武道大会が始まったが、参加人数が100を超えているのでまずは数を減らすと言う事で、各組に分かれてバトルロワイヤル形式で戦う事になる。
参加者はくじを引いて、くじに書かれたアルファベットの組で戦う事になる。
マギがくじを引いてみると書かれているのはGである。マギはG組で予選を戦う事になる。
「さて、予選敗退なんてことはなさそうだ。まぁ準備運動はしとかないとな」
予選でも全力を出せるようにと、柔軟体操などの準備運動をしていると
『マギさん!』
のどかと夕映にハルナ。千鶴に風香と史伽と言ったマギを慕っている(+付き添い)が応援へと駆け付けてくれた。
「マギさんのどかとデートしたばっかだって言うのに随分張り切ってんじゃん!」
ハルナが陽気に笑っているが、のどかとのデートと言う言葉が出た瞬間、夕映がそっと顔を逸らす。
「そのっ大丈夫だと思いますけど、無理しないでくださいマギさん」
「心配ありがとな。でも大丈夫だぜのどか。俺はそう簡単には負けないぜ」
「マギさん、出来るだけ無茶な事はしないように」
「気を付けるさ千鶴。怪我なんかしてキツクお前に怒られるのが一番怖いからな」
「僕と史伽マギ兄ちゃんが戦ってる所見た事ないけど、マギ兄ちゃんが強いって事何となく分かるんだ」
「頑張ってマギお兄ちゃん」
「サンキューな風香、史伽。どうせならカッコよく勝ってみせるさ」
のどか達の応援に応えているマギ。プールスを夕映に預けると、G組の会場へと向かう。
「頑張ってくださいですマギさん!」
「お兄ちゃんファイトレス!」
「あぁ。んじゃ……行って来るぜ」
数々の声援を受け、マギは戦いの場へと向かうのであった。
D会場に着くと、参加人数が集まっている。皆莫大な賞金と言う事で、目がギラギラと光っている。
自惚れと言われても仕方ないが、マギから見てみればどの参加者も大したことないように見える。ネギや小太郎にアスナ達の方が出来ると見える。
このD会場で気になると言えば、茶髪の黒帯の胴着を着た男。もう一人は黒装束の女だ。
(あの胴着を着た男、他の参加者とは違って一味違う感じがするな。あとあの黒装束の女、どこかの誰かさんなんだけどな……)
マギが黒装束の女に声をかけようとすると
『それではD会場の皆さん!試合を開始してください!!』
和美の試合開始のアナウンスが流れた瞬間、各参加者が目の前の相手を戦闘不能にしようと殴り蹴りの大乱闘が始まった。中には協力し合って戦っている者もいる。
「何というか、皆欲望に忠実って感じだな」
参加者のすさまじさにある種の感心を覚えるマギ。
「おらあ!さっさと場外に行きやがれ!」
一人がマギに殴り掛かってきた。マギはフム……と呟きながら、殴ってきた拳を掴んでしまった。
驚いている間にも、相手の顎を軽く殴り気絶させた。
参加者の一人が軽く倒されたのを見て、呆然とする参加者たちに対して、マギは
「この予選はそこまで本気出さなくてもいいかもな」
この一言にキレた参加者の殆どが一斉にマギに襲い掛かった。
中には木刀を持った(刃物じゃないからOK)奴もいるが、エヴァンジェリンに習ったテコンドー、カポエイラ。八極拳、ジャーマンスープレックスと言ったプロレス技など、多様な戦い方で参加者たちを沈めている。その様子を和美が大げさな実況でお送りしている。
余裕が出てきたマギは他の組を見てみる事にした。
古菲と真名がいるD組は主に古菲がご自慢の中国拳法で丁度最後の剣道部の一人を沈めて、古菲と真名が予選を通過した。小太郎と楓のE組はどちらも影分身が使えると言う事で、途中から分身技を競い合う形へと変わっていった。
C組のアスナと刹那はハマノツルギ(ハリセンバージョン)や気を纏った徒手空拳で次々と蹴散らしている。F組のタカミチとエヴァンジェリンはなぜか次々と参加者が倒れていく。タカミチが見えない何かで倒しているんだろう。
そしてネギが居るB組も今決着がついていた。リーゼント頭の学ラン姿の学生が、手から漢と描かれた魔法の矢のようなものが放たれた。ネギは隠し持っていたおもちゃの杖から無詠唱で魔法の矢1本を放ち相殺する。
