アニライブ!   作:名前はまだ無い♪

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今回はいつもと違う感じの書き方をしました。

お題はズバリ愛生人の過去回です。

それとこの早更新は多分今回で終わります。次話は一体いつになるやら…

ではどうぞ!


…汚いねby若葉

恭弥達とのゲーム対決の翌日。若葉と穂乃果は夏希に渡された地図を手に、夏希の家へと向かっていた。

 

「地図通りならここら辺なんだけど…」

「あそこじゃない?」

 

若葉がとあるマンションを指す。

 

「デカイね…」

「家族で住んでるんじゃない?取り敢えず入ってみようよ」

 

若葉が入り口のボタンで夏希の部屋の番号を押して、呼び出す。

 

『ほーい』

「ヤッホー。双子の兄妹が着いたよ〜」

『よく迷わずに来れたな』

「穂乃果に地図渡したからね」

『そうか。ま、お前らが最初だ。入っくれや』

 

夏希の言葉と共に、横の自動ドアが開く。

 

「夏希君の家の部屋って何階だっけ?」

「確か7階だよ」

 

若葉が7のボタンを押し、エレベーターが上がっていく。チン、と高い音と共にエレベーターは止まり、扉が開く。

 

「良い眺めだね」

「そうだね……あ、音ノ木だ」

「あ、本当だ!」

 

若葉が指差した方を見ると、確かに音ノ木坂学院が見えた。穂乃果は更に穂むらを探そうとするも、見つける前に若葉に引っ張られ、夏希の家の前に着くと、インターホンを鳴らす。

 

「はいはーい」

 

インターホンを押して少し、夏希が元気良く扉を開く。

 

「いらっしゃい。まぁ上がって上がって」

「「お邪魔しま〜す」」

 

夏希に従い室内に入る2人。2人はそのまま夏希の後を歩き、リビングと思われる部屋に足を踏み入れる。

 

「うわっ」

「…汚いね」

 

リビングに入った2人は思わず、といった風に声を出す。2人の言う通り、リビングのあちこちにゴミや洗濯物が散乱していた。

 

「ちょ、夏希。これは酷いって」

「そうか?男の一人暮らしなんざこんなもんだろ」

「そうかもしれないけど……ちょっとビニール貸して!」

 

若葉が夏希からビニールを受け取ると、若葉は部屋中に散乱したゴミをビニールに、洗濯物は洗濯機にそれぞれ入れていく。そして次々やって来たメンバーも協力して、全員が揃う頃には最初のの汚さはどこへやら、という程キレイになった部屋になっていた。

 

「ねぇ夏希。まさかとは思うけど、あっちの部屋も…?」

「あっちは寝室としてしか使ってないから、そんなに汚れてねぇぞ?」

「そんなに……」

 

夏希の「そんなに」を想像して少しゲンナリする若葉。そんな若葉を宥めながら、ちゃっかり隣に座る真姫。

 

「さて、全員揃った訳だから、アッキー。説明よろしく」

「うぅ…あまり気が進まないですが、分かりました」

 

愛生人は渋々といった感じで話し始める。

 

「あれは僕が中学に上がって少し遠くに引っ越したのが原因でした」

 

☆☆☆

 

引っ越したばかりの僕は周りに余り馴染めずに、部活にも入らないで、学校が終わるとすぐに帰宅していました。

そんな生活が1年近く続くと、流石の両親も不思議に思ったんでしょうね。凛ちゃんと花陽ちゃんは知ってると思うけど、僕って昔は外で遊ぶ子だったんですよ。それなのに中学に上がってからは一向に外に遊びに行かなくなりました。

 

そんな僕を気遣ってでしょうか、ある日両親は僕を近くのゲームセンターに連れて行きました。元々両親はゲームが好きで家にも今昔様々なゲームが揃っているんです。僕も偶に両親にコツを教わりながら楽しくプレイしてました。なのでその頃から同世代の中では上手い方だったと思います。

 

話を戻して、両親に連れて行って貰ってから、僕はそのゲームセンターによく行くようになりました。そして初めて行った日から大体3ヶ月くらいが経った頃ですかね、1人の男の人に絡まれたんです。その日はちょうど僕1人で遊びに行ってたんです。その男の人の話を聞くに、毎日のようにゲームセンターに来てる僕をカツアゲしようとしたらしいんです。なので僕は「ゲームで勝てたら有り金を上げますよ」と提案したんです。

 

