よッ漸く完成した…!!
待っていた人は申し訳ありません
学校のレポートやら課題やらテストやらおまけにバイトやらと
色々と大変で投稿がかなり遅れてしまいました
申し訳ありませんそれではどうぞ
修学旅行2日目
前日の初日はこのかが誘拐されそうになり、マギ達の奮闘もあり無事このかを救出する事が出来た。
そんな激闘が起こったのだが、今日も一人の女の子の激闘が始まろうとしていたのだった…
アスナ達5班が泊まっている部屋にて
「あ…あのマギさん…」
『んあのどかか?如何した?』
のどかがハルナ作のイラストのマギに(声はハルナがこっそり録音しており、ラジカセで再生している)話し掛けている。
「よろよろしければ…きょ今日の自由行動私達と一緒にまわりまわ…まわれられ…あの…その…」
如何やら今日の自由行動の時に一緒に回る為のお誘いの練習をしている様子だ。だが今一上手くいかない様で口をもごもごしているためにちゃんと言いきれていなかった。とそこへ
「のどかー朝食だってよー」
「1階大広間にて集合です」
同じ部屋のハルナと夕映がのどかに朝食だと教えてくれた。のどかはうん分かったとハルナと夕映に返事をした。ハルナと夕映が居なくなると制服に着替え
「よ…よーし!」
後ろ髪をリボンで結び、決意の籠った顔のまま大広間に向かって行った。
1階大広間
「朝食と言うのはな所謂人間の最初のエネルギー補給だ。それを食べるのがメンドイやら食欲が無いとかダイエット中だから食べないと言って世の中の連中は途中で動けなくなったりイライラしたり肌に悪いからな。良いか朝食を食べないと言うのはなその1日を棒に振るのと同じなんだぞだからしっかりとメシを「お兄ちゃん話が長いとご飯食べる時間が無くなっちゃうよ!」んあぁそうだな。長話は此れで終わりにしていただきます」
『いただきま~~す!!』
マギの朝食の前の話が長引きそうになったためにネギが途中でやめさせて、生徒達は漸く朝食を食べ始められた。生徒達は和気あいあいと朝食を食べ始めた…一部を除いてだが。
「うー昨日の清水寺の滝からの記憶がありませんわ」
「せっかくの旅行の初日だったのにくやしーー!!」
3-A組の殆どが昨日の清水寺の滝の水と言っても流れていたのは酒なのだが、それをたらふく飲んでしまった3-Aの恋多き女子達は酔いつぶれてしまい、そのまま爆睡。夜はそのまま寝てしまったと言うわけだ。
「ったく昨日はゴタゴタしてたせいでよく眠れなかったぜ」
「アハハそうだね」
マギとネギも昨日のこのかの誘拐を阻止したのはいいのだが、疲れがまだ少し抜けていないのである。ネギも苦笑いしながらマギの言った事に同意した。
「ネギ君マギさんちょっと眠そうやねー」
このかが朝食が乗っているプレートを持ちながらマギ達にそう言った。
「昨日はありがとなー。何やよー分からんけどせっちゃんやアスナと一緒にウチを助けてくれて」
このかは昨日の事はいまいち覚えてい無いようだが、助けてくれた事は覚えている様子だった。
「いえ僕やお兄ちゃんは殆ど刹那さんについてっただけで…」
「そうだな、礼なら先に刹那に言ってくれよ。そうすれば刹那だって喜んでくれるさ」
マギがそう言ったのと同時に刹那がこのかの前を横切った。このかがせっちゃんと呼んでみると刹那は顔をさっと逸らして逃げ出そうとした。
「せっちゃん何で逃げるん!?」
「わッ私は別にーー!!」
このかが追いかけようとすると、刹那はそう言って離れようとした。このかはせっちゃん待ってーなー!!と刹那を追いかけた。前まではこのかの前でも何も言わずに立ち去っていたが、これはある意味いい傾向みたいだ。
