闇の魔法を使える武偵っておかしいか?   作:トナカイさん

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大変遅くなりました。
本来なら20日に間に合わせる予定でしたが……予定通りにいかないものですね。
お待たせして本当スミマセン。


さて、本作は一周年を迎えました。
一周年を迎えたということで久しぶりに活動報告にてアンケートを実施します。
内容は魔法についてです。
詳しいことは活動報告にありますのでそちらにお願いします。

今話の内容ですが、修行編開始です!
ミツル君強化フラグ立ちました。
強化フラグと言いながら死亡フラグが立っているかもしれませんが……ま、ミツル君なら大丈夫でしょう。
多分……。

さて、そんなこんなで一周年を迎えましたがこれからもよろしくお願いします。
ではまた次話で。
もしくは別の作品で会いましょう。
それでは。


装填27 デスメガネ参戦?

「それで具体的にはどうすんだ?」

 

雪姫や刹那先輩にメールを終えた俺は、温室にあった肥料袋を敷物代わりにして地面に座りキリナに尋ねた。

 

「ふふーん、まあ、ちょっと待ってなさいよ」

 

考えがあるのか、余裕の表情で笑うキリナ。

その顔はとても頼もしいのだが……何故だろう。

果てしなく嫌な予感がする。

 

「送信完了、と……ふふーん。これで準備は整ったわ!

アンタの方はどう?」

 

携帯を操作しながら聞いてきたキリナ。俺はそんなキリナに溜息を吐きながら答えた。

 

「……こっちも連絡は済んだ。だけど刹那先輩はともかく、雪姫は来ないと思うぜ?」

 

基本、教務科(マスターズ)は不干渉だからな。

まだ何も解らない一年や中学生ならともかく、二年生になれば自己解決できると判断されるだろうし。

と、俺がそんな事を考えていたその時。

狙っていたかのように、俺の携帯が鳴り出した。

着信表示を見ると、相手は雪姫だ。

携帯をハンズフリーモードにして会話を始めた。

 

「もしもし! 雪姫か、実は……」

 

俺は雪姫に今までに起きた状況を説明した。

______朝、バスジャック事件に巻き込まれた事。

防ごうとして、武偵殺しに妨害された事。ヒカリが撃たれて重症を負った事。撃った奴は視界が見えない中で超遠距離から攻撃できる魔法を使う奴という事。

そして……キリナの能力で『やり直し』している事______

雪姫は、ずっと黙って俺の話を聞いていたが……

 

『悪いな、ミツル。それはケースE8だ! 教務科(マスターズ)は動かない』

 

数秒間、雪姫は押し黙り。

口を開いたかと思えば、低い声でそう返してきた。

 

ケースE8。

それは「内部犯の可能性が高いので周知は出さない。信用できる者にのみ連絡を取り、当事者の手で解決せよ」という意味の符丁(サイファー)だ。

雪姫の判断は間違っていない。

犯人は武偵高生が乗るバスを、朝の混雑する時間帯を狙って襲ってきた。

生徒全員に周知してしまうと、余計な混乱が生まれたり、情報が筒抜けになる可能性がある。

それに武偵は基本自己解決するのが当たり前だ。

武偵憲章4条、武偵は自立せよ。

武偵高生も二年生、三年生になれば、自分の敵は自分で倒すのが原則だ。

教務科が手助けするのは一年や中学生まで。

俺も昨日、今日入ったばかりじゃないから武偵高の教育方針は知っている。

知っているが……ああ、くそ! 自分達じゃどうしようもないから連絡したんだぞ!

