最近執筆に時間がかかって
メンタル的に問題があってこんなに時間がかかってしまいました。
本当に申し訳ありません
それではどうぞ
幽霊とは何なのだろうか…人が亡くなり魂だけの存在になったものが幽霊と言うのだろうか。
それとも科学で言うプラズマなのだろうか…
それ以前に霊は全てが悪霊という存在なのだろうか。若しかしたら何かを伝えたいのではないのだろうか
3-Aに存在する幽霊相坂さよは地縛霊となって60年経つ、別段悪さをしたいとも思わずそれどころか誰かと友達になりたいと思っている。
しかしさよ自身が暗い性格であり、幽霊なのに夜の学校が怖く学園都市内のコンビニで朝が来るまで待つと言う変わった幽霊である。
こんな自分が…そもそも幽霊である自分に友達なんか出来るわけがない…半ば諦めかけていると…
「よう、相坂さよ…だよな?」
「こんばんわ~」
自分を呼んでいる声が聞こえ、さよは思わず振り返るとようと手を上げているマギとさよにペコリと頭を下げているプールスが居た。
「え?マギ先生とプルちゃん…?あれ、私の事見えてるんですか?」
「あぁつい最近になってな。それよりもなんであんな寂しそうな顔をしてたのか聞きたいんだが」
マギはさよに何故なんだと理由を聞こうとしたが、さよは幽霊になって初めて自分の事が見えている人に出会った。それが嬉しくて目に涙がたまり始め遂には泣き出してしまった。
「ってちょ、行き成り何泣き出したんだ!?」
マギは行き成り泣き出したさよに慌てるが、今自分が何処に居るか思い出して辺りを見渡す。
今自分が居るのはコンビニだ。コンビニに誰も居ないわけはなく、店の中でもマギの様子が見えマギが何もない所で色々としているのを見て何人かがヒソヒソと話していた。
変な人と勘違いされない様にマギはとりあえずさよを人が来なさそうな場所へと移動した。
取りあえず人が来なさそうな場所へと移り、さよの寂しそうな表情の訳を改めて聞いてみた。
泣き止んださよは訳を話した。自分が幽霊になって60年経ったことや今迄自分の事が見える人にあった事が無いと言うことだそうだ。
「成程な…ある意味そんな長い時間一人ぼっちだったっていう事か…」
「さよお姉ちゃんかわいそうレス…」
プールスは孤独というものを味わった事があるので、さよの気持ちは少なからず分かっているつもりだ。
「正直もう私は一生このまま誰にも見られることは無いって思っていました。でもマギ先生とプルちゃんが私の事見えてくれて嬉しいです!」
さよはすっかり元気を取り戻したようだ。マギは良かったと思いながらもさよにむかって手を差し伸べた。さよはマギの手を見て首を傾げていると
「だったら俺らがさよの友達第1号になってやるよ」
「私もさよお姉ちゃんのお友達になるレス!」
マギとプールスはさよの友達になるとそう言った。さよは行き成りの事でポカンとしていたが、慌てだす
「まッマギ先生!?私は幽霊なんですよ!?普通は怖がったりするもんじゃ…」
「何言ってるんだよ。俺が生徒を怖がったりするわけないだろ?」
それに他にも吸血鬼やらロボットやらが居るんだ。いまさら驚きはしないと内心そう思っていた。マギが別段さよの事を怖がったりしなかったのでさよはまた涙を流してしまった。
マギとプールスはさよがまた泣き出したので慌てたがさよがすみません!と涙を拭って
「本当に嬉しいんです。私に友達なんか出来るはずないって思っていたから…」
こうしてマギとプールスはさよと友達になったのであった。
「よし、こうなったらクラスの奴らとも友達になってみるか」
マギはクラス全員と友達になろうとそう言った
「おー!」
「おッおー!」
プールスはノリノリでさよはおっかなびっくりで手を上げながらおーと掛け声を出した
マギとプールスがさよの友達となったがもっとクラスメイトとも友達になろうと張り切りだした。
だがしかし、さよの友達を増やそうとしたのが後に大騒動になる事をマギは知らなかった。
マギとプールスがさよと友達となった翌々日、昇降口が何やら騒がしかった。
掲示板に生徒達が殺到していた。どうやら学校新聞が張り出されているようだ。
何の新聞かとマギは新聞を見てみて固まってしまった。
新聞の見出しの記事は『3-Aに霊再び』と言う内容で写真には慌てふためく3-Aの生徒達と何故か不気味な姿をしたさよの姿が写っていた。
