ソードアート・オンライン~死変剣の双舞~   作:珈琲飲料

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マザロザ、ついに始まりましたね!ユウキが可愛いすぎてつらい。
お店でみた一番くじもやりたかったけどユウキグッズ当たらないだろうな・・・
みなさんは引いてみたりしましたか?

それでは第20話です!どうぞ!


20話 主人公補正ってたまにいらないときがある

緊張感のない言葉を聞いて、サラマンダーは苦笑した。

 

「いや、勝てないな、やめておくよ。アイテムを置いていけというなら従う。もうちょっとで魔法スキルが九百なんだ、死亡罰則が惜しい」

 

「正直な人だな。まあアイテムも取らないから安心して」

 

いいよな?というキリトの目配せに俺もユウキも小さく頷く。そして今度はシルフの方に視線を向け、

 

「そちらのお姉さん的にはどう?彼と戦いたいなら邪魔はしないけど」

 

散々引っ掻き回しておいてこのセリフはないだろと思う。シルフの方も同じようなことを思ったらしく、短く笑うと

 

「あたしもいいわ。今度はきっちり勝つわよ、サラマンダーさん」

 

「正直君ともタイマンで勝てる気はしないけどな」

 

そう言うとサラマンダーは翅を広げて、飛び立った。空中で静止した際に一瞬だけこちらを見たような気がしたがそれを確認する術はない。飛行速度を加速していき、暗い夜空に消えていった。

 

「・・・で、あたしはどうすればいいのかしら。お礼を言えばいいの?逃げればいいの?それとも戦う?」

 

沈黙を破るようにシルフの少女が口を開く。その緊張した声音を聞きながらキリトは剣を鞘に収めると

 

「うーん、俺的には正義の騎士が悪漢からお姫様を助けた、っていう場面なんだけどな」

 

ニヤリと笑みを浮かべる。

 

「ついでに感激したお姫様が涙ながらに抱きついてくる的な・・・」

 

「ば、バッカじゃないの!!」

キリトの言葉にシルフの少女が顔を真っ赤にさせて叫ぶ。

 

「なら戦ったほうがマシだわ!!」

 

「ははは、冗談冗談」

 

楽しそうに笑うキリトを見ながらぎりぎりと歯軋りをするシルフの少女。なんか話が脱線している気が。

 

「そ、そうですよ、そんなのダメです!!」

 

話を戻すためにシルフの少女に声をかけようとしたが、それよりも早くキリトの胸ポケットからユイが出てきて抗議する。不意に聞こえた声に少女は一瞬戸惑ったがキリトの周りを飛び回るユイを見つけると、思わず感嘆を漏らした。

 

「ねぇ、それってプライベート・ピクシーってやつ?」

 

「へ?」

 

初めて聞く単語に固まる俺たち。しかしそれをよそに少女はさらに続ける。

 

「あれでしょ、プレオープンの販促キャンペーンで抽選配布されたっていう・・・。へえー、初めて見るなぁ」

 

「あ、わたしは・・・むぐ!」

 

SAOのことをしゃべろうとしていたユイの口をキリトが覆う。その隙に俺は慌てて少女に取り繕う。

 

「そ、そう、それだ。こいつクジ運いいんだ」

 

まあ、間違いではないよな?βテストにも選ばれてるし。

 

「ふうーん・・・」

 

納得していない様子でまじまじと俺たちを見る少女。

 

「あ、あれだよ!昔アカウントだけは作ったんだけど始めたのはつい最近で。それまではボクたち他のVRMMOをやってたんだ!」

 

後半は嘘ではないけどそれは無理やりすぎだと思うぞ、ユウキよ。

 

「へえー」

 

どう見ても信用していません。本当にありがとうございました。

 

「それはいいけど、なんでスプリガンがこんなところをうろうろしてるのよ。領地はずうっと東じゃない。インプも似たようなものだけど・・・」

 

「「「み、道に迷って・・・」」」

 

