IS〜世界を変革する者たち〜(凍結中)   作:剣舞士

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どうも! 剣舞士です!
今回はあまりバトルと言うバトルはやりません。
そして、あのキャラを出したいと思います。
それではどうぞ!


第7話 追跡と超兵

「待ちなさい!!」

 

「ちぃッ! しつこい!」

 

 

 

先程から始まったガンダム 対 ISのレースがなおも継続中であった。逃げる刹那とそれを追いかける楯無。楯無は蒼流旋に取り付けられている四門のガトリングガンでエクシアを狙い撃つが、ガンダムは高性能の機体機能を駆使してそれを難なく躱してみせる。

 

 

 

 

「くっ…! なんなのよあの機体性能! ISなんかよりも高性能じゃないの?!」

 

 

 

楯無も射撃が苦手というわけではない。しかし、圧倒的な機体性能の差に自然と愚痴がこぼれる。

 

 

 

「……早くこの追跡から逃れないと! 永遠、デュナメスとの連絡は?」

 

(大丈夫! ちゃんと取れたわ…。もうすぐこちらに到着すると……ちょうど来たみたいね)

 

 

 

永遠の言葉通り二時の方向からデュナメスがこちらに向かって射撃態勢に入り、ミステリアス・レイディを狙い撃つ。

 

 

 

「なっ!? 別のガンダムもいたなんて…ちょっと分が悪いかな?」

 

 

 

 

索敵を行っても無駄なのだ。ガンダムと出すGN粒子によってあらゆるセンサー類は使用できず、意味をなさない。ゆえに楯無がデュナメスを発見できなかったのは無理もない。

 

 

 

「ロックオン!」

 

「もう! 無茶しないでよ兄さん! なんでこうなるの?! まったく、昔から兄さんは女の人と関わり合うんだから!!」

 

「おいおい!? なんだよそれ?! 俺、そんなに関わったことなかったぞ?」

 

「嘘だね! 昔も色んな女子からちやほやされてたし、艦内でも、ベタベタしてるじゃない!」

 

 

 

その実、小学生時代は周りに貶されていた刹那だが、中には隠れファンがいて、人目のつかない所で話していたり、よくバレンタインでは、チョコレートをもらっていた事があるのをロックオンは今でも覚えている。

 

 

 

「そこまでベタベタしてねぇよ! それより、この状況をどうにかしないとな…」

 

 

 

 

ちょっとした兄妹ゲンカが勃発してしまったが、気を取り直して再びニ機で楯無に向かい合う。

 

 

 

「更識 楯無…俺たちは今のところお前らに手出しするつもりはない。このまま引き下がってはもらえないか?」

 

「兄さん、何にを悠長な事を……」

 

「そうね…その緑色のガンダムに乗っている…妹さん? の言うとおりだわ。普通それでこそあなた達二人で私を撃つべきじゃないかしら?」

 

 

 

 

 

確かに、普通ならばそうするだろう。しかし、刹那は……

 

 

 

 

「今回のミッションは俺の個人的による行動だ。武力介入しに来たわけではない。それに、無益な殺傷はあまり好きじゃないんでな……」

 

「はぁー。出たよ…兄さんの悪い癖が……」

 

 

 

 

機体越しでもわかる。妹の落胆し、ため息をつく姿が。それをみた楯無は少し呆れていた。この二人が本当に世界にケンカを売った組織の人間なのかと…

 

 

 

 

「…………わかったわ。今回は手を引いてあげる。でももし、またIS学園に潜入、あるいは武力介入があった場合は私は黙ってないわよ? これでも『生徒会長』ですから…」

 

「別に戦ってもいいよ? どうせ私が勝つし…」

 

 

 

ライフル銃を構えるロックオンと蒼流旋を構える楯無。一触即発な雰囲気だったが、そこを刹那が抑え、何事もならなかった。

 

 

 

「最後に聞いていいかしら?」

 

「なんだよ?」

 

「あなた達は本当に戦争根絶なんてものを実現させようとしているの? いくらあなた達が武力介入をしようと世界から戦争がなくなる事なんてありえないわ! それでも、戦い続ける事になんの意味があるの?!」

 

 

 

 

