この双子って私自身アイマスの双海姉妹のイメージがあるんですよね
イタズラが大好きな所とか似ていますし
…それだけしか知りませんアイマスあんまり知りませんし
それではどうぞ
学校の放課後、3-Aの双子の鳴滝姉妹の風香と史伽が学園内のカフェテラスに居た。
何時もは明るく元気に振舞っているのが双子の姿なのだが、今日は何処か重い雰囲気を出していた。
「このままじゃヤバいよね…」
「ヤバいです…」
2人は頼んでいたカフェラテに手を手をつけないでいた。ホットを頼んだのにも温くなってしまっていた。
彼女たちがヤバいと言っている原因、其れは…
「マギ兄ちゃんが…」
「マギお兄ちゃんが」
「他の女と仲良くしてる事!」
「他の女の子と仲良くしてる事です!」
二人の大声に他の客がビックリするが、数秒後には何事も無かったようにしていた。
風香と史伽が言っているのは、マギが他の女生徒と仲良くなっていることに危惧しているのだ。
正直言うと2人はマギに対しては大きいお兄ちゃんのような男性で、ただいたずらに最適だと思っていただけだ。
しかし、まだマギが正式に副担任になった時にマギに学園内を一緒に回った後の寮にてマギの言った事を盗み聞きした時からマギの事を異性として見ることになった。
その後風香と史伽はマギに気になってほしいという事で、色々なアプローチ…もとい悪戯を行ってきたが、マギは一向に振り向く事は無かった。
「それにマギ兄ちゃん修学旅行で…」
「本屋ちゃんとキス…したんだよね…」
風香と史伽は修学旅行の時に和美が立案したゲームに参加した。ルールはネギかマギにキスをする事。勿論2人もゲームに参加した。
しかし2人は結局はマギにキスをすることは出来きなかった。ゲームに勝ったのはのどかであった。しかも唇と唇のキスである。
風香と史伽は表向きは羨ましがる素振りを見せていたが、内心はショックであった。それにのどかが奈良にてマギに告白したと言う噂があった。
最初は単なるデマであると思っていたが、のどかがマギとキスをしたという事でその告白を信じることにした。
かなり離されたと思い、修学旅行から帰った翌日にアピールをしようとしたが
「今度はエヴァちんの家に…」
「1週間ほどの泊まり込みです…」
2人はかなり落ち込んでいる素振りを見せている。
今度は3-Aで同じぐらいのロリボディでもあるエヴァンジェリンの家へ、1週間ほどの泊まり込みでの個別授業だそうだ。
その1週間後は元々マギの事を何処か熱っぽい視線が更に熱っぽくなった感じであった。
この双子が何を言いたいのかというと、ハッキリ言うと出遅れている気がしてならないのである。
「どうしようお姉ちゃん、私達マギお兄ちゃんとの関係で凄く出遅れている気が…」
「分かってるよ史伽!僕達がマギ兄ちゃんとの距離が一番遠い事は…」
風香と史伽は3-Aでマギの事が気になる、あるいは異性として好きと云う生徒が自分達を含めると、7~8人は居るはずだと思っている。
そして自分達は最下位の分類であるだろうとも理解しているはずである。
このままではマギは自分達の事をただの双子の生徒としか見てくれないのではないのかとそう思ってしまうほどである。
其処で二人は考えたのであった。自分達しか出来ない得意な事でマギの気を引かせようとの事である。
その得意な事というのが…イタズラである。
「僕達の得意なイタズラでマギ兄ちゃんの気を引かせれば、僕達とマギ兄ちゃんとの距離がグッと縮まるはずだよ!」
「でッでもお姉ちゃん、もしマギお兄ちゃんがイタズラで怒ったりとかしないかな?」
史伽はマギがイタズラで怒ったりしないのかと心配していたが、風香が大丈夫だよ!と
「マギ兄ちゃんの事だからきっと『やれやれだぜ…』とか言って許してくれるはずだよ!」
マギの口癖を真似ながら(余り似ていない)言い切った。基本マギはお人好しの方だから、許してくれるはずだろうとそう思ったのである。
風香の言った事にそうだよねと史伽も頷いた。
「マギお兄ちゃんは優しいからきっと許してくれるよね」
