インフィニット・ストラトス Dark Knight Story   作:DASH君

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MISSION 06 リベンジマッチ!!一夏VS鈴!!

鈴side

 

いよいよ、クラス対抗戦の日がやってきた。

あたしは2組のクラス代表として参加することになっているから気を引き締めている。

クラス対抗戦最初の対戦カードはいきなりあたしと一夏だった。

思えば、これは実戦テスト以来の一夏とのリベンジマッチになることは今更気づいた。

あれからあたしは猛特訓を繰り返しているけど、あの時の一夏の強さに近づいた気がしない。

あたしが特訓して強くなったところで一夏も同じ様に特訓を繰り返している筈だからだ。

だからと言って弱音を吐く訳にはいかない、あたしは何時だって勝つつもりで闘うんだから!!

 

「覚悟は良いかしら?一夏!!」

 

「ああ、あの時以来の闘いだな。」

 

「挑発する余裕を無くしてあげるわよ。」

 

「言うね、なら俺も全力で行かせてもらうぜ。」

 

一夏の発言の直後、試合開始のブザーが鳴り、すぐさまあたしたちは激突する。

 

「「はああああ!!!!」」

 

あたしの双天牙月と一夏のリベリオンが激突し、鍔迫り合いによって火花を散らす。

だけど、あたしはそのままの態勢で衝撃砲を放つが・・・・

 

ガード(Guard)!!衝撃砲破れたりってな!!」

 

「まさか、アンタ・・・・」

 

「ああ、俺が前回の反省点をそのままにする訳ないだろう?」

 

そう、衝撃砲をロイヤルブロックで防がれたのだ。

前回は有効打になったのにも関わらず、短期間で反省点を克服したのだ。

 

「でもどうやって直撃する瞬間(ジャストタイミング)が見えたって言うのよ。」

 

「視覚に僅かだが空間の歪みが見える、そいつが衝撃砲の弾丸だ。あとは起動音と相対距離で

直撃までをタイム化すれば誰だってわかる様になるさ。」

 

「でもそれって並大抵の事じゃあ無理よね。」

 

「それが欠点だけどな。」

 

「へへへ・・・・」と笑う一夏、あたしは本当に恐ろしい相手と闘っていると実感した。

でもだからこそ倒し甲斐のある相手だとも実感し、あたしの闘志は燃え続けていた。

 

 

箒side

 

私はアリーナのモニター室で2人の闘いを観戦しているが闘いを見て愕然とする。

一夏に至っては春斗との闘いでは本気も出していない事を知るのも時間の問題だった。

お互いのシールドエネルギーが表示されている画面を見ると2人は牽制しあっているのか

その数値の変化に目立った動きを見せていない。

レベルの違いで私は付いて来れずにいたのでセシリアに色々と聞いてみた。

 

「セシリアよ、この闘いをどう見る?」

 

「そうですわね、一夏さんは鈴からの衝撃砲と2本の青龍刀に警戒し、鈴さんも一夏さんからの

デビルブリンガーとスタイル技である『ロイヤルリリース』に警戒していますわ。」

 

「『ロイヤルリリース』?その技は一体・・・・」

 

「今の一夏さんのスタイルは『ロイヤルガード』である事はわかりますわね?」

 

「ああ、一夏からある程度は聞いている。『ロイヤルゲージ』の存在や『ロイヤルブロック』で

完全防御が可能である事もな。」

 

「そうですか、解説しますが『ロイヤルリリース』とは『ロイヤルブロック』と同じタイミングで行う反撃技、完全防御するだけではなく溜まった『ロイヤルゲージ』を解放する事で直接ダメージを与える技ですわ。」

 

「そうなのか、鈴はそれを恐れて・・・・」

 

「ハイ、実戦テストの時も鈴さんは『ロイヤルリリース』をまともに受けていましたから・・・・」

 

「本当に一夏はどこまで強くなるつもりなんだ・・・・」

 

「全くですわね。」

 

