堕落先生マギま!!   作:ユリヤ

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最近執筆スピードが落ちている
一応週一に投稿出来ているのはいいのだが…
それではどうぞ


機械人形も恋をする?茶々丸改造計画

 さよの幽霊騒動からはや2日、ある程度学園祭の準備も今の所スムーズに進んでいる3-A。

 マギやネギとアスナと何時ものメンバーで今日も超包子にて朝食をいただく事になった。

 超包子に到着すると、最初に茶々丸がお出迎えしてくれた。

 

「おはようございますマギ先生、皆さん」

 

「う~すお早う茶々丸。今日もしっかり働いて偉いな」

 

 茶々丸の挨拶にマギも少し気怠そうに挨拶を返した。席に座りメニューから食べたい物を選んで茶々丸が運んできたのを食べ始める。

 マギ達は他愛のない話をしていたが、マギがふいに茶々丸の顔をジーッと見た。

 

「なッなんでしょうかマギ先生?」

 

「いやな、何か茶々丸が何時もと違う感じがしてな…どこだ」

 

 そう言いながらマギは頭からつま先まで見るが何処が変わっているのか分から無いようだ。

 茶々丸はマギに見られてオロオロとしてると、このかがマギに

 

「ややなーマギさん、茶々丸さん髪型が違うやん」

 

「髪型?…おお確かに違うな」

 

 このかの言う通りで茶々丸は何時もの長髪ではなく、ポニーテールとなっていた。何処か違うと思ったのはそれだろう。

 

「何か別の髪型っていうのも新鮮味があっていいな。とっても似合っていると思うぞ」

 

「えッ?あ…あの…ありがとうございます」

 

 マギに似合っていると言われ、少し言葉が詰まりながらもお礼を言った茶々丸。

 

「あッああ駄目だよ茶々丸!勝手に髪型変えちゃ」

 

 とマギ達が話しているとハカセがやってきて、茶々丸にそう言った。

 ハカセが言うには茶々丸の髪は放熱用で髪型を変えてしまうとオーバーヒートしてしまうかもしれないという事だ。

 

「本当なんでこんな事したの?」

 

「それは…」

 

 実は茶々丸自身も如何して髪型を変えたのか分からなかった。本当に何故だろう自分自身でも分からなかったがこのかが

 

「何でって茶々丸さんも女の子やもん。オシャレだってしたいよなー?」

 

 このかがそう言ったが、ハカセはその考えは心の中で否定する。茶々丸を造った時にそんなプログラムなんていれてはいないのだ。

 

「成程お洒落な…いいんじゃねぇか?茶々丸だって綺麗な女の子だしな」

 

 マギは普通に茶々丸を綺麗だと褒めてあげた。それだけで何故か茶々丸自身ドギマギし始めた。こんな気持ちは初めてだ…そんな事を思っていた。

 

「ああのありがとうございます。わわ私は仕事に戻りますのでそそそれでは」

 

 茶々丸は仕事に戻ろうとしたが何もない所で盛大に転び、両手に持って居た料理が入った容器を空高く放り投げてしまった。

 刹那とアスナにネギがおぼん全てをキャッチし、食べ物を粗末にするという事態にはならなかった。

 

「おい大丈夫か茶々丸?」

 

 マギはキャッチした容器を持ちながらズイッと茶々丸に近づくが、茶々丸はまた容器を空に放り投げるという失態をしてしまった。

 ハカセは茶々丸の行動を見て首を傾げ考察する。

 

(どういう事?茶々丸にはオートバランスシステムを搭載していて絶対転ばないはずなのに、それにさっきから茶々丸の行動が可笑しい…)

 

 色々と考えた結果

 

「茶々丸、今日の放課後は大学の研究室に来てくれない?久々にばらして検査したいから」

 

「ハ…イ、了解しました」

 

 ばらすと言う言葉にアスナやこのかに刹那が固まってしまい、マギとプールスとネギとカモはいまいち分からず首を傾げた。

 

 

 

 放課後茶々丸はエヴァンジェリンに許可を貰い、ハカセに言われた通りに大学の研究室に向かった。

 その茶々丸の後をマギがついて行った。

 

「しかし大丈夫なのか茶々丸?さっきこのかとアスナにばらすって言う意味を聞いたが、何か体をいじられたりするのか?」

 

 マギが心配そうに尋ねるといいえと首を横に揮う茶々丸。

 