「そうだよ史伽…よーし!思い立ったが吉日、さっそく明日からイタズラ大作戦だ!」
おー!と風香と史伽は明日、マギをビックリさせるようなイタズラ作戦を決行する事にした。
「それでお姉ちゃん、どういったイタズラでマギお兄ちゃんを驚かせるの?」
「マギ兄ちゃんってカエルが嫌いらしいじゃん?だったらカエルのイタズラで驚かせちゃおうよ」
イタズラの題材はカエルと決定して、風香と史伽は意気揚々とカフェテラスを出て行った。
しかし風香と史伽はひとつ思い違いをしていた。
マギはカエルが嫌いではない
このイタズラをやった事によってマギとの距離がもっと遠のいてしまうかもしれない事に、双子は気づいてはいなかったのであった。
翌日、風香と史伽がイタズラをした事なんて気づいていないマギは
「ふぁぁぁ~なんで毎日朝が来るんだろうなぁ…」
何時ものように大欠伸をしながら寝起きでそんな事を愚痴っていた。
校舎に到着して、下駄箱を開けて上履きを取ろうとしたが、下駄箱の中に何か入っていた。
何だろうかと下駄箱に腕を突っ込んでみると、小さい箱が入っていた。
「?何だこの箱、何が入ってるんだ?」
マギは何が入っているか小箱を開けてみた。小箱を開けると中に入っていたのは…小さいアマガエルだった。
「…」
マギは数秒ほど思考が停止した。
マギが固まっている間に、アマガエルがゲコリと鳴きながらマギの顔へ飛んできた。
「!うひょいひゃいあぁ!」
マギは奇怪な悲鳴を上げて、目にも止まらぬ速さでカエルを箱に戻して、一応優しく外の地面に置いた。
周りの生徒がマギの悲鳴をひそひそと話しながら見ていたが、マギはそんな周りの事なんか気にしてなんかいられず荒い息を吐いていた。
「なっ何だったんだ?おかげでばっちり目が覚めちまったぜ」
マギにとっては余り嬉しくない目覚めとなってしまった。自分の大嫌いなカエルを使ったイタズラなんて誰がこんな事をやったのかと周りを見渡していた。
「いひひひ…大成功大成功」
「マギお兄ちゃんビックリしてるです」
イタズラが大成功した風香と史伽は大喜びで教室へと戻って行った。
カエルを使ったイタズラはまだ始まったばかりである。
「はぁ~朝っぱらから嫌なもん見ちまったぜ」
マギは職員室にて自分の机に突っ伏してしまっていた。
これから学校が始まるというのにどっと疲れてしまった、そんな感じである。
「あらマギ先生、どうしたんですの?」
机に突っ伏しているマギを見てしずな先生が心配そうな顔でやってきた。
「あぁしずな先生、実は…」
マギは朝に起こった事を、しずな先生に簡単に説明した。
「まぁ下駄箱にカエルが」
しずな先生は、顔に手を当ててそう言った。しずな先生もどちらかと言うとカエルは苦手な方なので、マギの気持ちが分かるのだ。
「ほんと朝から最悪ッスよ…誰があんなしょうもないイタズラをしたんだか」
「イタズラと言えば、3-Aの双子の風香ちゃんと史伽ちゃんは、イタズラが大好きだって聞いてますわよ」
「あの双子がッスか?確かに風香と史伽はイタズラが好きですけど、そんな人が嫌がるイタズラをするはずないでしょうし」
マギは風香と史伽がそんなイタズラをしないと信じている様子だった。
しずな先生はマギが生徒の事を信じていることに感心している様子だった。
「あら、そろそろマギ先生の授業が始まる時間じゃないですか?」
「あ、本当だ。そろそろ準備を始めるかな」
そう言ってマギは机の引き出しを引いたが、引き出しの中に10数匹のカエルが入っていた。
「「…はい?」」
マギとしずな先生はカエルを見て固まってしまい、カエルたちが一斉に机から飛び出してきた。
「きゃああカエルよぉ!」
「わぁ!こっちにきたぁ!」
「だッ誰か捕まえろぉ!」
カエル達が職員室で飛び跳ねて職員室は軽く大騒ぎになってしまった。
目の前でカエルが飛び跳ねた事にしずな先生は目を回して気を失ってしまった。
「もぉ…今日は何でこんな目にあうんだぁ…?」
マギはそんな事を呟きながらとりあえず、飛び跳ねているカエル全てを捕まえて野に返したのだった。
