あれを見て思ったんですけどやっぱり仮面ライダーはいいですねえ。男心にぐっときます。大人になってもハマってしまう麻薬的な魅力がありますね。
特に仮面ライダー3号のデザインが個人的にはいいなと思いました。正直平成ライダーも平成ライダーでかっこいいんですけど、個人的には昭和ライダーの方が仮面ライダーっぽい気がするので、ああいう昭和ライダーっぽいデザインに平成ライダーらしい厨ニっぽいポイントがあるライダーは個人的にはとても好みですので。……仮面ライダーの映画が終わってネタばれ大丈夫になったら仮面ライダー3号で短編でも書いてみようかなあ。まあ、それは今のごたごたが終わってからでいいか。
さて、今回は今流行の(もうアニメは終わってるけど)アカメが斬るのナルト微クロス物の短編を書いてみました。ナルトのとある登場人物がアカメが斬るのとある登場人物に転生したという話です。
最初は好きなキャラでもあるためのりのりで書いていたのですが、時間が深夜で途中からやる気がなくなってきたのでちょっと作りが適当になっていますがどうかご容赦ください。
では、暇つぶしにでもどうぞ。
それは霧隠れの里に伝わる七本の特殊な忍刀を使いこなす実力者たちに与えられる称号。
その霧の忍刀七人衆の一人に、かつて「鬼人」と呼ばれた忍びがいた。
鬼のオーラを背負い戦うその姿からそう呼ばれるようになったその忍びは、自身に与えられた大刀・断刀首斬り包丁を巧みに操りながらも、得意の
敵味方問わず恐怖と畏怖の念を受けながらも、彼は多くの修羅場をくぐり抜け、里に多くの恩恵をもたらしてきたのだが、そんなある日のことだった。彼が水影暗殺のために、クーデターを起こしたのは。
なぜ、彼がそのような真似をしたのかは未だに理由が判明していない。
彼の性格から、とうとう他者に従うのががまんできなかったのではないかという者もいれば、突然その態度を変貌させ、「血霧の里」と呼ばれる恐怖独裁政治へとその政策を移行させた当時の水影をなんとかしようとしたのだという者もいる。
最も、今さらそのようなことは意味もない。クーデターは結局失敗し、彼は数人の部下と共に里を離れることとなったのだから。
抜け忍となった彼は、再び水影の首を狙えるよう力を蓄えるため、「白」という霧隠れでは忌み嫌われている雪一族という血継限界の血を引く子供を拾い自らの相方として育て上げながらも、彼らは、やがて抜け忍の集団の中では多くの裏世界の人間にその名を知られていくことに。
そしてある日、彼は世界でも有数の大富豪であるガトーという人物からある依頼を受けることに。
それは波の国とのあらゆる交流を可能とするであろう巨大な橋を建設している住民たちの妨害。そしてその中心人物であるタズナの暗殺。
本来ならば、かつて忍刀七人衆に数えられた彼のような忍びを雇うような仕事ではなかったかもしれないが、ガトーは自身に反抗する勢力を潰し、波の国の完全支配を目論んでいたこと。そしてタズナが五大国最強である木の葉隠れの里の忍びを雇ったという情報を得たことから、抜け忍の中では凄腕の集団として数えられる彼らにタズナと一緒に彼らの抹殺を依頼したのだ。
再び里に舞い戻るために多額の活動資金が必要だった彼は、一般人が雇える忍びなど高が知れていると、その依頼を受けることにしたのだが、彼はそこで予想外の強敵に出会うこととなる。
その強敵の名は”はたけカカシ”。「コピー忍者」「写輪眼のカカシ」と他国で恐れられ、後に六代目炎影にも選ばれることとなる、彼と互角の実力を持つ凄腕の忍び。
彼は白と共に彼が率いる第七班。後にそれぞれ伝説の三忍の弟子となり影クラスの忍びへと成長する面面と戦い………そして死んだ。
カカシとの戦いの最中雇い主であるガトーが乱入し、味方であるはずの彼ごとカカシたちの抹殺を図ったのだが、その際ガトーが白のことを足蹴にしながらも侮辱し、ナルトの言葉で自身が白のことを道具だと思っていなかったことに気づいた彼はそれに激昂。そのまま怒りのままにガトー一味を斬り続け、自分の命を賭けてガトーを打ち取ると、そのままその人生を終えたはずだった。――――しかし彼は思わぬ形でその姿を再び表舞台に現すこととなる。
