それでは暇つぶしにでもお読みください。
【武士道プラン】。
日本三大財閥の一つである九鬼家に仕える従者。その序列2位であるマープルが「過去の偉人」に学ぶというコンセプトの元提唱したプラン。
本来今の若者たちの現状を憂いたマープルが、彼らを導かせようと過去の英雄たちを復活させ導かせようと発案した計画であったが、この計画によって生み出された四人の英雄のクローンたちのその優秀さにより、この計画はひとまず成功を収めたかに見えた。
しかし、何事にも表があれば裏があり光があれば闇が存在する。
――――これは武士道プランによって生み出された『闇』が引き起こす禍の物語。
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川神市内にある九鬼家本部。その事件の詳細が、九鬼家当主である
「なに!?クラウディオが襲われただと。それは本当か?」
「ハッ!今日未明。何者かに襲われ意識不明の重体を負って、今は葵病院にて治療を受けております。やつのことです。数日中に目覚めると思いますが」
自身の腹心である九鬼家従者序列0位であるヒュームからのその報告に帝は驚きで思わず一瞬目を瞠るが、しかしやはりそこは世界に名だたる大財閥である九鬼家のトップ。とりあえずクラウディオが生きているということを聞くと、その態度を一瞬で冷静なものへと戻した。
本来なら一瞬その態度を取り乱すことも珍しいのだが、しかしそれは仕方ない。九鬼家序列3位であるクラウディオ・ネウロ。執事学校を主席で卒業し、執事王、パーフェクト執事とも呼ばれる彼はヒュームと共に彼の腹心として長い間帝に仕えており、その戦闘の腕前は壁超え前でありながら下手な壁超え相手ならば瞬殺すら可能なほどの技巧派。そんな彼がどこの馬の骨ともわからぬ輩にやられたなどと、彼はすぐに信じることができなかったのだ。
帝は一度浮かしかけた腰を、再びその質のいい椅子に深く座りなおすと、そのまま再び口を開く。
「……そうか。まさか、クラウディオがそのような手傷を負うとは―――相手はいったい?」
「わかりません。ただ現場にはこの手紙が落ちていました」
「なに?」
ヒュームのその言葉に、帝は訝しげな表情を見せるとヒュームから差し出された検閲済みの手紙に目を通すが、そこに書かれていた内容に、彼は再び、いや今度はクラウディオが倒されたという報告を聞いた以上の驚愕で目を瞠ることとなった。
「これは……ッ!?」
思わず漏れた帝のその言葉に、傍でその様子を見ていたヒュームが、いつものどこか傲慢な様子はどこへやら、深刻そうに頷いた。
「はい。そこには九鬼が把握していなかった武士道プランの不祥事が記されています」
そう、そこに書かれていたのは九鬼に名目上所属している職員たちが、武士道プランで生み出されたはいいが正式に公表しなかったクローンたちが、闇から闇へと売られたり、口に出すのも憚られるほどの非人道的な扱いを受けていることの証拠の数々だった。
手紙の中身を見た帝は、普段の豪放磊落な態度もどこへやら、長年彼に仕えていたヒュームすら数えるほどしか見たことがないほどの凄まじい激昂を見せる。
「なんてことだ!これが本当のことならまさかこのようなことを見逃してしまうとは、一生の不覚!!」
「……お怒りごもっともですが、実は現場にはこのようなカードも置いてありまして」
そういって彼が掲げたのは、灰色のどこにでもあるようなメッセージカード。帝は先ほどの手紙のようにヒュームからそのカードを受け取り内容を確認すると、その眉間に再び皺を寄せた。
「……宣戦布告だと?」
「はい。それから察するに、どうやらクラウディオを襲った犯人はこの内容を知り、九鬼に喧嘩を売ることに決めたようです」
「そこにはこう書かれておりました。“自らの部下も御せない無能なる王に告ぐ。それほど英雄たちの力が知りたくば、その身を持って受けてみるがよい。天に代わって我らが貴様に罰をくれてやる。そう、我ら
――――【
――――ある日川神市を襲撃する闇より生み出された英雄たち。
「貴様、何者じゃ?」
「これはこれは申し送れました。我が名は”曹操”。武士道プランによって生み出されたできそこないの英雄もどきたちの首領をしております」
「禍の団?それがクラウディオを襲ったやつらの名か」