苦笑いをするセシリア、鈴と同様に訓練を積んできた彼女も一夏の闘いに驚きを隠していない。

今までの私自身の事を考えると雲泥の差、追いつけるかどうかわからないと言う

不安が私を襲っていた。

 

 

一夏side

 

試合開始からかなりの時間が経過しているが中々勝負がつかない。

これにより前回の敗戦が悔しかったのか、鈴は猛特訓を繰り返している事を知った。

その甲斐あってか戦闘狂(バトルマニア)とまでは行かないが、今は楽しくて仕方がない。

 

「やるな鈴、本当に強くなったじゃないか。」

 

「そうね、あの時は悔しかったからね。猛特訓をやった甲斐があったものよ。」

 

「そうかい、俺も同じ様に訓練を積み重ねて圧倒するつもりだったが

今は楽しくて仕方がねえ。」

 

「奇遇ね、あたしも楽しくて仕方がないわ。」

 

そう言って俺たちはお互い笑顔で答える。

「いつまでもこの闘いが続けば良いのに」と心の底では言っている。

もう一度激突しようとしたその時だった。

“ドゴンッ!!”

 

「なっ!?なんだ!!」

 

「一夏!!あれ見て!!」

 

鈴が指す方向を目視すると、何とも大きな奴がそこに居た。

デカブツの上を見ると落下の際にアリーナのシールドが破られており

立っている場所には大きなクレーターが出来ていた。

突然の侵入者によってアリーナは警報が鳴りっぱなし、観客の防御シャッターが全て閉まった。

鈴は滅茶苦茶慌てている様子だが俺は違った。

 

「(あれはゴーレム!?束さんのラボにあった奴じゃないか!!)」

 

俺は敵の存在を知っていた為、慌てる事は無かったが、それと同時に俺は1つの確証に至る。

 

「(なるほどな、ゴーレムの試運転がてら今の俺たちを試そうとしているんだな。)」

 

今日まで誰よりも束さんの傍に居た俺はそう考えさせる。

束さんは人の為なら自分から悪人になる不器用な人だ。

だったらこの試練に立ち向かう価値は十分にある。

俺は確認の為にモニター室に居るであろう、山田先生と千冬姉に連絡をする。

 

「先生!!指示を出してください!!」

 

『はっ、ハイ!!一夏君と凰さんは避難を・・・・』

 

「“しろ”と言っても無理な話です。既にロックオンされてますから。」

 

『ええ!?』

 

「そう言う事ならアイツを潰せば良いだけでしょ!!」

 

「そう言う事です、交信を終わります!!」

 

『待て一夏!!』

 

「何ですか?」

 

『死ぬなよ、必ず戻って来るんだ・・・・』

 

聞いた所、千冬姉は声を震わせていた。

何故かはわからないが、クラス代表決定戦以降から俺に対してどうも怯えている感じに近い。

しかし、今は理由を考えている暇はない。急いで俺はこう答えた。

 

「死なねえよ、それより出来るだけ早く援軍をよこしてくれ、じゃあな。」

 

通信を強引に切ってゴーレムと対峙する。

見るとさっきから1歩も動いていないらしく、相変わらずこちらを向いていた。

俺は急いで鈴と現状を確認し合う。

 

「鈴、シールドエネルギーはどのくらい残っている?」

 

「ざっと60%と言った所かしら? アンタは?」

 

「80%だ、思ったほどダメージを受けていないんだな。」

 

「まあね、あたしはアンタに対して20%分のダメージしか与えていない事に驚くけど。」

 

「そうかい、それよりも・・・・」

 

「アイツを倒すわよ!!」

 

「ああ、遅れるなよ!!」

 

「そっちこそ!!」

 

そう言って俺たちは同時に仕掛ける。

状態は鈴が前衛、俺が後衛。すぐさまエボニー&アイボリーを構えて牽制を行う。

ゴーレムを牽制打で回避させて鈴が攻撃しやすい方向へ誘導させる。

誘導されたゴーレムは鈴の双天牙月で腕を狙うが・・・・

 

「っ!?硬い!!」

 

