えんとつそうじのネタ帳   作:えんとつそうじ

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どうも、最近ポルノグラフティの曲にハマっているえんとつそうじです。コナンの映画で聞いた曲が好きになりそれがきっかけですっかりのめり込んでしまいましてww

さて、今回はHDSSの最新話を読んでいた時に思いついた作品となります。暇つぶしにでもお読みください。


ハイスクールD×D~吸血鬼の王と最強のメイド~

 かつて吸血鬼が男性の神祖を尊ぶ「ツェペシュ派」と女性の神祖を尊ぶ「カーミラ派」の二つの派閥に分かれる前の話。吸血鬼はその神祖を自分たちの王として戴いていた。

 

 その王は、この世に生を受けたその時から強大な力を誇り、王へと即位する頃には所謂「超越者」と呼ばれる者たちすら凌駕する力を誇るようになる。

 

 その王は、吸血鬼たちから『最も偉大な王』と称され、彼らはこの王の元なら自分たちがもっと繁栄できると幸福に思い、この王の下で生きていける自分たちはまさに選ばれた者たちだと誇りに思った。

 

 しかしそんな王はある日自らの後継ぎを正式に発表すると、そのまま王の立場を降り、どこへいったのかその姿をいつの間にか誰にもいわずに消してしまうことに。

 

 吸血鬼たちはその王の姿を必死に探しまわったが、しかし結局その姿を探すことができず、彼らは王の探索を諦めて彼が残した新たな王を戴くことに。

 

 ある日突如失踪したその王の名は、その姿を消した後でも伝説の王として吸血鬼たちに尊敬と誇りの念を込めてこう語り続けることとなる。

 

 

 

 ――――『赤バラ王』”ローズレッド・ストラウス”と。

 

 

 

 ローズレッド・ストラウス。これはこの世界での俺の名前。

 

 俺はかつて吸血鬼の王家ローズレット家に生まれ、神祖として成人を過ぎてからは吸血鬼の王として100年以上その立場にいたのだが、そんな俺には実は一つの秘密があった。

 

 それは俺には所謂前世の記憶というものがあるということ。そう、俺は俗にいう「転生者」という存在なのだ。

 

 前世の俺は所謂就職難民というやつなのだが、二百社以上の会社を回った末になんとか内定を貰い、安心のままベッドに体を沈ませて惰眠をむさぼっていたのだが、その時俺は不思議な夢を見たんだ。

 

 それは辺り一面真っ暗な空間で、自らを「神様」と名乗る無駄に威厳のあるくせにどこかファンキーな老人から、「転生」というものをしてみないかという話を持ちかけられるというもの。

 

 なんでもその神様と名乗る老人がいうには、彼は新しく一つの世界を創造することになったらしいのだが、その世界に本来存在しないはずの実験として強大な力、もしくは特殊な力を持つ者を送れば、その世界にどういう影響を与えるかということを実験したらしく、俺に好きな力を上げるから、その世界に転生してほしいということらしい。

 

 にわかには信じがたいその話。だが俺はその話に頷いた。……いや、別に大した理由はないんだけどね。普通にただの夢だと思ってめんどくさいからさっさと終わらそうと頷いただけだし。

 

 そして俺は神様が欲しい力をくれるというので、とりあえず適当にこういった。『最強のイケメン』にしてくれと。

 

 ……うん、まあ我ながら欲望丸出しだと思うが、この時はただの夢だと思っていたし、早く話を終わらせたかったのでこんな適当な事をいったのだが、まさか本当に転生ということが起きるとは思わなかった。目が覚めたと思ったらなぜか赤ん坊の姿になっていたと気づいた時には、心底驚いたものだ。

 

 それで吸血鬼の王家、ローズレッド家に生まれた俺は、王家の人間らしく次代の王に相応しい厳しい教育を受けたのだが、この肉体は最強なだけあり無駄にスペックが高かったために、前世ならすぐに根を上げてしまうような厳しい教育を受けてもすぐに物にして、王位を継ぎ王の立場につくと吸血鬼の民や貴族たちは、私のことを偉大な王だなんだと褒め称えてくれて、美人な嫁さんも貰い、順風満帆な生活を送っていた。