それは第四次忍界大戦。あの伝説の忍び「うちはマダラ」を名乗る暁の首領による宣戦布告によって起こったその戦争で、彼は暁側で参戦したカブトの禁術により白と共に戦争の駒とされてしまったのだ。
自身で納得できる死を迎え、そのことを誇りにすら思っていた彼は、何の因果か再び相対したカカシにナルトが成長したことを聞くと、既に”人間として死んだ”自分を止めるように頼み、それを受け入れたカカシはカブトにより意識を消された彼を破り、彼らを布縛りの術で拘束封印することに成功し、そしてその後彼と同じく禁術により蘇ったイタチのサスケの手により禁術が解けた結果、彼らはその魂を解放され、再び天に召されるのであった。
――――――これは、そんな彼「桃地再不斬」の第二の人生の物語。
☆
☆
「帝国」と呼ばれる国がある。
かつて始皇帝と呼ばれる初代皇帝により統一された巨大国家。しかし現在は腐敗に塗れ、帝国の民はその圧政により普段の生活もままならず苦しんでいるまさに末期といってもいい、そんな国の首都である帝都。この国の闇の全てが詰まったといわれるその街の路地裏を、必死で走る一人の男がいた。
「――――はあっはあっはあっ!!くそ、なんで俺がこんな目に!!」
深夜で道が暗いこともあり、道端の石や荷物などに躓きながらも脇目も振らず脚を必死で動かすこの男の名は”カマセオ”。この帝都でガマルという男が営む油屋で番頭を勤める男で、悪質な商売で莫大な利益を得ていたガマルに仕えることでそのお零れを長い間得ていたという所謂小物というやつのだが、そんな彼の生活は今夜で終わりを迎えてしまう。
なんと、今夜ガマルの油屋に警備隊の介入が入り、関係者が全員捕えられてしまったのだ。
彼は最初わけがわからなかった。彼の上司であるガマルは狡猾な男で、自身の悪事がばれそうになると、多くの人間に賄賂を渡してその罪を逃れてきた。
彼の側近であるカマセオはそのことを知っており、最近でも警備隊の隊長に賄賂を渡していたことをガマルから聞いていたため、はじめはその目的がわからなかった。いや、予想はできたが何かの間違いだと思ったのだ。
だが、そんな彼の疑問も警備隊の先頭にいた男の顔を見て吹っ飛んだ。なんと先頭にいた強面の男、その男こそがガマルが賄賂を渡したはずの
その瞬間彼は悟った。ガマルは、自分の上司はこの男に嵌められたのだと。
おそらくあの男はあらかじめガマルの悪事に対する証拠をある程度用意していたのだろう。そして今回ガマルから賄賂を受け取ったのは、自分たちを油断させるためのものだったと理解したカマセオは、おそらくガマルからのお零れで大きな利益を得ていた自分も確保対象であると考え、警備隊の隙をついて咄嗟に裏口から逃げ出し、こうして夜の道を必死で走り続けているというわけなのである。
「(おかしいと思ったんだ!!今の警備隊隊長はあの将軍肝いりで入った男。狡猾で容赦がないことでも知られたあの
そんなことを考えながらそのまましばらく走り続けたカマセオであったが、やがて誰も追ってきていないということを確認すると、ほっとした表情を見せると、息を荒げながらもそこで立ち止まる。
「はあはあはあ……。ここまでくればもう大丈夫だろ……」
安堵のあまりその口を笑みの形に吊り上げるカマセオ。無事に逃げ切ったと確信したところだったのだが、そんな彼に声をかけるものが。
「おい」
「え?」
唐突に聞こえてきたその声に、カマセオは思わず振り向いた。―――-それが彼が見た最後の光景だった。
自らに振り下ろされる大剣。そして、その剣を操る
――――鬼の姿を。
「………あ」
そして、そこでカマセオの意識は途絶えた。
☆
☆
「ふん。とりあえずこれで標的は全部か」
貧弱そうなカマセオの体が峰打ちで地面に倒れ伏すのを見て、その男は思わず鼻をつまらなそうに鳴らしながらもその大剣を収める。
