闇の魔法を使える武偵っておかしいか?   作:トナカイさん

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感想&誤字報告お待ちしてます。

⚠︎ミツルのオリジナル魔法ですが装填1にて、魔法開発をしていると記述がある通り過去にすでにいろいろ手を出してます。

元ネタは……皆さんの予想通りなんですけどねっ!


装填18追いつく為に……

「刹那、貴様はあの巫山戯た神鳴流剣士の相手を……。

長瀬と龍宮はアスナ姫殿下の助太刀に……。

八神の助太刀は私が入ろう」

 

俺とアスナのピンチに駆けつけた仲間の一人で神鳴流師範代の肩書きを持つ青山素子は他の仲間達に指示を出し、戦力を分担させた。

 

「師範代、お一人でですか⁉︎」

 

「いくら何でも無茶だと思うぞ?」

 

「奴らは手強いでござるよ?」

 

「せや!俺も戦るでぇ‼︎」

 

「いや、ここは分担した方がいい。

敵が2人とは限らないからな。

陽動という可能性もある。

コタローは木乃香お嬢様の護衛を頼む!

お前は切り札だからな……」

 

「切り札⁉︎」

 

「ああ。お前はライダーみたいなヒーローだからな。お嬢様を頼むぞ!」

 

「おう、任せとき〜‼︎」

 

「……(チョロいな)」

 

「「「「……。(うわっ⁉︎単純……)」」」」

 

「……。(素子に扱い方を知られたコタロー……憐れだ)」

 

素子さん達『白き翼』(ひなた戦線)VS『完全なる世界』の全面対決がここ、ひなた荘で開戦した。

刹那先輩は月詠の元へ。

楓先輩と真名先輩はアスナの元へ。

小太郎は近衛先輩の護衛を……。

そして、現神鳴流師範代である素子さんは俺と対峙する《風のアーウェルンクス》討伐に参戦してくれた。

これなら勝てる。

そう思いながら俺は呪文の詠唱を始めた。

 

 

 

 

「ふん。何人かかって来ようが我々に叶うはずはない」

 

《風のアーウェルンクス》であるクゥィントゥム(5番目)は俺が呪文を詠唱を始めたのとほぼ同時に呪文の詠唱を完成させていた。

 

「イグドラシルの恩寵を以って来れ貫くもの      轟き渡る雷の神槍(グングナール)

 

 

来れ(ウェニアント)雷精(・スピーリトゥス) 風の(アエリアーレス)(・フルグリエンテース)!!

雷を(クム・)纏いて(フルグラティオーネ) 吹き(フレット・)すさべ(テンペスタース)

南洋の嵐(アウストリーナ)

(ヨウィス)(・テンペスタース)暴風(・フルグリエンス)!!!

装塡(スプレーメントゥム)!!!」

 

俺も急いで呪文を完成させたがあえて今装填させずに別の魔法の詠唱を始めた。

今すぐに発動させても奴に効くとは思えないからな。

 

来れ(アギテー) 深淵の(・テネプラエ)(・アビュシィ) 燃え(エンシス)盛る大剣(・インケンデンス)!!

闇と(エト)影と(・インケンディウム)憎悪と(・カリギニス)破壊(・ウンブラエ)

復讐(イニミー・キティアエ)(・デーストルクティオーニス)大焔(・ウルティオーニス)!!

我を (インケンダント)焼け(・エト)彼を(・メー・エト)焼け(・エウム)

其は(シント)ただ(・ソールム)焼き尽くす者(・インケンデンテース)

奈落の(インケンディウム)業火(ゲヘナエ)!!!

装塡(スプレーメントゥム)!!!