雪姫の奴め、少しは協力してくれよ。

そんな事を思っていると______

 

『もし非武装の市民が巻き添えになるようなら、改めて連絡入れろ。ミツル。

それと……後で猫を行かせるから少し待て』

 

俺の内心を読んだかのように、雪姫は後半部分を声のトーンを落として言った。

 

『一時間。一時間だけ時間を作るようにお前の仲間に協力をしてもらえ。

一時間の間に私直々にお前を鍛えてやろう』

 

「雪姫が鍛える? 俺を……か?」

 

大魔法使いである雪姫に修行をつけてもらえる。

それは強さが必要な俺には願ってもいない事……なんだが。

俺は全身から冷や汗が流れるのを止められなかった。

俺の脳内で浮かぶのはこの一年の間に雪姫から課された修行という名の虐待の数々。

極寒の雪山に全裸で放置。身体に風船を括り付けられて空に放たれる。

深い谷底に身体に重しを付けられた状態で突き落とされる。

大呪文の的にされる……などなど。ロクな記憶がない。

 

『安心しろ。特別強化コースで痛いと思う間もなく、サクッと殺ってやるから。

後でお前らが驚くような贈り物を届けるから戒名考えて気楽に待ってろ』

 

「安心できる要素が一つもねえ⁉︎」

 

敵に挑む前に死ぬわ!

 

「ふっ、悪のラスボス……は無理だが大ボスくらいにはしてやろう。

心してかかるが良い!」

 

いや、悪の大ボスになるつもりはさらさらねえよ!

 

そんな俺の内心のツッコミをスルーして雪姫は電話を切った。

俺は話を聞いていたキリナに向かいあって確認を取る。

 

「えーと、そんな感じなんだが大丈夫か?」

 

「構わないわ。アンタが雪姫先生に殺られるっていうのは、そんなの想定の範囲内よ」

 

「さよですか……」

 

俺が死ぬのは想定内なのかよ。

何処からツッコめればいいんだ?

 

「それより問題はアンタが雪姫先生にボコられてる間に、誰が時間を稼ぐかって事ね。

あとは桜咲先輩に任せるにしても一人だと厳しいわよね……空中戦が出来て、魔法に対抗出来る人なんて他にいるかしら?」

 

空中戦が出来て、魔法耐性がある人かぁ。

そんな知り合い他には……。

いや、待てよ?

生徒にはいないがあの人なら、もしかして……。

 

「一人いるな」

 

「誰よ?」

 

「デスメガネって知ってるか?」

 

「ええ。笑う死神とか呼ばれている武偵高最強教師陣の一人よね?

素手で落下してきた戦車を受け止めるとか、暴走したロボットをたった一人で鎮圧した、とか。武偵高生が教務科に誤って撃ちこんだ炸裂弾を無力化した、とか。

素行の悪い生徒を見えない攻撃で無力化した、とか。

そんな噂が立っている人物______高畑先生の二つ名でしょ?」

 

「ああ。知ってたかぁ。まあ、高畑先生は本当は気さくでいい先生なんだけどな。

武偵高で一番マトモな先生じゃないか?

というか、武偵高内の風紀を取り締まるだけなのになんであの人は戦車やロボットを撃破してんだ?」

 

「ああ……それは酔っ払った蘭豹先生がぶん投げた戦車から周りにいた人達を守ろうとして防いだ場面を新聞部の朝倉先輩が面白おかしく書いたのが原因みたいよ。

ロボットは装備科(アムド)から脱走したのを捕獲しようとしたけど危険な武装が積まれている事が解ったからやむなく破壊したみたいだし……」

 

「あの先輩達は何してくれちゃってんだよ⁉︎」

 

高畑先生そのうち倒れるんじゃないか?

主に心労が原因で……。

 

「ま、ともかく高畑先生ならもしかしたら動いてくれるかもしれない」

 

「でも、教師でしょ? 教務科は動かないって……」

 

キリナが痛いところをついてきた。

確かに雪姫はそう言った。

だけど刹那先輩一人だけじゃ……。

 

「うん? 僕がどうかしたのかい?」

 

その声が背後から聞こえてきて。

振り返った俺が見たのは……。

スーツのズボンに片手を突っ込み。

咥えタバコをしながら微笑む高畑先生の姿だった。

 

「え、せ、先生? 何でここに……」

 

いつからいたんだ、この人⁉︎

全く気付かなかったぞ……。

 

「この学校に張ってある結界に不自然な歪みがあったからね。

その原因を調べに来たんだよ?」

 

結界?

