ソードアート・オンライン~死変剣の双舞~   作:珈琲飲料

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遅れて申し訳ないです!またまたお話を調整するために変なとこで区切って短くなってます。
ご理解頂きますようよろしくお願いします。例によって甘さなしです。
それでは第12話です!どうぞ!


12話 あんまり進んでなくね?

―――偵察隊が全滅した―――

その衝撃的な知らせは俺たち四人を攻略に戻すのに十分な理由だった。

 

となりにいるキリトの驚愕をヒースクリフはゆっくり頷き、肯定した。

 

「昨日のことだ。七十五層迷宮区のマッピング自体は、時間は掛かったがなんとか犠牲者を出さずに終了した。だがボス戦はかなりの苦戦が予想された」

 

それは攻略組の人間なら誰もが考えていることだった。これまでの攻略してきたフロアのなかで二十五層と五十層のボス。つまりクォーターポイントのボスだけは強さが他よりもずば抜けていたからである。

二十五層のボス攻略では軍の精鋭が壊滅させられそれが軍の弱体化に繋がったし、五十層ではボスの猛攻に怯み、脱出する奴らが続出。戦線が一時的に崩壊した。クォーターポイントごとにそういったボスが配置されているならこの七十五層もその可能性が高かった。

 

「・・・そこで、我々は五ギルド合同のパーティー二十人を偵察隊として送り込んだ」

 

二十人・・・フルレイドの半分にも満たない数だが、偵察にこれほどの人数が送りこまれるのは異例だ。

 

「偵察は慎重を期して行われた。十人が後衛としてボス部屋入り口で待機し・・・最初の十人が部屋の中央に到達して、ボスが出現した瞬間、入り口の扉が閉じてしまったのだ。ここからさきは後衛の十人の報告になる。扉は五分以上開かなかった。鍵開けスキルや直接の打撃等何をしても無駄だったらしい。ようやく扉が開いた時・・・」

 

ヒースクリフは一瞬目を閉じ、言葉を続ける。

 

「部屋の中には、何も無かったそうだ。十人の姿も、ボスも消えていた。転移脱出した形跡も無かった。彼らは帰ってこなかった……。念の為、基部フロアの黒鉄宮までモニュメントの名簿を確認しに行かせたが……」

 

「・・・全員が強制退場か」

 

俺の言葉に無言で首を振るヒースクリフ。

 

「十・・・人も・・・。なんでそんなことに・・・」

 

キリトのとなりでヒースクリフの話を聞いていたアスナが絞り出すように呟いた。

 

「結晶無効化空間・・・?」

 

「たぶんそれで正解だ。そんでもってこれからも・・・」

 

「・・・君たち二人が考えている通りだ。アスナ君の報告では七十四層もそうだったということだから、おそらく今後全てのボス部屋が無効化空間と思っていいだろう」

 

やっぱりか・・・。俺は心の中で嘆息した。

RPGとは死にゲーだ。何度も死んで何度も失敗を繰り返しながらダンジョンの攻略法を学ぶ。そういうジャンルのゲームだ。デスゲームであるSAOでは死に戻りなんてできないが偵察によってボスの事前情報は得られた。しかし今回はそれすらも行えない・・・いつかそうなると予想していたがあまりにも早すぎる

 

「いよいよプレイヤーを本気で殺しにきたわけだ・・・」

 

「だからと言って攻略を諦めることはできない」

 

ヒースクリフは目を閉じながら囁くように、それでいてきっぱりとした声で言った。

 

「結晶による脱出が不可な上に、今回はボス出現と同時に背後の退路も絶たれてしまう構造らしい。ならば統制の取れる範囲で可能な限り大部隊をもって当たるしかない。新婚の君たちを召喚するのは本意ではなかったが、了解してくれ給え」

 

その言葉にキリトが肩をすくめて言う。

 

「協力はさせて貰いますよ。だが、俺にとってはアスナの安全が最優先です。もし危険な状況になったら、パーティー全体よりも彼女を守ります」

 

「俺もそうさせて貰います。まあ、俺はピンチじゃなくてもユウキ中心で動くつもりですけど・・・」

 

俺とキリトの言葉にヒースクリフは微笑を浮かべた。

 