 

 最初は戸惑っていた俺であったが、いろいろ苦労した結果多くの民が慕ってきてくれて満更でもない生活を送っていたのだが、しかしそれも1000年を超えるとさすがに飽きてきて、ある日妻が病気でその命を落としてしまったことをきっかけとして、次の王を指名した後に吸血鬼の国を出奔し、世界を巡る旅をすることにした。

 

 王としていろいろな勢力との会合で他の国に赴いたことはあるが、ゆっくりと観光を楽しんだことはなかったので、世界を巡る旅は見る物見る物とても新鮮で、思いの他楽しかった。

 

 ある時は北欧で主神のスケベジジイと一緒に色街を回ったり、ある時は日本の妖怪たちに案内されて京都のグルメを巡ったり、ある時は土佐弁の侍の命を救ったり、ある時は寺生まれのTさんと共に悪霊退治に出かけたり、ある時は骸骨ジジイから思わぬ愚痴を聞いたり、ある時は封印されていると聞いていたはずの邪竜とタイマンはったり、なぜか天の御使いとかいううさんくさい存在と間違われかけたりと、いろいろなことがあったのだが、そんなある日俺は聖書の神話勢力、俗にいう三大勢力と呼ばれる天界、悪魔、堕天使の三勢力が大規模な戦争を行っていると聞き、その様子をこっそりと見るためにその戦場へとやって来ていた。

 

 一応いっておくが、ただの野次馬根性ではない。(絶対にないとはいえないが)三大勢力は世界中に存在する神話勢力の中でもかなり強大な力を持つ勢力。この戦争の勝者によっては、かつての王として故郷に戻り同胞たちに忠告をしなくてはならない。

 

 そう考えて戦場へと降り立った俺が見た物は、

 

 

 

 

 

 

 

 

『――――ギュオオオオォォォオオオオオ!!』

 

 

 ――――凄まじい雄叫びを上げて三大勢力を蹂躙するニ体の巨大なドラゴンの姿だった。

 

 

「………いや、なんでさ?」

 

 

 

 私の名前はグレイフィア・ルキフグス。代々魔王ルシファー様に仕える名誉ある家柄であるルキフグス家の人間であり、その長女である私も、ルシファー様に使えるという栄誉を得ていた。

 

 ルシファー様は個人主義が多い悪魔の王でありながらとてもおもいやりのあるまさしく王に相応しい方で、私がまだ幼い子供だったころからよく目をかけてくれており、だからこそそんな彼に仕えることを誇りに思っていた。

 

 そしてルキフグス家の当主を継いだ私は、ルシファー様の傍らにいつもいるようになり、天界に堕天使との間で起きた戦争でも私は常にルシファー様の傍で戦っていた。

 

 戦争も佳境に入り、三大勢力にそれぞれに無視できない被害が出始めたころだった。その『乱入者』たちが現れたのは。

 

 【二天龍】

 

 神をも遥かに凌駕すると謳われる力を持つ2体のドラゴンのことで、この2体のドラゴンたちは突如戦場に現れ、私たち三大勢力の面々を盛大に巻き込みながら、戦いを始めたのだ。

 

 さすがにこの状況で戦争を続けることは不可能と考えた私たち三大勢力は、一時的に協力体制をとり二天龍に立ち向かったのだが、しかしそれでも神をも上回る力は伊達ではなく、三大勢力の数はどんどん減らされていく。

 

 そして……。

 

『――――陛下!?』

 

 私が敬愛するルシファー様も、二天龍の手により私の目の前でその命を落としてしまった。

 

 目の前で心のそこから尊敬する主の命の灯火が消える姿を見た私はその場で思わず座り込んでしまう。

 

「あ…あ……あ…」

 

 私の心に絶望と虚無感が襲う。それほど陛下の存在は私にとって心の支えともいうべき存在だったのだ。

 

 

 

 

 

 

 ――――だからだろうか。それに反応するのが遅れてしまったのは。

 

「危ない!!」

「!?」

 

 そんな誰かの警告の声と共に強大な魔力の収束を感知した私は、咄嗟にそちらに視線を向けると、そこには口元から強大な魔力の波動を放とうとしている二天龍の片割れである『”赤龍帝”ドライグ』の姿がそこにあった。

