・・・別にキリのいいところがわからなくなったわけではないよ。
わっ、わかりづらいけどPT事件は終わりになるしさ(震え声)
なのははユーノ君と共に帰ってきた。
1人、家の外で待っていた私はなのはの姿を見つけると思わず笑顔になっていた。
「おかえり、なのは。」
「ただいま、つばきちゃん。」
――――――――――――
「それでね、フェイトちゃんって子とお友達になったの。」
「フェイトちゃんですか?」
fate、確か英語でしたね
日本語に訳すと、
運命、原理と言う意味でしたか、
なんとも意味深な名前の持ち主ですね。
「うん、それでね、その子が聖祥に転校してくるの。」
「嬉しそうですね。」
「うん!」
満面の笑顔のなのはを見るのは最高の気分ですが、
内心その子については少し妬けますね。
もしその相手が同世代で男なら剣で私に勝てるぐらいではないと近づく事すら許さなかったでしょうけど。ん?フェレットのユーノ君が震えてる?
この時期だからそこまで寒いわけもないのにどうしたのだろう?
「つばきちゃん、いきなり恐い顔してどうかしたの?」
「いえ、ちょっと脱線した思考ですが、なのはを嫁にしようとする男は私より強くなければダメだと思っただけです。」
「ふぇっ!?よっ嫁!?
そんな相手なんていないよ。
彼氏だっていないんだから!」
なのはは赤くなって吠えた。
こういう反応もかわいいですね。
ユーノ君はといえば、
何故か赤くなったり青くなったり終いには遠く見て黄昏たり大忙しです。
元の色が何となく黄色に見ようと思えば見えないこともないのでまるで信号機のようですね。
「なのは、つばき、立ち話するぐらいなら中に入って話したらどうだ?」
いつの間にかいた兄さんが提案をしてくる。
「確かにその方が良いですね。
にしても兄さんはいつからそこに?」
「嫁の話辺りからかな?」
「お兄ちゃん!さっきの話は忘れてね!」
「あ、ああ・・・。」
あの兄さんが押されてる!?
もしかして我が家のヒエラルキーの最上部はなのはだったのでしょうか・・・?
「これでなのはも御神の剣を学べるぐらいの身体能力があれば良かったのですがね。」
「もう、つばきちゃんのイジワル。」
膨れ顔で不満を漏らすなのは。
これもかわいいですね、
永久保存版ですね、
ええ、そうに違いありません。
私、なのは、兄さんの3人で家の玄関に迎い歩きながらも、
私はなのはの反応を楽しむかのように二の句を紡ぐ。
「ふふ、そこはいつも言ってる『遺伝子ってイジワルだ』じゃないのですね。」
「もう!つばきちゃん!」
おっと、からかいすぎたようですね。
翠屋の白い天使から白い小鬼になってしまいましたよ。
フォローをしないとダメですね。
「大丈夫ですよ、なのはは運動ができなくとも愛嬌がありますから。」
「それってフォロー?」
「どうでしょう?でも私にはなのは程の愛嬌はありませんから誇るべき事ですよ。」
「そうかな、つばきちゃんもつばきちゃんなりの愛嬌はあると思うけどな。」
「ありがとう、そう言ってくれてるからこそ私はなのはが大好きですよ。」
「つっつばきちゃん!?」
「あらあら、朝から仲が良いわね、まるで恋人同士の会話ね。」
「「お母さん!?それは違う!!」」
「ふふふ、そうしていう事にしておくわね、
それからお帰りなさい、なのは。」
「ただいま、お母さん。」
――――――――――――
「ただいま、お父さん。」
お父さんは読んでいた新聞から目をなのはに向け優しげに返答する。
「ああ、お帰りなのは。」
「ん?お父さん、それは昨日の地震の記事ですか?」
私はお父さんの読んでいた新聞を脇から見て興味本意で質問してみる。
「ああ、そうだよ、昨日の地震は広範囲が揺れたのに震源地がわからないそうなんだ。」
「おかしな話ですね、というか怖い話ですね。」
なのはは何故か苦笑いを浮かべている。
「なのは、どうかしたのですか?」
「にゃはは、何でもないよ。」
「?」
――――――――――――
同日、八神家
「昨日はごっつい揺れやったなあ。」
「そうだな。」
(次元震とか寿命が縮まるかと思ったぜ・・・)
「はやてっち、冷蔵庫の中身は平気だった!?」
「お前はそれしか心配事がないのか!?」
「なんだよ!僕のゴリゴリ君の心配して何が悪いんだよ!」
「レヴィ、ゴリゴリ君は無事やで。」
「はやても普通に答えるなよ・・・。」
――――――――――――
ようやく日常は帰ってきた。
それはもしかしたらすぐに崩れる日常なのかもしれない、だとしても今は私もその日常を謳歌するとしよう。
願わくば、私の愛しい家族と愛しい友人達との平穏が続きますように・・・。
少し私の考えてる設定をバラすと、
うちのつばきちゃんは原作リリなのの最重要人物の生まれ変わりで、
なのはが原作で本来なのはのポジションになるはずだった人物の生まれ変わりという設定を考えています。
ちなみにはやては元となった言われる格闘少女の生まれ変わりも良いかな?と考えてます。
まあ、そのまま話を創るかは、確定してませんが。
後、最後に椿の日常を応援してくれてありがとうございました。
書く側をやってみて少し経ってから、実感しましたが、
お気に入り登録ってされるとうれしいものですね。
続きは、
春の風が吹く頃に
という作品を書いています。
今作と違いバトル要素が増えてきますが、もし気になったら読んでみてください。
それからお気に入り登録してくれたら、作者は心の中で小躍りします(笑)