「このかさんと刹那さん、前より関係が良くなってきたように思えるよ。でもまだまだ時間が必要だね」
「まぁな、でもま大丈夫だろ。アイツらの事だ前みたいに仲良しに戻れるはずさ」
と言いながらマギは3杯目のご飯をおかわりするのだった。
朝食を食べ終え、生徒各自は今日の班別行動の奈良への見学の準備に取り掛かっていた。
「さて今日は奈良での班別自由行動みたいだが…さて如何したもんかねぇ」
「そうねぇまぁ昨日の猿女を追い払ったしこのかと桜咲さんも少しはギスギスした関係じゃなくなったようだし、よかったじゃない」
「はい、でもあの猿のお姉さんが又このかさんを狙ってこないなんて保証は無いので気よ付けないとですね」
さて話を戻すが、今日は奈良を見学するのだが、親書を届けるのは流石に無理があるため、今日はゆっくりする事が出来るかもしれないが
「俺達教師は如何すればいいのかねぇ~」
「う~んどうしよう」
マギとネギは奈良の見学の時どうしようかと考えていると
「マギ兄ちゃん!」
「マギお兄ちゃ~ん!!」
史伽と風香が横からダイブしながらマギに抱き着いてきた。行き成りだったのでマギは倒れそうになったが、如何したんだと風香と史伽尋ねてみると
「今日の奈良への班別行動僕達と見学しよー!」
風香が奈良の班別行動の時一緒に見学しようと言ってきた。
「ううんマギさんウチらと一緒に見学せえへんか!?」
と亜子もマギと一緒に見学しようと誘ってきた。更には
「おいマギ、私と一緒に奈良を回れ」
とエヴァンジェリンが腰に手を当てやや上から目線でマギに命令口調でそう言った。見ればネギの方もあやかやまき絵やらと一緒に回ろうと誘っている生徒で周りを囲まれていたのはマギと一緒だった。
マギとネギはいったい誰の班と一緒に奈良を回ろうかと迷っていたその時
「まッマギさん!!」
マギを大声で呼ぶのが聞こえ、マギ達が声が聞こえた方を見てみると其処には緊張のせいか顔が真っ赤になっており、息をハァハァとしていたのどかが居た。
のどかは2回ほど深い深呼吸をすると、マギの方を見て
「きょッ今日の班別自由行動私達と一緒に回りませんか!?」
最初は噛んでしまったが、最後まで言い切ったのどか。そんなのどかを見てマギは瞬時に考えた。のどかの居る5班には今回の事件の中心人物であるこのかが居る。だったらのどかの誘いを受けて一緒の班に居る方が都合がいい。
「ん…まぁいいぞ」
マギがのどかの誘いにOKすると、のどかはパァッ!と顔を輝かせ喜んだ。風香や史伽と亜子は残念そうな顔をしており、エヴァンジェリンは頬を膨らませ不貞腐れた顔になっていた。
ネギの方もこのかの事もあるのか、同じ5班となっていた。誘わなかった周りの生徒は本屋が勝ったと騒いでいたが、マギは言葉の意味を理解しておらず、首を傾げていた。
かくしてマギはのどかに誘われ、5班と一緒に奈良の班別自由行動を共にするのだった…
奈良 奈良公園
奈良の大仏がある東大寺が建てられている奈良公園に3-Aの生徒達が到着し、此処からは各自自由行動となっており、各班バラバラに行動しているのだ。
そして奈良公園にはマギとネギに5班と何故か6班も一緒になって歩いていた。6班が何故居るのかというと、刹那がこのかに誘われて一緒に居るのもあるが
「たまたま一緒にいるだけだ!勘違いするなよ!!」
エヴァンジェリンが顔を赤くしながらそっぽを向きながらそう言った。マギは女性に対して偶に鈍感になる時があり、エヴァンジェリンの態度を見てエヴァにも子供みたいな所もあるんだな~としか思っていなかった。
