気付いていると思いますが小説名を変更した事
10月いっぱいは私事で忙しく、投稿が遅れる事は確実、下手したら投稿出来ないと思います。申し訳ない!
では本編どうぞ。
にこの自己紹介から数秒、部室の時が止まったかのような感じがした。
「え〜っと」
「これは…」
「キャラと言うか」
「凄いと言うか」
「なんと言いますか」
「私無理…」
「ちょっと寒くないかにゃー?」
「ふむふむ…」
と1名を除いて微妙な感じになっていた。唯一真面目に聞いていた花陽はにこの言葉をメモっていた。因みに言った順番はにこから反時計回りである。
「そこのあんた、今寒いって…」
「あ、いや……」
にこは『寒い』と言った凛を軽く睨む。
「すっごい可愛かったです。最高です」
「あ、でもこうゆうのいいかも」
「そうですね。お客様を楽しませる為の努力は大事です」
「素晴らしい。流石にこ先輩!」
凛、ことり、海未、花陽がフォローする。
「よーし、そのくらい私d」
穂乃果が立ち上がり実践しようとする。
「出てって」
しかしにこの一言で動きを止める。
「え?」
「とにかく話は終わりよ。とっとと出てって!」
と、にこは穂乃果を押して部室から追い出し、夏希達の方を振り返り、同じように追い出す。最後にことりが出て扉を閉めると鍵をかける音がした。
☆☆☆
「その様子やとダメやったみたいやね」
それから8人で昇降口に行くと希がいた。
「やっぱりってどうゆうことですか?」
「にこっちが1年生だった頃、同じ学年の子とスクールアイドルをやってたんよ。今はもう、やってないんやけどね」
「辞めちゃったんですか?」
ことりの質問に頷いて話を進める。
「にこっち以外の子がね」
「どうしてですか?」
真姫が聞く。希はアイドル研究部の部室の窓を見て答える。
「アイドルとしての目標が高すぎたんやろうね。ついて行けないって、1人辞め、2人辞めて」
希の話を聞いて穂乃果達は表情を少し暗くする。
「だから、あなた達が羨ましかったんじゃないかな?歌にダメだししたり、ダンスにケチつける事が出来るって事は、それだけあなた達に興味があって見てるって事やろ?」
希は、昼休みに若葉が言った事と同じような事を言う。それから希は生徒会の仕事に戻って行った。
その日は穂乃果達も解散とし、各々帰路に付く。
☆☆☆
「中々難しそうだね。にこ先輩」
穂乃果、海未、ことり、夏希の4人が帰る時ことりが切り出す。
「そうですね、先輩の理想は高いですから、今の私達のパフォーマンスでは納得してくれそうもありませんし」
「説得に耳を貸してくれる感じもないし」
「そうかな~?」
ことり、海未、夏希が話し合っていると穂乃果がのんびりと言う。
「にこ先輩はアイドルが好きなんでしょ?それでアイドルに憧れてて、私達にもちょっと興味があるんだよね?」
「それって何か切っ掛けがあれば上手く行きそうって事か?」
「うん」
夏希の言葉に頷く穂乃果。海未は具体性に乏しいと呟くも、穂乃果の言ってる事が
「あれって…」
「うん?」
ことりが校門前の階段を指差す。階段は下に向けて伸びているので、校門からだと階段の様子が見えないのだ。しかしことりの指した先を見ると、そこにはピンクの傘を差したにこが慌てて隠れる姿があった。
「今の…」
「多分…」
「にこ先輩…?」
「どうします?」
4人は顔を見合わせて話し合う。
「でも追いかけたらまた逃げそうじゃね?」
夏希の出した結論に他の3人が頷く。
「あ!」
と、突然穂乃果が大声を出す。
「どうかしましたか?」
「これって海未ちゃんと一緒じゃない?」
穂乃果の言葉に顔を見合わせる。
「ほら、海未ちゃんと知り合った時」
と穂乃果が話す。
「そんな事ありましたっけ?」
「海未ちゃんすっごい恥ずかしがり屋だったから~」
「それは今も変わってなさそうだけどね」
穂乃果の言葉に夏希は新歓ライブの時の事を思い出しながら言う。
「それが今の状況と何か関係があるんですか!」
恥ずかしいのか少し顔を赤くしながら語尾を強めて聞く。
「うん!ねっ?」
「あー!あの時の!」
穂乃果は頷きことりに聞くと、ことりも心当たりがあったのか頷く。何の事か分からない海未と夏希は唯々顔を見合わせ不思議そうな顔をする。
そんな様子をにこは隠れながら見ていた。
「フン、何仲良さそうに話してるのよ」
「何がですか?」
「あいつらよ。あいつら…ん?」