よし、次‼︎

影の地 (ロコース)統ぶる(・ウンブラエ)(・レーグナンス)

     スカサハの(スカータク)……」

 

 

 

俺が二つ目の呪文詠唱を終えた時には、奴は呪文を完成させ、雷系最大の突貫力を有する魔装兵具である雷の大槍をまだ次の呪文詠唱が終わっていない俺に向け投擲した。

雷光と雷撃を纏った雷の大槍は膨大な魔力を撒き散らしながら俺へと一直線に向かって投げられた。このままでは槍は俺に当たり、呪文詠唱中で無防備な俺は雷撃の槍で貫かれ黒焦げになるだろう。俺が使える防御呪文の中には奴の攻撃を防ぎきれる防御結界や魔法障壁はないからな。アーウェルンクスの強さはイージス艦(一隻の強さ1500程。実際、イージス艦でこんなにあるかは不明)の約7倍(10000)以上とされており、さらに奴らはその身を多重魔法障壁の一つである〈曼荼羅(マンダラ)のような魔法障壁〉で護っている。

実際にはおそらく12000クラスに届いているだろう。

つまり俺はイージス艦隊を相手にするより厄介な敵と戦っているわけだ。

イージス艦には魔法障壁はないからな。

強さ表によると俺の強さは約2200程。(闇の魔法。術式装填を使った場合だが実際にこんなにあるかは不明)

例えるならば、こちらの攻撃力、防御力共に上回る艦隊の主砲を向けられた状況で尚且つ、高い装甲を持つ化け物相手に挑むようなものだ。

そんな事を考えていたが相手の攻撃は直ぐ目の前まで迫っていた。

死ぬ直前には走馬灯とか、冷静に分析する時間とかあるんだよなあ。

などと考えていると槍が殺傷圏内に入り、雷の槍が俺に当たる……と思いきや、神鳴流剣士の師範代、青山素子の技によって防がれた。

 

「神鳴流奥義……滅殺斬空斬魔閃‼︎」

 

素子は神鳴流奥義の一つ、剣から巨大な気を飛ばして敵を消滅させる技(素子最強の技)を放ち大槍にぶつけて相殺させた。

魔を滅することを使命とする神鳴流で師範代となった素子は本人は知らないでいるが世界最強クラスの実力者へと登り始めていた。

といっても強さ表で表すと約10000程で『千の魔法を使う男』や『千の顔を持つ英雄』には及ばないが……。

 

「神鳴流奥義斬魔剣『 弐の太刀 一閃』‼︎」

 

技を相殺させると続け様に『斬魔剣 弐の太刀』の上位相互版で気を鋭く絞って飛ばす技を放った。

本来ならアーウェルンクスシリーズには『曼荼羅魔法障壁』が標準装備されており、通常は魔法防御、物理防御が完璧になされてしまうのだが、『弍の太刀』の特性で魔法障壁を『すり抜けて』攻撃できる為、《風のアーウェルンクス》は素子の攻撃をモロに受けて吹き飛ばされた。

『弍の太刀』を使える事で神鳴流では一人前とみなされる。

《風のアーウェルンクス》は「へぶっ……」と言う間抜けな奇声をあげながら吹き飛んでいった。

今の一撃は奴の胸と腕に当たっていた……ように見えた。

 

「チッ……腕の1、2本斬り落せると思ったんだが硬いな……」

 

素子はそんな事を言いながら追撃する為に『風』のアーウェルンクスに向けて技を放った。

 

「斬空閃・改‼︎ 」

 

曲線状に気を飛ばす技を放ち、『瞬動術』(縮地)を使い接近し次々と神鳴流の技を放った。

 

「斬岩剣 弐の太刀‼︎」

 

神鳴流奥義の一つ。剣に気を乗せて一振りで岩をも真っ二つに斬る技の『弍の太刀』を放ち、続けて剣先に電気エネルギーを溜めて振り下ろした。

 

「雷鳴剣‼︎」

 

剣先に帯電させた技を腹部に放ち貫いたが相手は風属性を極めた最強の魔法使いの一人。

雷を操る風属性なだけに雷化をして攻撃をすり抜けた。

《風のアーウェルンクス》は素子が持つ妖刀『ひな』の刀身を右手で刀が抜けないように握り締めた。

素子は刀を抜こうとしたが抜く前に《風のアーウェルンクス》の魔法が素子に向けて炸裂した。

 

契約()により(・シュンボライオン)我に従え(・ディアコネートー)

高殿(モイ)(・バシレウ)(・ウーラニオーノーン)

来れ(エピゲネーテートー)巨神を滅ぼす(アイタルース)

燃ゆる(ケラウネ・ホス)立つ(・ティテーナス)雷霆(・フテイレイン)

百重(ヘカトンタキス)千重と(・カイ)重なりて(キーリアキス)

走れよ(アストラ)稲妻(・プサトー)!!