さて話を戻すが、日本にくるのが初めてでしかも有名な大仏を見られるという事でネギは大興奮。マギも顔には出していないが少なからず興奮していた。そんなマギの背中をのどかがうっとりと見つめていた。
「よくやったー!のどか!!」
ハルナはマギにばれない様にのどかの背中を叩いて少しだけマギ達と距離を置いたのだ。ハルナは嬉しそうにバンバンとのどかの背中をたたき続けた。
「見直したよのどか!アンタにあんな勇気があったなんて!」
「素直に感動したです」
ハルナと夕映はホテルでのマギをのどかが誘う所を見ており、のどかの行動を素直に称賛していた。のどかはありがとうと二人にそう言う。
「マギさんと奈良を回れるなんて幸せ…もう今年は思い残す事は無いかも…」
のどかは嬉しそうにそう言った。しかしloveを思い求めているハルナにとってはのどかの思いはまだまだ甘口である。
「何それだけで満足してるのよアホンダラァ!!」
のどかの頭を思い切りたたくハルナ。頭を叩かれたのどかは吃驚して呆然とハルナを見ていた。ハルナはのどかを指差しのどかにある事を言った。それは…
「マギさんに告りなさいのどか!今日ここでマギさんに自分の思いを告白するのよ!!」
「ええッ!?そッそんなの無理だよ!!」
今日勇気を出してマギを誘ったのどかであるが、さすがに今日告白をするのは難しいようだ。まぁ私の話を聞きなさいと話を続けるハルナ。
「いい?修学旅行って言うのは男子も女子も浮き足立つものなのよ。麻帆良恋愛研究会の調査だと修学旅行中の告白成功率は87%とも言われてるのよ!」
ハルナの力説に夕映はまた適当な事を…と呆れていたが、のどかは87と言う高確率に驚いていた。
「しかもここで告白に成功して晴れて恋人になれば明日の班別完全自由行動日では二人っきりの私服ラブラブデートも夢じゃないわよ!!」
ハルナの言った私服でのデートをのどかは想像してしまい顔を真っ赤していた。
「そ…そんな急にデートなんて…私困りますでも…あの…その…」
のどかは恥ずかしさでモジモジとし始めた。そんなのどかを見てハルナと夕映はのどかの応援をすることに決めたのだった。
マギとネギにアスナに刹那は昨日と同じように千草がまた襲撃してこないかと警戒をしていたが今の所問題は無いようだ。
のどかとハルナと夕映が居ないのは先程の遣り取りを見ればわかるが、他のエヴァンジェリンや茶々丸にザジにこのかの姿が無かった。
エヴァンジェリンはマギが相手にしてくれなくて不貞腐れてさっさと先に行ってしまい、茶々丸はエヴァンジェリンに付き添っていき、ザジはいつの間にか居なくなっていた。このかは近くの休憩所にて小腹に収める何かを買っていた。
「恐らく今日は大丈夫のようです。念のために各班に式神を放っておきました。何かあれば分かります。このかお嬢様も私が陰からしっかりとお守りしますので、3人は修学旅行を楽しんでください」
と刹那がそう言っているが、まだ素直になっていないと見える。そんな刹那を呆れながらも笑うアスナとマギ。
「何で陰からなの?隣に居てお喋りでもしながら守ればいいのに~」
「いッいえ私などがお嬢様ときやすくお喋りなどをするわけには…」
そんな刹那を何照れてるのよ~とアスナがからかった。まだ意地を張っている刹那を見て、まだまだこのかとの仲直りは先の話だなぁと思ったマギ。とその時
「アスナー!ネギ君!!一緒に大仏でもみよー!!」