白髪混じりの頭髪に、正直下手したら子供が泣き出しそうなほど強面であるこの男の名は”オーガ”。犯罪者然とした容貌ではあるが、これでもこの帝都の治安を守る警備隊の隊長だ。
実は持ち主に超常の力を与えるといわれる帝具持ちの人間相手にも互角以上にも戦えるといわれるほどの剣の達人であり、帝国でも有数の強さを誇るという。
そんなわけであるため、その顔の怖さも相まって、彼の事を“帝都の鬼人”と呼び、恐れる者は多い。
最もその一人で下手な盗賊集団なら全滅させることができるほどの戦闘能力と、罪を犯したのなら下手に権力を持つ相手でも断固とした態度をとるその姿勢に、帝都に住み住人の彼への信頼は意外なほどあつかったりするのだが。
さて、そんな彼がなぜこのようなところにいるのかというと、それは今夜裏で悪事を行って莫大な利益を得ているというガマルという人物が営む油屋に彼らが立ち入り検査に入り、その最中、その隊長であるオーガがカマセオが一人油屋から逃げ出すのを察知し、時間が深夜だということもあり、下手な隊員に後を追わせれば少しばかりやっかいなことになると、諸事情《・・・》より夜目が抜群にきくオーガが彼を捕らえるために、こうして直々に追ってきたというわけなのである。
オーガは自分の峰打ちで気を失ったカマセオに再び視線を向けて、再び溜息をつく。
「(しかし、楽な仕事だ。刺激を求めるって歳じゃあねえが、
そんなことを思いながら、オーガはなんとなく空を見上げた。
「そういえば、もう30年以上前になるのか――――俺がこの世界に生まれ変わったのは」
………ここで唐突だが、もう一度彼の紹介をさせていただこう。
彼の名はオーガ。ここ帝都の警備隊隊長にして、帝都の鬼人と恐れられる帝国きっての武人。しかしそんな彼にはある秘密があることを知る者はいない。
その秘密とは、実は彼には所謂『前世の記憶』というものがあるというもの。
前世の彼の名前は――――
☆
☆
俺の名前はオーガ。この帝都で警備隊隊長をやっているのだが、実はそんな俺には本来ないはずの前世の記憶という者が存在する。
その記憶を思い出したのは、まだ俺が幼かった頃。この世界での実父に殺されかけた時。
殺されかける前までの記憶から知ったのだが、確かこの世界の俺の父親はこの帝国という国の文官として働いており、この腐れかけた帝国の役人としては真面目な人間として知られていたのだが、ある日俺が母親が浮気をしてできた子供だということが発覚し、それに激怒した父親が母親を殺し、そして俺のことも殺そうと考えたらしい。……どーでもいいが、前世でも今世でもろくな親にあたらねえな俺は。
まあそのショックなんだろうな。それで前世の記憶を思い出したわけなんだが、実はその前世の記憶では俺はこの世界とは違う世界で忍びというものをやっていた。………いいたいことはわかる。しかし仕方ないだろう本当の事だからな。
その国は帝国のように一国が強大な力を持っているというわけではなく、「忍び五大国」という強大な軍事力を誇る五つの国を中心として、小国などもいくつも点在していた世界。その世界ではこの世界のように帝具などの特殊な道具ではなく、忍びというチャクラというエネルギーを使いこなす戦士たちが強大な力を持っており、軍事力として使用されてきた。
俺はそんな世界で、忍び五大国が一つ、水の国の霧隠れの里で忍びとして活動していたのだが、自分でいうのもなんだが俺の名は一流の忍びとして知られ、霧隠れでも七名にしか与えられない忍刀の一つである首切り包丁を与えられたことからもそれはわかるだろう。
しかし、俺はとある理由から霧隠れの里を抜け、抜け忍として数名の部下たちと活動を続けるために。
抜け忍となった理由は簡単で、当時の霧隠れの長である水影の暗殺に失敗したのが理由だ。
当時の水影は霧隠れの里に恐怖政治を引いており、自身の部下である忍びたちを捨て駒同然に扱っていたため、このままでは自分の身の安全もままならないと考えたからだ。