「いや何でだよ」
「さよお姉ちゃんって写真写りが悪いんレスか?」
とマギとプールスがそんな事を話していると、すこし離れたところでネギ達がヒソヒソと話しているのを見てマギは向かった。
さよの姿を目撃した夕映はあれは絶対に本物ですと言い切っていた。
「CGや立体映像なんてものじゃなかったです。あれはリアルそのものだったです」
「はいぃ怖かったですぅ…」
さよを見た夕映と怖かったのかコクコクと頷いているのどか
「幽霊ですか…僕は幽霊を見た事無いから何とも言えないです」
「でもネギ君、3-Aじゃ幽霊が出るっていう噂は結構前からあったさね。まぁ私も幽霊を見た事無いから分からないけど」
ネギ達はその幽霊がどんな姿だったのかと想像していると
「俺は見た事があるぞ」
マギの見たと言う発言にネギ達は一斉にマギの方を見た。
「大兄貴、その話はほんとうですか?」
「あぁ俺とプールスは見た事がある。とりあえず人が居ない場所で話すか」
そう言ってマギはネギ達を屋上へと連れてった。屋上には誰も居なく好都合であった。
「さて話すか幽霊の…さよの事を」
マギはネギ達に最近になってさよが見える事になったのと、さよの悩みそして自分とプールスが友達になった事を話した。
マギの話を聞いたネギ達はマギがさよと友達になったと言った事に驚いてしまった。
「幽霊さんと友達になるなんて…」
「さすが大兄貴ですね」
「でも60年も一人ぼっちなのもかわいそうね」
アスナやこのかやのどかと夕映はさよに同情してしまった。
「それで亜子、さよを写真に撮ったらしいけどさよは何か言っていたか?」
「はッはい!」
マギはさよを写真に写した亜子にさよが何か言っていなかったか尋ねると
「なッなんかさよちゃんって言うのは…ウチもビックリしてたからあんま覚えてないんやけど私と友達になってください…とか聞こえたで」
亜子は自分が覚えている限りのことをマギに教えた。それを聞いたマギは成程なと頷いた。
(さよが自分の力だけで友達を作りたいって言うから、生徒の意思を尊重したがこんな結果になっちまうとはな)
さよは張り切り過ぎたせいで逆に皆を驚かせてしまったようだ。このまま何も問題ないといいんだけどな…とマギはそう思っていた。
その日の夜、さよは昇降口の掲示板に張られている学校新聞を見て落ち込んでいた。
「はぁ私って写真写り悪いなぁ…絶対皆にごかいされちゃっただろうな…」
さよは教室に戻ろうとしたが、教室の方からわいわいと騒がしい声が聞こえた。
「?なんだろう…」
さよは教室に入ってみると何か重々しいメカを身に着けた裕奈と桜子にまき絵にハルナがいた。
「さーてと悪霊はさっさとやっつけちゃうよー」
「早く除霊して学園祭の準備しないとね」
そんな裕奈達にあやかがお願いしますねと頼み込んでいた。
さよは今一状況が掴めず、マギに近づくと
「あッあのマギ先生、これって何してるんですか?」
「あ…あぁなんかお前を退治しようとかなんとか」
他の者に聞かれない様にひそひそ声で話すマギとさよ。
自分が退治されるかもと聞かれええッ!?と驚くさよは訳を聞いてみた。
「何でですか!?やっぱりあの学校新聞の事でですか?」
「恐らくな。なんとか俺らがアイツら説得してこんな事を止めさせるように言うから」
マギはそう言って裕奈達にこんな馬鹿な事は止めるように若しかしたら悪い霊じゃないかもしれないだろ?説得した。
がしかし興奮してる裕奈ハルナには逆効果で
「そう言うけど、マギさんなんか証拠でもあるの?」
「そうそうその霊が悪霊じゃないって言う証拠が」
それを言われると痛いところだが、対策はもう練っている。マギはのどかを呼んだ。
「のどか、お前の日記でさよの事を読んでみれば悪い霊じゃないって分かるはずだ」
「はッはい分かりました!」
のどかはマギに言われた通りに他の生徒に見つからない様にいどのえにっきを出現させてさよに呼びかけていた。
「あれ?のどかの持ってる本って何?絵日記?」
「あぁのどかが最近身に着けた能力でな、死んだ人間と交信ができるんだと」
マギが皆にそう言う風に説明してる間、のどかはさよに呼びかけていた。
「相坂さん、あなたが出て来た目的はなんですか?」
のどかはさよを呼び続けた。
(彼女は宮崎のどかさん、なんで私の名前を知ってるんだろう?)