腕の装甲を斬ったのは良いが思ったより硬かったらしく、鈴は顔を歪める。

 

ガン(Gun)!!鈴、下がれ!!」

 

俺はすかさずゴーレムにスティンガーを仕掛ける。

通常のスティンガーとは違い手にはリベリオンではなくレヴェナントを構えている。

つまり俺はゴーレムに対して『ガンスティンガー』を仕掛けたのだ。

ガンスティンガーで連続した打撃を行った後にレヴェナントを発砲して吹っ飛ばす。

 

「無茶な技があったものね。」

 

「でもショットガンの特性を生かせるだろ?」

 

「いや、だからと言ってショットガンで突きをするなんて・・・・」

 

「『銃剣』だって突きを行えるんだ、ショットガンで出来ない道理は無い。」

 

「それアンタだけよ。」

 

「そうか?でもまあ、今の攻撃で相手もやる気を出したみたいだな。」

 

「えっ?あっ!!」

 

俺が指す方向を見るとゴーレムはゆっくりと立ち上がる。

ガンスティンガーを受けた箇所を見ると散弾が全て命中して煙を出している。

ダメージは少なかっただろうが“効いていない”訳ではなく、確実にダメージを与えている。

そこで鈴はある疑問に気づいた。

 

「そう言えば、アイツの動きを見ているとどこか機械的よね。」

 

「そうだな、こうして話している間は仕掛けてこないし、直に触れてみての感触は

無茶苦茶硬いからな。」

 

「仮に無人機なら思いっきり出来るわね。」

 

「そうだな、ならやる事は1つだ、合わせてくれよ。」

 

「任せなさい!!」

 

それを言うと同時にエボニー&アイボリーを構えて紫炎の両腕は紅く光り出し

ゴーレムに向けて発砲する。

“ズガガガガガガンッ!!”

『チャージショット』と呼ばれるその銃撃は従来の銃撃と違い

明らかに大きな音で高い威力を物語っていた。

ゴーレムは放たれた弾丸を避けきれず全弾命中し、1歩動けない。

 

ソードマスター(Sword Master)!!(パチンッ!!)はあぁぁぁ・・・・」

 

ソードマスターにスタイルを変えてリベリオンを後ろに構えてエネルギーを溜め始める。

態勢を大きく崩したゴーレムは未だに態勢を整えようとするが

その隙を見逃すほど俺は甘くない、そのままリベリオンをブン回し・・・・

 

ドライブ!ワン!ツー!(Drive! One! Two!)

 

エネルギーを持った斬撃を3発ゴーレムに向けて飛ばす『オーバードライブ』を放った。

隙を突かれたゴーレムはオーバードライブをチャージショットと同じ場所に喰らい宙を舞う。

 

「今だ、鈴!!」

 

「任せなさい!!」

 

鈴はすかさず急接近し、双天牙月でドライブを当てた箇所に斬り確実にダメージを与える。

そして非固定浮遊部位(アンロックユニット)から大きな待機音が聞こえて・・・・

 

「龍砲の最大出力を受けてみなさいよ!!」

 

最大出力の衝撃砲を同じ箇所にぶつける。

そのままゴーレムは俺の所に飛んできたが、バッターボックスに立つ様にリベリオンを構える。

そして最後の締めに・・・・

 

失せろ(Fuck off)!!」

 

フルスイングでゴーレムに強烈な一撃を叩き込む。

自由を奪われ宙に舞うゴーレム、そこで俺は指を銃の形に変えて・・・・

 

大当たりだ(Jackpot)!!」

 

指で作った銃で発砲の仕草をしたと同時に背後から来た蒼い閃光がゴーレムの体を貫いた。

後ろを見ると、ブルー・ティアーズを纏ったセシリアが巨大モニターの上で

レーザーライフル:『スターライトmkⅢ』を構えて狙い撃っていた。

 

「ナイスタイミング!!」

 

「わたくしセシリア・オルコットにかかれば当然の事ですわ。」

 

「アンタひょっとして最初から・・・・」

 

