「え?買い物?」
若葉達が海で遊んでリビングでノンビリしていると、厨房にいたことりがリビングに来て言う。
「買い物ならここに来る時に済ませたけど」
「うん。なんでも買い忘れたものがあるみたいで、それでスーパーが結構遠いみたいなの」
「そう言えば遠かったですね」
愛生人が買い物をした時を思い出しながら言う。
「あ、じゃあ行く行く」
「別に私1人で行くからいいわよ」
穂乃果が手を挙げながら元気良く言うも、2階から真姫が言う。
「え?真姫ちゃんが?」
「だったら誰かと一緒に行った方が良いんじゃないかしら」
「いいわよ。そんなに買う物無いみたいだし」
絵里の提案を断る真姫。
「じゃあウチがお供する」
「え?」
「偶には良いやろ?この組み合わせも」
そんな真姫に希が買い物の立候補をする。真姫は少し不思議そうな顔をするもハッキリとは反対しなかった。
「じゃあこれ買い忘れた物のメモ。日が落ちて来てるから気を付けてな」
結局買い物に行くのは真姫と希の2人となり、夏希が買い物リストを希に渡す。
「ほな行って来るね〜」
「いってらっしゃ~い」
若葉は2人を見送った後、一緒にいた夏希に聞く
「そう言えばどうして夏希が車出さなかったの?」
「んー?のぞみんにちょっと頼まれてな。マッキーと2人切りで話がしたいってさ」
その答えに若葉はふーん、と言いリビングに戻る。
夏希と若葉がリビングに戻ると何やら話し合いが行われていた。2人が状況を見ると、どうやら話し合いは海未、愛生人VSその他で行われていた。
「あー……どうしたの?」
「お兄ちゃん!お兄ちゃんは皆で寝るのと、個室でバラバラに寝るの、どっちが皆仲良くなれると思う?」
「え?んー。その2択だと皆で寝る方、かな」
「だよね!」
若葉の答えに穂乃果は勢いよく愛生人と海未の方を見る。そんな穂乃果の行動で若葉と夏希は話し合いの議題を理解する。
「なぁこれって」
「うんもしかして」
「「寝る場所の話し合いしてるの(か)?」」
『そうよ!』
「「そ、そうですか」」
2人の言葉に女性陣が声を揃えて返す。そのあまりの迫力に、若葉と夏希の2人は気圧されながら何とか返す。
「2人とも助けて下さいよ……」
「うん。無理」
「まさかの即答!?」
愛生人は助けを求めるも夏希に一蹴される。
「俺は別にどっちでも良いから決まった方に従うよ」
夏希は欠伸をしてから、「じゃ、決まったら教えてな~」と言って階段に座り
「この状況で寝れるのは凄いよね」
若葉の呟きに、その場にいる全員が頷く。それから再び話し合いが再開する。
「なんの騒ぎ?」
「なんか面白い雰囲気やな」
話し合いが再開されてから数十分。買い出しに出ていた真姫と希が帰って来た。2人はリビングに入るなり、それぞれ別のリアクションを取った。真姫は少しあきれた様な表情で、希は面白い物事を見つけた様な表情だった。
「あ、お帰り2人とも」
「それよりなんなの?この騒ぎ」
話し合いに参加してなかった若葉が声を掛けると、真姫が不思議そうに聞く。希は既に絵里の近くへ行っていた。
「愛生人と海未の2人は、別に全員で寝なくてもいいじゃん。って主張してて、穂乃果達は合宿なんだから皆で寝ないと。って主張してるの。で、夏希は寝てる」
若葉の説明を聞き終えた真姫は溜め息を吐いて、若葉の隣に座り携帯を弄りながら一言。
「話し合っても決まらないんだったら、くじで決めればいいじゃない」
『……』
突然訪れる静寂。真姫が不思議に思い顔を上げると、話し合いをしていた全員の頬に一筋の汗が流れている。
それから両者納得の上であみだくじで決める事になり、結果全員で寝る事になった。
「じゃあ決まったみたいだし、飯にしようぜ」
いつの間にか起きた夏希と料理当番のことり、若葉、にこの4人がキッチンに行く。
「さてと、じゃあカレーとサラダでも作るか」
「そうだね。じゃあカレーは俺とことりが作るから、夏希とにこはサラダをお願い」
「はーい」
「仕方ないわね」
と4人はそれぞれ作業を始めるも、少ししてにことことりの場所が入れ替わった。
「ごめんね。私がもたもたしてたから」
サラダを盛り付けながら謝ることり。と若葉の分まで横から奪う様にとり、料理を進める。
そしてカレーが出来上がる頃にちょうど白米が炊ける。
「皆~そろそろ出来上がるから運ぶの手伝ってー」
若葉がキッチンからリビングに呼び掛けると穂乃果達が入口に並ぶ。若葉とことりは1人ずつに食器などを渡し、テーブルに並べて貰う。最後に皆にカレーを装って若葉とにこが座る。テーブルの上にはカレーとサラダしかないが、全員から感嘆の声が上がる。