さよがのどかの方へ近づくと日記に文字が浮かんできた。ネギ達はおおと言いながらさよの事が分かると思った。
がしかし
べちょ べちょべちょべちょべちょちょちょちょ
日記に墨汁がかかってしまった様に黒いしみが日記に広がり遂には日記のページが真っ黒になってしまった。
『みやざきさん…こっちにきましょう…遊びましょう…友達なってくれると…私嬉しい…』
真っ黒のページから白い文字が浮かび上がったのと、青白い顔をしたさよが手招きをするというホラーな絵が浮かび上がった。
「!きゃああああ!?」
のどかは思わずページを閉じてしまい、ネギやアスナなども閉じたページを見てみて思わず固まってしまった。
「やっぱ悪霊じゃん!」
「防御陣営!各員戦闘配置につけー!」
ハルナと裕奈ももうさよを悪霊と決めつけ戦闘配置についてしまった。
(いやさよ、なんであんな感じになっちまったんだ!?)
(分かりません!なんか張り切り過ぎちゃって様で!)
張り切り過ぎるとあんなホラーになっちまうのか…とマギは少し霊って怖いなと思ってしまった。
さよは早く誤解を解こうと、幽霊の力の源である霊力を集中すると教室の机や椅子などが浮きはじめると言うポルターガイスト現象が現れた。
行き成り机などが浮くなどの現象を目の当たりにした生徒達はパニック状態、だが和美は自分が見てる現状に興奮する。
「大スクープ!今こそ写真に収めるチャンス!!」
「いやお前は写真撮ってる場合か!」
和美が激写をしてるのをマギがツッコミを入れるが、事態が収拾するわけでもなかった。
またもや皆を怖がらせてしまったさよは今度は窓に文字を書いてごかいです!と書いたのだが文字の色がどう見ても血文字でしか見えず
「五回DEATH!?五回も殺されるの私達!?」
「怖いよぉ!」
更にパニック状態になってしまった生徒達。
(あぁどうしよう!益々誤解が…!こうなったら)
さよは佑奈に近づくと、明石さんごめんなさい!と謝るとさよは佑奈の体の中へ入ってしまった。
さよにとりつかれた佑奈はビクンと一回震えながら、上の空でにへらにへらと笑いながら
「ごかい…ごかいです…」
裕奈に取りついて誤解を解こうとしたが、目の前でクラスメイトが取りつかれたのを見てしまったらパニック状態は最大レベルへ
「このままじゃ私らも取りつかれて殺される!構わず打て!」
ハルナは構わず除霊銃を裕奈に撃った。銃からビームの様なものがでて裕奈に直撃すると、裕奈は黒焦げになりながら目を回す。
「ハルナ!これじゃあ収拾がつかなくなるです!」
夕映がハルナにそう叫んだが、心配ご無用!とサムズアップで返すハルナ。
「こんなこともあろうかと、とっておきの助っ人を用意してるのよ。というわけで龍宮さん桜咲さん任せた!」
ハルナが真名と刹那を呼ぶと
「ふむ、報酬の食堂の食費1ヶ月分しっかり払ってもらうからな早乙女」
「私はこんな格好でいいのでしょうか?」
戦闘用の服に着替えている真名と刹那が現れた。ハルナは何処かで真名が射撃の名手で刹那の剣術も退魔師類という噂(事実)を耳にしたのだろ。
「あッあのハルナお姉ちゃん、真名お姉ちゃんや刹那お姉ちゃんに何を頼んだんレスか?」
プールスは恐る恐るとハルナに何故呼んだのか尋ねると
「何ってプルちゃん、私らのクラスに居る悪霊を退治してもらうだけだって」
ハルナの言った事にプールスは固まってしまった。その間にも真名は気配だけでさよの居場所を察知し、その場所へ串のような手裏剣を投げた。
さよは悲鳴を上げながら教室から逃げ出した。真名は逃げたさよを追って教室を後にした。
「なんでさよお姉ちゃんを退治するんレスか?さよお姉ちゃんは何も悪い事してないレスよ?」
「プルちゃん、あれは悪霊の何者でもないよ?ポルターガイスト現象起こしたし、血文字やら取りついたりとかどう見たって悪霊…」
「悪霊じゃないレス!!」
ハルナの言った事を遮ってプールスが大声で叫び、教室中がシンと静まる。
「さよお姉ちゃんは悪くないレス…お姉ちゃんはずっと一人で寂しくて…マギお兄ちゃんと私がさよお姉ちゃんのお友達になったのに悪者にされて…さよお姉ちゃんはただ友達が欲しかっただけなのに…なのに…なのに…」
