アニライブ!   作:名前はまだ無い♪

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初めまして名前はまだ無い♪です。拙い文ですが楽しめて頂けたら幸いです。


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加筆修正

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内容変更


オープニング

 この春高校ニ年生になった高坂若葉(こうさかわかば)は、理事長室の前に立っていた。

 

「失礼します」

「おぉ、若葉君よく来てくれたね」

「さすがに校内放送で呼ばれたら来ないわけにはいきませんって」

 

 両手を広げて歓迎する理事長に若葉は苦笑いで返す。

 

「それでお話とは一体……?」

「……まぁ座って」

「それじゃあお言葉に甘えて」

 

 若葉は一言断り、勧められたソファに腰を落とす。そして正面に座った理事長を真っ直ぐ見る。

 

「繰り返し聞きますが、話ってなんですか?」

「……君はもしこの学校が廃校になると言われたら、どうする?」

「万が一にもない話をされても困りますが、そうですね……出来るだけ復興に力を添えたいですね。場合にもよりますが」

「場合にもよる、と言うと?」

「きっかけが生徒減少なら集まるように何かしらの策を考えますけど、理事長や先生方の不祥事だったら何も言えないですね」

「普通逆じゃないかな!」

 

 理事長のツッコミに若葉はいやいや、と首を横に振る。

 

「不祥事は生徒達である自分達は何も出来ないじゃないですか」

「あ、そゆことね」

「それで? 今の問いとここに呼ばれた理由ってどう結び付くんですか?」

 

 若葉が首を傾げながら理事長に聞くと、理事長は何やら言い辛そうに唸る。

 

「若葉君は音ノ木坂学院を知ってるよね」

「まぁ妹の通ってる学校ですし、母と祖母の母校でもありますし」

「実は音ノ木坂は今、廃校の危機に陥ってるんだよ」

 

 理事長の言葉に若葉はでしょうね、と頷く。妹やその友人から聞いた所によると、新一年生のクラス数は一クラス。その事情を知っているからこその頷きである。

 

「それで、自分にどうしろと?」

「ちょうど若葉君を呼び出すちょっと前にね、向こうの理事長から電話があって」

 

 そこで言葉を区切り、チラリと若葉を見る。

 

「若葉君に共学の際の試験生として来ないかってお誘いが来たんだよ。しかも名指しで」

「…………はい?」

 

 若葉は一瞬頭の中が真っ白になった。

 

 確かに音ノ木坂の理事長とは知り合いである。しかしなぜ自分が?

 

 そんな疑問が頭の中をグルグルと渦巻く。

 

「まぁ理由としては昔からの知り合いって事と、いきなり女子高に通い始めても問題ないでしょ。って事だよ」

「……ちょっと、考える時間を下さい」

「うん。返事は今週末までって事だからゆっくり考えて良いよ」

 

 突然の事に頭を抱える若葉に優しく微笑む理事長。

 

「え〜と、取り敢えず話はこれだけですか?」

「そうだよ。それにこれ以上何かあっても今は無理そうでしょ?」

「えぇまぁ、聞かされた事が事だけに」

 

 そして若葉は失礼します、と理事長室を出て荷物を取りに教室に戻る。

 

「おっす若葉。お話はもう終わったのか?」

「うん…まぁ…終わったと言えば終わったよ」

「なんじゃそりゃ?」

 

 言葉を濁して答える若葉に、教室で待っていた中学からの友達である中田翔平が首を傾げる。

 若葉は家路に着きながら、理事長室で言われた事を掻い摘んで翔平に話す。

 

「へぇ〜俺からしてみりゃ結構羨ましい話ではありそうなんだけどな」

「そりゃあ、まぁ、ね」

「なんだよ。乗り気じゃないのか?」

「う〜ん。まぁ乗り気じゃない事もないんだけどね……」

 

 ハッキリとした答えを出さない若葉を横目に、翔平は何も言わず若葉の少し後ろを歩く。

 

「じゃあ俺こっちだから」

「……ん? あぁまた明日」

「若葉、そう難しく考える必要がないんじゃねぇの?いつもみたくさ」

「それじゃあいつも深く考えないで行動してるみたいじゃん!」

「アッハッハーじゃあなー!」

 

 高らかに笑いながら、翔平は分かれ道を走って帰る。若葉はそんな翔平に溜め息を漏らしつつ、実家である老舗和菓子屋「穂むら」の暖簾を潜る。

 

「ただいまー」

「お兄ちゃん、ちょうど良い所に! あのね! 雪穂音ノ木坂受けないんだって!」

「……だって音ノ木坂って廃校になりそうなんでしょ?」

 

 潜ってすぐに高坂家の長女で、若葉の妹の穂乃果が詰め寄り、次女の雪穂が音ノ木坂学院を受けない事を言うと若葉の言葉に頭を垂れた。

 