カエルを全て回収し終えたマギであったが、今のマギは精神的にそして体力気力ともに零に近かったのであった…
「なんかもぉ…今日は全ては嫌になって来るぜ…」
マギは呟きながら重い足取りで3-Aへと向かって行った。
朝の下駄箱のカエル、そして職員室でのカエルの大群…今のマギは精神力と体力がほぼゼロであった。
こんな馬鹿げたイタズラを誰がやったのかとマギは怒る気持ちを押さえて考えていた。
しずな先生の言ってた通り風香と史伽がやったのかと一瞬思ってしまったが、あの双子がそんな人の迷惑になるようなイタズラをするとは思えなかった。
せいぜい自分が困る程度で、やめとけよーと軽く注意するほどの物だった。
とそんな事を考えていると、3-Aに到着した。
「おーいお前らー今から授業を始め…」
マギが教室のドアを開けると、天井から紐で吊るされたおもちゃのカエルが落ちてきた。
マギはまたもや一瞬だけ固まるが、おもちゃというのもあるが今はもう驚くのと叫ぶほどの気力なんて持ち合わしておらず
「授業を始めるから席に着けー」
とおもちゃのカエルをスルーして、教卓の前に立った。
「おッお姉ちゃん、マギお兄ちゃんカエルの前にしても動じなくなっちゃったよ…?」
「お…可笑しいな?職員室のカエルはやり過ぎたのかな?」
やはり職員室のカエルのイタズラは風香と史伽の仕業だったようだが、マギが元気がないのかでやり過ぎたのかと思い始める。
「でッでもここまで来たら引き下がれない、次のイタズラを最後にマギ兄ちゃんを僕達へ振り向かせるんだ!」
「ほんとうに大丈夫かな…なんか嫌な予感が…」
風香は次のイタズラで最後だと言っているが、史伽は嫌な予感が止まらなかった。
マギは精神的に疲れながらも授業を始めたので、風香と史伽も一応授業を聞くことにした。
「よ~し今日の授業は此処までだ。ここら辺は中間テストに出るからよく復習しておくように」
授業が終わり、マギは教科書と資料を纏めて教室から出た。
マギが職員室に戻ろうとしたが、そんなマギに風香と史伽が近づいた。
「マギ兄ちゃん何かお疲れの様だね?」
「あぁまぁな。今日は朝っぱらから散々だ」
「あッあの私とお姉ちゃんで、マギお兄ちゃんが元気になるような食べ物を作ったんだけど…」
どうぞと風香と史伽はラップで包んだ何かをマギに渡した。
ラップを開けてみると、それはころもで包まれた鳥の唐揚げの様だった。
マギは何なんだと思いながらも鳥の唐揚げらしきものを一つ摘まんで口に放り込んだ。
そして何回か咀嚼して飲み込んだ。味の方は…
「…美味いじゃねぇか。何か変わった味だけど全然イケるぜ」
そう味の感想を述べると、次々と唐揚げを口に放り込んだ。
そして直ぐに全ての唐揚げをたいらげてしまった。
「ふぅ本当に美味かったぜ。何の鶏肉を使ったんだ?」
マギが風香に尋ねると、風香はニンマリと笑った。
マギは風香のニンマリとした笑みになんだよと少し嫌な予感がした。
そして風香は何の肉を使ったのか教えた、この肉の正体を
「それ鶏肉じゃないんだ…実は食用のカエルを使ったカエルの唐揚げなんだよ」
「…ブゥッ!?」
風香に肉の正体をカエルの肉だと教えられて、マギは盛大に吹いてしまった。
もうカエルの肉は自分の胃の中である。
自分の大嫌いなカエルが自分の体の中に入っていると思うと、体中の毛が逆立ち鳥肌がたった。
そしてマギは風香と史伽が今回のイタズラの犯人だと分かったってしまった。
「おい風香に史伽、若しかして朝の下駄箱や職員室に教室のドアの全部のカエル、若しかしなくてもお前達のイタズラか?」
「うんそうだよ、どうビックリした?」
風香が胸を張りながら自身満々にそう言った。風香と史伽が今回のイタズラの犯人。
それを聞いて、マギの堪忍袋の緒が切れてしまった。
「この…馬鹿たれが!」
マギは今迄のストレスとかのせいで、結構容赦なく風香と史伽にハリセンを叩きつけた。
スパァァァンッ!という音が2つ、廊下に響いた。
風香と史伽は余りの痛さに頭を押さえてうずくまった。そして顔を上げてマギを見て固まってしまった。
マギは無表情で、冷たい目で風香と史伽を見下ろしていた。
