、と笑うと慣れた体捌きで立ち上がり、若葉達を中へと迎え入る。そして中庭が見える和室に通され、全員が揃うまでそこで待つ事になった。

 

「では今お茶を持ってきますね」

「あ、俺も手伝うよ」

「いえ、今日は若葉もお客様ですから座ってて下さい」

 

若葉が立ち上がりながら言うと海未に手で制され、渋々座る。そして海未がお茶を淹れ一息ついていると、残りの1年生4人が園田家に着く。

 

「これで全員揃いましたね」

「え、全員って。ことりさんは?」

「ことりならほら、そこに」

 

愛生人の言葉に海未が縁側の柱を背にして、真姫に寄っ掛かられている若葉の後ろを指す。海未の指先を目で追って全員がそちらを向くと

 

「ちゅんちゅん」

「ゔぇえ!ことり!?」

「いつの間に!」

 

若葉と真姫のすぐ後ろにいつかのひょっとこのお面を被ったことりが座っていた。2人は思わずその場から飛び退き、海未を見るとことりと一緒に悪戯が上手くいった子供の様に笑っていた。

 

「若葉が音ノ木坂に来た時のドッキリの仕返しです」

「上手くいって良かったね」

 

ことりが海未のもとへ行き、仲良くハイタッチをする。それを見て若葉はその時の事を思い出し、懐かしむ様に笑う。

 

「それでは揃った事ですし、パーティーを始めましょうか」

 

ことりも座り一段落した所で海未が人数分の短冊を取り出し、配り始める。短冊を受け取った人はそれぞれ自分の願い事を短冊に書いていく。

 

「んー。何を書こうかなー」

「穂乃果ちゃんは何かお願い事無いの?」

「あるにはあるんだけど…うーん」

 

穂乃果は何を書くか迷い腕を組んで考える。そんな穂乃果にことりは自身の短冊を手に持ち、一緒に考えようとする。

 

「ことりちゃんはなんて書いたの?」

「いくら穂乃果ちゃんでも教えられないよ〜」

 

穂乃果の質問を笑って流すことり。そして海未のもとへ行き笹の葉の場所を聞くと、慣れた足取りでその場へ行き、短冊を掛けて戻って来る。若葉がそんな様子を微笑ましく見ていると不意に左頬を軽く摘まれ、引っ張られる。

 

「んにゅ?」

 

引っ張られるままに左を向くと、頬杖をついて若葉の頬に手を伸ばしている真姫と目が合う。見つめ合う事少し、今度は若葉が真姫の右頬を摘む。

 

「えい」

「にゅ」

「お前ら何してんだよ…」

 

そんな謎の行動を起こしている2人に呆れた様に言う夏希。夏希に言われ恥ずかしくなったのか、真姫は慌てた様に手を離し赤くなった顔を逸らす。

 

「そう言う夏希は何してんの?」

「見て分からんのか」

「いや、見て分かるけど意味が分からないんだよ」

 

若葉は視線を真姫から夏希の方へ向けると、そこには胡座をかいた夏希の足の上に我が物顔で座ってるツバサがいた。

 

「なんか気に入ったらしく、さっきからどいてくれないんだ」

「まぁ、その、あれだね。お熱い事で」

「お前にだけは言われたくねぇ!」

 

若葉の言葉に思わずツッコむ夏希。しかしそんな夏希の首にツバサの腕が回り、夏希は黙る。

 

「ねぇ、なっ君」

「ちょっと待てツバサ」

「ツーちゃん」

「いや、だから」

「ツーちゃんじゃなきゃイヤ」

「……ツーちゃん」

 

夏希がツーちゃんと言うと嬉しそうに笑うツバサ。そしてツバサは腕だけでなく、体ごと振り返るとそのまま夏希に飛び付く。零距離からのダイブに耐えられるはずもなく、夏希が下になる形で2人は床に転がる。

 

「ちょっとツーちゃん!?いきなりどうした!」

「えーなんでもないよー。これが普通だよ〜」

「んな訳あるか!誰かツバサに酒飲ましたか?」

 

胸に頬擦りするツバサを見て夏希がその場にいた全員に確認するも、誰も飲ませていない為首を横に振る。

 