「今回の検査はおそらく軽い検査でしょうから、マギ先生が考えている様な事は起こりません。でも心配してくれてありがとうございます」

 

 フッと微笑みを浮かべる茶々丸。マギ自身もよかったと胸をなでおろす。マギと茶々丸は大学に向かうまで最近の野良猫についてなどの世間話をしていた。

 世間話をしているマギと茶々丸から少し距離を開けているネギやアスナ達は2人の事をジーッと見ながら

 

「アタシの気のせいか分からないけど、茶々丸さんてマギさんと一緒に居る時って表情が明るいと思わない?」

 

「確かに姐さんの言う通りですね。茶々丸の嬢ちゃん大兄貴の時は堅いイメージじゃないんですよね」

 

 そんな事を話していると大学のハカセの研究室に到着した。

 茶々丸は研究室のドアをノックするが反応が無かった。

 茶々丸がドアを開けると電気がバチバチと光っており、怪しい機械を背負ったハカセが居た。

 驚き身構えるネギやアスナに気づき振り返ったのとハカセが弄っていたモノがカッと光り、次の瞬間爆発が起こった。

 

「…いやマジでビビった。寿命が縮んだかと思った」

 

 マギが障壁を張り一応皆無事であった。いやぁハハハとハカセは苦笑いを浮かべて

 

「丁度実験中でして、申し訳ありません」

 

 まぁそれは置いといてとハカセは茶々丸を手招きした。

 

「茶々丸、検査を始めるよ」

 

「はい、お願いします」

 

 ハカセによる茶々丸の検査が始まった。

 

「じゃあさっそくだけど、上着を脱いで茶々丸」

 

「え?」

 

 ハカセに上着を脱ぐように言われ、固まる茶々丸。表情は無表情ではあるが何処か動揺してるようだ。

 

「あれ?如何したの茶々丸。早く上着を脱いで」

 

「あの…その…今此処で脱がないといけませんか?」

 

 茶々丸は如何してか、皆が…特にマギが見ている中では脱ごうとする事が出来なかった。

 

「ほら茶々丸、脱がなきゃ検査にならないでしょ?早く脱いで」

 

「…分かりました」

 

 茶々丸は折れて漸く上着を脱ぎ始めた。茶々丸が上着を脱ぎ始めたのを見てマギは後ろを向いた。茶々丸がロボットだとしても女の子だ。そんな女の子の裸を見るなんて行為は慎むべきだ。そんなマギの行いを見て、茶々丸は嬉しい反面何処か寂しい気持ちになっていた。

 上着を脱ぎ、上半身の姿をさらした茶々丸はまさにロボットのボディーであった。

 ハカセが茶々丸を検査しているとこのかが

 

「なーなーハカセちゃん、茶々丸さんって何で動いてるん?やっぱり電気とかなんかー?」

 

 興味本位で聞いてみるとハカセはいいえ電力だけではないですと説明を始めた。

 

「茶々丸は電力の他に魔法の力を使っています。他にもエヴァさんの人形と違って駆動系・フレーム・量子コンピューターに人口知能などの全てウチで作った産物です」

 

 今一ハカセの言ってる事はちんぷんかんぷんな所があったが、とりあえず茶々丸が凄い物で造られたと言うのが理解出来たネギ達。

 でも可笑しいなぁ~と首を傾げるハカセ。

 

「何処も異常がないはずなのにモーターの回転数が上がってる。茶々丸今の状況はどう?」

 

 ハカセの問いにそれが…と目線を逸らしながら茶々丸は…

 

「奇妙な感覚です。どう言い表したら…恐らく恥ずかしいというか…その…」

 

 茶々丸の回答にハカセは大いに驚いた。人工知能が恥ずかしがるなんて有りえない。

 他にも何か症状が出てないか尋ねると、胸の主機関部辺りがドキドキし顔も熱いとハカセに教えた。

 試に顔を触ってみると本当に茶々丸の顔は熱かった。今迄こんな現象は起こった事が無いので分からないハカセ

 

「おかしいです。茶々丸がこんな反応をするなんて…一体何処に異常が」

 

 ハカセはウンウンと唸っているとこのかが

 

「なんも可笑しい事なんかあらへんよー。胸がドキドキするなんて…それは恋とちゃうんかなー」

 

 このかの言った事に茶々丸とハカセは固まり次の瞬間ハカセは研究所が震えるほどの大声を出した。

 