「もうお兄ちゃんも知ってたんだ」

「まぁ今日学校でその話になったしね。それに今二年生って二クラスでしょ?今年は何クラスなのさ」

「ひ、一クラス……」

 

 若葉が聞くと穂乃果は気まずそうに目を逸らして呟く様に言う。その落ち込んだ様子の穂乃果の頭を優しく撫でる。

 

「穂乃果は音ノ木坂好き?」

「……うん」

「そっか」

 

 頷いた穂乃果を見て若葉はそれだけ言い、自分の部屋に入り携帯を取り出す。

 

「あ、もしもし。高坂です。……はい、あの件ですが受ける事にしました……はい、はい……分かりました」

 

 それだけの短い会話を終わらせ、電話を切る。そのタイミングで階下から雪穂の呼ぶ声がし、部屋から出て行った。

 

 ☆☆☆

 

 翌朝から。若葉は再び理事長室を訪れていた。

 

「失礼します」

 

 コンコン、とノックをし中に入る。

 

「昨日に続きごめんね。早速だけどこちらが君に行ってもらう学校の」

「こうやって話すのは久しぶりね」

「そうですね彩さん。大体一ヶ月振りくらいじゃないですか?最後に会ったの春休み中にことり達と遊んだ時ですし」

 

 理事長の隣に若葉が座ると、お互いの自己紹介をしようとするも、お互い既知の間柄。今更自己紹介は不要なのだ。

 それから少し世間話などをした後、最後にいつから音ノ木坂に行くのかの話になった。

 

「じゃあ明日から来て貰ってもいいかしら?」

「良いけですど…男の制服はあるんですか?」

「いえ、ここの制服でも私服でも大丈夫よ。生徒達には今日伝えておくわ。あ、そうそう職員室への挨拶は明日中だったら何時でも大丈夫よ」

「あ、そうなんですか?」

「ま、朝に私の所には来て貰うけどね」

 

 にっこりと笑い理事長に一礼すると理事長室を出て行く。

 

「明日からか。随分急な話になったね」

「そうですね。でも急に物事を決める人なら他にもいるので大分慣れてますよ」

「はっはっは、それはお疲れ様。じゃあ明日から頑張って来てね」

「もちろんですよ。それじゃあ失礼します」

 

 若葉を笑顔で送りだす理事長と、そんな理事長に笑顔を返す若葉。

 

 若葉が教室に戻るとちょうど朝のホームルームの途中のようで担任の教師が連絡事項を話していた。若葉がタイミングを計り中に入ると担任も若葉が理事長室に呼ばれていたのを知っていたので、特に何も言わずに着席するように言う。

 

「それで? やっぱり昨日の件での呼び出しか?」

 

 若葉が席に着くや否や隣の席の翔平が小声で囁く。

 

「そうだよ。詳しくはこの後話すから今は大人しく先生の話聞いてなよ」

「はいはいっと」

 

 若葉が囁き返すと翔平も納得したのか担任の話を聞く体制に戻る。

 そしてホームルームが終わるとクラスの全員がワッと若葉の周りに集まった。

 

「おい若葉! お前が二日続けて理事長室に呼び出されるとか何やらかしたんだよ!」

「問題起こして停学? まさか退学しちゃうの!?」

「一体何したんだよ!」

「ちょ、皆落ち着いて! 別に何もやらかしてないから!」

 

 若葉の制止の声も虚しく、集まったクラスメイト達は次々に疑問を投げつける。

 

「あーはいはいお前らそろそろ落ち着け。ちゃんと若葉が説明するらしいから!」

 

 若葉が困ってる様子を見て翔平が一同を鎮め、若葉を教壇に立たせる。

 

「えっと、俺が理事長室に呼び出されたのは、理事長から頼まれ事をされて」

 

 先程とは打って変わって静かになったクラスメイト達に、若葉は理事長室でのやり取りを掻い摘んで説明した。

 一通り話終わり、若葉が音ノ木坂に行く事を伝えると静かだった教室が再び騒がしくなる。

 

「えぇー! 若葉君、音ノ木坂に行くの!?」

「あそこって確か女子校だよね!?」

「てことはハーレム状態って事か!?」

「羨ましい! 代われ!」

「ええい煩い! それにもう向こうの理事長との顔合わせまで済んでるから今更交代は出来ないよ!」

 

 騒がしいクラスメイト達にそう叫び返し、そもそも、と続ける。

 

「ハーレム羨ましいとか言ってる男子達はいきなり女子高行ってメンタル持つの?」

「う…確かに」

「テンパるのがオチか……?」

「だがそれなら若葉だって同じじゃね?」

「いや妹いるし、他にも幼馴染みが2人いるからその点は心配ないよ」

「クソッ爆発しちまえ!」

「何様だぁ!」

 