そんなもんが張られているのか。

この学校に……。

鬼払い結界とかじゃないよな?

お稲荷大好きな狐とか、彷徨いてないよな。

 

「さて、話は聞かせかてもらったよ。ミツル君。

生徒達の危機だ! 僕も力を貸そうじゃないか」

 

「へ? でも教務科は動かないって……?」

 

「確かに教務科は動かないよ。

武偵高生は自立しないといけないからね!

だから教師として直接君達に手を貸す事は出来ない」

 

「それだったら意味がないじゃない!」

 

呆れたようにキリナは言うが。

 

「あはは! でも、風紀の見回り中に怪しい人物とかがいたら排除しても……それは教務科が介入したっていう事にはならないよね?

それに、困っている生徒を指導するのも教師の仕事だしね?」

 

高畑先生はニコリと笑ってそんな事を言ってきた。

 

それはつまり。

 

「見回りは僕に任せてくれるかな?

学校上空の風紀を守るのも広域指導員の仕事だからね!」

 

高畑先生は教師として学校の平和を守ってくれるようだ。

教務科(マスターズ)の一員としてではなく。

あくまでも一人の教師として大切な生徒を守る。

彼はそう言っていた。

いや、直接手助けするという言葉は口にしていない。

だけど、それが彼の生き様なのかもしれない。

 

「わあ、さすがはデスメガネ!

話が解る人ね!」

 

「ああ、さすがはデスメガネだ!

教師の鏡だな。

やっぱり凄いなー、デスメガネは」

 

「あはは……君達、そのデスメガネという呼び方は止めてくれないかなー」

 

そう笑って(死神の)顔を向けてきた高畑先生だが。

目は笑ってない。

そんな風に珍しくこめかみをヒクつかせている高畑先生に止めを刺すように、キリナは言い放った。

 

「え? だって国際武偵連盟(IADO)公認の二つ名ですよね?」

 

「何っ⁉︎ ぷっ…… ぷっははは、国際武偵連盟(IADO)公認の二つ名がソレって……」

 

それは知らなかった。

というか、二つ名がデスメガネって。

……うん、高畑先生。

 

「……ドンマイ☆」

 

フザケて笑った俺だが……。

 

「あはは……ミツル君。この件が片付いたらちょっと僕とOHANASHIしようか?」

 

高畑先生の顔を見て、自分が誰を相手にしているかを認識した。

 

「あははははっ!(キュピーン!)」

 

その瞳がター◯ネーターの如く光ったのを見た俺は。

 

「すみませでしたーっ⁉︎」

 

即座に頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

 

午前7時35分。温室前。

 

 

 

それからしばらく待つこと数分。

俺達の前に彼女達はやってきた。

 

まず初めに来たのは茶々丸さんだった。

珍しい事にチャチャゼロも一緒だ。

 

「おはようございます、八神さん。

マスターから指示を受けています」

 

「ケケケ、ゴシュジンサマノカワリニオマエヲブチコロシ二キタゼ!」

 

「おはようございます。茶々丸さんが来てくれたのは助かります。

オペレーターをお願いします。

そして……チャチャゼロは変わらないな……」

 

「ウレシクテナミダガデルダロ?」

 

「ああ……涙が出るよ」

 

違う意味でだけどな!

 

「ケケケ、オマエヲナカスノガオレニアタエレタヤクメダカラナ」

 

くっ、このドS人形めっ!