リーゼント頭が驚いている隙にネギは接近、殴り飛ばして戦闘不能にする。B組ではネギと白いフードの男が予選を通過した。
(リーゼント頭の奴、魔法の矢とは違うものを出してたよな。一般人でもあんなことが出来るのか?白いフードの奴は図書館島で会ったクウネルって奴。近いうちに会うなんてことを言ってたが、まさかこの学園祭だったなんてな)
なおマギは考え事をしながらも、自分に向かって来る者達を的確に沈めて行った。
気が付けば、茶髪の男と黒装束女しか残っていなかった。
マギが黒装束の女に近づこうとした瞬間に、強い気配を感じて咄嗟に頭をガードする。ガードした腕に強い衝撃が走った。
「やるな外国の兄ちゃん!この俺、中村達也の技を咄嗟に防ぐなんてな。もう一つおまけに喰らいな!」
離れたところに居る胴着の男、中村の拳が光始めた。もしやとマギが思っていると
「喰らえ俺の必殺技!裂空掌!!」
手から大きな気の塊を放ってきた。マギは一瞬驚いたが、こちらも気と魔力を纏った拳で気弾を吹き飛ばした。
(さっきのリーゼント頭といいこの胴着の男といい、まさか一般人の中にもこんな芸当ができる奴がいるなんて、世界と言うのは思ったより広いもんなんだな。でもまぁ……)
「やるな!だったらとっておきの超必殺技を見せてやるぜ!いくぜ!ダブル裂空――――」
マギは中村の背後に一瞬で回り、当身で気絶させた。
「一直線しか進まない攻撃程、躱しやすいものはないけどな」
ここで中村が戦闘不能になった事で、G組の予選が終了となる。
見学席の方にてマギに声援を送っていたのどか達に、軽く手を上げて応えたマギ。
そして会場を後にするときに、マギは黒装束の女へと近づいた。
「なぁ行き成りで失礼だけどさ、アンタって俺と会った事があるか?」
「……こんな所で何をしているんですか、マギ先生」
黒装束の女が少し呆れた様な声色を出しながら、黒装束の顔の部分を露わにする。
黒装束の女の正体は高音である。
「高音?お前なんでこんな所に?」
「超鈴音がこの大会の主催者と言う事で、何か怪しい事をしているのではないかと来てみたのです。それと……マギ先生!貴方を正すためでもあるのです!」
ビシッとマギを指差しながらそう言った高音。
「正す?俺なんか悪い事でもしたのか?」
「自分の胸に問いかけて下さい。では私も忙しいのでこれで!」
高音は特に何も言わずに会場を去っていった。
「……俺何か悪い事でもしたのか?」
困惑するマギであった。
『大会出場者の方々!お疲れ様でした。予選試合も無事に終了する事が出来、本選出場16名が決定しました!』
和美が明日の本選は朝の8時、龍宮神社特別会場にて行われるとのことだ。
『では大会委員会の厳正なる抽選の結果決定した、トーナメント表を発表します!こちらです!!』
和美が布に隠れたトーナメント表を見せる。トーナメント表には次のように書かれている。
第1試合
佐倉愛衣VS村上小太郎
第2試合
タカミチ・T・高畑VSネギ・スプリングフィールド
第3試合
エヴァンジェリン・A・k・マクダウェルVS神楽坂明日菜
第4試合
桜咲刹那VS山下慶一
第5試合
田中VS高音・D・グッドマン
第6試合
長瀬楓VSマギ・スプリングフィールド
第7試合
龍宮真名VS古菲
第8試合
大豪院ポチVSクウネル・サンダース
初戦は以上の8試合行われることになる。
「えぇっ!僕の最初の相手タカミチ!?」
「なんやネギとは次の試合で戦うのか。俺としてはもっと後で戦いたかったわ」
「うっそエヴァちゃんとやるのアタシ……」
「ほう神楽坂明日菜とか。まぁ軽く揉んでやるか」
「マギさんとでござるか。お手柔らかに頼むでござるよ」
「忍者と戦う事が出来るなんてな。まぁやるからには全力でいかせてもらうぜ」
「フフ。ゆくゆくはマギ君と戦う事になりますか。彼は
明日の本選にて、熱い戦いの火ぶたが切って落とされるのである。
自分原作に出てきてる豪徳寺薫、結構好きなキャラ何ですよね。モブなのに結構強いしビジュアルも目立つし、原作の最後ら辺でも登場していますし。
さて今回本線色々と変える所は変えてみました。
これが吉と出るか凶と出るか……そこら辺は自分自身でもお楽しみと言う事で