相手もゲームセンター通いが長く自身もあったのか、昔からあるとある格闘ゲームを選びました。その男の人は「癖は強いが使えるようになると強い」と噂のキャラを使い、僕は「ゲームで1番の最弱キャラ」と言われているキャラを使いました。結果は僕の圧勝。そのゲームは父が昔からプレイしていて、同じゲームが家にあったんです。つまり勝てたのは偶々、偶然でした。

 

でもその男の人はかなりの自信があったらしく、負けた後僕に弟子入りを頼んで来たんです。見た目年上の人に弟子入りを頼まれて当時の僕は当然断りました。勝てたのは僕の力でなく、父のおかげでしたので。そしてしつこく頼んで来るその人をなんとか撒いてその日は帰ったんです。

次の日、少し遠いゲームセンターに行ったんです。さすがに昨日の今日でその人がまたいるかもと思い、場所を変えたんですよ。でもその変えた先にその人はいました。相手も僕と同じ気持ちで場所を変えてたみたいで、全くの偶然でした。

 

その人はその日もしつこく弟子入りを頼んで来ました。なので、今度は違うゲームで勝負して僕が勝ったら友達に、相手が勝ったら大人しく弟子入りさせる。といった条件で対戦しました。それを決めるゲームは実力がものを言うレーシングゲーム。お互いに愛機を選び、スタートしました。結果、また僕が勝ち、その日から僕達はゲーム友達になりました。

 

それからがあっという間で、僕のゲーマーとしての腕に惚れてその輪に入って来たり、その男の人と同じ様にゲームを通じて仲良くなったり、ケンカの代わりにゲームで戦ったりと、気付けばそれなりの大所帯になっていたんです。でも無秩序にメンバーを増やしてもイケない事は分かっていたので、ある程度のルールを集団内で決めたんです。主なものをあげると「他人に迷惑を掛けない」「困った時はお互い様」といったものです。

 

そんな時、最初に友達になった男の人が言ったんです。「リーダーっぽく振舞ってみてはどうだ?」と。その時僕は中学2年でした。なので、ちょっとカッコつけ程度に一人称を「俺」、語尾のですます調を辞めたんです。ちょうど話し方は夏希さんみたいな感じですね。次のオフ会にそれで参加したら思いの外ウケが良くて、それ以来その集団で過ごしている内はそのキャラでいく事にしたんです。

 

そんなある日、別の同年代くらいの少年、桑田さんに言われたんですよ。「このグループの名前は無いのか」って。その時、桑田さんは入って来たばかりで、いきなり僕に言ったので、他の古参メンバーからお仕置きをくらってましたよ。あ、もちろんゲームで、ですよ?内容は確か格闘ゲームで15人抜きだったと思います。

 

そこで確かに名前は無いな、と思い何人か集めて考えたんです。会議が始まって暫くすると「僕達はゲーマーの集団だからそのまま『ゲーマー』で良いんじゃない?」という意見が出たんです。でもそのままじゃつまらないと、少し捻りを加えて『遊ぶ者(プレイヤー)』というのが次案でした。そのタイミングで桑田さんが戻って来て「だったらPlayerを捩ってPrayer、祈る者達ってのどう?」と提案したんです。その日から僕達の集団は『祈る者達(プレイヤー)』と呼ぶ様になりました。

 

そして僕が高校に上がる際に、僕はまたこっちに引っ越して来るのが決まっていたので、周りの反対を押し切って、最初に知り合った男の人に僕の後、祈る者達の2代目を任せて僕はこっちに来ました。

 

☆☆☆

 

「これが僕の中学時代、しいては祈る者達時代の出来事です」

 

愛生人はそう言って締め括ると、傍に置いてあった麦茶を一口飲む。

 

「そんな事があったんだ…凛、全然知らなかった…」

「まぁ中学時代の事は余り言い触らさないって決めてたからね。秘密にしててゴメン」

 

落ち込む様に言った凛に愛生人は座ったまま頭を下げる。

 

「少し質問良いか?」

「どうぞ」

 

夏希が手を上げると、愛生人は頷いて答える。

 

「その最初のゲーム友達って」

「自分です」

「デスヨネー」

 

夏希は答えが分かっていたのか、大して驚きもせず、恭弥に返す。

 

「まぁそんな感じで、こっちに来た事により、皆さんに迷惑掛けて本当すいませんでした」

「んー愛生人に謝られても」

「そうね。今回のこれは、特に誰が悪いとかそういう類のものじゃないし」

 

再び謝る愛生人に若葉と真姫がそう言って、困った顔をする。それはなにも2人に言えた事ではなく、愛生人と恭弥以外の全員が同じ表状だった。

 

