アニライブ!   作:名前はまだ無い♪

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最近携帯で執筆する時より、PCで執筆してる時間が長いです。


凛もさんせー!by凛

穂乃果と海未は逃げたことりを追いかけていた。2人の前を行くことりは右に左にと街角を曲がり2人を上手く撒いた所で希に捕まってしまう。

希と一緒に皆の所に戻ったことりは事情を説明すると、全員をとある場所に連れて行く。

 

「あれ、穂乃果達じゃん」

「や、お久し振り」

「お先に~」

「どうも」

 

ことりに連れて来られた場所は、ことりがバイトをしているメイド喫茶だった。そこには先に帰った筈の若葉と、先程まで一緒だった夏希と愛生人、翔平の4人が話していた。

 

「お兄ちゃん、どうしてここに?」

「呼び出し貰ったって言ったでしょ。それで翔平に付き合わされてここに」

 

穂乃果の問いに隣に座っている翔平を指しながら答える。

 

「それで、全員揃ってどうした?」

「ことりがここでバイトしてるって聞いたのよ」

「てことはことりんがミナリンスキーだってバレたんだ」

 

夏希の言葉に穂乃果達は驚きの声を上げる。

 

「ことり先輩がこの秋葉で伝説のメイド、ミナリンスキーだったんですか!?」

 

花陽の言葉にことりは俯きながらも肯定する。そんなことりに穂乃果は駆け寄ると

 

「酷いよことりちゃん!そういう事なら教えてよ。言ってくれてたらジュースとかご馳走になったのに」

「そっち!?」

「ことり、穂乃果は本当にご馳走にされに来るからね」

 

穂乃果の言葉に花陽は驚き、若葉は実体験からくる注意をことりにする。実際、何度か若葉がバイトしている途中に穂乃果はご馳走に来た事がある。

 

「じゃあこの写真は?」

 

絵里が壁に貼られた写真を見ながら聞く。その写真は先程例のアイドルショップから回収した生写真である。

 

「この前お店でイベントで歌わされて…撮影、禁止だったのに」

「なんだじゃあアイドルって訳じゃないんだね」

 

穂乃果は落ち込んでいることりの隣に座る。海未はことりにバイトを始めた理由を聞くと、μ'sを始めた頃にスカウトされ、衣装が可愛くて始めたらしい。

 

「自分を変えたくて、私穂乃果ちゃんや海未ちゃん、若葉君と違って何もないから」

「何もない?」

「穂乃果ちゃんみたいに皆を引っ張って行く事も出来ないし、海未ちゃんみたいにしっかりしてない。若葉君みたいに色々な事も出来ない」

 

穂乃果の疑問にことりが俯きながら、3人を見ながら答える。

 

「そんな事ないよ。ことりちゃん歌もダンスも上手だよ」

「そうです。衣装だってことりが作ってくれてるじゃないですか」

「しかも衣装代もそんなにかけてないし」

「少なくとも二年の中では一番まともね」

 

名前を呼ばれた3人に続き、真姫もフォローする。4人の言葉にことりは首を横に振る。

 

「私はただ3人について行ってるだけだけ」

 

ことりが呟く様に、だがハッキリと言う。そのやり取りを最後に穂乃果達は店を出る。その際にことりは彩にはバイトの件を黙ってて欲しいと口止めをする。

 

「でも以外だな~。ことりちゃんがそんな事悩んでたなんて」

「意外と皆そうなものかもしれないわね」

 

絵里の言葉に穂乃果は不思議そうな表情をする。

 

「自分の事を優れてるって思ってる人はそうはいないよ。だから皆頑張るんだよ」

 

若葉の言葉に穂乃果はそっか~と返す。海未もそうかもしれない、と言う。

 

「そうやって少しずつ成長して、成長した周りの人を見てまた頑張って。ライバルみたいな関係なのかもね。友達って」

 

絵里の言葉に穂乃果と海未は顔を見合わせて、笑顔を浮かべると、絵里にμ's加入のお礼を改めて言う。そして絵里と別れてから穂乃果は不思議に思ってた事を聞いてみた。

 

「お兄ちゃんと海未ちゃんも私を見て頑張らなくちゃ~って思った事ある?」

「それはもう」

「数えきれないほどに」

 

穂乃果の言葉に若葉と海未が答えると穂乃果が驚く。

 

「2人とも何をやっても私よりも上手じゃない。私のどこでそう思うの?」

 

2人は顔を見合わせると笑みを浮かべると声を揃えて言う。

 

「「悔しいから秘密(です)」」

「ええー!」

「ことりと穂乃果は私の永遠のライバルですから」

「海未ちゃん…そうだね!」

 

穂乃果は笑って答えると丁度分かれ道に着いたので、若葉と穂乃果は海未と別れる。

 

「そういえば、お兄ちゃんはどうして秘密なの?」

 

海未と別れてから少しして、穂乃果が若葉に聞く。若葉はそんな穂乃果から顔を逸らすとボソッと呟く。

 

「…~~~」

「え?なんて?」

「なんでもな~い!」

 

若葉は走って『穂むら』の暖簾を潜る。そんな若葉を見て穂乃果はフフッと微笑むと誰にともなく呟く。

 

「兄としての意地、か」

 

☆☆☆

 

