堕落先生マギま!!   作:ユリヤ

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UAが3万を超しました。
今迄読んでくれている読者の皆様ありがとうございます!
これからも頑張って行きますのでよろしくお願いします!!

活動報告を新しく乗せたのでよかったら読んでください

それではどうぞ!!


麻帆良 観光ツアー

 終了式も終わり、2週間しかない春休みを謳歌している中、マギはラフな格好で麻帆良が見渡せる展望台に居た。本当は今日にネギはあやかの家庭訪問に行くという事で、マギも一緒に付き添おうとしたのだが

 

『お兄ちゃんは図書館島の探検や期末試験の勉強で、苦労を掛けちゃったから今日ぐらいはゆっくりしてほしいんだ』

 

『ネギの付き添いはアタシとこのかがやっておくからマギさんはゆっくり休んでなよ』

 

『そういう事やからマギさんはゆっくりしておいてな~』

 

 そう言い残して、ネギ達はあやかの家庭訪問に向かってしまった。マギは最初部屋でゴロゴロしていたのだが、飽きて麻帆良を散歩することにした。そして色々と見て今迄言った事が無い場所などを見て、展望台の今に至るという事である。しっかし…とマギは呟きながらタバコをふかしていた。

 

「本当に広いな麻帆良(ここ)って…とてもじゃねぇが回りきれねえな…」

 

 そう、かなりの規模なのだ。アスナも中等部近辺しか知らないと言っていたのだ。恐らくだが全てを回りきったら1日経ってしまうだろう。それは流石に骨が折れるし何よりメンドイ。そんな事を考えていると

 

「あ!マギ兄ちゃんだ!おーーい!!」

 

 と誰かがマギの事を呼んでいた。マギは呼ばれた方を見た。と言うよりマギの事をマギ兄ちゃんと呼ぶのは特定している。マギを呼んでいたは双子の風香と史伽だった。

 

「今日はマギお兄ちゃん!!」

 

「こんな所で何やっているの?」

 

 風香がマギが何をやっているのかを聞いてみた。マギは咥えていたタバコの火を消して携帯灰皿にしまう。

 

「何って散歩だよ。今日は1日ヒマになったからな」

 

 と言うと風香と史伽はへえ~と言った。

 

「にしても広すぎだろ麻帆良って。全部回りきれねえよな?」

 

 とふうと息を吐きながら麻帆良の規模の大きさに呆れていた。そんなマギを見て何か閃いたのかニヒ!と笑いあうと

 

「だったら私とお姉ちゃんが学園を案内します!」

 

「学園の事ならボク達散歩部にお任せあれ!」

 

 風香の散歩部と言う部活が何なのかと思ったマギだが

 

「名前の通り散歩するだけの部活だよな」

 

 とマギの言った事に風香はとんでもない!と大げさに叫んだ。

 

「散歩競技は世界大会もある知る人ぞ知る超ハードスポーツなんだよ!プロの散歩選手は世界一を目指してしのぎを削って散歩技術を競い合い…『デス・ハイク』サハラ横断耐久散歩じゃ毎年死傷者が続出して…」

 

 と風香がかなり大げさな嘘をついて史伽がおッお姉ちゃん!と風香の服の裾を引っ張って

 

(そんな嘘言ったらマギお兄ちゃん信じちゃいますよ!)

 

(え~いいじゃんマギ兄ちゃんが慌てる姿見てみたいじゃん)

 

 だがマギは呆れた溜息を吐いていた。風香は思っていた反応とは違いあれ?と思った。

 

「あのなあ風香、そんな大げさなホラ話を俺が信じると思うか?」

 

「あッあれ?もしかして嘘だと分かってた?」

 

 風香の言った事に当たり前だと言いながら

 

「まぁネギだったらそんな嘘を信じるだろうけどな…」

 

 と言うとそんな~と風香は自分が嘘を信じてもらえなくてショックを受けていた。

 

「んでお前らが学園を案内するんでいいんだよな?」

 

 と聞いてみると史伽がはいもちろんです!元気よく言った。

 

「じゃあ最初は無難に部活紹介から…」

 

 と部活の紹介をしようとしたら

 

「あッマギさんじゃん!やっほー!!」

 

 とバスケットボールを持ってユニフォームの裕奈が現れた。

 

「おう裕奈か、今部活なのか?」

 