とさっきまで離れていたハルナと夕映がアスナとネギを蹴り飛ばすのと突き飛ばす形で連れて行ったしまった。さらに
「せっちゃん!せっちゃん!お団子買ってきたえ!一緒に食べへん?」
団子を買ってきたこのかが刹那と一緒に食べようと誘ったが、未だにこのかと面と向かって話せる状態ではない刹那は思わず逃げてしまい、このかはそんな刹那を追いかけ始めた。
1人ポツンと取り残されたマギは何だったんだ…?呆然としていると、のどかが走ってマギの元へ向かってきた。
「あッあのマギさん!」
「ああのどか、何かアイツら俺を残して先に行っちまいやがった。しょうがねえから2人で回るか?」
とマギがそう言うとよッ喜んで!!と若干声が高くなりながらもそう言ったのどか。
「(よ…よーし!私頑張る!)」
のどかは心の中で気合を入れて、マギと回る事にした。
大仏殿
マギとのどかは2人で大仏殿を歩いていた。2人だけでも歩けるだけでも幸せなのどかであるが、黙ってるだけでは失礼だと思い、話題をのどかから振りだした。
「お…大きいですね、大仏殿」
と大仏殿の大きさを話題に出してみると、マギはそうだなぁと頷きながら
「こんなでけぇ木の建物をつくるとは日本の職人って言う者は流石だなって思うな。俺だったら面倒で途中で止めちまいそうだけどな」
とマギは大仏殿を見ながらそう呟いた。のどかはマギの横顔を見とれていたがハッとした。
「(ダメダメ!告白しなきゃ告白しなきゃ…)」
そんなのどかをハルナと夕映が見守っていた。
さて大仏殿の中に入り、お目当ての大仏を見ることになったマギとのどか。マギは奈良の大仏の大きさと綺麗な装飾を見て凄いとしか言いようにない程感動していた。そんなマギを見てのどかはさっそく告白をしようとした。
「まッマギさん!!」
「んあ、如何したのどか?」
行き成り大声を出してどうかしたのか?とマギはのどかに尋ねるがのどかは私…だい…す…すき…と告白しようとした。ハルナと夕映はそこだ!いけ!告白だ!!とのどかに声援を送った。しかし…
「大仏が大好きで!!」
「ほぉ~結構渋いんだな。まぁ夕映とも仲が良いし趣味もあうんだな」
と的外れな事を口走ってしまった。ハルナと夕映と之にはズッコケてしまい
「(コラー!!何なのよそれはー!!)」
「(のどかはアホですかー!?)」
「(はぅぅ!ごッごめん!)」
ハルナと夕映がのどかにヤジを飛ばし、のどかは涙目で謝った。次はおみくじのコーナー。
「わッ私…マギさんが大…大吉で…!」
「ん?おみくじでも引くか?」
大好きを噛んでしまい、大吉になってしまい、おみくじを引きたいのかとマギに勘違いされてしまった。
「いッいえそうじゃなくて!大吉が大好き…いえ大仏が…!」
「っち大凶か。ついてねえぜ…」
のどかが必死に言い換えようとしたが、マギは先におみくじを引いてしまい、大凶を引いて舌打ちをうった。のどかの告白は又しても失敗に終わってしまった。次には柱に人が通れそうな大きな穴があった。
「そう言えばこの穴を潜り抜ければ頭が良くなったり、願いが叶うって言うらしいぞ」
のどかはそれを聞いてくぐって告白を言えるように勇気づけようとした。しかし
「あッあれ?おお尻がはまっちゃいましたぁ!!」
腰に掛けていたポシェットがうまい具合に挟まってしまい、のどかが穴から抜けなくなってしまった。
「っておい…やれやれだぜ。大丈夫か?引っ張るぞ」
「へううぅ~すませ~ん」
のどかは恥ずかしさとマギに迷惑をかけてしまった申し訳なさで顔を赤くしていた。マギは抜けなくなったのどかの手を思い切り引っ張った。すると
スポッ!