だがさすがは霧隠れの里の長だけあり水影は生半可な実力ではなく、結局俺は命からがら逃げ出すのに精いっぱいで、前述したように俺は里を抜けることとなった。
だが、その時の俺は水影の首を諦めきれず、強力な血継限界の一族である雪一族の子供を腹心として鍛え、裏の仕事で資金を稼ぎながらも、いつか霧隠れの里をその手中に収めるために活動を続けていった。
しかし、そんな俺の野望はある男との対決で終止符を打たれることとなる。
その男の名は”はたけカカシ”。「コピー忍者」「写輪眼のカカシ」としてその名が知られた忍びである男。
ガトーという大富豪の依頼を受けた際に出会ったその男と、その男が率いる3人のガキどもと戦い、一度は口惜しいが舐めてかかっていたこともあり俺の負け。そして先ほどいった腹心として育てた雪一族の子供である”白”と共に俺は二度目の戦いを挑んだのだが、俺はその最中で死んじまった。一応いっておくがカカシに負けたわけじゃねえ。その時の雇い主であるガトーのクソ野郎が部下を連れて乱入してきたせいだ。
俺を高額の金で雇ったガトーのやつは、しかしどうやら元々金を払う気はなかったようで、俺がカカシたちとの戦いで消耗するのを見計らって、まとめて始末しようと他に雇ったチンピラ達を大勢連れてきたのだ。
本来ならなんてことない相手だが、カカシのやつにぎりぎりまで削られたせいで、その当時の俺にはチャクラが殆どなかったから、さすがにあの数の人間を相手取ることができなかった。
だから最初はカカシのやつらを囮にして一旦引き、その後に報復することにしようかと考えたのだが、そのような考えは、ひとしきり俺のことを嘲笑ったガトーが次に行った行動で頭から吹き飛んでしまう。
あのクソ野郎は、俺を庇ってその命を落とした白の頭を蹴りつけ、侮辱の言葉を投げかけたのだ。
もし俺と白の関係を知る者がいれば、なぜここまで激昂するのかと不思議に思う者もいるだろう。だが、それも仕方ない、俺は完全にあいつのことを道具として扱っていたのだから。
しかし、カカシが連れていたあの金髪のガキの言葉で……いや、本当は元からわかっていた。
確かに最初は道具として育て上げるために白を引き取り育て始めた。しかしいつの間にか情が沸き、まるで弟か子供のように思っていたことに。
だからこそ、ガトーのやったことは許せない。俺にはそんな資格はないのはわかっている。しかし我慢することができなかった俺は、最後の力を振り絞り、首切り包丁片手にガトーたちに襲いかかった。
さすがにカカシとの戦いで既に満身創痍だったために全員を倒すことはできず、途中で体中に獲物を刺されてしまったが、なんとかガトーを撃つことができた俺は、そのまま命を落とすことになる。
だがそのことに後悔はなかった。白に感謝の念を伝えることはできなかったが、自分の道を貫き、白の顔を民がら死ぬことができたのだから。
だが、その後禁術として指定されている死者を蘇らせる
魂が昇天し、やっとこれでゆっくり休めると思ったのだが、しかしまさか生まれ変わり、しかも異世界でそのような形で再び生を得ることになるとは。
全てを思い出した俺は、そのおかげで思い出した生前の技術を使い父親を殺し、家を飛び出した。当時まだ五歳ではあったが、さすがに大人といえど前世でさんざん殺しの経験をした俺に叶うはずがなく、また、前世の記憶を思い出したからには、父親とはいえ自身を殺そうとする相手にかけようという情など俺は持ち合わせちゃあいなかったからな。
それから俺は帝都のスラムで、食い物を盗んだり、郊外の森で獲物をとったりなどして生活していた。幸いこの世界ではチャクラは使えなかったが、チャクラを使わない体術や生前の経験が役立ち、そこらのチンピラや一般兵士では俺を捕まえることはできず、この世界特有の危険な猛獣である「危険種」などのようによほど強力な力を持つ獣出なければ狩りを行うこともできたので、屋根のない生活ではあるが食うには困ることはなかった。