 と聞いてみると裕奈はうんそーだよと答えてくれた。

 

「それじゃ運動部の紹介に行きますよ」

 

「レッツゴー!!」

 

 風香と史伽に連れられ運動部の活動場所に向かうマギ。

 

 

 

 

 

 

 そして到着した運動部の活動場所だがかなり大規模な体育館に到着した。

 

「此処は中等部専用の体育館。21もある体育系クラブの生徒が青春の汗を流してるんだよ!」

 

 と裕奈が自慢するようにマギに紹介していた。マギはかなりの大きさの体育館に驚いていたが、21も体育系クラブが有る事にさらに驚いていた。

 

うち(麻帆良)で強いのはバレーとドッジボールだっけ?」

 

 マギはドッジボールの名前で黒百合の英子を思い出した。余談だが英子だけしつこくマギをドッジボール部に勧誘していたのだ。いまは落ち着いてきた方である。閑話休題

 

「後は新体操とか女っぽいのが強いですよ」

 

「ちなみにバスケはあんまり強くないよ」

 

「ほっとけーッ!!」

 

 風香のバスケは弱いと言う発言にバスケ部である裕奈はツッコミをいれた。

 

「でもバスケか…余り見た事ねえから面白そうだな…」

 

 とマギがそう呟くと裕奈はお?と何処か嬉しそうにしていると

 

「どうマギさんためしにやってみる?」

 

 と聞いてみるとマギはそれじゃためしにと言いながら裕奈がもっていたボールと持つと、ゴールに向かってドリブルを始めた。ゴールに近づくと

 

「よ…っと!」

 

 床を踏み抜いて大ジャンプをしたダンッ!!と言う音が体育館に響く。そして

 

「ほい」

 

 と軽い掛け声と同時に

 

 

 

 ガコォォォンッ!!

 

 

 

 ダンクシュートを決めていた。風香や史伽もちろん裕奈とその他の練習をしていたバスケ部のメンバーはマギが行き成りダンクを決めた事にポカンとしていたが次の瞬間

 

『おおおおおおおおッ!!』

 

 と大歓声を上げた。

 

「すッすごいマギお兄ちゃん!!」

 

「ダンクしている所なんて始めて見たよ!!」

 

「マッマギさんバスケをした事あるの!?」

 

 風香と史伽はマギの事を凄いと褒め、裕奈はマギがバスケをやっていたのかを聞いてみると

 

「いややった事ねえぞ。因みにバスケはやっていることすら今見たのが最初だ」

 

 そう言うと裕奈はぜひバスケ部に入ってほしい!と言ったが、いや無理だろとそう断るが、他のバスケ部のメンバーもマギに入ってほしいと懇願してきた。それをのらりくらりと躱しながら、風香と史伽の元に戻ってきたマギはスポーツはいいもんだなと言った。

 

「やっぱスポーツを頑張っている女子生徒は絵になるな」

 

 とマギがそう言うと風香はニヒっと笑いながら

 

「今のマギ兄のオヤジっぽい発言」

 

 と風香が言った。

 

「失礼だなマギさんはまだ17だぞ全然オヤジじゃねえだろうが」

 

 とマギがそう言うが、風香はどうかな~ととぼけた様な言い回しだった。

 

「それじゃあマギ兄が期待している…更衣室探検でも行ってみる?」

 

「お姉ちゃんそれは流石にダメだよ!!」

 

 と風香が女子更衣室のドアを開けようとして史伽が其れを止めようとした。ドアの隙間からまき絵が顔をのぞかしていた。

 

「あれ~?マギさんだぁ…やっぱり私の裸が見たくなったの~?」

 

 まき絵が何処か嬉しそうにそう言うが何言ってるんだよ…と呆れながらツッコむマギ。そしてマギと風香と史伽は体育館を後にした。

 次に来たのは屋内プールだった。屋内プールもかなり大きかった。

 

「水泳も結構強いんだよ。うちのクラスのアキラが凄いからね」

 

 と風香がアキラの事をそう紹介した。アキラが水泳部に所属していたのは知っていたが、其処まで強いと言うのは知らなかった。

 

「アキラ~!!」

 

 風香がアキラに手を振っていた。アキラは風香の声を聴くと振り向いた。

 

「風香に史伽…それとマギさんか…どうも」

 

「よう、部活頑張ってるみたいじゃねえか」

 