簡単に抜けてドスンと言う音が聞こえた。のどかがマギを押し倒したような体制になってしまった。近くで見守っていたハルナはマギとのどかの体制を見て興奮していた。
「イテテ、のどか怪我はねぇか?」
「は…はい。大丈夫です」
のどかは申し訳なさでただそれしか言えなかった。そうかそれは良かったと言いながらマギは立ち上がり、パンパンと叩くと
「もう大仏は見たし、今度は外を回らないか?」
そう言いながらマギはのどかに手を差し出した。のどかは差し出されたマギの手を見て
「はッはい!」
と顔を赤くしながらもマギの手を握った。そして手を繋いだままマギとのどかは大仏殿の外を見て回る事にした。ハルナと夕映はそれを見て黙って追いかける。
大仏殿の外は公園のようになっており、鹿がたくさんおりその鹿達に鹿煎餅と言った餌を上げられるのだ。マギはものは試しという事で鹿煎餅が入っている袋を自分用とのどかように2つ買ってみた。
鹿煎餅を見ると鹿達は一斉にマギとのどかに群がり、鹿煎餅にありつこうとした。
「とっとと、この鹿達は皆食い意地が張ってるな」
「ふふ、そうですね」
マギは鹿達の食いつきに若干呆れていたが、のどかはマギと一緒に餌やりが出来てうれしいのか笑いながらマギの言った事に頷いていた。
「ほうほうのどかとマギさん、いい雰囲気じゃないの」
「のどか嬉しそうです」
今度は木から隠れてマギとのどかを見ていたハルナと夕映がそう言っていた。しかしその楽しげな時間が直ぐに台無しになってしまった。
「大変だぁ!暴れ鹿が出たぞお!!」
一般客か地元の人なのか分からないが、大声で叫んでおり観光客は一斉にその方向を見た。見ると其処には長い角を持った見るからに荒々しい鹿が何頭かの鹿を連れていた。
奈良の鹿は凶暴で知られており、特に角を持った暴れ鹿は性質が悪い。その角で怪我をする者や最悪命を落としてしまうケースがある。
暴れ鹿は一鳴き嘶くと、観光客が群がっている場所に向かって突進をした。観光客は悲鳴を上げながら逃げ出した。
「おいヤベェなのどか逃げるぞ!」
マギがのどかにそう叫んだがのどかは
「あ…あぁ…」
恐怖で腰が抜けてしまった様だ。更に最悪な事に暴れ鹿は動けなくなっているのどかに狙いを付けたのか大きな角で突進をしてきた。
「ちょ!のどか何やってるのよ!?早く逃げなさい!!」
「逃げるですのどか!!」
ハルナと夕映の叫びものどかに聞こえず、暴れ鹿はのどかに向かって角を突きだした。
「キャァァァァッ!!」
のどかは思わず目を瞑って痛みに備えようとした。しかし何時になっても何も起こらずのどかは恐る恐る目を開けてみると其処には
「うぎぎぎ…!」
暴れ鹿の角を両手で押さえて動きを封じていた
「調子に乗るなよ獣畜生が!!」
そしてマギはそのまま暴れ鹿を持ち上げて、加減をしながらも思い切り叩きつけた。殺してはいないが暴れ鹿はよろよろと立ち上がった。其処には先程の気性の荒い雰囲気は無くなっていた。
「おいクソ獣、俺の生徒に危害を加えるって言うなら…潰すぞ」
暴れ鹿と何頭かの鹿はマギの殺気を本能的に察知し、蜘蛛の子散らすように逃げ出して行った。
「一昨日きやがれこの野郎」
マギは鹿達にそう吐き捨てるように言ってのどかの方に向かった。
「おいのどか大丈夫か怪我してないか?」
「はッはい、私は大丈夫です…あ!」
のどかは大丈夫だが、マギの腕に傷がついていた。如何やら先程の暴れ鹿の突進の時に怪我をしたのだろう。
「マギさんの腕に傷が…私のせいで…!!」
「ん?あぁさっきの鹿のせいで出来た傷か。まぁのどかは気にするなよどうせ掠り傷なん…だ…し」
マギは自分の傷を見てのどかに別に大したことは無いと言おうとしたが固まってしまった。何故ならのどかが泣いていたからだ。