 若葉は自身に向けられた罵倒を無視する。罵倒して来てるクラスメイト達が全員笑顔で言っており、心の底から若葉をわるく思ってない事を理解しての無視。

 

「女子の皆も元気でね」

「え、私達にはそれだけ!?」

「何か他にはないの?」

「若葉君が遠くに行っちゃう!」

「女子もか!」

 

 続く女子達の言葉にも若葉は声を大きくしてツッコミを入れる。

 

「まぁとにかく、そういう訳だから俺は明日から音ノ木坂に行くから!以上解散!」

 

 担任の先生が入って来たのを見て若葉は手を叩いて解散宣言すると、集まっていた皆はサッサと自分の席に着く。

 その際翔平を中心に若葉以外の全員がアイコンタクトを取った事に、一人で先に席に着いた若葉は知る由もなかった。

 

 ☆☆☆

 

「はぁ…掃除もこれで終わりか」

「ウチの学校も変わってるよね。新学期二日目に掃除するなんて」

「なんでもこれから一年お世話になる校舎だからってんで行われるらしいぞ」

「それにしても半日掛けるとか大掛かり過ぎでしょ」

 

 若葉は屈んで痛めた腰をトントンと叩きながら綺麗になった廊下を見渡す。掃除する場所はクラスごとに振り分けられており、クラスによっては体育館などを担当している。

 

「そういや若葉今日の放課後空いてるか?」

「ん?空いてるけど、どうして?」

「いや、どうせ暫く会えないんだし、遊んで帰ろうぜ」

「あ〜そういう事ね。良いよ」

 

 翔平の提案に頷くと、母親の裕美香に昼食はいらない旨を連絡する。

 

「さてと、じゃあ教室に戻りますか」

「だね。早かったらもう帰れるし」

 

 2人は掃除用具を片付け教室に戻る。この日は掃除が終わったクラスから帰宅が許されている為、他のクラスメイト達が掃除を終わらせているのを願い教室に入る。

 

「おいすー。廊下は終わったぞ〜。帰って来てないのはいるかー?」

「渡り廊下組がまだ帰って来てないよー」

「あ、じゃあ俺行ってくるよ」

 

 教室の中から帰って来た声に若葉が手を振って教室から駆け出す。それを黙って見送った翔平は教室に振り向き、ニヤリと笑うと教壇に立つ。

 

「さて皆、少しばかり話がある」

 

 その言葉にクラスメイト達は真剣に頷く。

 

 一方、渡り廊下に向かった若葉はと言うと

 

「ゴメンね若葉君。わざわざ手伝って貰っちゃって」

「いやいや別に良いよ。俺こ所も終わって暇だったし」

 

 ゴミ袋を手に飯島早希と並んでゴミ焼却場にゴミを運んでいた。若葉はゴミを焼却炉に入れ、早希から受け取ったゴミも入れ蓋を閉める。

 

「さて、教室に戻ろうか」

「そうだね。私達が最後なんでしょ?なら待たせちゃ悪いもんね」

「そうだね」

 

 二人は急ぎ足で教室に戻る。

 

「お疲れさん。ところで若葉、この後どこに遊びに行くよ」

「そうだなぁ……」

 

 教室に戻った若葉は翔平にこの後の事を聞かれ暫し悩む。

 

「取り敢えず昼食食べながら考えようか」

「ん。じゃあそうするか」

 

 一先ずの行き先が決まり2人は荷物を手に教室を出る。

 

「それじゃあ皆元気でね!」

 

 教室を出る際、若葉は未だに残っている全クラスメイトに笑顔で手を振る。若葉に手を振られたクラスメイト達もまた笑顔で手を振り返す。

 

 学校を出た二人は駅の近くのトンタッキーに入り、それぞれの注文を終え席に着く。

 

「さてと、どこ行くよ」

「早速その話?」

 

 ポテトを咥えながら笑う翔平に若葉は溜め息混じりに返すと、窓の外を見渡す。

 

「……あそこ行ってみたいな」

「ん?どこだ? ……てあそこか。若葉にしては珍しいな」

 

 翔平が指先の方を仰ぎ見るとそこにはUTX高校が建っていた。

 

「そんなに珍しいかな」

「そりゃあ今まで一欠片も興味を示さなかった物事に対して、急に興味を示し出したら珍しがるだろ」

「あー確かに。ま、最終目標をUTXにして、それまでの道を楽しんで歩く感じで良いかな?」

「おー良いぞ」

 