「ツーちゃん。さっきまで何を飲んでた?」

「えーとね、あれ」

 

夏希は埒があかないと見るやツバサが飲んだ物を聞くと、テーブルの上にあるグラスの内1つを指した。夏希がそれを持ち一口飲むと、納得のいった表情で頷く。

 

「ツバサがこうなった原因、これに間違いない」

「それってお酒?」

「そんなまさか!」

 

頷いた夏希に花陽が聞くと、海未がまさかと言って夏希からグラスを受け取り一口飲む。

 

「これは…グレープサイダーですね」

「そうなんだよ。ツバサって炭酸でも酔っぱらうんだよ」

「「まさか!」」

「いやでも現状を見る限りだと信じるしかないんやない?」

 

夏希の言葉に驚く絵里とにこ。しかし希は完全に酔っ払っているツバサを見て、夏希の言う事を信じている。

 

「まぁ短冊自体は書き終わってるみたいだから問題は無さそうだな」

 

夏希はテーブルに置かれたツバサの分の短冊を手に取り自分の分の短冊を持つと、ことめり同様海未に笹の葉の場所を確認し、短冊を掛けに行く。それに続くかの様に絵里、にこ、花陽も立ち上がり短冊を掛けに行く。

 

「さてと、凛ちゃんそろそろ書けた?」

「う〜んまだ決めかねてるにゃ〜」

 

愛生人が隣に座っている凛に聞くと、凛は頭を抱えて答える。一方愛生人は既に書き終わってるようで、短冊を裏返しにしてテーブルに置いている。

 

「ち、因みにアキ君はなんて書いたのかにゃ?」

「それを言ったらつまんないでしょ。秘密」

「えー!」

 

凛の質問に愛生人は笑って返す。凛はそんな愛生人に不満そうな顔で抗議するも、愛生人はただ笑って受け流すばかり。

 

「もういい!絶対アキ君のお願い事当てるんだから!」

 

ズビシッ!と愛生人に人差し指を突きつけると凛は高らかに宣言する。その宣言を聞いてその場にいた全員は凛の主旨が変わっている事に内心ツッコミを入れていた。

 

「はいはい僕の願い事は放って置いて凛ちゃんは自分の書こうね〜」

「うー…じゃ、じゃあ後で教えて!」

「仕方ないな〜凛ちゃんが書き終わったらね」

 

愛生人が凛の頭を撫でながら言うと凛は願い事を書く気になったらしく、再び頭を悩ませ始める。そんな2人を横目に若葉も自身の短冊にスラスラと筆を走らせる。

 

「よし書けた」

 

若葉はふぅ、と息を吐き筆を置くと隣の真姫も書き終わったのか、短冊を裏返す。

 

「真姫も書けた?」

「えぇ。それじゃあ海未に場所を聞いて短冊を掛けに行きましょ」

 

若葉は真姫の言葉に頷くと立ち上がり、海未に場所を聞くと、真姫が若葉の手を引き和室を出て行く。

 

「ねぇ真姫。なんで真姫が先に行くの?」

「だって若葉を先に行かせると迷うじゃない」

「さすがに来慣れた海未の家は迷わないって」

 

自信満々に言う若葉にじゃあ、と先を譲る真姫。そして少し歩いた所で台所に着いた。

 

「なんで台所に着くのよ!」

「まぁまぁ落ち着いて落ち着いて」

 

迷った原因である若葉に真姫が涙目になりながら抗議するも、若葉はまぁまぁ、と宥められる。

 

「あら、若葉君?大きくなったわね」

「あ、未帆さん。お久し振りです」

 

一先ず落ち着いた真姫がこれからどうやって戻ろうかと考え始めた頃、台所から青い着物を着た女性が顔を出す。若葉に未帆と呼ばれた女性は口に手を当てるとクスクスと笑い若葉に聞く。

 

「もしかしなくてもまた迷子?」

「まさかそんな。もう何回も来てる場所で迷子になるなんて事」

「ないの?」

「あります…」

 

未帆が首を傾げて聞くと若葉は項垂れる様に答える。それから未帆は真姫に現在地から笹の場所までの道を教えると、若葉に前を歩かないように言い付けてから再び台所に戻って行った。

 