「おッおいのどか如何したんだ!?やっぱ何処か怪我したのか!?」
「ちッ違います!私のせいでマギさんが怪我をしちゃったから…それに今日だってマギさんに一杯迷惑をかけちゃったからそれで…それで…」
それだけ言うとのどかは行き成り立ち上がり
「ごめんなさい!!」
泣きながらマギの元から走り去ってしまった。マギは余りの急展開に思わず呆然としていたが、さすがにのどかを1人にしておくのは不味いため、少し遅れてだがのどかを追いかけ始めた。
所変わってアスナとネギと刹那
「もう、なんでこのかから逃げるのよ桜咲さん」
アスナの言う通り刹那はこのかの誘いから振り切り、逃げ切った様であった。刹那は式神が見てるから大丈夫など言い訳をしているのだが
「アタシが言いたいのは如何して何も喋ってあげないの?」
と訳を聞きたいようだった。
「それはその、お嬢様とかかわって魔法がバレテはいけないし…それに身分が」
「何ブツクサ言ってるのよ、聞こえないわよ」
刹那がブツブツと言っておりなんて言っているのか分からなかった。とその時ガサッ!と言う音が聞こえ振り向いてみると
「あ…アスナさん、桜咲…さん?」
のどかが涙目のまま気に寄りかかっていた。
「どッ如何したんですかのどかさん!?」
「いったい何があったのよ!?」
アスナはのどかから事情を聞き始めた。何があったのか聞き終えるとアスナとネギはええ!?と驚き
「「マギさん(お兄ちゃん)に告白した!?」
「いッいえ!まだ告白は出来てません。その私がトロいのでマギさんに迷惑をかけてしまい、それで怖くなって逃げてしまったんです」
のどかはあまり話した事の無い刹那にこんな話をしてすみませんと謝った。カモはネギの肩につかまりながらものどかの話を聞いて目を光らせた。
「あッあの、のどかさんはお兄ちゃんの何処が好きになったんですか?」
弟であるネギはのどかがマギのどんな所に惹かれたのか聞いてみると恥ずかしいのかモジモジとして話し始めた。
「マギさんって偶に抜けてる所が有ってそれが皆を笑わせてくれるのが楽しくて、でも時々真剣な顔をして私達の悩みを聞いてくれるのがカッコよく見えて。それにマギさんが初めて男の人と話す事が出来た人で、本の話題で色々と話せるのが楽しくて、それに私は皆が困ってたり危ない目にあいそうになった時は助けてくれる。そんなマギさんを私は好きなったんです」
アスナはのどかのマギに対する想いを聞いて何故か恥ずかしくなり顔を真っ赤にしていた。ネギものどかがマギの事をそこまで思ってくれて嬉しく思った。のどかものどかで自分の思いを誰かに話す事が出来て幾段か落ち着いた様子ですっきりとした表情になっていた。
「私の話を聞いてくれてありがとうございます。私行ってきますね」
そう言ってのどかは来た道を又戻って行った。アスナはいまいち状況が掴めていない様子だったが、カモがのどかの嬢ちゃんを追いかけましょう兄貴!とネギを急かした。何故追いかけるのかネギが尋ねるとカモは
「俺っちの読みだとのどかの嬢ちゃんは大兄貴に告白する事間違いないっすよ!!」
「ええッ!?本屋ちゃんホントにマギさんに告るつもりなの!?」
アスナはにわかに信じられなかったが、カモが間違いないっすよ!と自信ありげにそう答えた。
「ああいう純情な乙女って言うのは決心がつくと想い人の男に告白するのはほぼ間違いないんすよ!!」
とカモの力説を聞いて、ネギ達はカモの言う通りのどかを追いかけたのだった。
「お~い、のどか~何処行ったんだ?」
マギは走り去っていったのどかを探して、のどかの名を呼びながらのどかが何処に行ったのかを探していると
「マギさん!」
