異世界より”超高校級”が参戦するようですよ!   作:ヤッサイモッサイ

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……まだ二月です。いいね?いいよね?いいと言うんだ!!


はい、先日感想欄を見てようやく重すぎる腰を上げました本当に申し訳ない。
そしてかっこよく「十日を待て」キリッとかしたのにもう時は十日の夜……普通さ、こう言われたら十日の日付変更時に投稿されると思うよね。俺も思う。でもそうしないのが作者クオリティ……描き始めたの22時超えてからだよ。どんだけ書くのを先伸ばすんだよギリギリすぎんぞ。

でも十日だからセーフ。はい。まえがき長いとまたあれなんであとがきに方針書かせてくださいね。
あとアレだ今回は番外じゃないけど、登場人物が全く動かないので悪しからず。イヤホンと、誰一人一歩も動いてないからね
本編どぞ
PS
あとがきでグダグダ書きましたが、結論として作品を打ちやめるつもりはありません。書くのが嫌になったとか書けないとかではなく、気がつけば時間が過ぎてるという作者の怠慢のなせる技です
あと多分別作品を書いている間に句読点を増やすようにしたと思います。前回までは正直自分でも読みにくかったので、今回からは読みやすくなっていると……いいなぁ


苦悩こそ知性体の持つ特権である

「まぁ待て、俺達は獣ではない。となれば話し合い、分かり合える道もある筈だ」

 

 

そう切り出したのは、まさに針のむしろと言わんばかりに浮いた存在。彼の名は田中眼蛇夢。日向創がたった今頼りにしようとした男───しかし彼は現在縛られた上で床に転がされていた……!!あぁ、なんと世知辛い世の中っ!?

 

「勝手なナレーションを入れるのはやめろよな。何が世知辛い世の中だ、ちゃんと飯も食わせてやったろ?」

「その件に関しては感謝しよう。しかし、しかしだ!!なんだこの待遇は!?えぇい小娘、この頭の湧いた童をなんとかせんか!!」

 

そうしてアーシャとじゃれつきながらこちらに助けを求めるさまを、春日部耀は当たり前のように無視を決めて干し肉に齧り付く。

そもそも彼がこうして拘束されているのは彼女の一存。以前仲間より聞いた話によると、この男はノーネームの敵にほかならない。状況が状況だけにすぐさま戦闘とならなかったのが幸なのか不幸なのか……ともあれ保留にされた彼の処遇は不憫と言うにほかならなかった。

 

『それで春日部嬢、結局の所彼はどうするのです?詳しい話に踏み入るつもりはありませんが、あのまま連れ回すわけにも行かないでしょう?』

 

……問題はそれである。どうやら今回のゲームに創の同級生、つまり田中眼蛇夢は全く関係なく、自分たち同様にただ巻き込まれた存在であるらしかった。放置するにも協力するにもこの中途半端な距離感は如何ともし難い。現に彼が大人しくしているのも、このゲームの使用であるペナルティの宣告を同じようにくらっていること、加えてジャックという強者が同席していることが大きいはずだ。

 

「なんにせよ大人しく協力するのは無し。有り得ない」

 

───というよりも、それをするわけには行かないというのが正しい。これは感情論ではなく春日部にとっては非常に理性的な判断であった。

恐らくこの世界において彼ら絶望と呼ばれる存在を最も知る仲間から「関わった段階でおしまいだ」と念押しされている。既に関わってしまった以上、取り返しはつかない。お互いに干渉せずというのが落とし所のはずだ。

 

「フン、それが貴様の結論だとすればまだ甘いな」

「───どういうこと?」

 

聞き流せなかった。また、関わってしまった。

床に転がされたまま、芋虫のように這うことすら困難な風体で、田中眼蛇夢はこちらを見ていた

 

「まぁ、気持ちは分からんでもない。対処としては間違ってはいないだろう。だがそれは物事を善と悪で分けた考え」

「それは当然のこと、あなたは絶望で創の敵。なら私にとっても敵であることに変わりはない」

 

そうでなければなんという?善と悪、極端だと言われようとも、紛れもない真理だ。絶望が善に区分されることはないだろう。この場合においてアンダーウッドは善で、絶望もこのゲームの仕掛け人も悪に違いない

 

「まぁ、その定義に今更文句を言う気は無い。凡そ正しいのだろうな───だがそれは死人の解だ。死ぬのならばひとりで死ぬがいいさ」

 

そう、断じていたが故に……かけられたあまりにも冷たい氷の言葉が、春日部の心の壁を溶かして染み込んだ。絶望に、僅かに踏み込んでしまった。

 

「ハッ、なかなかどうして険しい顔もできるものだな。だがそもそもの話、その善と悪の話とて怪しい。確かに貴様ら(ノーネーム)には俺が敵に映るだろう?だが、ほかの獣人共はどうだ?そこな幽鬼や土の精、貴様らには俺がどう映る?───悪いところで友人の敵と言ったところだろう。まぁ、これはお前にも言えることだが、あくまでも絶望という因縁は日向創が個人的に持つものだ」

 

一息に言い放たれた言葉に、足元が揺らいだ錯覚がした。それは、間違えていない。理解出来てしまった。

今まで無意識のうちに敵対心こそ抱えていたが、創はそもそもこれを自身一人の事として抱えていた。それを打ち明けねばならない状態に追い込んだのは彼らではない。その場その場にいた第3者達こそがいつも日向を追い込んでいた。

何故ならば日向創が絶望と戦うのはいつもひとりでのこと。絶望が誰かに迷惑をかけたのでもなく、日向創が誰かを救ったのでもない。正真正銘、一対一の戦いにおいて決着がついた結果、日向創が何らかの影響を受け、組織に所属しているが故に話さざるを得なくなったから話しただけ。

 

「そこまで敵対心を持たれたところで、残念ながら俺は春日部耀(きさま)の敵にはなってやれない」

 

何も、言い返せない。それでも仲間の敵は敵だと、吠えることは出来るだろう……だがそれこそそれは私が勝手に抱えること。この場の人たちには関係がない……!