「最初から誰も鈴だけとは言っていないからな。」

 

「通りで違和感を覚えた訳だわ。」

 

「ハハハ。おっと、その前に・・・・」

 

俺は倒れたゴーレムに近づき、右腕でゴーレムの装甲を貫き何かを引き抜いた。

 

「一夏さん!?」

 

「アンタ何してんのよ!!」

 

「何って、コアを引っこ抜いたんだよ。これでこいつは動けねえ。」

 

2人を呼んで動かなくなったゴーレムを見せると2人は驚きの声を挙げる。

 

「これは!?」

 

「やっぱり無人機だったのね、どこの国の物かしら?」

 

「多分“国に属さない者”からだな。無人で動かす技術は多分どこの国も出来ねえから。」

 

「ひょっとして・・・・」

 

「あとで説明する。今は・・・・先生、侵入者を撃破しました。織斑 一夏、凰 鈴音、

セシリア・オルコットの3名は無事です。」

 

『お疲れ様です!!ヒヤヒヤしましたけど、よく頑張りましたね!!』

 

「ええ、それで俺たちはどうすれば良いですか?」

 

『そのまま待機してください。回収する先生方が来るので・・・・』

 

「わかりました、それでは交信を・・・・」

 

『ちょっと待ってください!!織斑先生からも早く!!』

 

『まっ、待て!?心の準備が・・・・』

 

『良いから、何か言ってあげてください!!』

 

何やらガソゴソと物音が聞こえるが何やら揉めているらしい。

しばらくしてようやく声が聞こえてきた。

 

『えっ、えっと・・・・』

 

「織斑先生か、言った通り死ななかっただったろ?」

 

『あっ、ああ、よく頑張ったな。』

 

「そりゃな、俺だけじゃなく鈴やセシリアが居たんだ。死ぬ訳がねえ。」

 

『そうか・・・・そうだな。』

 

千冬姉はゆっくりと会話をするがここで会話が完全に途切れてしまった。

俺が何か話そうと思った矢先、回収班の先生方がやって来て強制的に終了させられてしまう。

千冬姉の身に何があったのか、よくわからないまま俺は2人と一緒に帰投した。

 

 

箒side

 

私は今、一夏たちと一緒に食堂の隅っこで小さな会議を開いている。

メンバーは鈴、セシリアが一緒で時間帯はもうすぐ消灯時間だから私たちしか居ない。

何でも今回の襲撃事件の詳細を教えてくれるそうだが、私はその事実を知り愕然とする。

 

「何だって!?姉さんが!?」

 

「ああ、あの無人機は束さんが開発した『ゴーレム』と呼ばれる無人機だ。

まだ実験段階だがな。」

 

「博士がそんな・・・・」

 

「一体何でこんな事を?」

 

「多分、俺たちを試す為だろう。束さんは人の為だったら自分から悪人になる

不器用な人だからな。」

 

「つまり今回は博士からのテストって事なのね。」

 

「そう言う事、そしてそのテストに俺たちは多分合格したって訳だ。」

 

「どうして姉さんが・・・・」

 

「人間は追い詰められると本当の力を発揮しやすい、それで俺たちを試したんだと

俺は思いたいがな。」

 

「この事について織斑先生は?」

 

「多分、無人機のコアが出た時点でわかっていたかも・・・・」

 

苦笑いをする一夏、あの姉さんのやる事だから私も呆れた表情をしているだろう。

だが、それ以外に別の事で私は一夏に聞きたい事があった。

 

「話を変えるが一夏よ、千冬さんと何があったのだ?」

 

「さっぱりわからん、俺が聞きたいくらいだ。」

 

「何の事なのよ?」

 

「最近、千冬さんが一夏に対して怯えている様に見えるんだ。」

 

「そう言えば、最近余所余所しくなっていらっしゃった様な・・・・」

 

「ああ、モニター室でも千冬さんは一夏と話すのを躊躇っている様に見えたんだ。」

 

「へぇ~、あの千冬さんがね。」

 

それぞれが千冬さんの事で考える中、見知った顔がここに現れた。

 

