Bio Hazard Side <b>    作:白風 海斗

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ミハエル・ヴィクトール

原作では、ネメシスからジルを庇い、グレネードで自爆した。

 

金で雇われたゴロツキ集団と言っていいU.B.C.S.の中でも、筋を通した人だ、そもそも彼が囚人兵であるU.B.C.S.に参加するきっかけは部下の助命だった。

 

ニコライやウェスカーみたいな人間は好きになれないが、彼のような人間は信頼できる。

 

生き延びて貰って“ソン”は無いだろう。

幸いゾンビに喰い千切られた脇腹は出血こそ酷いが内蔵まで達してはいない。

 

傷口を消毒して被覆、出血分さえすればなんとかなるだろう。

 

包帯はあるし、輸血用血液もA型はしっかり用意した。

手当てをすればなんとかなるだろう。

 

前の車両からカルロスとニコライが来るが、ミハエル大尉と列車の護衛をすると言ったら納得してくれた。

 

悪いか!? 俺は死ぬのが怖いんだよ!!

 

ガソリンスタンド(火災、大爆発)も

変電所(ネメシスの可能性A)も

営業所(ネメシスの可能性B)も

危険すぎるんだよ!!

 

グレイブティガーも嫌よ!?

一番死ぬのあそこですからネ!?

 

ジルが落ちたらロープ垂らすぐらいはしますが……

 

とりあえず、まずは拾っておいたガンパウダーを弄りますよ。

 

A×B=C

 

……

………

 

A×B=C

 

……

………

 

A×B=C

 

……

………

 

C×C×C=CCC……

 

はい、皆さんお分かりでしょうが、マグナム弾の作成です。

 

外が騒がしくなってきました。

 

パーツを全部揃えないで路面電車に来ると発生する、ゾンビVSミハエルのイベントです、ミハエルさん鎮痛剤を打ちましたからぐっすりと眠ってますが…。

 

 

床に置いといたクルツを拾うと安全装置を解除、電車から降りるとゾンビ達の前に立ち……

 

fireeeeeeee!!!!!!!!!!!!!

 

流石にミハエルの

5.56mm一丁(M4)と

 

俺の

9mm二丁(MP5 K)

 

だったらこっちの方が断然火力がある。

 

あっと言う間に全滅するゾンビ三体。

 

奥の三体にもクルツの銃口を向け………

 

真横から降り注ぐ弾丸がゾンビの頭部を捉えました。

 

アレェェエエ?

 

ミハエルさん、起きちゃいましたか?

 

取りあえず電車の中に戻るとミハエルさん見えません。

 

二丁のクルツのうち、片方をホルスターに戻し、両手でしっかり持つ。

 

扉を開けて前方車両に行くと………

 

SIG/PRO 向けられました……

 

ホールドア~ップ

 

両手を上げてクルツを離す!!

 

「人間か!?」

 

「…おいおい酷いな、人が折角手当てしたのに……」

ゆっくり手を下ろしかけ……

「まだだ、今の状況は? お前は何者だ?」

制止されました。

 

トリアゾラム飲ませたのが不味かったかな、ネメシス戦終わるくらいまで寝てて欲しかったのに………

 

「順番に答えるよ、俺はブラッド、ブラッド・ビッカーズ。

ラクーン市警所属の特殊警察部隊隊員、ポジションはRS(リア・セキュリティー)で主に車両の運転とスナイパー、救護も兼任してる。

 

今はヘリ降下地点の時計塔に移動するために列車の修理、並びに弾薬の確保の為に他の隊員や俺の仲間が町に出てる。

 

ちなみにあんたの脇腹に包帯巻いたのも俺、オーケィ?」

 

一息に早口でまくし立てるとミハエルさん、少し頭を抱えてます。

 

寝起きで頭が回らない+睡眠薬の副作用+情報の整理のようだ、しかしその間も頭にポイントし続けるのは流石職業軍人。

 

一瞬、足元が揺れ、意識が朦朧としていたミハエルの足がもつれる。

 

太腿に下げたクルツを取り出すと腕を打ち据えハンドガンをミハエルの手から弾き落とす、左手のホルスターに納められたブローニングを抜くとクルツを投げ捨てスライドを引く。

何時までも銃口を突き付けられるのは気分の良いことじゃ無いからね。

 

取りあえず意趣返しついでに逆にホールドアップ。

 

目を白黒させるミハエルにハンドガンを拾ってやる。

 

「一応味方だ、銃口は向けないでくれ。」軽く文句を言うと、クルツを太腿に戻し。

「一人の方が良いだろう?

少しの間、列車の周りを片付けて来る。」

と言って列車から降り、マンホール目指して駆け出した。バールでマンホールをこじ開けると眼前広がるは……

 

白い肉塊でした、これってグレイブティガーだよね、ヤッていいんだよね。

 

そこ、“ヤッ”に突っ込まない“ヤッ”に

 

大きく息を吸って~

fireeeeee!!

(と書いて「もぉお一回!!」と読む)

 

 

デザートイーグルが火を噴く!!

 

真上からぶっ放しで、あっと言う間にグレイブティガー倒すとジルが梯子を上がってきました、ロープ意味無かとね。

 

路面電車の修理パーツをジルから受け取ると……

 

オイル良し、ヒューズ良し、電気ケーブル良し、ついでに言うと“仕掛け”も良し。

指差し確認は安全の基本。

 

カルロスが運転するようで、俺はカロリーメイトもどきを頬張りながらぼんやり眺めてます。

 

あぁっと、忘れてた。

 

「あんまし速度出すなよ。事故車で線路塞がってるかも知んないし。」

 

これでよし。

っと

 

ずゴン……!!

 

うぉ、やっぱりきますかネメシス。

ストーカー、カラシスプレー持ってても意味ない。

 

「何!?」

ジルが慌て後部車両に走り出しますが。

 

「ジル、装備は大丈夫か?俺も行こう。」マグナム弾を渡しながらジルをポイントマンに後部車両へと行くと………

 

ぐぉぉぉぉ!! S.T.A.R.S.

叫んでます、すんごい叫んでます。

ジルと俺のマグナム二丁で討伐します、S.T.A.R.S.舐めないで下さい。

 

でもやっぱりすぐに起き上がります。

 

かかし、いや、しかし俺も考えがあります。

「ジル、この車両から出ろ!!」

 

「ブラッド!?」

 

「俺に良い作戦がある。」

ジルが納得し前方車両へと行くと、俺は閃光手榴弾を取り出し、奴の足元に放り投げる。

 

信管は最短、即座に眩い閃光が生まれ、目を覆うメネシスを尻目に前方車両へと繋がる扉を開ける。

 

踏み板に隠れて本来見えない連結部分をイメージして……!!

 

一発 二発 三発

 

連結が切れ、よろよろと離れて行く後部車両。

 

PSG-1に持ち帰ると……あらかじめ仕掛けておいた爆薬(街にあった奴)にバーン!!

 

後部車両……木っ端微塵……

 

電力供給する後部車両がなくなったせいでゆっくり慣性走行する路面電車、事故車を車止めに、ガン!!

 

と軽い衝撃で止まりました。

 

カルロス、戦々恐々としてます。

 

やっぱり事故車の事忘れてましたか……

 

ミハエルさんに肩を貸しつつ時計塔に移動、本来電車突っ込んでぐしゃぐしゃになった割合立派な門をくぐると、庭を抜け、礼拝堂へ、ベンチにミハエルさんを座らせると時計塔探索開始!!


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