 

「しまッ!?」

 

 私は急いでそこから離れようとしたのだが、しかしそれも間に合わずドライグの口元から、破壊の光が私に向かって放たれる。

 

 最上級悪魔すらダース単位で消滅させることができるその攻撃が迫ってくるその光景に、しかし私はなぜか自分でもわからないが慌てる様子を見せず、どこか諦めの感情のままそれを呆然と眺めていた。

 

「(ああ、これで私もおしまいか。……でも主がいない私に生きている価値などないし、このままいなくなるのが一番いいのかもね。――――主を護れない不忠者でもうしわけありません、ルシファー様。私もすぐにそちらにまいります)」

 

 そしてグレイフィアは赤龍帝のその一撃により、この世からその姿を消滅させる………はずだった。

 

 そう、

 

 

 

 

 

 

 ――――その男(・・・)がその戦場にいなければの話だが。

 

「………え?」

 

 グレイフィアは思わず呆けたような声を上げる。なぜならいつの間にか彼女の前に一人の青年が現れたのだから。

 

「(きれい……)」

 

 グレイフィアは絶体絶命の危機にも関わらず、絶世の美貌を持つその青年の姿に思わず見惚れてしまうが、次にその青年が行ったそのあまりに常識外なその行動に、思わず驚愕の声を上げてしまう。

 

「――――はああああ!!」

「なあッ!?」

 

 なんとその青年は、その腰に差してあった造りのいい剣を抜刀したかと思うと、ドライグの放った魔力の波導を一閃。真正面から真っ二つに斬り裂いた。

 

「なんだと!?」

 

 そのあまりの光景に、魔力を放ったドライグも驚きの顔を見せる。

 

 なにせ先ほどドライグが放った攻撃には、全力ではないとはいえまともに当たれば魔王級の実力者であろうと重傷を負わせることができるほどの威力がある。

 それを真正面から斬り裂くなど、並みの存在ができることではなかった。

 

 この戦場で初めてまともに警戒の念を持ってその青年を睨みつけるが、その青年は神をも上回る力を持つドラゴンに睨みつけられているとは思えないほどあっけらかんとした表情を見せると、グレイフィアの方にその視線を向ける。

 

「やあ、大丈夫かいあんた?」

「え、あ、は、はい!大丈夫です!!」

 

 あまりにも常識外の状況に、グレイフィアは普段から真面目で同僚からも隙がないと評判の彼女にしては珍しく口をあんぐりと開けて呆然としていたのだが、青年のその言葉に我に返ったのかグレイフィアは慌ててそう返す。

 

 そんな彼女の様子がどこかおかしく感じたのか、青年はくすりと小さく笑みを浮かべる。

 

 普段のグレイフィアならそんな態度をとられれば、不快に思いむっとその相手にジト目を送るのだが、しかしなぜかその青年の笑みからは、その気安い態度とは裏腹にどこか気品のようなものを感じ、不思議と不快な感じはしなかった。

 

 そんな彼女の内心を知ってか知らずか、その青年はそのまま言葉を続ける。

 

「そりゃあ、よかった。あんたみたいな美人さんが死んだら世界の損失だからな」

「な………ッ!?」

 

 カラカラと笑いながらの青年のその言葉に、グレイフィアは思わず顔を赤くして言葉に詰まる。

 

 仕事一筋で恋愛になど見向きもしなかった彼女は、その実力の高さと仕事に対するストイックさから欲深い貴族から体目当てで口説かれたことは多々あったが、ここまでストレートに邪気もなくいわれたことは初めてであったために、耐性がなかったのだ。

 

 そして青年はそんな彼女の様子に笑みを深めながらも、先ほどからこちらを警戒しているドライグ。そして先ほどから暴れている『”白龍皇”アルビオン』、ニ体の竜へとその視線を再び向ける。

 

「さて、それじゃあ――――行きますか」

 

 そしてその青年は、凄まじい勢いでニ天竜へと駆けて行った。

 

 

 

 

 

 