「うん?春斗か、退院したのだな。」

 

「まあね、ISの方はまだだけど、医務室の先生からお許しを頂いたよ。それでこんな所で

何をしているんだい?」

 

「別に、今回の事件の事だからアンタには関係のない事よ。」

 

「それもそうか、僕は別に一夏(出来損ない)(出来損ないに負けたヤツ)の闘いなんか興味がないからね。」

 

「っ!!」

 

春斗の言葉に鈴が春斗を掴みかかろうとしたが、一夏が鈴の肩を掴んで制止させ

セシリアも春斗を睨み付けるが春斗は気にしていない様子だった。

それから一夏から口を開く。

 

「そんなんだから出来損ないに負けるんだろうが。」

 

「何だと!?」

 

「だってそうだろ?失敗から学ぼうとしない訳だから成長する訳が無い。

一生弱いままだぞ。」

 

「僕が弱いだと!?出来損ないの卑怯者の分際で!!」

 

「そう言うお前だって、出来損ないに負けて文句を言うから“負け犬”って所かな?」

 

「なんだと!!」

 

「やめるんだ春斗!!」

 

「離せ箒!!こいつは僕の手で・・・・」

 

「素直に負けを認めろ、今のお前を見ていると根性無し見える。」

 

「箒まで僕の敵になるのか!?」

 

「私はこの口論では一夏の味方でなければ春斗の味方になったつもりはない。

だが、少なくとも今は春斗の味方にはなりたくないぞ。」

 

「そうですわ。今まで貴方がどんな事をしたのか存じませんが、ISでは実力が全て

それを認めない者に先などありませんわ。」

 

「くぅぅぅぅ・・・・」

 

唇を噛み締めて睨み付ける春斗、何故そこまでするのか私は理解できなかった。

しばらくして一夏が再び口を開く。

 

「春斗、悔しいのならもっと訓練と積むんだ。でないと本当に負け犬になっちまうぞ。

俺はそんな春斗をみたくないからな。」

 

「うるさい!!僕は出来損ないの指図は受けないんだ!!」

 

そう言って春斗は去ってしまう。

一夏の様子を見ると、寂しそうに見えたがセシリアがこの沈黙を破る。

 

「本当に感じの悪い方でしたわね。鈴さん、大丈夫ですか?」

 

「ええ、落ち着いたわ。それにしても一夏!!なんで止めるのよ!!」

 

「お前は代表候補だろ?暴力沙汰でも起こせばどうなるかわかっているのか?」

 

「それはわかっているけど・・・・」

 

「まあ、心配しなくても合法的に春斗をぶちのめす機会がもうすぐ来るさ。」

 

「えっ? それって何時?」

 

「ああ!!今度ある学年別トーナメントの事ですわね!!」

 

「そう、その時なら合法的にボコボコに出来るだろ?」

 

「フフフ、春斗のヤツめ、覚悟しなさいよ!!」

 

「鈴よ、悪い顔になっているぞ。」

 

そんな他愛もない話を続けるが、今度は穏やかな空気を破って見知った顔が来た。

 

「あっ、篠ノ之さん!!探しましたよ!!」

 

「山田先生、どうかしましたか?」

 

「ハイ、今日から春斗君が退院したのでこれを機に引っ越しをしてもらおうかと・・・・」

 

「そうですか、それでどの部屋に?」

 

「同じクラスの鷹月さんと同室になります。」

 

「本当ですか?良かった。」

 

「良かったですわね箒さん、鷹月さんなら安心ですわね。」

 

「ああ、これで春斗を気にせずに済みそうだ。」

 

「ああ、これでゆっくり出来そうで助かった。」

 

春斗が退院した時はどうしようかと思ったが、同じタイミングで引っ越しが出来て助かった。

姉さんの事と言い、春斗の事と言い複雑な状況になってしまったが

今は心身をゆっくり休む事に集中する事にした。

出来ればこれからも何事もなく平穏で過ごせる事を祈りながら・・・・

 

≪To be continued…≫

 


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