 

千の(キーリプル・)(アストラペー)!!!」

 

雷系最大呪文でその魔力は「雷の暴風」の10倍以上を誇り、対軍勢用で広範囲に適用される呪文が素子に直撃した。

バリバリバリと激しい雷光と雷撃が放たれ直撃した素子は『氣』を全身鎧状に纏ることによりガードを試みたがガードしても尚、そのあまりに高い威力により全身麻痺を起こしその場で崩れ落ちた。

 

「かはっ……」

 

「まだ息があるのか……トドメを刺しておくか。

《枷》は今回ないからな」

 

そう言って素子の頭を踏みつける《風のアーウェルンクス》。

雷撃を纏った手刀を素子に当てようと振り下ろし……ようとした所で背後に回りこんでいた俺は奴に攻撃をしかけた。

 

左腕(シニストラー)解放(・エーミッタム)固定(スタグネット)

掌握(コンプレクシオー)

魔力(スプレーメントゥム)充塡(・プロ)

術式兵装(アルマティオーネ)

 

疾風(アギリタース)迅雷(・フルミニス)!!」

 

《闇の魔法》、術式装填により《雷の暴風》を体内に取り込んだ。

取り込んだ途端、俺の身体は白く発光し、風のように目にも止まらない速さで駆け抜けて《風のアーウェルンクス》に接近し左手の拳を握り奴の背に渾身の一撃を、ストレートパンチを叩き込んだ。

 

強烈な一撃を入れた余波で土埃が舞い視界が遮られた。

 

「……」

 

「嘘……だ、ろ?」

 

土埃が晴れ、視界が鮮明になる中俺の目に入ったのは多重の魔法障壁により防がれた俺の左拳だった。

 

「厄介だな……その曼荼羅障壁は」

 

幾つにも重ねられた魔法障壁が展開されており物理攻撃はもちろん、魔法攻撃も通りそうにない。

原作ではネギが特殊な呪文で打ち破って攻撃を加えていたが俺は雪姫からは(・・・・・)まだ障壁を破壊できる呪文は教わっていない。

普通に攻撃するだけでは障壁を貫く事は難しそうだ。

 

「貴様ら如きの力で殺られるワケないだろう‼︎

諦めるんだな」

 

諦めろ?

それは無理な選択だな。

何故なら女神様と双剣双銃(カドラ)様にそれは禁止されてるし、武偵憲章10条に武偵は諦めるなとあるしな。

何より……。

 

 

「それは……どうかな」

 

ここで諦めたら俺はずっと雪姫に追いつけないしな。

今まで鍛えられた成果を出す時は今だ!

 

「あまり舐めるなよ」

 

雪姫に鍛えられてきたこの一年間で俺は雪姫を超える為に、やがて起こる戦いから大切な人達を護りぬく為に密かにオリジナル呪文を開発してきたんだ。

 

「やってやるよ!」

 

俺は左腕に装填させておいた呪文を解放させた。

 

左腕(シニストラー)解放(・エーミッタム)…… 雷の(ヤクラーティオー)投擲(・フルゴーリス)!!!

&左腕解放……」

 

魔法の槍を投擲してからさらに左腕から一太刀の黒い日本刀の形をした魔法の剣(刀)を出した。

奴は魔法の槍を魔法障壁で防御して受け止めた。

だけど俺の本命はコレだ‼︎

 

 

闇夜月光輝漆黒刀(ダークームーンソード)‼︎!」

 

開発中のオリジナル魔法の一つで重力魔法と闇魔法を組み合わせた呪文だ。

出現させた魔法剣を手に取り《風のアーウェルンクス》に向けて振り下ろした。

 

「はぁぁぁ‼︎」

 

「ふっ、無駄な事を」

 