あっ、これあかんやつだ。しかもなんで三人揃って同じこと言ってんだよ・・・。

 

「迷ったぁ!?」

 

案の定驚愕する少女。そして直後に吹き出す。

 

「ほ、方向音痴にも程があるよー。きみたち変すぎ!!」

 

情けなく項垂れる俺たちを見て、ひとしきりけらけらと笑うと少女は右手に持ったままの剣を収めて言った。

 

「まあ、とにかくお礼を言うわ。助けてくれてありがとう。あたしはリーファっていうの」

 

「・・・キリトだ。この子はユイ」

 

「俺はカエデ」

 

「ユウキです。よろしくねっ」

 

続いてユイがリーファに軽く会釈をしてキリトの肩の上にとまる。

 

「ねえ、君たちこのあとどうするの?」

 

「や、特に予定はないんだけど・・・」

 

少し詰まりながら答えるキリト。用事がないと言えば嘘になってしまうが別段急いでいるわけでもない。まあ、早く進むに越したことはないのだが・・・

 

「そう。じゃあ、その・・・お礼に一杯おごるわ。どう?」

 

「じゃあ、お言葉に甘えることにしようか」

 

「だな。この世界について色々聞きたいし」

 

「色々・・?」

 

色々、というワードに首を傾げるリーファ。

 

「うん!特にあの樹について」

 

視線の先にある巨大な樹を見ながらユウキが疑問に答える。

 

「世界樹?いいよ。わたしこう見えても結構古参なのよ。・・・じゃあ、ちょっと遠いけど北のほうに中立の村があるから、そこまで飛びましょう」

 

「あれ?スイルベーンって街のほうが近いんじゃあ?」

 

キリトの問いかけにリーファは呆れたように言う。

 

「そりゃそうだけど・・・ほんとに何も知らないのねぇ。あそこはシルフ領だよ」

 

「え、入ったらダメなの?」

 

どうして?と首をちょこんと傾げるユウキを見て、絶句するリーファ。

 

「ダメってわけじゃないんだけど・・・街の圏内だと別の種族はシルフを攻撃できないけど逆はアリなんだよ」

 

「へえ、なるほど・・・」

 

面白いシステムだと思う。ということは領内で敵対する種族を袋叩きにすることもできるはずだ。もっともこの手の設定は領土を他種族に乗っ取られないようにするための防衛機能だろうが・・・

 

「でもみんながみんな即座に襲ってくるってことはないだろ。リーファさんもいるし・・・それにシルフの国って綺麗そうだしな。見てみたい」

 

「・・・リーファでいいわよ、本当に変な人たち。まあそう言うならあたしは構わないけど・・・命の保証まではできないわよ」

 

呆れたように肩をすくめながらリーファは答えた。

 

「じゃあ、スイルベーンまで飛ぶよ。そろそろ賑やかになってくる時間だわ」

 

翅を震わせながらスイルベーンの方角をみる。失っていた飛翔力はさっきの出来事の間にかなり回復したようで翅には輝きが戻っていた。その様子を見ながらユウキが首を傾げる。

 

「あれ、リーファは補助コントローラなしで飛べるの?」

 

「あ、まあね。君たちは?」

 

「ちょっと前にこいつの使い方を知ったところだからなぁ」

 

三人とも左手にコントローラを出現させて動かす仕草をする。

 

 

「そっか。随意飛行はコツがあるからね、できる人はすぐできるんだけど・・・試してみよう。コントローラ出さずに、後ろ向いてみて」

 

「あ、ああ」

 

「わかった」

 

「うんっ」

 

身体をくるりと半回転させ背中にある翅をリーファに見せるような体勢をとる。

 

「あのね、随意飛行って呼ばれてはいるけど、ほんとにイメージ力だけで飛ぶわけじゃないの。ここんとこから、仮想の骨と筋肉が伸びてると想定して、それを動かすの」

 