「今日の放課後、職員室に来い…話がある」
それだけ言って、マギは職員室に戻って行った。
今のマギを見て風香と史伽は思った、今のマギは怒っている。それも凄くだ。
やはりマギのトラウマでもあるカエルのイタズラをやったのがいけなかったのか…
風香と史伽は今更ながらこのイタズラをして後悔した。
「どッ如何しようお姉ちゃん…」
「どうしようも何も、マギお兄ちゃんを怒らせちゃったんだ、職員室では覚悟しといた方がいいかな…」
マギを怒らせたことに風香と史伽は意気消沈しながら放課後を待ったのであった。
「「はぁ~…」」
放課後、風香と史伽は校舎近くのベンチにて2人して膝を抱えながら座り込んでおり落ち込んでいる様子だった。
職員室のマギは風香と史伽を説教した。怒鳴り散らすだけの説教ではなく、冷静な静かに何故あんなことをやったのかを聞いていた。
怒鳴られる方が何倍もましだと思っていた風香と史伽はマギの静かな説教に何も言えなかった。
そしてマギはこうも言っていた。
「職員室のイタズラは俺の他にも職員室に居た先生にも迷惑をかけた。周りの迷惑さえも考えていなかったのかお前らは?」
マギの問いにも風香と史伽は答えられなかった。そんな2人にマギはやれやれと小さく呟いた。
風香と史伽には反省文を書いて提出する事になって話は終わり、風香と史伽は職員室を退室した。
風香と史伽が職員室に出る時もマギは2人と目を合わす事が無かった。
「マギ兄ちゃん絶対怒ってたよアレ…」
「マギお兄ちゃん目を合わせてくれなかったし」
マギが風香と史伽に冷たい態度を取った事に2人はかなりショックを受けていた。
マギがあんな態度を取るなんて思ってはいなかったのだ。
「あんなんじゃマギ兄ちゃんと距離を縮める所か」
「逆に遠のいて行っちゃたよ…」
今のマギじゃ、振り向いてくれる所か自分達の事なんか気にはしてくれないじゃないか…
そう思ってしまうと、風香と史伽の目に涙があふれてきて、ボロボロと涙を零し始めた。
「「ううう~うえぇぇぇぇ…」」
風香と史伽が大泣きし始めたのを周りの生徒は何があったのかと遠巻きに話してるだけだった。
このまま当分泣き続けているかと思っている思われたが
「やれやれ、泣くほどであったのならマギさんが怒るようなイタズラをしなかった方が良かったのではござらぬか?」
ニンニンと言いながら同じ部屋であり、さんぽ部でもある楓が現れた。
「「あ…楓姉」」
風香と史伽はマギと同じくらい大好きな楓が現れた事に泣き止んだ。
「如何してマギさんに悪戯をしたのかよければ拙者に話してはもらえんでござるか?」
楓に聞かれて、風香と史伽は何故マギにあんな風なイタズラをしたのか訳を聞いてみた。
「ふむ成程、マギさんの気を引きたいためにあのようなイタズラをしたんでござるな?」
「そうだよ、マギ兄ちゃんはただでさえクラスの他の女子もマギ兄ちゃんの事が好きな生徒が居るのに」
「私とお姉ちゃんは出遅れていると思ったから今回のイタズラを…」
楓は風香と史伽の言い訳をフムフムと頷きながら聞いていた。
「風香と史伽の言いたい事は分かったでござるが、それでマギさんを怒らせたら意味が無いでござろう?」
「「そッそれは…」」
楓に居たい所を突かれて風香と史伽は言葉を詰まらせていた。
痛い所を突かれて風香と史伽は俯いてしまったが、そんな双子の頭に楓は優しく手を置いた。
「風香と史伽が反省してるなら、きっとマギさんも直ぐに許してくれるはずでござるよ」
「え?」
「楓姉それは如何いう事?」
風香と史伽は楓の言っている意味が少しわからなかった。
「拙者が言いたい事は以上でござる。それではニンニン」
それだけ言うと楓は居なくなってしまった。
また風香と史伽だけになってしまった。ベンチにポツンと残されている風香と史伽。
そんな風香と史伽に
「風香と史伽…まだこんな所に居たのか」
マギが風香と史伽が座っているベンチに近づいてきた。
「マギ兄ちゃん…」
「マギお兄ちゃん…」
風香と史伽はマギが近づいて来くるが黙っていた。
そしてマギがベンチで漸く止まった。数秒ほど沈黙が続いたが