「それで、恭弥さんはこれからどうするの?愛生人も見つかった事だし、地元に帰るの?」

「はい。昨日あの後話し合った結果、全員で決めましたので。では自分はこれにて失礼します

 

絵里の質問に恭弥は頷いて答え、愛生人に一度頭を下げて、部屋から出て行く。

恭弥が帰ってから部屋に沈黙が訪れる。

 

「それじゃ、今度は私達から貴方達3人に話があるわ」

 

そんな沈黙を破ったのはにこの一言だった。にこの言葉に顔を見合わせ首を傾げる3人。

 

「実はね、若葉君達がいない間に話し合って決めたんだけど」

「来週の金曜日の放課後に若葉達の残留祝いと」

「ラブライブ出場辞退のお詫びとしてライブしたいなって」

 

ことり、海未、花陽が説明する。それを聞いた3人は特に反対する事なく、話し合いはそのままセットリストを組んでいく。

 

「じゃあステージ袖の幕の開閉は若葉がやるとして」

「じゃあ照明は俺がやるよ」

「となると僕が音響ですね」

「ヒデコちゃん達も手伝って貰えないか、聞いてみるね」

「う〜今から楽しみになってきたにゃ!」

「わ、私は緊張してきた、かな?」

「明日からまた練習やね」

「別にこの後にやっても良いのですよ?」

「海未、それ本気で言ってるの?」

「もう暗くなって来てるから今日は大人しく帰ろうね」

「じゃあ明日から早速ライブに向けて練習再開しよう!」

「そうね。やるからには本気でやるわよ」

 

こうして音ノ木坂学院所属アイドル研究部の12人は、終始笑顔でライブの話し合いを行った。




【音ノ木チャンネル〜】
若「え、上の何!?」
夏「どうやらこのコーナーの名前らしいな」
愛「発音としては「おーとのき、チャンネル〜」らしいですよ」
若「何その分かりやすいような、分かりにくいような説明は」
夏「まぁ良いじゃねぇか。今回は話す事たくさんあんだから」
愛「そうですね。重要な事と、馬鹿みたいな事、嬉しい事の3つですかね」
若「じゃあ順番通りに重要な事!」
夏「70話にして漸くアニメ1期最終回!」
愛「最初の予定じゃ少なくても50話にはやる予定だったそうですよ」
若「50話ってプール回だね」
夏「変にオリジナル回入れるからこうなんだよ」
愛「でも夏祭りはだいぶ人気あったみたいですよ」
若「じゃあ次、馬鹿みたいな事!」
夏「お前ら、作者の夢って覚えてるか?」
愛「なんでしたっけ?」
若「まさか《あとがき20.000字》の事?」
夏「どうやら書いてるらしい」
若愛「「え"」」
愛「じゃあ前回言ってた並列でどうのって」
夏「あぁその事だ。いつ載せるかは分からないが、そう遠くはないはず」
若「読者の皆さん覚悟はしといてね……」
愛「あぁ!若葉さんが頭を抱えてる!」
夏「つっても今5.000字で止まってるみたいなんだよな。ま、何とかすんだろ」
若「だと良いけど……じゃあ最後、嬉しい事!」
夏「日韓ランキング、ランクイン!」
若愛「「……は?」」
夏「あ、間違えた日刊ランキングだった」
『………は?』
愛「いやいやいやいや!なんで夏希さんまで驚いてんだよ!」
若「愛生人が驚きのあまりアイトになってるけど、確かになんで夏希まで驚いてるの!?」
夏「うるせー!俺だって今知ったんだよ!なんかUA数が伸びたり、お気に入り数が増えたりと嬉しい事があってもしかしたら、と思って見たら39位とか37位とか、本当皆さんありがとうございました!」
愛「逆ギレ風にお礼言いましたよ!でもありがとうございます!」
若「取り敢えず落ち着こう!でも本当にありがとうございます!」
夏「ふぅ……ま、色んな事がありましたが、次回もよろしくお願いします」
愛「今回も誤字脱字があると思いますので、感想欄にて『ここ間違ってんぞ!あぁん!?』て感じでも良いので、ご指摘お願いします」
若「今時そんな感じの人いないでしょ」
夏「そろそろ締めるぞ〜」
若「締めの挨拶とかも決まったの?」
夏「…………」
愛「決まって無いんですね」
若「なんか良さそうなのがあったら是非ご提案お願いします。では」
『バイバーイ』

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