走り去っていったのどかから戻ってきた。
「のどか何処行ってたんだ?心配したんだぞ?」
大丈夫かとマギはのどかが大丈夫かと尋ねるとのどかは大丈夫ですと答えた。のどかは数かい深い深呼吸をするとマギを見ながら
「マギさん、今日は私マギさんにどうしても伝えたい事があったんです」
「?伝えたい事?何だそれは?」
マギはのどかが伝えたい事が何かを尋ねた。
「はい、覚えてますか?まだマギさんとネギ先生が麻帆良に来た時に私が階段から落ちそうになった時にマギさんが私を助けてくれたことを、私まだあの時はまだちゃんとマギさんにお礼を言っていなかったと思うから、あの時はありがとうございました」
「(あ~あの時か。でもあの時はネギの力もあったんだけどな。まぁ魔法をばらすわけにはいかねぇしな)気にすんな。生徒を助けるのは教師として当たり前の事だろ?」
マギは当たり前のことをしたから気にするなとのどかにそう言った。それだけじゃないんです。とのどかの話は続く
「それに私マギさんが初めて話した男の人で、それ以前は男の人と話すのが怖くて、でもマギさんは私達の悩みや困った時に助けてくれたり、色々な本の話をしてくれてとても楽しかったです。この前に私に本をプレゼントしてくれたのは本当に嬉しかったです。今日も私と一緒に奈良を見学してくれたのと、怖い鹿さんから私を守ってくれたことも…だから」
だから…とのどかは大きく息を吸い、今日マギに言いたかった自分の思いを叫んだ。
「私!出会った時からマギさんの事が好きでした!!わッ私!マギさんの事が大好きです!!」
マギに自分の思いを告白した。対するマギはと言うと
「…え?」
行き成り告白されて呆然していた。
「行き成りこんな事言われて、戸惑うのは分かってます。先生と生徒ですし…でも私の気持ちを知ってもらいたくて…失礼します!マギさん!!」
そう言い終え、のどかは走り去っていった。マギは未だに呆然していたがフウと溜息を吐いて頭を掻いていた。
「お兄ちゃん!」
「マギさん!本屋ちゃんに告白されちゃったじゃない!!」
近くの茂みに隠れていたネギとアスナはマギが告白され要る所を目撃し、のどかに告白されたことを聞いた。しかしマギは
「んあ?のどかの告白が如何したんだよ?」
とマギは普段と同じような様子だった。ネギとアスナは先程マギがのどかに告白され呆然している姿を見ていたはずだが
「だいたい告白なんて故郷じゃ色々な女に告白されてモテモテだったんだよマギさん。それがたかだか年下の女生徒に告白されただけで動揺するかってよ」
ハハハとマギは高笑いをしながらタバコを口に咥えた。そんなマギを見てアスナはムカッとした。のどかが勇気を振り絞って告白したのにたかだか年下の女生徒と言ったのだ。これは許さる事じゃなかった。アスナはマギの顔をひっぱたこうとしたが、お兄ちゃん…とネギがマギを呼んだ。マギは如何したネギと普段と同じようにタバコに火を付けようとしたが
「タバコの咥えるところが逆だよ」
とそれを教えた。それを指摘されたマギは黙って口からタバコを外し箱へと戻した。前言撤回、マギは故郷で告白などされたこともないし、モテモテではなかった。今回ののどかの告白が人生初でかなり動揺していたのだ。そして
ドターーーーンッ!!
マギは大きな音を立てて倒れてしまった。遂に思考回路が限界に達してしまい気絶してしまったのである。
「きゃぁ!マギさん!?」
「おッお兄ちゃん凄い熱だよ!!」
「知恵熱ってやつだな。マギの大兄貴もまだまだ青いって事か…」
その後マギが凄い熱を出して倒れたという事が3-Aに知れ渡り、マギの事が気になる生徒達は大慌てだったそうだ。
感想をお待ちしております
次回は原作5巻から始まると思います