_______ガキーン。

曼荼羅魔法障壁によって刃先は弾かれた。

だけどそれは想定内だ。

俺は刀身にさらに魔力を込め刀にあるダイヤルを操作してもう一度斬りつけた。

 

「はぁぁぁ……50万倍!」

 

______ガキーン……ピシリ。

 

ありったけの魔力を込めて刀を振るうと重力魔法の効力により重さが加わり《風のアーウェルンクス》が展開している魔法障壁にヒビが入った。

 

「なっ⁉︎」

 

驚きの声を上げる《風のアーウェルンクス》。

俺はさらに魔力を込めて刀を振るう。

 

「はあああぁぁぁ……‼︎」

 

魔法障壁が割れる音が鳴り響き曼荼羅魔法障壁は砕け散り魔法障壁が割れたと同時に《疾風迅雷》は解除された。

 

「まだだ‼︎

今が最大の好機‼︎

奈落の(インケンディウム)業火(ゲヘナエ)!!!

右腕(デクストラー) 解放固定(エーミッサ・スタグネット)!!!

掌握(コンプレクシオー)!!

術式(プロ)兵装(・アルマティオーネ)

 

(シム)(・ファブリカートゥス)(・アブ)(・インケンディオー)

 

闇属性を帯びた焔を体内に取り込み魂と肉体を喰わせて出力を上げた。

能力を増強させて手に持つ魔法剣で思いっきり斬りつけた。

 

「うぉぉぉ‼︎」

 

「き、貴様ぁぁぁ_____‼︎」

 

「はぁぁぁぁぁぁ……喰らえぇぇぇ重力50万倍だぁぁぁ____‼︎」

 

《風のアーウェルンクス》の胸部を刀の刀身が貫き奴の動きは、抵抗する動きが弱まった。

刀身の刃先が《アーウェルンクスシリーズ》に存在する《核》を貫いたみたいだ。

おそらく、素子との戦闘で傷ついていた核が今の一撃に耐えられなかったのだろう。

 

「ま、まだだ!

まだ終わらんよ……貴様らの負けだ‼︎」

 

そう言い《風のアーウェルンクス》は光の粒子となって消えた。

 

負け惜しみか?

などと思っていたが残念ながら負け惜しみではなかった。

本当の《絶望》はこれからだったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_____ギュルルルン。

 

_____シュパァァァアアアアン。

 

 

 

 

 

何故なら《闇の魔法》を使い、《風のアーウェルンクス》を倒した俺の前には『彼』が現れたからな。

突然出現した黒い球体から忽然と人が現れた……。

燕尾服を着た紳士の男性がな。

 

 

 

 

その男性は開口一番にこう名乗った。

 

 

 

「初めまして……僕はシャーロック・ホームズだ‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




強さ表(伝説の傭兵剣士作)
魔法使いとしての戦闘力(本当かどうかは疑わしい)



クラス 数値 該当者・該当物
     
SA
12000 ラカン(自称)、ナギ、フェイト、雪姫(エヴァ)、ネギ(多分)

11000 青山鶴子

10000(最強ランク入り口)

青山素子  
   
8000 リョウメンスクナノカミ
     
     
AAA
3000 カゲタロウ
2800 鬼神兵(大戦期)
2200 闇の魔法・術式兵装のミツル
2000 高畑・T・タカミチ(本気か怪しい)
2000? フェイト・パーティの魔道師
1500 イージス艦
1500? 月詠
1100 闇モードのネギ(闇の魔法会得時)
闇モードのミツル
     
AA 700 新ネギの基礎体力(闇の魔法会得時)
八神光
650 竜種(非魔法)
600遠山金次(HSS、ノルマーレ)
500 魔法世界に来た頃のネギ
A    
300 麻帆良学園 魔法先生(平均)
本国魔法騎士団団員(平均)
高位と呼ばれる魔法使い


D 200
100 戦車
魔法学校卒業生
  30~50 旧世界達人(気未使用)
20 遠山金次(通常時)
  2 魔法使い(平均的魔法世界人)
  1 長谷川千雨(一般人)
  0.5 ネコ
  0  
     

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