一応相手は選んでいたが、チンピラ相手に追い剥ぎなどを行ったり、小さいがマフィアやらなんやらも潰したりしているうちに俺はいつの間にか「鬼の子」と呼ばれ同じスラムの住人にも恐れられるように。
そんな俺がなんせ帝都の警備隊の隊長などというものをやっているのか?それは簡単だ。全てあのクソジジイ。――――ブドーの野郎のせいだ。
あのクソジジイ。帝国の大将軍なんていう地位についている癖に、どこからか俺の噂を聞きつけたのか、俺をぼこぼこにして自分の部下として無理やり宮殿に連れて行ったのだ。
どうやら今帝国の政治を牛耳っている
もちろん俺がそんなあの野郎の都合に付き合う義理もないので、何度も逃げ出そうとしたが、前世と違いチャクラという特殊な力もなく、まだ体もできていない状態では、この国でも三本の指に入るブドーのジジイにかなうはずもなく、なんやかんやで成人して10年以上過ぎた現在、こうしてあのヤローの目論見通り警備隊の隊長としてこの帝都で働いているというわけなのである。
「(全く、なんで俺がこんなことを……)」
ちなみに現在俺は書類仕事に精を出している。
いくら帝都の街の治安を護るっていっても組織である以上仕事は現場仕事だけなどありえない。特にオーガの場合は、下部組織とはいえ帝都警備隊のトップ。この手の事務仕事から彼が逃れられるわけがなかった。
「(抜け忍時代は殆どこんなもんなかったし、あったとしても白に丸投げしてたんだが、さすがにあいつがいないのにそんなことできるわけねえしなあ)」
溜息をつきながらも、そのまま仕事がなくなるわけがないので、めんどうと感じながらも仕方なく手を休まず動かしていると、そんな俺のいる執務室の扉をノックする音が。
「隊長、今大丈夫でしょうか?」
「ああ、入れ」
「失礼します」
俺の返事を聞き、部屋の中に入って来たのは警備隊の服を着た、見た目17、18ほどの小娘。
こいつの名は”セリュー・ユビキタス”。この警備隊の隊員の一人であり、一応俺の弟子のようなものでもある。
こいつは元々俺と同期で警備隊に入った男の一人娘だったのだが、こいつの両親がある日賊に殺されてしまい孤児になったところを俺が弟子として引き取ったのだ。
別に好きで引き取ったわけじゃなねえ。なんでもこいつは貴重な帝具への適性持ちらしく、その教育係として俺が選ばれただけのこと。
「(全く俺も暇じゃねえっつうのに……)」
賊に両親を殺されたためか、出会った当初のこいつはちょっとしたポイ捨てを行う程度でも犯罪を犯すものに激しい憎悪を持っており、すぐに殺そうとしたり視野が狭かったりとこいつを育てるのはなかなか苦労したが、しかし苦労したかいがあったのか、今では今こいつの足元で同じように俺に向かって敬礼している犬のような帝具「ヘカントケイル」を下賜されたこともあり、この警備隊でも俺に次ぐ戦闘能力を持っていたりする。
俺は、セリュ―が部屋に入って来たことにより一旦仕事の手を止めてペンを置くと、セリューの方に向き直る。
「それでなんの用だ」
俺のその言葉に、なぜかセリューは若干緊張しながらも答える。
「……ブドー大将軍がお見えです」
「あん?あの雷爺がか?」
セリューのその言葉に俺は思わず首を傾げた。確かにあの爺と俺にはそれなりの親交というものがあるが、別に気軽にお互いの仕事場を行き来するほどじゃあねえし、あの爺はそもそも皇帝の住む場所である城を護ることを絶対としており、滅多に城から出ることはない。
だからこそよほどのことがなければわざわざ城を出ることはないはずなのだが……。
「……まあいい。直接会えばわかることだ」
そして俺はブドーが待っているという応接室へと向かうのであった。
☆
☆
■オーガ
この小説の主人公。転生者。
”帝都の鬼人”と称される帝国でも五指に入るほどの剣の達人。帝具の使用者相手でも互角以上の戦いをすることができる。