「マギ兄ちゃん」
「マギお兄ちゃん」
「「あんなイタズラをしてごめんなさい!!」」
風香と史伽は今回のイタズラの件は自分達も反省をしていて、自分達の今の謝罪の気持ちをマギに正直に伝えた。
しかし謝ってもマギからの返事は無かった。やはりまだ怒っているのかと風香と史伽がそう思っていると
「あぁ…その事だけどな…俺もすまなかった風香、史伽」
何故かマギが風香と史伽に謝って来た。どうしてマギが自分達に謝ったのか少し戸惑う風香と史伽。
マギが申し訳なさそうに頬を掻きながら
「確かに2人がやった事はいけない事だ。だけどな、お前らを怒ってる時少しだけ自分を私情を混ぜていたんだ。それにお前らをハリセンデ叩いたときも半分は怒り任せで叩いていたからな。いい歳した若者が自分の嫌いな物でイタズラさせられたのを怒りに任せて説教なんて…まだまだ人として小さいよな俺も、教師失格だ」
「そッそんな事無いよ!僕達がマギ兄ちゃんが嫌いなカエルでこんなイタズラするのが悪いんだ」
「そうだよ!マギお兄ちゃんが謝るなんて可笑しいよ!悪いのは私とお姉ちゃんなのに」
マギが謝るのはおかしい悪いのは自分達だと風香と史伽がそう言った。
「だけどなもう18だぜ?それなのにガキの頃のトラウマを克服できないと言うのはどうかと思うんだよ」
だけどなと風香と史伽の方を見てフッと笑いながら
「今回のおかげで少しだけカエル苦手が少しだけマシになったかな…ホンの少しな」
そう言ってマギはほんの少しと指でジェスチャーをした。それにと話は続く
「カエルって食うと美味いんだな、今日初めて知ったぜ」
マギは風香と史伽の頭に手を置くと、優しく撫でまわした。
「ありがとな、風香と史伽のおかげで少しだけカエルを克服できそうだ」
「そんな…僕らのおかげなんて言い過ぎだよ」
「でも嬉しいです」
自分達のおかげと言われたのが嬉しそうな風香と史伽。
「でも罰は罰だちゃんと反省文は出してもらうぞ」
「う゛やっぱりそうだよね…」
「でも反省文なんてどんな事書けば…」
如何言った反省文を書けばいいのか分からない風香と史伽、そんな2人にマギは
「別になんだっていいさ『私達はいけない事をしました。深く反省してます。もうこれ以降は人の迷惑になる事はしません』みたいなことを書いて提出すれば」
「えッ!そんなんでいいの?」
「流石に少なすぎじゃ…」
「いいんだよお前達が反省してるんならそん位で、大切なのはそんな反省文を書く事じゃない。反省してると言う態度と心だ。お前達はもう反省してるようだし、反省文なんててきとうに書いとけばいいんだよ」
さてと話す事は無くなったなとマギは伸びをしながらそう言った。
「今から甘いもんを食べに行こうと思うんだが、お前らも来るか?奢ってやるぞ。今回の仲直りと俺のカエルに対する少しだけの克服を祝して」
マギの提案に風香と史伽はパァッ!と顔を輝かせながらマギに抱き着いた。
「マギ兄ちゃん!」
「マギお兄ちゃん!」
「「だぁい好き!!」」
風香と史伽の満面の笑みにマギは少しだけ戸惑ったが、フッと小さく笑うと
「まったく…やれやれだぜ」
お決まりのセリフを呟いた。そして風香を右肩、史伽を左肩に乗せると肩車して
「よし出発するぞ、しっかりつかまってろよ」
「おー!」
「しゅっぱーつ!」
風香と史伽の掛け声にマギはスイーツショップへと出発した。
マギと風香と史伽には笑みが浮かばれていた。
「マギさんも中々お人好しでござるな、でもよかったでござるな風香、史伽」
ベンチの近くの木の頂上で楓はそう呟きながらマギ達を見ているのだった。
余談、スイーツショップにて
「う~んおいしぃ!」
「ほっぺたが落ちそう!」
「…良く食うよなお前ら」
奢るとは言ったが、マギの目の前には開いた皿が何枚か置いてあった。
こんだけ食って、今月の自身の食費は大丈夫だろうかとそう思いながら自分が頼んだケーキを口に放り込んだのだった。
「…美味いな」
ちゃんちゃん
次回で閑話は終了です
最後はあの脱げ女さんが主役の話です
楽しみに待っていてください