ことりのバイト騒動の日から2日後の放課後。ことりは教室でノートを開いて難しい表情を浮かべていた。そんなことりを穂乃果、海未は教室の扉から見ていた。

 

「チョコレートパフェ、美味しい。生地がパリパリのクレープ、食べたい。はちわれの猫、可愛い。5本指ソックス、気持ちいい…うぅ…思いつかないよぉ…」

 

そこまで言ってことりは机に伏せる。ことりがこうなったのには話が1日戻る。

 

☆☆☆

 

それは絵里の一言から始まった。

 

「秋葉でライブよ」

「それって」

「路上ライブって事ですか?」

 

部室の隣の部屋で絵里が宣言する。その言葉に反応したのは穂乃果とことりだった。

 

「秋葉って言ったらA-RISEのお膝元じゃない」

「それだけに面白い」

 

にこと希の言葉を聞いて夏希は大胆だなぁ、と呟く。

 

「秋葉はアイドルファンの聖地。だからこそ、あそこで認められるパフォーマンスが出来れば、大きなアピールになる」

「いいんじゃない?」

「楽しそう!」

 

絵里の説明に賛成の意を述べた若葉とことりは顔を見合わせ、笑い合う。

 

「しかし、すごい人では…」

「人がいなかったらやる意味ないでしょ」

「オープンキャンパスの時も人が凄いいただろ」

 

未だに人前に出る事に若干の抵抗のある海未の言葉を、にこと夏希がバッサリと切り捨てる。

 

「凛もさんせー!」

「じゃ、じゃあ私も」

 

凛が賛成した事により花陽も賛成する。愛生人は凛の隣で頷いている所からすると愛生人も賛成の様だ。

 

「じゃあ早速日程を」

「と、言いたい所だけど。その前に」

 

穂乃果の言葉を遮った絵里の言葉に何人かが首を傾げる。

 

「今回の作詞はいつもと違って、秋葉の事を良く知っている人に書いて貰うべきだと思うの」

 

絵里はことりを見ながら続け、本人にも出来るか確認を取る。ことりが返事に迷っていると

 

「それ良い!凄く良いよ!」

「やった方が良いです。ことりなら秋葉に相応しい良い歌詞が出来ますよ」

「凛もことり先輩の甘々な歌詞で歌いたいにゃ~」

 

と穂乃果、海未、凛からも賛成される。しかしことりはでも、と渋る様子を見せる。

 

「秋葉の事なら私よりも若葉君の方が詳しいと思うんだ…」

 

ことりに話を振られた若葉は皆の視線が集まる中、肩を竦めると

 

「確かに色んな所でバイトしてるけど、俺がバイトしてる所って結局は近所さん達が多いからね、どちらかと言うと秋葉には疎いんだよ」

 

だからことりの方が詳しいよ。とことりの言葉を否定する。

 

「そ、そう?」

「ちゃーんと良い歌詞作りなさいよ」

「期待してるわよ」

「頑張ってね」

 

にこと真姫、希の応援にことりは少し困った様な顔で頷く。

 

☆☆☆

 

そして時間は今に戻る。

 

「ふ~わふ~わした物可愛いな、はい!あとはマカロンたくさん並べたら~カラフル~で~幸せ~」

 

1人でノートに書いた歌詞を口遊むも、机に突っ伏す。それを見ていた穂乃果と海未は廊下で顔を見合わせる。

 

「中々難しそうですね」

「うん」

 

それから数日間ことりは歌詞作りをしていたが中々進まず、揚句の果てには職員室に呼び出されて注意を受ける始末。

 

「ことりちゃん!」

「穂乃果ちゃん」

 

とある日の放課後。いつも通り歌詞を考えていたことりだったがそっとノートを閉じる。それを見た穂乃果が扉を勢いよく開ける。

 

「こうなったら皆で考えよう!取って置きの方法で」

「え?」

 

そして穂乃果はことりと海未をとある場所に連れて行く。

 

 




若「さぁ今日はいつもの二人ではなく、μ'sのしっかり者、絢瀬絵里先輩に来て貰ってま~す」
絵「しっかり者だなんて」
若「だって海未が、ねぇ?」
絵「あぁ部室でのやり取りね。私としては夏希を始め、高坂くんや片丘君もしっかりしてると思うのだけれど」
若「えーここで忘れてるかもしれない人へのメッセージです。片丘君とは愛生人の事ですよ」
絵「いきなりどうしたの?」
若「いえ、偶に作者ですら忘れそうになっているので…」
絵「それは…御愁傷様ね」
若「さて、それは置いといて。今回のこのあとがきのコーナーって主旨分かります?」
絵「それは馬鹿にしてるのかしら?」
若「いやいや、実は俺達3人でやるとどうしても迷走しちゃうんですよ」
絵「それって大丈夫なの?」
若「ぶっちゃけると拙いです。ので!今回はキチンと行きたいと思うんですよ!」
絵「でももう尺が」
若「何ですとぉー!?」
絵「えーそれでは。これからもこんな私達をよろしくお願いします」
若「サラッと言いますね」
絵「あと南さんは作詞頑張ってね!」
若「はい、それでは誤字脱字、感想、批判、アドバイス等をお待ちしております!」
絵「さようなら〜」

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