Bio Hazard Side <b>    作:白風 海斗

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<side:クリス>

たっく…!!何なんだこの化け物屋敷は!!

 

化け物だらけで、ケネスが殺られてやがった、フォレストなんて化け物になって襲って来た。

 

ウェスカーやジルは行方不明になった。

 

バリーの無事は正直心強い。

が、しかし少々様子がおかしい、まぁこの状況に晒されて疲れて居るのだろう。

 

そしていま、クリスが屋根裏で対峙しているのがコイツだ……

 

信じらんないほどでかい、蛇の化け物だ。

「何なんだよコイツは!!」

化け物に向かって館の中で見つけたショットガンを構えると引き金を引き絞った!!

 

しかし、相手のバケモンは差して気にする様子は見せず、向かって来る。名前の由来でもある、大口を広げてクリスを飲み込まんと、ギザギザと凶暴そうな歯の生えた口が迫る。

 

慌て体を捻って避けるが脚に相手の牙を引っかける形で食い込んだ。激痛が襲い、熱がこみ上げて来る……!!

 

「コイツ!!」

そのままの姿勢で、ショットガンの銃口を押し付けんばかりに近づけると、連射。

 

至近距離で放たれる散弾は表面のぬめった皮膚を食い破り肉にめり込み、化け物は悲鳴を上げて倒れる。

 

「はぁ……」

 

大きく息を吐き出すと、立ち上がる、よろめいたのは脚の傷だけでは無いように思える。

 

化け物が出てきた穴のそばに何かが光った、

 

「……………?」

それを手に取った時、倒したと思った“奴”が起き上がった!!

 

完璧に油断していたクリスは倒れ込み、身動きが取れない!!

 

「クリス…!!」

飛び込んできたのはブラヴォーチームのリチャードだ。

 

彼は重傷を負っていると言うのに、クリスの危機に助けに来たのだ。

 

手にしたグレネード・ランチャーから次々に撃ち出される硫酸弾は奴の表皮を溶かし、中の肉を焼いてよく。

 

痛みに悶くように暴れるた奴の尾が、まるで鞭のようにしなり、リチャードに“触れる”

 

圧倒的な質量と速度で振り下ろされた尾はリチャードを壁まで吹き飛ばし、首を折って絶命させた。

 

「リチャード!!」

思わず叫ぶが、もはや彼には聞こえていない、目標をクリスに切り換えたのか、“ヨーン”はクリスを正面に捉えた。

 

先程までリチャードが使っていたグレネード・ランチャーを視界に見据えると、

その大口に飲み込まんと振り下ろされた鎌首を避わし、“跳んだ”

床を転がり、グレネード・ランチャーを手に取ると、ありったけのグレネードを撃ち込む。

 

それが効いたのか、奴は尻尾巻いて逃げていった。 あの後、情けない事だが俺は意識を失い、レベッカに助けて貰う羽目になっちまった。

牙が少々引っ掛けただけのつもり立ったのだが……

 

屋根裏部屋を出た途端、猛烈な目眩にと共に倒れ込んでしまったらしい。

 

レベッカが言うにはアルファ・チームの男だったらしいが………

 

いまいち覚えていないと言う。

 

バリーと合流し、二人で集めたクレストを裏口のプレートにはめ込むと。

“カチッ”と小さな音と共にロックが外れた。

 

出た先は中庭のようだ、無惨にも踏み荒らされた花壇と、犬の化け物がいた。

 

まだこちらには気付いていない。

向かう先は正面の門……!!

 

タイミングを見計らい、脱兎の如く駆けだした。

 

犬が此方に気付くがもう遅い!!

 

乱暴に門をくぐり抜けると鉄門を閉める、後の事を考え、閂は架けない。

鳴り響く音は犬の化け物が門扉に体当たりを繰り返しているからだ。

 

しばらく続く音も暫くして止んだ。

 

クリスが入り込んだのは大型の貯水池らしい。

 

向こう岸に渡るルートはなく、貯水池自体結構深い。

 

別に泳いでも構わないが装備が水に浸かるし、暖を取る場所もない。

 

どうした物かと悩んでいると、水門が目に入った。

 

クランクか何かのハンドルをはめて使うタイプの水門である、赤錆てはいるが、未だ現役のようだ。

ハンドルをはめる四角い窪みを眺め、確か裏口の納屋で四角いクランクを見た筈だと思い出すと先程くぐり抜けたばかりの鉄扉を開いた。

 


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