 ――――これが、最強の吸血鬼である赤バラことローズレッド・ストラウスと、最強のメイド、そしてストラウスの二人目の伴侶となるグレイフィア・ルキフグスの初めての出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

■ローズレッド・ストラウス

 

この小説の主人公。転生者。

 

就職難民というやつで、何が悪いのか毎日あちこちの会社に面接に行っては落ちるということ繰り返し、やっと内定がとれて惰眠を貪っている仲、夢の中で自分が神様だと名乗る存在に、違う世界に転生しないかという話を持ちかけられる。

 

それを所詮夢の中の話だと考えた彼は、その神様を適当にあしらうために適当に「最強のイケメンになりたい」といったら、その神様の独断と偏見で、「ヴァンパイア十字界」の主人公の一人である“ローズレッド・ストラウス”の容姿と能力《スペック》を持って、ハイスクールD×Dの世界に転生を果たす。(ちなみに主人公は神様の独断と偏見でストラウスの能力を貰ったということは知らず、ただ最強のイケメンと頼んだから凄くスペックの高い肉体を貰ったという認識)

 

吸血鬼の派閥が二つに別れる前の王家に生まれた彼は、その転生特典であるストラウスの力とカリスマを生かして赤バラ王と呼ばれ称賛されることとなり、彼自身もそんな自分の立場にはじめは酔いしれ満更でもなかったがやがて飽き、次の王を決めた後に出奔。世界を旅することに。

 

いろんなところに行き様々な物を食べ、様々な名所を観光し、様々な者たちと戦い、そして様々な者を救ってきたそんなある日、三大勢力の戦があるという噂を聞き、その戦場に見学に行ったところニ天龍が暴れている場面に遭遇し、グレイフィアが殺されかかったところを見て、咄嗟に彼女を助けニ天龍と戦うことに。もし連載するならそこらへんの描写も詳しく書く予定。(あくまで連載するならの話)

 

強さとしてはストラウスのスペックを持っているだけあり、所謂サーゼクスたちのような超越者たち、さらにはニ天龍すら超えた力を持つ。世界で三番目に強い存在。(正し現在の原作時点での話。作者の都合で変わるかも)

 

 

 

■グレイフィア・ルキフグス

 

この小説のヒロイン。

 

魔王ルシファーの家系に代々仕えている番外悪魔(エクストラデーモン)の名門であるルキフグス家の長女。

 

魔王ルシファーに心の底から心酔しており、それはもしルシファーが生きていればサーゼクスに靡くことは殆どないといえるほどだが、それだけに目の前で魔王ルシファーがニ天龍に殺されてしまったために呆然自失としてしまい、その間に魔王ルシファーと同じくニ天龍の片割れであるドライグに殺されそうになったところを主人公に助けられる。

 

そこで主人公のその圧倒的な力、溢れ出るカリスマ(笑)を見た彼女は、彼に命を助けられたこともあり彼にどんどん惹かれていき、彼に仕えて最終的に彼の二人目の(一人目は既に病死している)伴侶となる。……のだが、作者の力量的にその辺の描写が不可能なのでもし連載することとなる時はたぶん飛ばす(笑)。

 

この話の中でちょっとちょろい感じがするが、心の支えであるルシファーが死に、サーゼクスとまだ親密な関係ではない。さらにはまだ若く恋愛経験もないためにこうなった。最新刊のイラストのグレイフィアの姿がかなりドストライクだったために無理やりにでもヒロインにしたくこう書いた。………後悔はしていない(きり!




さて、どうでしたでしょうか?ということでグレイフィアヒロイン物のヴァンパイア十字界との微クロス?物でした。いや、最新話のグレイフィアの様子を見てこれはヒロインにしたいと思い、以前から考えていたヴァンパイア十字界の能力を手に入れた主人公とくっつけてみたというわけです。

なぜ、ヴァンパイア十字界なのかというと、偶然ブックオフで立ち読みしたんですがこの漫画の主人公の規格外さを見て、あれ?これパワーインフレしてるHDSSの世界でも通用するんじゃね?と思いまして、せっかくだから今回思いついたネタとあわせてみたというしだいでございます。

それでは感想や誤字脱字の報告、そしてアドバイスなどがありましたらよろしくお願いします。

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