「あッあの私別に恋なんて「いえ絶対ありえません!!」…」

 

 茶々丸が否定する前にハカセが全力で否定した。

 

「茶々丸はエヴァさんの人形みたく、魔法使いが人形に魂を吹き込むのと訳が違うのですよ。あぁ魂を吹き込むなんて、なんて非科学的な!!」

 

 次の瞬間にはブツブツと自分の考えを延々と呟き続けるハカセに、ネギ達は少し引いてしまっていた。

 

「でもロボットが恋をするなんてロマンチックでえーと思うけどなぁ」

 

「ロマンチック…茶々丸お姉ちゃんが誰かを好きになるのがロマンチックなのレスか?」

 

「そーやえープルちゃん。ウチはそう言ったロマンチックな話が大好きなんやえー」

 

 このかとプールスの話を聞いてハッとする。確かに人工知能が恋をしたと判明できれば大発明、科学賞も夢ではない。

 

「確かに恋かもしれませんね…なら整備は止めです。ただ今より実験を開始します」

 

 ハカセは茶々丸が本当に恋をしているのか?という実験を開始する事を宣言した。

 

「あの…何時になったら茶々丸の着替えは終わるんだ?」

 

 さっきから後ろを向いていたマギはそう聞いたのであった。

 

 

 

 工科大のカフェテリア、其処には多くの学生が集まっていた。何でも工科大のアイドルでもある茶々丸の実験が起こっているとのことで直ぐに人が集まったのである。

 その学生たちの注目の的である茶々丸も、学生服ではなくエヴァンジェリンが着ているようなゴスロリ服を身に纏っていた。茶々丸のゴスロリ姿に興奮する男子学生たち

 

「あの…ハカセこれは…」

 

 茶々丸も行き成りの事で戸惑っているとハカセが

 

「普段しないようなお洒落をして恥ずかしい状況を作り、先程のモーターの回転数の上昇を再現する実験です!」

 

 と説明してる間にモーターの回転数がグングンと上昇していった。

 茶々丸はチラっとマギの方を見てみると、マギが茶々丸に向かって似合っているぞとほめてくれたのを聞いて、サッと目線を逸らしてしまった。

 ハカセの実験はまだ終わりではなく、今度は白のワンピースで茶々丸の体の関節部分が露出していた。

 

「!あのハカセ…私ではこのような服は合わないのでは…?」

 

「そんな事無いですよ!すごく可愛いです」

 

「茶々丸お姉ちゃん綺麗レス」

 

「まぁあんまりそう言った服を着てるの見た事無いからな。新鮮味があってとてもいいし似合ってるぜ」

 

 スプリングフィールド3兄妹が茶々丸のワンピース姿を賞賛した。茶々丸は褒められ嬉しさ半分恥ずかしさと複雑な気持であった。

 とそんな事もあり、茶々丸のモーターは更に上がり有効な実験数値へとたどり着いた。やはりこれは脈ありであろう。

 しかし脈ありであるならば…

 

「もし恋なら、お相手は誰なんやろなー」

 

 このかの発言に確かに…と頷くハカセは

 

「それもそうですね…なら茶々丸の記憶ドライブを検索してみましょう!」

 

「ちょそれは流石にヤバいでしょう!?プライバシー的に!」

 

 アスナは茶々丸のプライバシーを覗くと言うのは道徳的にいけないとハカセを止めようとしたが

 

「科学のための犠牲はつきものです!!」

 

 反論を言わせないようなハカセの迫力に固まってしまったアスナ。その間にもハカセはどんどん茶々丸の記憶のファイルを検索し、お気に入りの映像ファイルを発見した。

 若しかしてそのファイルに茶々丸の気になる男性が…先程はまずいのでは…とハカセを止めようとしたアスナ達もやっぱり気になってしまっていた。

 そしてハカセが映像ファイルを開き、そのファイルの中を見てアスナ達は固まってしまった。それと何で自分達は此れを見てしまったのだろうと後悔の念が押し寄せてきた。

 映像ファイルの中身は、笑ったマギ寝ぼけたマギ怒ったマギ真剣な顔のマギ修業を頑張っているマギなどであった。

 極めつけは…全裸の(後姿、雪山の修行の時の温泉にて)マギの映像を見た瞬間アスナとこのかに刹那とハカセは顔を赤くして固まってしまった。

 スプリングフィールド3兄妹はアスナ達がパソコンの前で固まっており、パソコンの映像を見る事が出来なかったので、ある意味セーフと言っていいだろう。

 だがアスナ達は見てはいけない物を見てしまい重い空気となりながら、ハカセは静かにパソコンを閉じるとアハハと誤魔化し笑いをしながら

 