製作者に似て性格が悪い。

そういうのはドMな人相手にやってろよ。

 

「ケケケ、ダイジョウブダ。ヨノナカノオトコハオレヤゴシュジンサマミタイナセイカクデモヨロコブカラナ」

 

「それは……ドMな人は、だろ?」

 

世の中全ての男性が喜ぶと思うな。

そっちのけはない。

 

「ケケケ、マアイイサ。ソレヨリゴシュジンサマカラアズカリモンガアルゼ?」

 

「こちらです」

 

チャチャゼロが片手を上げて合図を送ると、隣に立つ茶々丸さんがすかさず手に持つ紙袋からソレを取り出した。

 

「……おいおい。本気かよ、雪姫」

 

「これは……確かに短期間で強くなるにはそれしか道はないが……いや、しかしそれは」

 

「ん? 何よ、これ? 水晶……に、古い巻物?」

 

俺、高畑先生、キリナの反応は様々だった。

俺は純粋に驚き。高畑先生は困惑して。キリナは初めて見たであろう魔法具に興味深々だ。

そう茶々丸さんが紙袋から取り出したのは丸い水晶のような宝玉と、一本の古い巻物。

側から見たら解らないだろうな。

特に……この巻物の価値は。

 

「『闇の福音(ダークエヴァンジェル)』が残した『闇の魔法(マギアエレベア)』の巻物、か。

ははっ、確かにこれはビックリするようなプレゼントだな」

 

「ネギ君が使った後に廃棄されたはずでは?

まさか、また作ったのか⁉︎」

 

「闇の……福音?」

 

驚く俺や高畑先生とは違い。キリナは訳がわからないといった表情を一人浮かべた。

まあ、無理もない。

実際どれ程凄いものかは使った人にしか解らないからな。

 

「ほう。それが雪姫が残したという例の物か……」

 

「な、なんと。それが噂の……」

 

声が聞こえたのでその声の方を振り向くと。

そこには褐色肌の黒髪美人と、サイドテールに髪を結んだ黒髪の女剣士の姿があった。

 

「刹那先輩! 来てくれたんですね!

それに真名先輩まで」

 

「はい、学校存続の危機という話ですから」

 

「わたしはある人物から出された緊急の依頼でな。

君のサポートを頼まれた」

 

ちょっと話がオーバーになっている気がしないでもないが、高ランクの二人が来てくれたのは心強い。

刹那先輩は強襲科(アサルト)のAだし(木乃香先輩のことになると任務中でも取り乱す為)、真名先輩は『必殺仕事人』、『灰色の魔眼使い』という二つ名を持つ狙撃科(スナイプ)のSランク武偵だ。

 

「それはありがとうございます」

 

「で、どういった状況なんだ?」

 

刹那先輩と真名先輩に俺はこれまでの経緯を説明した。

俺の説明を二人は黙って聞いていたが、話がキリナの能力の事になると驚きと戸惑いの声を上げた。

 

「な、なんだと。『死に戻り』……噂に聞いた事があるが凄まじいな」

 

「まさか、実在する能力だとは……彼女が我々の味方でよかった」

 

息を呑んで驚く二人のその様子に、俺は何だか胸騒ぎを覚えた。

 

「知ってるんですか?」

 

「知ってるというか、人づてに聞いただけだが。その能力を正しく使えば……そうだな。

ミツル、君がこれからやろうとしている強くなる為の特訓にも彼女の能力は活かせるだろう」

 

真名先輩は俺とキリナの顔を交互に見ながら語り。そして雪姫が送ってきたもう一つの魔法具。

『ダイオラマ魔法球』を指差しながら言った。

 

「その魔法具の効力は既に知ってると思うが、簡単に言うと一時間を1日に引き延ばす魔法具だ。

それ単体でも時間チートなものだが、そこにキリナの能力が加わればどうなると思う?」

 

「え? それはどういう……」

 

「考えてみろ。一時間を1日に引き延ばせた上で、何度でも同じことを繰り返せたらどうなる?」

 

想像してみた。

丸一日を何度でも繰り返せるとしたら……。

24時間という時間を何度でも繰り返せたら……。

それを全て魔法の修行に充てれたら……。

 

「やべえ……そういう(・・・・)ことか」

 