 若葉の提案に翔平は頷き、中身がなくなったハンバーガーの包装紙を綺麗に畳む。

 それから二人はトンタッキーから出て秋葉原の街をあっちへふらふら、こっちへふらふらと歩き始める。

 

「お、若葉見ろよ!ハイクエのクレーンゲーム出てんぞ!」

「あ、本当だ。翔平やってく? ハイクエ好きでしょ?」

 

 街を歩いているととあるゲームセンターの前で2人は足を止める。理由としては店頭に出ているクレーンゲームに翔平の好きなハイクエ、ハイラルクエストのフィギュアがあったから。

 翔平は早速500円玉を入れ、アームを動かす。

 

「おっ行け行け!」

「へぇ。翔平上手くなったんじゃない」

「へへっ。偶に一人の時にやってたからな」

 

 翔平は得意げに笑い手元のボタンを押す。アームは見事にフィギュアに当たり、位置をずらす。

 そのずらし作業をする事数回。先程入れたコインでのラストプレイになる。フィギュアは既に取り易い位置にあった。

 

「よし! これは貰った!」

 

 翔平の宣言通りアームはフィギュアの箱に引っ掛かり、下に落とす。翔平は取り出し口から取り出すと若葉に笑いながらブイサインをし、若葉はそれに拍手して応えた。

 それから再び2人は歩き出す。

 

「にしても音ノ木坂か〜。穂乃果ちゃんと同じ学校になるから小中高って揃ったな」

「そうだね。その分色々と苦労したりするけどね」

「大学はどうするつもりなんだ?」

「さぁ?どうするんだろね」

「これまた投げやりな」

 

 若葉の回答にやれやれ、といった様子で首を振る翔平。そんな事を話してる間に2人はUTX高校の麓まで来ていた。

 

「デカイね」

「そりゃ、秋葉原にある1番人気の女子高、しかもエスカレーター式と来たらな。それにこの人達もいるし」

 

 翔平が入り口の上に設けられてる大型ディスプレイを指すとそこには「A-RISE」という文字と三人の女子生徒が映っていた。

 

「凄い人気なんだね」

 

 若葉がディスプレイの前にいる群衆を見て呟くと、翔平は首に腕を回しUTXから離れ始める。

 

「ほらほら、そろそろ時間だから行くぞ」

「時間ってなんの時間さ」

「時間は時間なんだ。ほら行くぞ」

 

 そのまま若葉を引き摺るようにUTXから離れる2人。

 

「ねぇ翔平。一体どこまで引っ張るの? そろそろ離してくれないかな」

「ん? あぁそうだな」

 

 次に角を曲がれば「穂むら」に着くという所で若葉を解放する翔平。若葉は首を摩りながら、翔平をチラリと振り返る。

 

「今日はウチに寄ってくの?」

「あーそうだな。うん、寄って行くか」

 

 何やら少し考えた後に頷いて若葉の隣に並んで歩き出し、角を曲がると

 

『若葉くーん!』

『若葉ー!』

 

 つい数時間前に別れたはずのクラスメイトが勢揃いしていた。若葉は訳が分からず、隣に立っている翔平を見る。翔平は笑うと若葉の隣からクラスメイト達の前まで行くとクルリと振り返る。

 

「どうだ? これから音ノ木坂に行くお前に向けてのサプライズは」

「翔平……」

「ま、向こうに行っても頑張れな」

 

 翔平の言葉に頷きながらも、若葉はこれだけはどうしても言っておきたかったらしく、再び翔平の名前を呼ぶ。

 

「翔平……少しはご近所への迷惑とか考えよう?」

「サプライズの感想の前にそれかよ!」

 

 若葉の苦笑いでの発言に思わずツッコンでしまう翔平。そんな翔平を見て若葉はハハッと、声を上げて笑う。

 

「ありがとうね。翔平。それに皆も」

「おうよ!」

「また遊びに来いよー」

「元気でねー」

 

 若葉のお礼に皆思い思いの言葉を投げかける。若葉はそれを全て聴き終え、最後に手を上げて別れの挨拶をする。

 

「じゃあね!」

 

 若葉はそれだけ言うと振り返る事なく「穂むら」の暖簾を潜ったのだった。




8/30に文章をリメイクしました。
リメイクの内容は以下の通りです。

・始まりが「穂むら」から高蓑原高校理事長室前
・帰宅順が若葉→穂乃果から穂乃果→若葉
・翔平の出番が2日目から初日へ
・南家でのやり取りの廃止
・彩さんとの挨拶とクラスメイトへの報告のタイミング
・高蓑原高校2日目の日程
・飯島早希登場
・街をぶらつくのではなく、UTXに行った
・最後のクラスメイト達とのやりとりを分かれ道ではなく、「穂むら」前で行った

ではでは誤字脱字、感想、批判、アドバイス等をお待ちしております。

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