「ちょ、プルちゃん如何したの?」
プールスが涙を零しながらさよは悪くないと訴え続けた。ハルナや裕奈達はプールスが泣き出したのを見てオロオロし始める。
「お姉ちゃん達なんか…大っ嫌いレス!!」
それだけ言うと、プールスは教室を飛び出した。小さい子に大嫌いと言われるのはいささ来るのものがある。
場の雰囲気が暗くなってしまったが、マギはハッとする。何故プールスは教室を出た?決まっている。さよを助けるためだ。
「マズイ!プールスも下手したら大怪我だ!」
マギはそれに気づいて慌てて教室を後にした。真名は仕事人、目標の排除の為ならば私情は挟まないのが彼女のルールらしい。さよを護ろうとするプールスを殺す事は無いかもしれないが、下手したら大怪我であろう。
マギは最悪なイメージを消してプールスの後を追った。
「手こずったが、もう終わりだ。観念して成仏するんだな」
さよを追い回していた真名と刹那だが、とうとう壁際まで追い詰め袋のネズミ状態であった。
真名はさよに向かって拳銃を向けた。刹那は少し複雑な表情をしていた。目の前に映るさよは怯えており悪霊なんて存在ではなかった。
真名が拳銃の引き鉄を引こうとしたが
「だめぇ!!」
真名の背後に大きな鎌が迫ってきて、真名は横に避けた。
鎌を振るった正体はプールスで、プールスは自身の腕を鎌にして真名に振り下ろしたのだ。
「プールス、何の真似だ?私の仕事の邪魔をしないでもらいたいね」
「駄目レス!さよお姉ちゃんは何も悪い事してないレス!」
プールスは腕をもとに戻すと両手を広げてさよを護ろうとする。そんなプールスの姿を見て真名は溜息を吐きながら。
「プールス其処を退いてくれ。その霊を退治しないとクラスメイトが学園祭の準備が出来ないからな」
「お姉ちゃんは悪くないレス…お姉ちゃんは友達が欲しかっただけなのに…人間じゃない私やさよお姉ちゃんは友達を作ったり…幸せになっちゃいけないんレスか?」
プールスの言った事が刹那の心の中を抉った。化け物は幸せになってはいけない…その考えは時々思ってしまった事だ。
刹那は真名を止めようとしたが、真名は冷たい事をプールスに告げた。
「そうだな。普通は化け物と人間が友達になったりすることは不可能だ。3-Aの生徒達がお人好しなだけだ。現実を思い出せプールス」
真名の言った事にプールスはキレてしまった。両腕を今度は剣に変化させて斬りかかる。
「真名お姉ちゃんも大嫌いレス!」
「ああ私を嫌いたければ嫌え。私も容赦なくお前を沈める。怪我をしても恨むなよ」
プールスの斬撃と真名の銃撃の激戦が繰り広げられた。プールスが真名の弾丸を弾き、真名がプールスの斬撃を躱す。
「だがやはり子供だな。動きが単調だ…いくらでも読める」
真名は簡単にプールスを無抵抗にしてしまった。これでさよの相手を出来ると思ったが
「悪い真名、ちょっと待ってくれないか」
追いついたマギが真名の肩に手を置き、真名の戦意を解こうとした。振り向いた真名は何処か冷たい目をしていたがフッと小さく笑うと何時もの表情に戻り
「すまないマギさん、少し熱くなってしまった」
そう言って拳銃を戻した真名。全くとマギは頭を掻きながら
「演技がリアルすぎて肝が冷えたぜったく」
「え?演技?」
刹那はマギの言った演技の意味が分からなかったが、マギはプールスが斬った拳銃の弾丸を拾うと刹那に渡した。
刹那は弾丸を持って驚いた。何故なら弾が実弾ではなくゴムであったから
「これはゴム弾!?」
「そういう事だ真名は初めからさよを退治するつもりなんて無かった。ただ退治するふりをしたんだよ」
だけどな…マギは若干キレた目で真名を睨みつけて
「演技だからってプールスに酷い事言ったり痛めつけようとすることがあったら、少し説教する必要があるからそのつもりでな」
「あぁ分かったよマギさん。肝に銘じておくさ」
流石に本気の貴方とはやりたくないさ。真名は心の中でそう言った。
マギはプールスの方を向いて、頭を撫でながら