にこは自身の独り言に返事があった事を不思議に思い振り返る。
「ども矢澤先輩」
そこにいたのは紺色の傘を差した若葉がいた。
「何であんたがここにいるのよ」
「何だかんだと聞かれたら、答えてあげるが世の情け!」
「世界の破壊を防ぐため、って違うわ!」
どうやら2人ともポケ○ンの初期世代のようだ。
「ちょうどバイトの帰りなんですよ。で、妹達がどうかしました?」
「あんたの言った通りになったってだけよ」
「で、やっぱり矢澤先輩は拒否したと?」
「当たり前じゃない。それじゃ、私は帰るから」
そう言ってにこは帰って行った。若葉も家に帰る。
帰宅すると穂乃果は既に帰っており、にこをメンバーに加入させるとっておきの作戦を妹から聞かされ、昔を懐かしみながら楽しそうに頷いた。
☆☆☆
次の日の放課後。にこはいつも通り1人で部室を訪れる。鍵を開け電気の点いてない部室へ入り、扉を閉める。
『お疲れ様でーす』
にこが扉を閉めると同時に電気が点き、部室が明るくなる。そこにいたのは、前日と同じ様に座っているμ'sのメンバーと、スイッチの側に立っている若葉だった。
驚いているにこを笑顔で迎える9人。
「な…」
「お茶です部長!」
「部長!?」
穂乃果が湯呑にお茶を淹れ渡す。
「今年の予算表になります。部長」
「部長。ここに置いてあったグッズ、邪魔だったんで棚に移動しておきました~」
間髪入れずにことりと凛が畳み掛ける。
「こら!勝手に」
「さ、参考にちょっと貸して。部長のお勧めの曲」
「な、なら迷わずこれを」
真姫と花陽も加わる。因みに花陽が取り出したのはあの『でんでんでん』だった。
「あー!だからそれは!」
「所で次の曲の相談をしたいのですけど部長!」
文句を言うにこの後ろから愛生人が肩に手を置き話を持ちかける。
「やはり次はもっとアイドルを意識した方が良いかと思いまして」
「それと振り付けで何か良いのがあれば、それもお願いしていいですか?」
海未と夏希も話に加わる。
「2人ともそれより先にする事あるでしょ。矢澤先輩いや、部長さん」
「なによ」
名前を言い直した若葉に少し警戒を見せるにこ。
「どうぞお座りください」
と言って目の前の椅子を引き、拍子抜けしているにこを座らせる。
「こんな事で押し切れると思っているの?」
席に座って幾分か落ち着いたにこは部室にいる9人を一瞥して言う。それに穂乃果は笑って答える。
「押し切る?私達は唯相談しているだけです」
「音ノ木坂アイドル研究部所属のμ'sの7人が歌う次の曲を」
穂乃果の言葉に若葉が続けて言う。
「7人?」
2人の言葉を受けて聞き返し、部室にいるメンバーを見渡すにこ。
そして一度目を瞑り
「厳しいわよ?」
「分かってます!アイドルへの道が厳しいことくらい!」
にこの言葉に穂乃果は元気良く返事をする。
「分かってない!あんたは甘々」
と立ち上がり、穂乃果を指して指摘する。
「あんたも、あんたも。あんた達も!」
と他の8人を指差して言う。
「いい?アイドルってのは笑顔を見せる仕事じゃない、笑顔にさせる仕事なの!それをよ~く自覚しなさい」
そして若葉達は入部届を書き、生徒会に提出する。音ノ木は何故か入部届を生徒会に提出するのだ。
それから屋上でにこを入れた7人での初練習が行われた。
若「1話振りに帰って来た俺でありますが、ゲストは」
矢「にっこにっこにー!あなたのハートににこにこにー!笑顔を届ける」
若「矢澤にこ先輩で〜す」
矢「邪魔しないでよー!」
若「だって俺聞いたことないんですよ?」
矢「なら最後まで聞きなさいよ!」
若「えー…実際問題一度あとがき書いてたのにそれ消えてやる気が…」
矢「関係ない話を持ち出すわね」
若「そうそう感想にあったんですけど、にこ先輩穂乃果と海未のポテト食べたじゃないですか?」
矢「あーそんな事があったかもしれないわね」
若「知ってます?窃盗罪を犯した者は、刑法235条により、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられるんですよ?」
矢「……ごめんなさい」
若「はい、よく出来ました」
矢「私を馬鹿にするなぁー!」
若「それじゃあ次回予告どうぞ」
矢「次ってアニメで言う所のあそこよね?」
若「んー多分?」
矢「次回『よく撮れてるでしょ?』」
若「それじゃあ」
矢「誤字脱字、感想、アドバイス等をお待ちしております!」