えんとつそうじのネタ帳   作:えんとつそうじ

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中身はだいぶ前に出した「モッピーをリア充にしてみた」です。すでに既読の方は別に読まなくていいです。

それとこのメモ帳に書かれたいる話は基本的に連載しないと思ってください。(おい


モッピーをリア充にしてみた。:インフィニット・ストラトス

書かない理由:ロボット物の知識不足(インフィニット・ストラトス)

 

 

 

 ―――【IS】。

 

 正式名称『インフィニット・ストラトス』と呼ばれるそれは、本来宇宙空間での活動を想定して作られたマルチフォーム・スーツのことだが、しかし主にその『現行兵器全てを上回る』というキチガイ染みた性能(スペック)により、そんな『製作者』の意図とは別に宇宙進出は一向に進まず、結果このスペックを持てあました機会は『兵器』に変わり、しかしそれは各国の思惑から『スポーツ』にて落ち着いた―――所謂飛行パワードスーツのことだ。

 

 そんなまさに『ぼくのかんがえた最強の』を地でいく兵器であるIS。物語はそのISについて学ぶために日本に創設された学校である『IS学園』より始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 ここはIS学園一年一組。本日入学したばかりの、まさに新入生(ルーキー)のクラスであるここでは、現在とある人物たちの争いが勃発していた。

 

「決闘ですわ!」

「のぞむところだ!!」

 

 一人はセシリア・オルコット。イギリスの名門貴族に産まれながらも、その誇り高い気質と幼いころに両親が他界するという境遇により、決して自身に甘えを許さず、家に寄ってきた有象無象から家を守るためにあらゆる面で努力を続けてきた不屈の女傑。

 また自らの価値を上げるためにISの訓練にも幼いころより勤しんでおり、その腕はイギリスの代表候補生に選ばれ、若くしてISエリートの証である専用機を授かるほど。

 

 そしてもう一人の名は織斑一夏(おりむらいちか)。本来ならば女性しか扱えないはずのISを使用することができる世界でただ一人の男性操縦者。世界最強と呼ばれる『ブリュンヒルデ』、織斑千冬(おりむらちふゆ)の弟でもある。

 

 そんなどちらも一般人とはいいがたい経歴を持つ両者が、どうしてこのようにいがみあっているのか?それにはある理由があった。

 

 事の発端は三時間目の授業のはじめ、織斑一夏の姉でありクラスの担任である織斑千冬が発した、クラス代表者を決めなければいけないという言葉。そのクラス代表者にクラスの女子から織斑一夏が推薦されてしまったのが原因だ。

 

 クラス代表者とはつまりはクラス対抗戦などの学園内での大会に代表として出る役目のことで、その他にも生徒会の開く会議や委員会への出席などの雑務もこなす、所謂普通の学校でいうクラス長や委員長とほぼ同じ役割の役職だと思っていい。

 

 まあ重度の鈍感さ以外はごく普通の男子高校生とほぼ同じ完成の持ち主である一夏は最初はこれに我関せずの態度を決め込もうとしたのだが、物珍しさからかクラスの女子に推薦されてしまい、そんな面倒なことは嫌だと咄嗟に辞退しようとするも、他薦されたものには拒否権はないと却下されてしまう。

 

 これだけなら一夏がいやいやクラス代表をやることになるだけで平和的に終わっていたのだが、それに待ったをかける女性がいた。イギリス代表候補生、セシリア・オルコットだ。

 

 セシリアは許せなかったのだ。世界に一人だけの男性操縦者であるというだけで、ISについて何も知らず、また知ろうという姿勢も見せない彼のことが。本来ならばもっと危機感をもち、抗うべきなのに状況に流されているだけでへらへらしている彼のことが。

 今はもう亡き父の影響による男性嫌いもあり、その感情はどんどん悪化していき、クラス代表に彼が推薦されたことにより、それがとうとう爆発してしまったということだ。

 

 クラス代表になりたくなかった一夏は、初めはセシリアの言葉に我慢していたが、セシリアの暴言がどんどんエスカレートしていき、それがとうとう日本の侮辱にまで及んだときとうとう我慢ができなくなった彼は、セシリアの故郷であるイギリスを侮辱、そのまま売り言葉に買い言葉で事は冒頭でもわかると思うが決闘に発展。決着は織斑一夏とセシリア・オルコットによるIS勝負によりつけることとなった。

 

 睨み合う両者。そんな彼らを横目で見て、一人あきれるようにため息をつく少女の姿があった。

 

「(……やれやれ、あんな安い挑発に乗るとは。本当に変わってないなあいつは)」

 

 髪をポニーテールに縛り、どこか凛とした雰囲気を持つ少女。

 どこか日本刀を思わせる彼女の名は篠ノ之箒(しのののほうき)。彼の有名なISの製作者である”天災”篠ノ之束(しのののたばね)の妹だ。

 

 彼女は数年ぶりに会う自分の初恋(・・・)の人である幼馴染を、しかし冷めた目でこっそりと観察する。

 