「そういうことだ。雪姫もそれに気づいたから自ら鍛えると言ったのだろう」

 

「うわー、凄え! キリナ。お前やっぱ凄えなー!」

 

「そ、そう?」

 

「ああ、凄えよ!」

 

「ほ、褒めても何も出ないわよ。

ま、私が凄いのは当然だけど」

 

顔を赤くしながら言うキリナ。

キリナがいてくれて本当によかった。

 

「ありがとうな、キリナ」

 

「な、何よ。突然……はっ! ま、まさか……だ、駄目よ。こんなところで。そういうのはもっと人がいないところとか……ま、まあ、どうしてもっていうなら……」

 

何を勘違いしたのか、顔を真っ赤にさせてもじもじとしているキリナを見ていると。

俺達のやり取りを見ていた茶々丸さんが声をかけてきた。

 

「八神さん。そろそろ始めませんか?

タイムリミットまであまり時間がありませんし」

 

「ん、了解です。それじゃ、皆さん。よろしくお願いします」

 

「ああ、こっちは任せろ。君は君しかできないことをすればいい。

安心して任せろ、少年」

 

「なんとしてでも一時間持たせてみせます。

お嬢様の事は任せましたよ」

 

「ああ、木乃香先輩のことは任せてくれ!」

 

「ああ、任せ……あああ、やっぱり心配だぁぁぁー! 私がいない間にこのちゃんの身に何かあったら……もし、バスに乗ってバスジャックに遭ってしまったら……すまん。やっぱりお嬢様の事が心配だから様子を見てくる」

 

突然、狼狽える刹那先輩。

 

「落ち着け刹那。近衛木乃香なら平気だ。楓に警護を任せてあるからな」

 

そんな刹那先輩を真名先輩は宥めて落ち着かせていた。

うん、

なんというか。いつも通りのやり取りで安心するな。

と、そんなやり取りをしていると。

 

「おーい! ミツル君ー」

 

「八神さん。準備が整いました。八神さんとキリナさんはこちらに。

他の方は女子寮前に移動してください。車輌科(ロジ)の生徒がお待ちしています」

 

高畑先生と茶々丸達の声が聞こえてきて。

俺達は行動を開始したのだった。

 

 

 

 

 

 

俺とキリナは誰もいなくなった温室内で水晶の前に立つと、その水晶に同時に触れる。

その瞬間、俺達の視界は一変し。

見慣れた温室の景色はなく。

代わりに眼前には中世ヨーロッパの古城や森が広がっていた。

 

「さて。始めるか」

 

「わ、わぁ。な、何よ、コレ______⁉︎

ファンタジー、ファンタジーの世界じゃない!」

 

キリナが興奮気味に騒いでいるが、そのうち熱も下がるだろうから放置しておくとしよう。

時間は有効に使わないとな。

城の内部を散策すると食料や衣類衣服はきちんと置かれていた。

城には何体もの茶々丸さん(感情はない量産機)がメイドとして給仕を行っており、衣食住に困る心配はない事が解った。

装備を確認してみると、朝と変わっていないので補給は必要なかった。

ま、そもそも魔法をメインに戦うから武器はほとんど使わないんだけどな。

そんな事を思いながら、俺は森に向かう。

その森は以前雪姫と戦った場所だ。

そこで俺は雪姫が送ってきた巻物を開いた。

 

そう。開いてしまった。

その瞬間。

俺は意識を失い。

気づいた時には何もない、真っ白な空間にいて。

そして。

 

 

 

 

 

『構エロ』

 

その声が聞こえてきた。

 

 

『構エネバ……死ヌゾ』

 

その声の主は予想通り、俺がよく知る……

 

「雪姫……?」

 

『精神ノ死、ダガナ』

 

 

雪姫だった。

ただし、魔法薬を使っていない。ロリ体型の姿で剣を。雪姫オリジナル魔法の断罪の剣を発動させていた。


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