「ねぇ若葉。今のって」

「あ、そう言えばお互いに自己紹介してなかったね。あの人は園田未帆さん。海未のお母さんだよ」

 

笹の場所までの道中真姫が気になった事を聞くと若葉はすんなりと教える。それからしばらく歩くと今度はちゃんと笹の葉のある場所に着く。そこには短冊を掛けていなかった3人、穂乃果、愛生人、凛がいた。

 

「あ、お兄ちゃん!どこに行ってたの?」

「帰って来るのが遅いから絵里さんが心配してましたよ?」

 

穂乃果と愛生人が若葉と真姫を見つけて声を掛ける。2人の台詞に若葉は苦笑で返し、代わりに真姫が事情を話す。話を聞いた凛は

 

「相変わらず若葉君の方向音痴は酷いにゃ〜」

 

と笑う。穂乃果は穂乃果で慣れているのか、若葉同様苦笑し、愛生人は呆れたように首を振る。若葉は3人の反応を見ずに笹の葉に近付き、短冊を掛け始める。

 

「よし、こんな所かな」

「……じゃあ私はここに飾ろうかしら」

 

若葉が短冊を掛け終わるのを見て、真姫は若葉から1番離れた場所に短冊を掛ける。その行動に疑問を持った若葉が和室への帰り道で聞くと、真姫は顔を赤らめながら答えた。

 

「だってあの方が織姫と彦星みたいじゃない」

 

真姫の答えに若葉は一瞬驚いた様に目を丸くすると、そうだね、と微笑んで返す。そして5人が和室へ戻ると、そこには料理の乗ったお盆を持った未帆と海未がおり、パーティーが始まろうとしていた。

 

「それじゃあパーティー始めよう!」

『おー!』

 

穂乃果の音頭でツバサとアイドル研究部の七夕パーティーが始まったのだった。

 




【音ノ木チャンネル】
若「七夕だね〜」
夏「七夕だな」
愛「七夕ですね〜」
夏「って和んでる場合じゃねえよ!なんなんだよツバサのキャラ崩壊っぷりは!」
若「いやいやそんな事言ったら殆どのキャラが崩壊してるからね」
夏「それにしてもだろ!なんだよ炭酸で酔うって!」
愛「ベッタベタに甘えてましたもんね」
若「そんな熱い2人は放って置いて」
夏「置くな!つか俺達で熱かったら基本くっ付いてる若葉と真姫(お前ら)はなんなんだよ!」
愛「仲良き事はいい事かな、ですよ」
若「そうだよ。だから愛生人も凛と仲良いのはいい事だよ」
夏「なんか俺の扱い酷くね?」
若「え、あ、うん。そうだね」
愛「取り敢えず今回の話について話しません?」
夏「だな。特にうーみんの母さんについて疑問に思ってる人達もいると思うし」
若「そう言えば初登場だったね未帆さん」
愛「出そうと思った切っ掛けはまぁ、映画に出て来たから、ですかね」
夏「て事はこのままだとえりちとのぞみん以外の母さんが出てくるのか」
若「因みに名前ももう考案済みだったりするよ?」
愛「出す気満々ですね」
夏「つっても若とほのっちの母さん、マッキーの母さん、ことりんの母さんはもう出てるしな」
若「ネタバレになるけど、にこのお母さんもアニメで出てたしね」
愛「て事は残るは凛ちゃん、花陽ちゃんそれに僕と夏希さんの母だけですね」
夏「え、俺らの親も出て来るの?」
若「まぁどっかしらの節目にポロっと出て来たりするんじゃない?」
愛「何かマズイんですか?」
夏「いやな?名前と性格、容姿とか考えるの面倒いな、と」
若愛「「まさかの作者目線!」」
夏「いやでも実際面倒なんだぜ?それっぽい名前考えたりするの」
愛「別作品で40人以上の名前を考えてる人の台詞とは思えませんね」
若「こっちでもモブキャラにも固有名付けないと気が済まない癖にね」
夏「まぁ色々と事情があんだろ」
愛「と、作者が大変な目に遭う事が確定した辺りで終わりにしましょう!毎度の事ながら誤字脱字、感想、批判、アドバイス等をお待ちしております!」
若「それじゃあ」
『バイバーイ』

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