そんな中、絵里が隣に座っている花陽の前を見ながら疑問に思った事を聞く。
「な、なんで花陽だけお茶碗にご飯なの?」
「気にしないで下さい」
そんな絵里に花陽は目の前のご飯から目を逸らさずに即答する。
「にこって料理上手なんだね」
「ふっふ~ん」
若葉がそんな2人を横目ににこに言うと、にこは胸を張った。
「でも昼間に料理は料理人がしてくれてるって言ってなかったっけ?」
「確かに言ってたわね」
しかし夏希と真姫の言葉ににこはスプーンを両手で持つと
「いや~。にこ、こんな重いの持てな~い」
にこの言葉に愛生人とことりは苦笑いする。
「い、いくらなんでもそれは無理があり過ぎる気が……」
穂乃果も苦笑いしながら突っ込む。するとにこは立ち上がり
「これからのアイドルは料理の一つや二つないと、生き残れないのよ!」
と開き直った。
「にこっち。分かったから落ち着いて」
夏希がにこを座らせて、全員揃って手を合わせてから食事を始めた。
「あ~食べた食べた~」
「あ~美味しかった~」
晩御飯を食べ終え夏希はその場に、穂乃果はソファに横になる。
「2人とも、食後にいきなり横になると牛になりますよ?」
「もぅお母さんみたいな事言わないでよ~」
「そうだそうだ~」
海未の言葉に横になったまま反抗する2人。
「海未。こういう時はこう言うんだよ」
キッチンでお茶を淹れていた若葉は、戻って来るなり困り顔の海未の隣に座ると、横になったままの2人に笑顔で告げる。
「2人とも、食べてすぐ横になると逆流した胃液が食道を炎症させて癌になったりするよ?」
「「……」」
若葉の言葉が終わらない内に2人は目にも留まらない速さで姿勢を正す。他のメンバーも若葉の言葉に少し引き攣った笑みを浮かべる。
「それでこの後どうします?」
そんな沈黙を破ったのは若葉と一緒にお茶を淹れていた愛生人だった。
「よーし皆で花火をするにゃー!」
「その前にご飯の後片付けしなきゃダメだよ」
凛が元気に手を挙げて言うも、花陽に指摘される。
「あ、それなら私がやっとくから行って来て良いよ」
「え、でも……」
「そうよ。そういう不公平は良くないわ。皆も自分の食器は自分で片付けて」
花陽の指摘にことりが言うと、絵里が皆に呼びかける。
「それに花火よりも練習です」
海未の言葉ににこが、これから?と聞く。
「当たり前です。昼間あんなに遊んでしまったのですから」
「でも食後に運動は控えた方がいいんじゃない?体にも悪いだろうし」
すまし顔でそう言う海未の隣で若葉は頬を掻きながら否定の言葉を述べる。
「じゃあこれ片付けたら私は寝るわね」
真姫が食器を持って立ち上がり言う。そんな真姫を見て凛は真姫も花火に誘う。しかし海未も練習があると言って引かない。
「かよちんとアキ君はどう思う?」
このままでは埒が明かないと思った凛が花陽と愛生人に意見を求める。
「どう思うって聞かれても」
「わ、私は…お風呂に」
「あーそれ良いかも」
「第三の意見出してどうするのよ」
と選択肢を増やした2人ににこがツッコミを入れる。そんなイマイチ纏まらないメンバーを見て、真姫は困った表情をする。
「じゃあもう今日は皆寝ようか」
そんな中希が提案する。
「皆疲れてるでしょ。練習は明日の早朝、花火は明日の夜する事にして。ね?」
希の意見に凛も海未も納得し、頷く。そして皆で食器を片付けてから入浴となった。
夏「なんか久し振りだな」
愛「前回の投稿から二週間経ちましたからねー」
若「最初の頃の更新速度はどこへ行ったのやら」
『ハァ……』
夏「ま、気を取り直して始めようぜ」
若「そう言えば、感想の追記機能が無くなったね」
愛「確かに無くなりましたね。そのせいで作者も少し困ったとか」
夏「……なぁ今更だけど一つ良いか?」
愛「どうしたんですか?」
夏「このあとがきのコーナーでさ、そう言った【後々読んでも分からないネタ】を使うのやめね?」
若「と、言うと?」
夏「だってこれ上げてる時は確かにタイムリーだけど、それも少ししたらもう昔の事じゃん?」
愛「まぁそうですね」
若「じゃあ今後、ここで何話すのさ」
夏「別にネタなら他にもあんだろ。その時の本編の感想とか、ぶっちゃけた裏話とか。他にも色々と」
愛「じゃあ作者が今更8年前のアニメを見ていた事とか」
若「スクフェスでSRの絵里とURのにこを続けて当てた事とか」
若愛「「そういうのをネタにしちゃいけないって事!?」」
夏「ダメだって言ったそばからやってんじゃねぇ!」
若「はーい。じゃあもう時間なのでここら辺で」
愛「次の話は来週中には投稿出来る様頑張らせますので」
夏「無視するなー!」
若愛「「また次回とか!」」