三人の肩甲骨あたりを触れながらリーファが説明する。仮想の骨と筋肉・・・。

リーファの言葉通り、背中から伸びる骨とそれを動かす筋肉をイメージする。

ゆっくりと大振りに筋肉を動かしながらその感覚を掴む。慣れてきたらそのスピードを速めて――――

 

「っ!」

 

真上に飛翔したことによって視界が一気に開ける。まだ若干クセが残るが翅を動かすという感覚は掴めた。もう少し練習すれば大丈夫そうだ。

 

「カエデ――!!」

 

眼前に広がる景色を見ていると、声と共に風切音が聞こえてくる。地上から飛翔してきた妖精を俺は両手で受け止めた。

 

「えへへ、どうだった?カエデ」

 

「ああ、上手だったよ。さすがユウキだ」

 

そう言いながら頭をなでてやるとユウキはさらに頬を緩ませる。さらにもう一言二言かけようと口を開く―――が。

 

「うわあああぁぁ――!」

 

突如、真下からキリトがロケットもかくやといった速度で飛び出してきた。真横に飛び込むように俺もユウキもその突進を回避する。そして俺たちの傍を通過したキリトはそのまま変な運動を続けて情けない悲鳴を響かせていた。その様子を見ていたリーファとユイは声を出して笑い合う。

 

「なんていうか・・・」

 

俺の小さなつぶやきにユウキが続ける。

 

「うん!やっぱりキリトって面白いよね!」

 

それからしばらく、キリトは変な飛行を続けた。

 

 

 




珈琲「第20話、お読みくださってありがとうございます!いかがだったでしょうか?」

カエデ「もうテスト週間入ったのにいいのか?」

珈琲「ぐぬぬ・・・。い、息抜きだから・・・」

ユウキ「今日の勉強時間は?」

珈琲「ゼロです!(キリッ」

カエデ・ユウキ「おいっ」

珈琲「まあ、それは置いといて」

カエデ(置いとくのかよ・・・・)

ユウキ(ファミチキください)

珈琲「こいつ直接脳内に・・・!」

カエデ「いいから続けろ」

珈琲「アッハイ」

珈琲「えっとですね、今回読者様に相談したいことはユウキの年齢についてです!」

カエデ「なんでまたそんなことを急に?」

珈琲「読者様に指摘をいただきましてね。年齢の設定ミスではないかと。で、いろいろ調べてみた結果、ミスがあるかもしれないことが分かって・・・まあ訂正してもしなくてもカエデ君のロリコン疑惑不可避なんだけどね(笑)」

カエデ「俺はロリコンじゃねぇよ!」

珈琲「はいはい(棒)」

カエデ「ぐぬぬ・・・」

ユウキ「具体的にはどんなふうに改善するの?」

珈琲「それなんだけどね。カエデ君のロリコン疑惑解消のいい機会だし、この小説限定でユウキの年齢を上げてしまおうかと。カエデ君の一つ下とか」

カエデ「まあ、年齢が変わっても俺はユウキを愛し続けるけどな」

ユウキ「カエデ・・・」

カエデ「当たり前だろ。これからもずっと傍にいてくれよ?」ナデナデ

ユウキ「うん/////」ギュー

珈琲「あーそういうの別にいいから。コーヒーもったいないから」

ユウキ「カエデ♪」ギュー

カエデ「よしよし」ナデナデ

珈琲「また余計な出費が増える・・・」(壁ドン



感想でアンケートの回答をもらっちゃダメなんだ・・・知らなかった。活動報告でアンケートを取り直すのでご協力よろしくお願いします! ほんとごめんなさい!!

こんな趣味丸出しの駄文に評価をつけてくださった素敵な読者様

外道学生 様         五月雨亭草餅 様
ポンポコたぬき 様      暇神 様
N.博也 様          こあか 様
四色団子 様

個人的な返信でお礼をお伝えした方もおられますがこの場をお借りして改めてお礼を述べさせていただきます。
評価ありがとうございました!

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