「何かを守ろうとする人間は強いものだ。君たちの勇戦を期待するよ。攻略開始は三時間後。予定人数は君たちを入れて三十ニ人。七十五層コリニア市ゲートに午後一時集合だ。では解散」

 

それだけ言うと、聖騎士とその部下の男たちは立ち上がって、部屋を出て行った。

 

 

――――――――

 

「三時間後か・・・それにしても最後まで一言も話さなかったな、ユウキ」

 

いつも通りの対応に会話のきっかけを見出そうと、俺は隣に座っている少女に声をかける。別に珍しいことではない。ヒースクリフがいるとユウキは決まって口数が減るのだ。

 

「やっぱ嫌いなのか?あの人のこと」

 

「いや、そういうわけじゃないんだけど・・・なんていうのかなー。変な感じがするっていうか・・・」

 

そう言ってしばらく考えていたが、やがて舌を覗かせると「えへへ、よく分かんないや」と締めくくった。

 

「女の勘ってやつか」

 

「うん!そういうことだよ!」

 

よく言ってくれた、と言わんばかりの笑顔を向けてくるユウキにそれでいいのかよ・・・と脳内でつっこみを入れる。・・・

 

「まあ、それは置いといてだ。なぁユウキ」

 

俺はユウキと向かい合うと躊躇いながら口を開いた。

 

「俺が何をしようとついて来てくれるか」

 

「うん!」

 

「即答ですか・・・」

 

俺の苦笑混じりの呟きにユウキが言う。

 

「カエデのこと信じてるから!どんなことがあってもボクはカエデのそばにいる。カエデがレッドプレイヤーになるのなら、ボクもなる」

 

「物騒なこというなよ・・・」

 

視線を逸らさずにまっすぐと俺を見つめて話すユウキを抱きしめて、俺は耳元で囁いた。

 

「君のことは絶対に守るから・・・この世界・・・終わらそうな」

 

「・・・うん」

 

静寂に包まれたまま部屋の中でゆっくりと時間だけが過ぎる。

フロア攻略なんかやめてずっとこうしていたいがそれは叶わない。あと二時間ちょっとでボスとの戦いが始まる。それからさらに数時間後には戦いの決着がついているだろう。

そして俺の予想が正しければ、この世界は大きな分岐点を迎える。解放か・・・それとも・・・

 

胸の中に広がる緊張と不安を振り払うように、俺はユウキを抱く腕に力をこめた。

 

 

 

 

「えっと、ユウキさん?そろそろ・・・」

 

「も、もう少しだけ・・・」

 

そんなやり取りを繰り返して集合時間に遅れた俺たちを誰が責めれるだろうか。

・・・・・・うん、普通に誰でも責めれますね。遅れてごめんなさい。

 




珈琲「最後まで閲覧ありがとうございます!第12話、いかがだったでしょうか?」

カエデ「また変なところで区切ったし・・・」

ユウキ「話が短いし・・・」

カエデ・ユウキ「「なんかねぇ・・・」」

珈琲「だ、だって最近忙しいし、書く暇ないんだもん!」

カエデ「あ、そういえばユウキ、なんかこいつの部屋で見つけたって言ってたな」

ユウキ「うん!これとか!」(*。・ω・)っ買ったゲーム

珈琲「」

カエデ「ほう・・つまり遊んでいたと・・・?」

珈琲「あははは・・・・・・・・・・・・てへぺろ☆」

カエデ「・・・・・お前今週中にもう1話な」

珈琲「え!?そんな殺生な!」

カエデ「いいからやれよ・・・な?」

珈琲「わ、わかったから!だからカエデもユウキもその武器しまって!」

ユウキ「・・・えいっ!」

珈琲「ぎゃぁぁあああ!!」

カエデ「・・・これで少しは懲りたか」

ユウキ「ご意見ご感想いつでもお待ちしています!」

カエデ「急いで書いていたみたいだからな。誤字脱字なんかあったら報告よろしくな」

カエデ・ユウキ「「それではまた次回よろしくね!」」

珈琲「・・・・・・また言えなかった・・・」

ほんと更新遅れて申し訳ないです。今週までにもう1話投稿しますので許してください!



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