「(―――まったく。まっすぐなのはあいつの昔からの美徳だが、それもこうなると少し考え物だな)」

 

 自身がかつて恋した男。昔ならばその顔を見ただけで頬は紅潮し、心臓の鼓動が高鳴っていたが、今では何も感じない。

 

 それに少し寂しくなりながらも、箒は満足げな表情を浮かべる。

 

「(……思ったより何も感じなかったな。まあ、それだけ私があいつ(・・・)を愛しているということだろう)」

 

 そこまで考えたところで箒は自らの考えに苦笑する。以前なら自分の内心でであろうとこのように素直にはなれなかっただろうことを思い出したからだ。

 

「(これもあいつ(・・・)の影響か……。だいぶやられてるな私も)」

 

 そして彼女は思い出す。自らの恋人(・・・)であるとある少年との出会いを。

 

 

 

 

 

 

 

 私が彼と出会ったのは今から約三年前のこと。中学一年生の頃だった。

 

 当時の私は、姉のせいで受けることとなった要人保護プログラムにより各地の学校を転々としており、その一環でその中学校に転校したのだ。

 

 その頃の私は愛する人である幼馴染から話され、度重なる転校と政府の監視により心が荒んでおり、元来の人付き合いの苦手さもありどこに行っても友人の一人もできず、その学校でも孤独な生活を送るはずだった。

 

 ―――そこで出会ったのが『彼』だった。

 

 初めは奇妙な時期での転校生ということで私の周りには多くの人が集まってきたのだが、どんな質問をされても、どんな対応をされても素っ気無い反応しかしない私の周りにはどんどん人がいなくなっていった。

 しかし彼だけは私がどんな反応をしても諦めず、粘り強く話しかけてくれた。

 

 彼は不思議な男だった。

 初めは彼の対応を鬱陶しく思って邪険にしていたのだが、その陽気な性格と、他の男にはない下心ない誠実さに絆されたのか、なぜか彼には自分でも不思議と思うほどに心を開いていき、二年にあがった頃には彼とはもう友達と呼べるほどには親しくなっていった。

 

 彼の影響のおかげか多くはないが数人の友人もでき、私は今までの鬱屈とした学園生活が嘘のように、楽しく、それでいて充実した日々を送っていた。

 

 そんなある日のこと、それは起こった。

 

 その日私は教室に忘れ物をしてしまい、それを取りに行くために放課後の教室へと向かっていた。

 

 そこで私は偶然自身の担任と話している彼を見つけてしまい、そこで聞いてしまったのだ。彼が私に話しかけてきたのは彼自身の行動ではなく、一人教室で浮いていた私を憂いてクラス委員長だった彼に面倒を見るように頼んだということに。

 

 私との交友が彼の意思ではないと知った私はショックのあまり急いでその場を離れた。今までにない彼との輝くような日々。それが偽者だったと知ってしまったからだ。

 

 私はその時初めて気づいたのだ。荒んでいた心に暖かな光を彼に私はいつの間にか惹かれつつあったことに。

 

 それから私は彼を見るのもつらくなり、だんだんと彼を避けるようになる。話しかけられた時も会話を最低限に済ませ、こちらに来ようとする時はその前に逃げ出し、決して接触しないようにする。それはまるで転校したての生活に戻ったかのようで、再び私の心は冷たい風で支配されていく。

 

 だがそんな日々も長くは続かず、私はある日彼に捕まりなぜ自分を避けるのかと問い詰められる。

 

 初めはなにも答える気はなかったが、彼のあまりの必死さに、そしてなぜか泣きそうなその表情に私は思わず全てを話してしまう。

 

 私が篠ノ之束の妹であること、そんな姉のせいで私が保護プログラムの一環として各地の学校を転々としていたこと、そんな生活のせいで心が荒んでしまったこと、そんな自分の心が彼のおかげで救われたこと、彼のおかげで今までで一番楽しい学校生活を送れていること、ある日担任に頼まれて私の面倒を見ていたことを知ったこと、―――そしてそれがきっかけで自分の想いに気づいたことも。

 

 全てを話し終わった私はまともに彼の顔が見られなかった。こんな情けない自分を見られたくなかったから。そして失望されたくなかったからだ。

 

 しかし何時まで経っても何もいってこない彼に不思議に思った私はゆっくりと顔を上げると、そこには穏やかな笑みを浮かべた彼の姿があった。

 

 それを不思議に思った私は彼になぜそのような顔をしているのか聞くと彼はこう答えたのだ。

 

 ―――嬉しかったからだ。俺も君のことが好きだったから。

 

 詳しく話を聞いてみると、彼は確かに最初は先生の頼みで私の面倒を見るために接触してきたらしいのだが、やがて私に徐々に惹かれていき、その、自分でいうのは恥ずかしいが私に好意を抱くようになっていったんだとか。……本当に恥ずかしいななんか。

 

 それからの話は早かった。

 