 

「気がついたか……そうだ、こうして俺が縛られているのは、この場において俺が一定の危険性、戦力を持つからだ。お前が勝手に爆弾に認定してこそいるが、俺からすれば、あるいは周りからすればむしろいくらでも有効活用できる貴重な戦力だ」

「……それで、あなたはその縄を解けと?」

「つまらない発想だな。違う、俺が投げかける真理はいつも一つのみ」

 

何度も言おう、この男は縛られて地面に転がされている。傍目から見ても情のない姿だろう……しかし、この一瞬───この場においてはジャックすら息を飲みその姿に飲み込まれていた。

ひとつ置いた、たった一呼吸……それが彼の雰囲気を一瞬で変貌させたのだ。

そして万を辞して吐かれるその言葉の重みといえば───

 

「───泥にまみれてでも進み続ける。それこそが俺の希望、生物のあるべき姿だ」

 

僅か十数年───否、遙は数千年を生きた生物をしてでも押し潰される。

なんの力が働いたわけでもない。これは絶望ですらない。

 

ただ、ただただ超高校級とまで呼ばれるに至った男の信念。何があっても曲げられないと定めた自身の理。その発露が、私の道すら定まらぬ理と衝突した。

 

「極論善悪なんぞどうでもいい。他人が俺をどう思おうが構わん。だが、自身の勝手で努力をしないのは生物として───系統樹への暴虐に他ならない。俺にはそれが許せん」

 

勝てるわけがない、勝るはずもない。そもそも競ることすら許されない。当然だろう、なぜなら私は如何に人外の特徴を得ようとも、超高校級なんぞと呼ばれることはついぞ無かったのだから。同じ高校生であっても格が違う。

希望絶望と偉そうに語る段階にすら立てていなかった。彼らが異常なのは技術に非ず、その技術が備わるほどに壮絶な人間性にあった。そんな当たり前のことすら理解していなかった

 

 

 

 

 

 

「ごめん、アーシャ。縄、解いてあげてくれる?」

「……いいのかよ、アタシもジャックさんも、多分向こうの他の奴らだって、アンタが危険だって言うなら信じるぜ?」

『ヤホホ、いや実際危険でしょう。笑い話でもなく、今の一瞬私には彼が底知れぬ存在に見えました。今になってようやく彼が本質すら覗けぬ存在であると悟れた。尋常ではありません』

 

確かにその通りだ。私の中でさえ、田中眼蛇夢という男に対する印象はさらに危険なものとなった……否、むしろようやく本当の意味で危険だと認識することが出来た。

 

しかし、しかしだ……

 

「それでも、思ったんだ。やっぱりこの人は───」

 

 

 

 

 

“日向創の仲間なんだ”……ってね

 




えーっとまず夏休みですが、今度こそ頑張って更新したいなーなんて思いながらできるか分かりません。学習しました、できないことは言わない!!はい!運任せ!
何回か言ってる気がするのですが、やはり移動時間とかがない限り自分の中で小説を書くのに当てる時間ご捻出できないです。携帯後あると暇が潰せちゃう人間なのに携帯がないと小説かけないので自分。
もう一作品の更新もあるし正直久しぶりに一次創作もまたやってみたいなぁなんて完全に作者の都合ですけどもね。えぇ、やっぱり携帯小説っていいよね、読んでたら一日終わるもん。

さて、あとはこの作品に関しての方針ですが、一応ダンガンロンパ3のアニメとV3は全部見ました。なのでまぁ小説に組み込もうとすれば可能なんですが……まぁ3はいいとしてもV3は逆輸入難しいですねこれ。なにせ時間軸や世界線レベルの話になりますし、彼らが2のストーリー、登場人物に絡んでくることもない。まぁやるなら同じく『嘘』をテーマに据えて非常に大きく絡ませることも可能でしょうけど……それは江ノ島盾子や苗木くんとか主人公、ラスボス格がガチで登場したとした場合位しか活かさないんじゃないかなって思います。だってまぁ話が存在証明とかなんかかっこいい感じの奴になるでしょ?アレですよ神の存在証明って奴みたいに、超大規模な能力になっちゃうじゃないですかV3。

やってない人は多分はてなマークすごいと思うんで是非やってみてね。俺は最初から最後まですごく楽しかったです。ただし霊と礼と麗だがなんだかってBGM流れてた時。てかあのエリアだけは本当に無理。超怖かった。正直深夜に一人でプレイしてた時小便ちびるかと思いながらやってました。わかる人は握手な。

さて、久しぶりすぎて話したいことも多いですがこの調子で行くとあとがきが千文字を超えかねない。それはやばい。ということで、今回はここまで。それではまた!

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