「プールス、友達を助けようとする行いは立派だ。だけどな心配する奴もいるんだ。気を付けてくれよ」
「はいごめんなさいレス…」
マギに怒られてシュンとしてしまったプールスを優しく抱き上げる。
「ですがマギ先生、この後如何するんですか?このままやり過ごしても意味が無いのでは?」
刹那の言った事にそうだなぁと腕を組んだマギは
「いっそのことクラスの皆にさよを見せちまうか」
けっこうぶっ飛んだことを言いだした。
教室に戻ったマギ達はマギの指示で机をどかし大きめのスペースを作った。
そのスペースにマギはチョークで魔法陣を描き始めた。
ネギやアスナ達は何をしようとしてるのか尋ねると
「俺の魔力でさよを皆に見えるようにして誤解を解く」
「ええ!でもそれじゃあ皆に魔法がバレチャうんじゃ…」
「分かってるさネギ、でもな魔法がばれない様にするのと生徒の誤解を解いて仲直りさせるのどっちが大事だ?」
それを聞かれてしまったら何も言えないネギ。だが自分は先生だから生徒の事を第一に考えなくてはいけない。
「すまないネギ。でもここまで来たら背に腹は代えられない。さよのためだ」
分かったよお兄ちゃんとネギも同意してくれた。その間にも魔法陣が描きあがった。
「よしネギも協力してくれ。なにしろ幽霊のさよを皆に見せるんだかなりの魔力を消費しなきゃ上手くいかなそうだから」
そしてマギはさよを手招きし魔法陣の中央に立たせる。そしてマギとネギは魔力を集中させると魔法陣に魔力を注いだ。
マギとネギの体からどんどんと魔力が失っていくのを感じる。
マギとネギの魔力が底をつくと、魔方陣が光だしさよの足元から現れ出した。
そしてさよは遂に皆に姿を見せる事が出来た。成功だ。
「あッあのマギ先生、私皆さんに見えてるんですか!?」
「あぁ成功だ。これで誤解を解けるぞ」
マギはさよにサムズアップする。さよはアスナ達の方を向いた。アスナ達は思わず体が硬くなってしまった。行き成り幽霊が見えたら驚くのは無理はない。
「あッあの皆さん、さっきはビックリさせてしまってすみませんでした!」
さよは先程の事を皆にわびた。悪気はなくとも皆を怖がらせてしまったのは自分だ。
「私ずっと寂しくて、それでみんなとお友達になりたくて…でもやっぱり私みたいなお化けなんかがいちゃ迷惑ですよね?」
さよは泣きながら笑って見せた。その姿がとても痛々しく見えてまるで悪霊には見えなかった。
「…ううんそんな事ないさね」
しかし和美が首を横に振ってさよの言った事を否定した。え?とさよは驚いた表情をした。
「いや最初はビックリしたさね。幽霊なんて空想上の産物だと思ってたところもあったし。でも現に私の目の前に現れてくれた。真実を追い求めるジャーナリストとしては大発見だからね。ありがとう。席も隣だし仲良くしてくれると嬉しいよ」
和美はスッと手を差し伸べた。友達になろうと言ってくれた。和美がそう言ったのに続いて他の生徒達も
「私も友達になってあげるよ!」
「幽霊さんと友達なんて他のクラスじゃないからね!」
「さっきは除霊しようとしてごめんなさい!ゆるして」
と皆がさよに友達になろうと言って来てくれた。さよは信じられなかった。まさか本当にクラスの皆が友達になってくれるとは思っていなかったからだ。
「皆さん…ありがとう!」
さよは満面の笑顔で皆にお礼を言うと、さよの足元から消えて行きまた姿が見えなくなってしまった。
さよが見えなくなって慌てるネギ達
「お兄ちゃん、若しかしてさよさんは成仏したの?」
「いやただ見えなくなっただけさ。今でもこのクラスの中に居るし、本当の意味でさよはクラスの仲間になったわけさ」
さてと…とマギが手を数回たたくと
「幽霊退治なんて馬鹿な事は終了、今日はもう帰ってしっかり休むように。では解散!」
マギの号令で3-Aの生徒達は教室を後にしていった。残りはマギとプールスそしてさよだけが残った。
「よかったレスねさよお姉ちゃん」
「はいありがとうございましたマギ先生!そしてプルちゃんも」
プールスとさよがそう言って笑いあっていた。
こうして3-Aにて起こった幽霊騒動は幕を閉じたのであった。