「はい、英雄様。武士道プランによって生み出された闇。それが彼らです」
「なぜこんなことに……ッ!!」
「揚羽様……」
――――激突する英雄。彼らを生み出してしまった九鬼の面々も彼らを止めようと動き始める。
「やめるんだ!英雄として生み出された義経たちがこんなことしちゃいけない!」
「私とあんたたちを一緒にするな!あの地獄を見てないあんたが!!」
「主のためだから、本気でお相手させてもらうよ」
「ははは、おもしれえ。止めれるなら止めて見やがれ!!『
「私が貴様らを止めてみせる!!」
「あなたのような甘ちゃんでは無理ですよ。それにこの
――――敵のあまりに強大な力次々と倒れていく強者たち。絶体絶命の状況に追い込まれてしまう。
「…ば…かな……この…俺…が……?」
「はあ…はあ…はあ…。さすがは最強と名高いヘルシング卿。かなり強かったが、俺の敵ではなかったな」
「師範代!?」
「が……は…ッ!」
「おいおい、川神流の師範代にしては軟弱だな」
「へ……へ…。ロックじゃないぜ……お前……」
「知ったことじゃないわ、そんなこと」
――――川神市の危機に、我らが川神ファミリーが立ち上がる。
「僕には僕のできることがあるはず……」
「俺の筋肉でぶっ飛ばしてやる!!」
「義の名の下にお前たちを倒す!!」
「ここからは私がお相手します」
「仲間に手を出した相手を私は許さない!!」
「私は必ず勝つ!」
「ここでヒーロー登場ってな!」
「考えろ、考えるんだ
「お前たちか?ジジイたちに手を出したのは……ッ!!」
――――そして「武神」と「覇王」。二人の最強の対決が始まった。
「――――川神流奥義。『かわかみ派』あああああああああ!!」
「――――見よ!これこそが我が最強の『
誰もが眼を背けたるけたくなる闇の中、見捨てられた英雄たちは愉しげに、そして壊れたように嗤い続ける
――――そして災厄《パンドラ》の箱は開かれた。
「――――さあ、楽しい楽しい戦争を始めようか」
劇場版「真剣で私に恋しなさい~武士娘とできそこないの英雄たち~」各劇場で絶賛放映中!!(嘘です)
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この劇場版の主人公。武士道プランにより生みだされたクローンの1体であり、禍の団の首領。
不完全なクローンとして、九鬼家に所属していた研究者たちに非人道的な扱いを受けていたが仲間たちを先導して反乱。そのまま、九鬼家に対する反抗分子の協力を取り付けてテロリスト集団「
その力は壁超えの達人の中でもトップクラスであり、単純な技術ならば百代を凌駕するほどで、得意技は鉄心が使う顕現と同系統の技術を使って具現化した槍「黄昏の聖槍」を使った槍術。そして必殺技は自らの潜在能力の全てを一時的に全て引き出す「
モデルはもちろん「ハイスクールD×D」の曹操。
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曹操が創設したテロリスト集団。その構成員は主に武士道プランにより生みだされた不完全なクローン、九鬼が発展することによって破滅した人物たちの身内など、主に九鬼に恨みを持つ人物たちによって構成されており、その支援も九鬼家の敵対勢力が行っている。
その組織としての目的は「九鬼家をはじめとした世界への復讐」。寿命が短い不完全クローンたちがその力を世間に知らしめるために作られた。
こちらのモデルももちろんハイスクールD×Dで出てくる禍の団。正し出てくるのは英雄派のメンバーのみ。出てくるメンバーは神器の能力を気を使った必殺技として使う。・・・・・・まあ、連載する気はないんですがwwちょっと技量不足で。
さて、というわけでマジ恋VS禍の団という展開のお話でした。禍の団の背景はよくクローンが登場する小説や漫画なんかである虐待なんかを受けていた武士道プランのクローンが反乱を起こして禍の団になったという設定です。
まあ、実際ただの人間のクローンならともかく、英雄のクローンなんていうとんでもない存在ならこれぐらいしてもおかしくないかなーと。
ちなみに禍の団のメンバーはHDSS原作とほぼ同じ。神器は気を使った技や兵器として支給されたとして再現するみたいな感じになってます。