どうぞ!
「改めまして片丘愛生人です。人を愛して生きるで『あきと』って読みます」
「高坂若葉です。よろしくね」
「佐渡夏希だ。よろしく」
あれからソファに座り自己紹介をする。
「所で貴方達2人のどちらでもいいのだけれど、1年生に知り合い居るかしら」
彩の言葉に2人は顔を見合わせる。
「一応居ますけど」
若葉は凛と花陽を思い浮かべながら答える。夏希は特に居ない為首を横に振る。
「よかった。それじゃあ愛生人君を1年生の教室までの案内を頼めるかしら?」
「え、彼は1年生なんですか?」
夏希が驚いた顔で彩に聞き返す。
「そうよ。流石に3年生は居ないけど、1年生にも必要と思ってね。そうそうさっきの夏希君の件だけど」
「と、言うと挨拶の話ですか?」
若葉の言葉に頷く彩。
「今日の6時間目に全校集会を開く事になってるのは知ってるわよね?」
夏希と若葉は朝のHRで姫から聞いていたので頷く。
「その時に若葉君に挨拶して貰うからよろしくね」
「何で俺なんですか?」
「だって貴方が1番音ノ木坂歴が長いじゃない」
「音ノ木坂歴って…そんなことより、だったら夏希もそう変わらないじゃないですか」
若葉の言う通り夏希が転校して来たのは1日違いなのだ。
「だって愛生人君は今日来たばかりだし、夏希君は、ね。それに若葉君は昨年の文化祭にも来てくれてたみたいだし?」
彩の言う通り若葉は昨年の文化祭に来ていた。理由は穂乃果にせがまれたからであり、不純な動機はない。
「じゃ、頼んだわよ」
「はーい」
若葉は渋々返事をし、3人は理事長室を出る。
「それじゃあ行こうか愛生人君」
「はい佐渡先輩。高坂先輩もよろしくお願いします」
「あーその愛生人君。『高坂』先輩じゃなくて『若葉』先輩の方が俺的には良いかなーってね」
「なんでですか?」
愛生人は若葉が苗字ではなく、名前で呼んで欲しいと言った訳を聞く。
「俺って双子でね、妹もここの生徒なんだよ。で紛らわしいから若葉って呼んで欲しいだけだよ」
「そうゆうことですか。分かりました若葉先輩」
「ならなら!俺の事も夏希先輩って呼んでー!」
と男子3人ワイワイと騒ぎながら教室へ向かう。
「さ、着いたよ。ここが1年生の教室。俺らのクラスはこの上の階だから何かあったらおいで」
若葉がドアを開けた時に夏希が愛生人に言う。若葉は凛と目が合ったので手招きをする。
「にゃん?若葉先輩どうしたんですか?」
「ちょっと凛ちゃんに頼み事があって」
と若葉は後ろの愛生人を指差す。
「こいつなんだけど、新しい試験生として1年生に」
「もしかして凛ちゃん?」
「にゃ?アキ君?」
凛と愛生人は顔を合わせるとお互いの確認をした。
「2人とも知り合い?」
夏希の言葉に頷く2人。
「小学校の同級生です」
「かよちんも呼ぶね!かーよちーn」
「ちょちょちょ、凛ちゃん!?」
若葉が慌てて止める。
「と、兎に角。愛生人君のことよろしくねってだけだから」
「まっかせるにゃー!」
若葉達は愛生人を凛に任せて自分達の教室に向かう。
「にしても愛生人と凛ちゃんが知り合いだったとはね」
「世間は狭いって言うかなんと言うか」
「若葉は海未ちゃん、ことりちゃんと幼馴染みなんだろ?」
「小中一緒だったよ。まさか高校まで一緒になるとは思わなかったけどね。夏希は居ないの?」
「んー居るっちゃー居るんだけどねー」
と曖昧な返事をする夏希。若葉はそれに疑問を感じ聞こうとするも、教室に着いてしまい聞けなかった。
席に着くと隣で穂乃果が悩んでいた。訳を海未に聞くとどうやら屋上で絵里と何かあった様だ。
凛ちゃんにゃーにゃー言わせ過ぎ…かな?
数えてみたんですが、若葉が音ノ木坂に来て次の日に夏希、その次の日に愛生人が来てるんですよね。つまり若葉は2日連続で理事長室に呼ばれてる事になるんですよ(笑)
会って間も無い先輩にこいつ呼ばわりされる愛生人君って……
そして夏希には何かありそうですね!
でーは!誤字訂正、感想、アドバイス等お待ちしております!