「いやーまさか茶々丸が気になってる人がま」

 

 ハカセは茶々丸の顔を見てまた固まった。茶々丸が泣いているのだ。と言っても流している涙はレンズ洗浄液ではあるが、泣いている事に変わりは無い。

 

「おい茶々丸…」

 

 マギは茶々丸に声をかけたが、何と言っていいか言葉が詰まってしまった。その間に茶々丸は涙を拭いながら

 

「違いますマギ先生これは違うんです…ハカセの馬鹿ぁ!」

 

 茶々丸はワイヤーロケットパンチでハカセを殴り飛ばしてしまった。

 

(これは…開発者の私に攻撃するなんて。まさか自力でコマンドプログラムの優先順位を書き換えたというの?ふふ…成長したね茶々丸)

 

 ハカセは茶々丸の成長に喜びながら地面に叩きつけられた。

 ハカセを殴り飛ばした茶々丸だが、ガクガクガクと明らかに動きが可笑しかった。

 

「マギ先生…ちがちがチガチガガガガ違います」

 

 遂に茶々丸の体から大量の蒸気が噴き出し

 

「チガチガ違う違うですー!」

 

 学生たちを吹き飛ばしながら何処かへ走り去ってしまった。

 明らかに茶々丸が異常事態になっている事は目に見えて分かる。ハカセは慌てながら

 

「ヤバい暴走です!やっぱり余りの事に思考回路が負荷がかかり過ぎたか…!?」

 

 暴走状態の茶々丸をほっといていたら大変な事になる。

 

「おいハカセ!どうすれば茶々丸を止められるんだ!?」

 

「あッはい!右胸を押せば停止信号を受信して停止するはずです!」

 

 マギはハカセに如何すれば茶々丸が止まるか聞き、ハカセはマギに停止の仕方を教えた。

 それを聞いたマギは分かった!と言いながら低空飛行の浮遊術を発動。全速力で茶々丸の後を追った。

 

 

 

 工科大は今は大混乱であった。

 暴走状態の茶々丸を捕獲しようとしたが、色々とアップグレードした茶々丸に手も足も出ずに目から発射されたビームに捕獲用のロボットを破壊されてしまった。

 もう手が付けられない茶々丸、もう茶々丸のエネルギー切れを待つしかないと思っていた工科大の生徒達に助けが現れた。

 

「そこまでだ茶々丸!もう暴れるのはよせ!」

 

 先に先回りしたマギが茶々丸を止めようと前に立ちはだかる。

 暴走してる茶々丸は両腕を展開、ビームサーベルを出した。

 

「マギ先生、退いてください!!」

 

 茶々丸は言葉と裏腹にビームサーベルを振り回す。自分でも制御がきかないのだ。

 

「退いてとかいうなら、そんな物騒なモンを振り回すなよ!」

 

 マギも断罪の剣を両腕に纏い、ビームサーベルとぶつかり合う。暴走状態であるのか矢鱈目鱈に振り回す茶々丸。そのおかげが隙だらけで右胸に簡単に手が届きそうだ。

 

「!そこだ!」

 

 マギは茶々丸の動きを見切り、茶々丸の右胸に手を伸ばしたが茶々丸はバックステップで後退してしまった。

 

「おいおいマジかよ!?」

 

 暴走状態にしては動きが良すぎるだろ!と内心悪態をついている間に茶々丸の手首がガコンと動き、中からガトリングガンは飛び出した。

 

「いやちょ!そこまでやるか!?」

 

 マギが驚きながら右に避けたのと同時にガトリングガンから弾が発射された。マギは障壁で防ぐか魔法の矢で相殺して行った。

 ガトリングガンが撃ち終ると、またビームサーベルに戻りマギに斬りかかった。マギは断罪の剣で防いでいた。

 マギは茶々丸の攻撃を防ぐだけで自分からは反撃しなかった。

 

「何故攻撃しないのですかマギ先生、暴走してる私を倒せば早く止まるのに…」

 

「何言ってるんだよ、大切な生徒を傷つけるわけにはいかねえだろ?」

 

 マギは自分が攻撃を防いで茶々丸のエネルギーを切らせる方法にでた。

 しかし茶々丸が次に言った言葉は…

 