 お互いの好意を確認した私たちはさっそく正式につきあうことになり、恋人としての生活を送ることとなる。

 

 初めてのデートではその学校に来てから初めてできた友人に選んでもらった服を着たり、彼が考えたデートコースを回り、彼のために頭を捻って弁当を作って学校で一緒に食べたり、近所の公園を一緒に散歩して将来を語ったり。それはそれは幸せな日々だった。

 

 ―――だがそんな日々もすぐに終わりを迎える。

 

 それは中学三年の終わりごろ、政府からのある通達が私に届いたからだ。

 

 その内容は『篠ノ之束の妹としてIS学園に入学せよ』というもの。つまり彼と離れ離れになってしまうのだ。

 

 これを聞いた時私は思わず彼の前で泣いてしまったのを覚えている。

 

 せっかく出会えた運命の人と離れ離れになってしまう。これで終わってしまうのだと思ったからだ。

 

 だが彼はいった。待っていると。この三年で篠ノ之箒という女性に相応しい男になってあなたを迎えにいくと。だからあなたも待っていてほしいと。

 

 そしてその言葉と共に私は一つの小さい箱を渡される。

 

 高鳴る鼓動を感じながら私は震える指でその箱を開ける。

 

 

 

 

 ―――その箱の中にはちょうど私の薬指にぴったりの指輪が入っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「ふふ……」

 

 彼から送られた指輪を見て思う。

 

 確かに姉のせいで私は散々な目にあった。変な姉を持つ妹ととしてよくからかわれたし、家族はばらばらにされるし、政府の人間からはわけがわからない詰問を受けるし。

 

 しかしそれら全てが彼と出会うために必要な出来事だったとしたら、私は姉にお礼をいうべきかもしれない。なんだかそんな気がした。

 

 

 

 

 ―――だがこの時の彼女はまだ知らなかった。

 

 おとなしく三年間を一生徒として過ごそうとしてもブラコン千冬(きょうし)の横暴により彼氏持ちの身で一夏(ほかのおとこ)と一時的とはいえ同棲することになってしまったり、その男(ぼくねんじん)のせいで加わりたくない女の争いに巻き込まれてしまった、なぜか彼氏がモビ○スーツだとかいう新しいパワードスーツを開発し、暴走した姉と戦うことになってしまったり、そしてかつての一夏(はつこいのおとこ)が自分を賭けて彼氏に決闘を申し込んだりとかずかずの厄介ごとに巻き込まれてしまうことに。

 

「ふふふふ♪今度はいつ会えるだろうか」

 

 ………まあリア充のことなんかどうでもいいけどな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■登場人物紹介

 

 

・篠ノ之箒

 

この作品の主人公兼ヒロイン。原作キャラ。リア充にして作者の敵その一。

 

本来なら原作どおり一夏一筋の少女であったが、度重なる政府の命令による転校や詰問などで荒んでいた心を、中学のころ出会った『彼』の持ち前の雰囲気と誠実さに絆され心を開いていき、徐々に惹かれていった。

 

そしてとある出来事がきっかけで自分の気持ちを自覚しその気持ちを彼に告げ、そのまま恋人として付き合うことになる。

 

IS学園の三年間は花嫁修業でもしながら目立たずに過ごそうとしていたが、唯一の男性操縦者の幼馴染、そしてIS開発者の妹としての立場から様々な厄介ごとに巻き込まれていくことになる。

 

ちなみに原作と違い恋に目覚め、彼氏からの十分な愛情を感じているため、心に大きな余裕ができ、本人が気づかない間に魅力が三割り増しであがっているために某朴念仁が思いを寄せる未来も存在するが、その場合は彼にぞっこんな彼女はあっさりと振ったりする。(その場合は一夏と彼の決闘フラグが立つ)

 

 

・彼

 

篠ノ之箒の恋人。リア充にして作者の敵その二。

 

初めはクラスで孤立気味になっていく箒を見た担任の教師に箒の面倒を頼まれたために彼女に接触するが、彼女と日々を過ごすうちにどんどん箒に惹かれていき、彼女から気持ちを告げられた時に自分の気持ちを告げ、彼女と恋人となる。

 

箒がIS学園に進学する際には婚約指輪を送り、卒業したら箒(あなた)にふさわしい男になって迎えにいくという事実上のプロポーズを行っている。

 

実は原作知識なしのチート転生者で、彼女に出会う前までもこっそり技術チートにより作った発明品により小金を稼いでいたが(学生の身で婚約指輪を買えたのはこのため)、彼女と恋人になってからは一念発起、世界的な科学者の妹を嫁に貰ってもどこからも文句が出ない社会的立場を手に入れるためにチートをフル活用し、男性でも使用できるISに匹敵するパワードスーツであるモ○ルスーツを開発し、『第二の天災』の称号を手に入れる。

 

 

 




この話は誰か本当に書いてくれませんかね。モッピーこと箒ちゃんの正ヒロイン物の二次小説は数が少ないのでファース党のおいらはつらいのです(泣き)

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