そんな彼の前世はナルトの原作キャラである霧隠れの鬼人「桃地再不斬」で、この世界では帝国では珍しい生真面目な文官の子供として産まれたが、実は母親が浮気をしたことにより生まれた子供で、それを知った父親に母親ともども殺されかけたことにより記憶を思い出し、父親を殺して帝都のスラム街で生活することに。
スラム街では体を鍛えながらも前世での忍びの経験を生かして物を盗んだり、手ごろな獣を狩ったりしながら生活をしていたが、その生来の気性の荒さも手伝って、チンピラを追い剥ぎしたり小規模ではあるがマフィアを単独で潰したりと荒事に身を染め始めたことにより、”鬼の子”として恐れられるようになっていたが、ある日その噂を聞いたブドーが、当時からその影響を危険視していたオネスト大臣への抑えの駒の一つとして、彼を弟子として引き取り育て、無理やり帝国のお膝元である帝都の治安を護るための警備隊に入隊させた。(前世の能力そのままなら、反抗はできたのだが、当時はまだ子供で肉体もできあがってはおらず転生したことによりチャクラなどが使用できないので、抵抗がまるでできなかった。現在なら逃げ出すくらいはできるが、今は別にそのようなことをしようとは思わない程度の信頼はあるため問題はおこっていない)
警備隊に入隊してからは、前世の経験から会得した
警備隊の隊長としては、強面でありぶっそうな異名を持ってもいるために怖がる人間もいたが、意外に生真面目な性格ため仕事はきっちり行っており、下手に権力を持っている相手にも断固とした処置をとるので、帝都の住民たちには意外なほど信頼されている。
前世では断刀首切り包丁を使っていたのだが、今世ではもちろんそんなものがあるわけがなく、特注で作った首切り包丁と同じような大きさの刀を使っている。
何時ものように警備隊の仕事に勤しんでいる最中、ブドーがやってきて彼からとあることを頼まれることになるのだが……?
一応ブドー派(良識派だっけ?)に属する。
■セリュー・ユビキタス
主人公の弟子。原作キャラ。
ふとしたことがきっかけで帝具への適性があることがわかり、そのため帝具を使いこなすための訓練を施すため、ブド―からオーガへと託される。
原作では両親(父親?)を賊に殺されたことになり、悪、つまり犯罪者に対し狂おしいほどの憎しみを持つようになり、少しの悪事をした人間に対しても容赦がなくなっていたが、当然ぼくらの再不斬さんが正義なんて言葉を教えるわけがないので、そこらへんは調きょ、強制され、原作のような正義狂いではなくなったが、それと引き換えに、「力なき正義は無意味」という考えに至り、オーガも止めるほどの修業狂いになる。文字通りの肉体改造なんかもやっちゃったりする。
実は再不斬内臓オーガに弟子入りしたことにより、
■カマセオ
原作でも出てきたガマルの油屋の番頭。
名前の通りカマセキャラ。警備隊のがさ入れを察知して逃げ出したが、結局オーガに捕獲される。
というわけで再不斬さんオーガへの転生物でした。……はい、すいません半ば悪ふざけです。いやー最近映画の影響でナルトをよく読んでいるのですが、その中でも再不斬さんが好きなのでちょうどオーガさんも鬼だといわれているみたいなので彼に転生させてみました。
本当はTS白と一緒にタツミたちの村の傍にトリップしてタツミたちを助けて彼らの保護者約的存在になり、タツミたちと一緒に帝都に向かいなんやかんやでナイトレイド入りしてTS白に加えナジェンダやレオーネなんかのお姉さん組をヒロインにしてにやにやしたり、大臣に売り込んで彼の腹心になったり、この作品のようにオーガに転生してブド―の派閥の人間として魔改造セリューと共にイエーガーズの副隊長になったりといろいろ考えたのですが、途中でめんど、たる、用事(笑)ができたので書くのはやめておきます。誰か代わりに書いてください(切実)。ぶっちゃけアカメなんて二次小説くらいでしか見たことないですし(暴露)
というわけで、もし感想や誤字脱字の報告。アドバイスなどがございましたら是非よろしくお願いします。
……まあそんなわけで時間も遅いのでもう寝ます。頭がふらふらするので。
それではお休みなさい。