異世界より”超高校級”が参戦するようですよ!   作:ヤッサイモッサイ

12 / 52
はい、一次創作も書いて勉強して模試言って家庭教師とかいいながら家じゃなくて電車で三十分揺られながら教えてもらいに行って今日やっとこさ書きましたよ。


みなさんの希望通りに書きましたともえぇ。




ついに!みなさんが感想で言ってたことをやってやりました、
ついでにタグが増えてないか?あれ?なんか増えてるよな?( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \





文句は受け付けてない(´・ω・`)


オーガ・サーカス《燃える館から私を連れ出して》同時上映、「母ちゃんの立つ食堂」

オーガ・サーカス《燃える館から私を連れ出して!》

 

 

 

 

まだ女子たちは風呂に入っているんだろうか?別に長ぶろは否定しないが今日に限っては早くして欲しいと思う。

水に濡れるし今の投石で土っぽいし…………なによりジャバウォック島にいた間洗浄されていたらしいとはいえ自分でお湯に入りたい。

 

「────なんてことをしてくれたんですか!!!」

 

ジンが放心中の痛い沈黙の中そんなことを考えていると先程の轟音に勝るとも劣らぬ勢いでジンが怒鳴り声を上げる。

まぁ確かに俺たちがやったことは打たれる杭のようなこと。出しゃばれば打たれるのは必然、壊滅状態の今そんなことをして何の得があるのか?

 

「まぁ落ち着いてくれよジン。」

 

まぁなければこんなことはしない。

あんまり騒げば他の子供まで出てくるかもしれないし十六夜が我慢できずに口を開けばどうせいらぬ言い方をするに決まっている。

 

「落ち着けるわけが無いでしょう!?なんで魔王に喧嘩を売るようなことを───」

「なんだ俺達は魔王に喧嘩を売るために呼ばれたんじゃなかったのか?」

「十六夜はちょっと黙ってろ。」

 

早くも場がカオスだ。ただでさえ世界規模で無秩序なのだからコミュニティの中までそれを適用しないでくれ。

 

「いいかジン。まずお前が納得できるように説明しよう。今俺たちに必要なものはなんだ?」

「…………戦力です。日向さんたちのような戦力が必要です。でも今はまだ時期尚早です!」

「だから落ち着けって。確かに戦力は必要だ…………でも俺たちには問題がある。

例えばの話たまたまフリーの実力者がいたとしよう。これは別に実力者じゃなくてもいいけどその実力者に二つのコミュニティから勧誘がかかった。片や人気絶頂中、コミュニティとしての実力も右肩上がりなコミュニティA。

対するのは名前もなく旗もない、噂も聞かないしメンバーの殆どは子供ときた、そんなコミュニティB。…………さて?この実力者はどちらに入るでしょう?」

「まぁ間違いなくコミュニティAだろうな。」

「十六夜は黙ってろ。」

 

口を閉じてられないのかこいつは?

 

「まぁでも十六夜の言う通り酔狂なやつでもない限りは必ずAに行く。だからこそジンと黒ウサギは自身のコミュニティの実状を隠したわけだしな。わかるよな?」

「…………えぇ、そのとおりです。」

「だけどおかしいな。ここで矛盾がひとつ…………今の俺達じゃ魔王と戦うには時期尚早、力を蓄える必要があるが…………しかしこのままいっても力はやって来てくれない。さてどうすればいいのだろう?」

「…………名前を売って強者を募る。」

「Exactly.そのとおりだよジン、やれば出来るじゃないか。そう、名前を売ることから始める…………そのためにも効果的かつ俺らの目的に即したのは『対魔王』としての名前、コミュニティの名前が無いのなら個人の名前が望ましいよな?」

「───そして打って付けの状況がちょうどある。」

 

………………。

 

「おい十六夜。」

「お前ばかりずるいじゃねぇか。俺だって目立たせろよ。というわけで第二問だ。『対魔王』として名前を売ることができ、かつその証明をしながらも売名行為のデメリットを打ち消せるような状況とは?」

「…………実際に魔王の影響を取り除いて見せること。そしてその影響が魔王にとって取るに足らないものであること。」

「おめでとう、無事に二問目も正解だ銀のたけしくん人形をやろう。」

「いりません!」

「おぉ怖い怖い。さて先生三問目をどうぞ?」

 

俺を押しのけて問題を出し始めた十六夜が今度は大人しく俺に順番を回してきた。…………正直怪しすぎる。

 

「………………第三問。今のコミュニティに必要なことがわかった。そしてそれを実行するのにこれ以上にないほどにお誂え向きの状況がここにできている。これを実行すべきは誰だろう?」

「……………………。」

「そこで黙り込むからジン坊ちゃんなんだよ。やるのは他の誰でもなくお前だ。黒ウサギでも俺でも日向でも他の誰でもなくお前だ。」

「で、でも僕がやるよりも日向さんや十六夜さんがやった方が──」

「なぁジン?このコミュニティってゲームに参加出来ない子は何をやるんだっけ?」

 

十六夜の介入のせいで少し意地悪になったが俺はそう続けた。

 