楯無の言っている事はもっともだ。世界から戦争をなくすなんて事はこの世に人間と言う生き物がいる限り絶対に不可能なのだから。

 

 

 

 

「確かにな。だが、俺は俺の意思で戦っているだけだ! そこで戦闘が行われ、戦火が広がるのなら俺たちは全力でそれを阻止するだけだ! 対抗するのなら全て俺とエクシアが駆逐するのみ!」

 

 

 

 

刹那の確固たる決意に楯無も黙ってしまった。この人の決意はとても固いものなのだと。

 

 

 

「兄さん…そろそろ行かないと」

 

「あぁ、そうだな」

 

「ちょっと待って‼」

 

 

 

 

俺たちがその場を飛び去ろうとした時、またしても楯無が呼び止める。

 

 

 

「なに? まだなんか用があるっていうの?」

 

 

 

ロックオンは少し苛立ちながらも聞き返す。本当ならGNライフルで速射する所だが、刹那がいる手前なんとか堪えているのだろう。

 

 

 

「あなた達……名前は?」

 

「……教えると思う?」

 

「あら、私だけ名乗ってあなた達は名乗らないなんて、随分と礼義作法を知らないらしいわね♪」

 

「なんだと!? ねぇー、兄さん。こいつ撃っていいかな? いいよね? どうせ敵なんだから撃っても文句はないよね?」

 

「落ち着け! せっかく撤退出来るのになんでお前が戦おうとしてんだよ……悪いな。ならその礼義に従って…俺は刹那! 刹那・F・セイエイだ!」

 

「…………ロックオン・ストラトス」

 

 

 

刹那とロックオンは楯無に名前を教える。もちろん本名ではない。亡国機業のガンダムマイスターとしての名前だ。

 

 

 

「刹那……ロックオン……確かに覚えたわ! 次戦う時は容赦なしで行くからね…」

 

「ふんっ‼ 返り討ちにしてやるよ!」

 

 

 

最後の言葉をかわし、楯無はIS学園へと帰って行った。それを見送ってエクシアとデュナメスも沈みゆく太陽を背に拠点へと向かって行くのであった。

 

 

 

 

「兄さん? 後で家族会議するから。逃げないでね?」

 

「なんでだよ!? 確かにあいつに補足されたのは予想外だったが、別段何かしたわけじゃないだろう?!」

 

「そうなんだけど、やっぱり兄さんにはその『フラグ製造マシーン』を取り外してもらわないとさぁ? 任務にも支障が出てくると思うんだよ…」

 

「ロ、ロックオン? なんか怒ってんの?」

 

「ううん、兄さん。別に私は怒ってないよ?ただ、このままじゃあ兄さんがどうしようもない人になっちゃうからそれを止めようと思ってるだけだよ?」

 

「じゃあ、なんでこっち見て話してくんないの?」

 

「………………」

 

 

 

そう、さっきからずっと会話をしているのだが、横を飛んでいる俺の顔を一度たりとも見ない。顔もガンダムの装甲で覆われているが、目線ぐらいは合わせてもいいんじゃないかと思う。

 

 

 

そして、この後。俺は拠点に用意された部屋で正座させられ、ロックオンから一時間以上も説教もくらったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜人革連領とある施設の一室〜

 

 

 

そこに、『ロシアの荒熊』と言う異名を持つ人物がいた。

 

 

 

「スミルノフ中佐! 新人兵を連れて来ました!」

 

「入りなさい…」

 

 

 

とても凛々しい声と長い黒髪を一本にまとめて束ねている女性。この人こそ人革連で知らない人はいない『アレフティナ・スミルノフ』中佐である。

そして、そこに入ってくるのは、とても若いまだ十代であろう少女。長く綺麗な銀髪が印象的な少女だ

 

 

 

「人革連 『超人機関』から本日付で配属になりました。超兵一号 ソーマ・ピーリス少尉であります」

 

 

 

 

 

 

 

 

新たな戦火の火蓋が切って落とされるのも時間の問題となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アレフティナはみなさんわかったと思いますがセルゲイ・スミルノフ的なキャラです!

そして、ソーマ・ピーリスも今回から登場!
キュリオスのパイロット エレンとも色々絡めていくつもりです。

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