「私はマギ先生が思っているような生徒ではありません。最低な生徒です…いっそこのまま壊れてしまえば…」

 

「……なに?」

 

 マギは茶々丸の言った事に眉毛を釣り上げた。

 そうだ自分は最低なロボットだ…茶々丸はそう自分を嫌悪した。

 何時からか茶々丸はマギの事を先生ではなく、一人の男性として見ていた。それが好きと云う気持ちも分かっていたつもりだ。先程はマギが居たから恥ずかしくて嘘をついていたが、マギを好きだと分かっていた。

 だが自分のマスターであるエヴァンジェリンもマギの事が好きだ。従者である自分が主人と同じ人を好きになってはいけない。だから自分の思いを抑え込んでいた。

 その結果がこれだ。自分はマギの姿を盗撮し、それだけで満足してるような最低な存在となってしまった。そんな存在は無くなってしまえばいい。

 

「ふざけんじゃねえぞ!!」

 

 マギは叫びながらビームサーベルを防ぎ、茶々丸をバンザイさせると茶々丸の肩を掴んで。

 

「お前が最低だと?ふざけんな、お前が今迄何をしてたか俺は覚えてる。困った子供たちを助けたり、老人に手を貸したり子猫たちの世話をしていた…そんな奴が最低だと…?ふざけんじゃねえよ茶々丸。なんで自分の事を最低だって言うんだよ」

 

 そう言ってマギは強く茶々丸を抱きしめた。

 

「お前は最低な生徒なんかじゃない。困ってる奴を見捨てない最高な生徒だ。だから自分の事を最低な奴なんか言うんじゃねえ」

 

 マギが茶々丸を抱きしめている間にネギ達も追いついた。見ればマギが茶々丸を抱きしめているではないか。あれではマギが危ない。今にも茶々丸はビームサーベルを振り回しそうになっていた。

 ハカセは危ないと叫ぼうとしたが、茶々丸が腕を元に戻したのだ。まだエネルギーがきれるには早すぎる。それにマギが茶々丸の右胸に触ってもいなかった。だが暴走は止まった。

 

(どうして暴走が止まったの?まさか人間で言う理性が暴走を抑えたと言うの?これはまるで本当に人間みたい…)

 

 だが一応茶々丸の暴走は止まった。一件落着でいいのだろう。

 

「あの…マギ先生私は…」

 

「全く…あんまり迷惑をかけるなよな?」

 

 漸く止まった茶々丸にマギは笑いながら茶々丸の頭を撫でまわした。

 暫く呆然とする茶々丸だが、フッと微笑みを浮かべていたのであった。

 

 

 

 暴走した茶々丸をハカセがもう一度検査したところ、別段何も問題は無かった。とりあえずマギ達は先に帰らせた。

 

「よし茶々丸、何処も問題は無かったよ」

 

「有難う御座いますハカセ。それと先程は殴ってしまい申し訳ありません」

 

「いやいやあれは私が悪いよ。むしろ殴られて当然だねうん」

 

 茶々丸に謝られて苦笑いを浮かべたハカセ。まぁあれは自業自得としか言いようがない。

 それにしても…とハカセは遠い目をしながら

 

「まさか茶々丸が恋をするなんてねぇ。人生いやロボ生何があるか分からないねぇ」

 

「あの…その事については…」

 

「あぁ大丈夫だよ。言いふらしたりすることは無いから安心して」

 

 ハカセと茶々丸が笑いあっていると、決めた!とハカセが何かを決意して

 

「私は茶々丸がマギさんと結ばれるのを協力するよ!」

 

「え?でもマスターもマギ先生が好きで…」

 

「確かにエヴァさんとは友人だけど、茶々丸の生みの親としては茶々丸が人の感情を持って幸せになってもらいたいんだよ」

 

 今言った事は科学者ではなく、純粋に生みの親としての願いであった。

 

「ハカセ…ありがとうございます」

 

「いいっていいって、そうだ!関節部が見えないような人肌そっくりの人工スキンにしてあげようか?エッチィな事も出来るように」

 

「人工スキンはいいんですけど…最後のは…」

 

「え?したくないの?エッチィな事?」

 

「いえ…あの…それは…」

 

 とあれこれそんな事を話しながら茶々丸とハカセは笑いあっていた。

茶々丸の進化はまだまだ止まらないのである。


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