「そ、それは…………皆様の身の回りの世話等です。」

「そうだよな。それでお前はこのコミュニティのなんだっけ?」

「………………。」

「……………………黙っちゃダメだジン。前のリーダーがどんな人物だったかは知らないけどな、リーダーに力なんて要らないんだ。俺たちを呼んだ目的はなんだ?」

「…………打倒魔王のためです。」

「違う、まだまだ甘いぜジン坊ちゃん?」

「………………コミュニティの復興のため…………です。」

「そう、目的は復興のためなんだよ、ジン。復興のために一番重要なのは『力を持っているか』もそうだけど『力と頭をどう使うか』なんだ。…………自分に出来ることを考えようぜ、力なんかなくても…………案外成し遂げることは出来るもんだ」

 

話をそう締めくくって早々に館へと歩き出す。

既にヒントを与え過ぎたぐらいだが自分が何をやるべきかは自分で決めることだ。

たとえ道筋が出来上がっていたとしても自分で決めたことに意味がある。

 

「ちょいとお節介が過ぎたんじゃねぇの先生?」

「お節介は甘いから良いんだよ。甘いお節介ってのは総じて厳しいお節介に繋がるもんだ」

「…………経験者は語る……ってか?」

「…………別に経験してなんかないぞ?」

「なかなかガードが硬いなお前。まぁいいさ男二人で汗臭く風呂でも覗きにいこうぜ」

「あぁ────っておい!!」

「ヤハハハッ!」

 

十六夜の無駄に高らかかつ夜でも失せぬ元気な笑い声にからかわれた事に気が付くが何にせよ…………

 

「…………今日はもう疲れた。」

 

そろそろ限界だった。

戻った貴賓室にてお風呂が空くまでの時間をガリガリと精神を削る十六夜との対話に当てながら夜空を眺めてふと思う。

 

 

星座が変わっているとか言ってたけど…………ジャバウォック島で見る星空も箱庭で見る星空もさして変わりはない。同じように綺麗で同じように仲間がいる。

明日のガルドという男とのゲームのことも気になるけど今は………………

 

(もう少し感傷に浸っていたい。)

 

そうしてようやく来てくれた微睡みを再びお風呂が空いたという声に飛ばされながらも俺達の箱庭一日目が過ぎていった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

夜も明けて来る日の朝、途中であった猫娘(?)にエールと共に今日のゲームは舞台区画ではなくフォレスガロの居住区で行われるという噂を聞かされて来てみたわけだが…………

 

「どう見ても人が住む場所に思えないのだけれど…………。」

「…………森?」

「虎の住むコミュニティだしおかしくはないんじゃねぇか?」

「随分とワイルドなんだな。虎だからって自宅を森にするか?」

「いえ、前までは普通だった筈ですが…………一体何が?」

 

そういいながらジンが触れた木は不思議と脈動を繰り返して…………脈動ッ!?

 

「これは…………”鬼化”している?いやでもまさか───」

 

久遠のギアスロール発見の声で中断されたジンの分析を引き継いで木を見てみる。

木に詳しいわけではないが確かにあまり見ない生態だ。水仙卵華のように違う生体があるとはいえここまで異質となると…………それにジンが言ってた”鬼化”って鬼になってるってことか?

ゾンビに噛まれればゾンビに、吸血鬼に吸われれば吸血鬼にと言われてはいるけどなんだってそんなものがフォレスガロに?

 

…………それ以前にこの木…………何か嫌な感じがする。

この感じは…………そう。何かいけないことが起こる直前のあの感じ。

こういった感じの後にはだいたい誰かがいないとか死体が見つかっただとか───

 

 

 

 

「…………ん?」

 

そんなふうに一人だけ別の方を向いていたからか茂みの奥に何やら小さな影を見た。

俺が目を向けた瞬間木に隠れたせいでよく見えなかったがあれは確かに人影だった。

 

ガルド…………ではない。そもそもガルドは大男らしいしガルドのコミュニティは今皆屋敷にいないと猫娘が言っていた。仮に嘘だとしても子供がうるさくて殺してしまうだなんてことをしてしまうような男のコミュニティに子供なんて…………では誰だ?

 

 

そこで何やらガルドを倒す為の指定武具の話をしている仲間たちを一度振り返る。

 

 

…………戦いの前に心配を増やすような真似はしたくない。そして他の二人にしたって黒ウサギは審判としてゲームに集中して欲しいし十六夜だって結末を見届けなきゃいけない。

 

 

 

 

 

────よしっ、行こう。

 

 

俺は木々と同じように脈動をする茂みを掻き分けて奥へと進んだ。

見えた影がいたのはそう遠くない位置。草や枝を掻き分けて何とか這い出たそこは軽い広場になっていた。

 

木々がそこだけをよけたかの様に拓けたそこの真ん中に俺が見た影はいた。

異様に低い身長に対して少し太めの横幅と櫛で丁寧に撫で付けられた外国風のリーゼント。

左右の髪は編み込まれ後ろへと流れる。

少し派手な髪型と対象に清潔に整えられた赤いスカーフ白いシャツに白い帽子。

腰には赤い布が巻かれている…………

 

 

 

 

 

 

 

 

「ンフフッ、アバンチュールな夜は過ごせたかい?日向くん」

 

 

 

 

 

 

 

 

────考えていた中でも最悪の形を作って絶望はそこに立っていた




はい、文句は受け付けてない。いいじゃん可愛いじゃんあいつ。
めっちゃ親孝行じゃん洒落てるし料理うまいし心広いし親孝行だし金持ちだし未来安定してるし愛してくれるだろうし…………女性の皆さん見てください。彼は狛枝くんよりもよほど優良物件です!



だから許して☆

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。