 とマギはアキラに挨拶した後に労いの言葉を贈った。その後に水着を着た生徒達がマギに興味を示しながら、近づいてきた。水着姿で近づいてきたのかマギはムゥ…と唸っていた。

 

(ニヒヒヒ…困ってる困ってる)

 

 風香と史伽はそんなマギを見て声を殺して笑っていた。そしてマギ達は室内プールを後にして今度は屋外に向かった。

 屋外のクラブもかなりの人数でごった返していた。

 

「屋外のクラブもいっぱい居るんですよ」

 

「人が多すぎるからいっつもコートの争奪戦で大変なんだ」

 

 風香の大変という事に確かに大変だと思った。その時強い風が吹いて、マギの目の前に居た生徒のスカートが風でめくれパンツが見えてしまった。まぁ…その生徒クラスの生徒だったのだが

 

「あれ?マギさん何しに来たの見学?」

 

「もしかして…覗き?」

 

「いいよぉ~いくらでも覗いていっても」

 

 チア部の桜子と円に美砂がマギが覗いてきたのかとからかってきた。マギは遂には黙ってしまった。

 

「あわとうとう黙っちゃたですけど…」

 

「まぁ皆お色気ムンムンだもんね♡」

 

 史伽はマギは黙ってしまって慌てはじめたが、風香は大成功と言いたげな笑みを浮かべていた。だがマギは恥ずかしくなって黙ったのではない。呆れて黙ってしまったのだ。

 

 

 スパァァァァァァァァンッ!! スパァァァァァァンッ!!

 

 

 2回ほど叩かれた音が響いた。

 

「ったく…あんまり年上をからかうもんじゃねえぞ」

 

 何時もネギを叩いているハリセンを肩に担ぎながら呆れたように言うマギ。

 

「いッイタ~イ…マギお兄ちゃんに怒られたです~」

 

「しょうがないじゃ~ん此処ら辺は女子校なんだから~イタタタタタ…」

 

 ハリセンではたかれた史伽と風香は涙目で頭を押さえていた。マギが呆れながらも学園の案内を続けた風香と史伽。

 

「文化部も紹介しようと思ったんですけど時間が無いのでやめにします」

 

「文化部は160もあるからね、全部紹介したらボク達も疲れちゃうよ」

 

「ほんとに何なんだよこの学校は…」

 

 マギは文化部の多さに驚きを越して呆れているばかりだった。と時間は3時を回っていた。

 

「じゃあそろそろおやつにするですマギお兄ちゃん」

 

「ん?まあそうだな…何か食うか…」

 

「当然年上として奢ってくれるんだよねマギ兄ぃ?」

 

「…俺が破産しない程度にな」

 

 という事で、マギ達はおやつを食べるために食堂棟に向かった。食堂棟は地下から屋上まですべてが食べ物屋であり、洋食和食スイーツなどがそろっていた。マギ達はスイーツ専門の所でスイーツを食べることにした。

 

「う~ん!このマンゴープリンココパルフェおいし~♡」

 

「今月の新作は食べて正解です~♡」

 

 風香と史伽は新作のスイーツを食べて幸せそうな顔をしていた。だが…

 

「よく食うなぁ…おい」

 

 マギそう言うのも無理はない。さっきまでケーキやらアイスにパフェやらなどを食べて新作のスイーツを食べていた。見てるこっちが腹いっぱいになっちまうぜ…と呟きながら、自分が頼んだバナナチョコレートパフェをを食べながら、コーヒーを飲んでいた。マギは紅茶も飲めるがどっちかと言うとコーヒー派である。そのため紅茶派であるネギとはくだらない議論を躱していることがしばしば…話を戻そう。

 

「はいマギ兄あ~ん♡」

 

 すると風香がマギにスプーンを前に出してきた。マギは恥ずかしいと思わずに風香が出してきたスプーンを口に入れた。マンゴーの甘酸っぱさが口の中んで広がる。

 

「ふ~ん結構うまいじゃねえか」

 

 と言うと風香はえへへと笑いながら、今度は史伽と食べさせあいっこしていた。

 

(こんなをネカネ姉は『色気よりも食い気』って言ってたけどホントだな…)

 

 と楽しそうにはしゃいでいる双子を見てほほえましそうに見ていたマギであった。

 

 

 

 

 おやつも食べ、満足の様子な風香と史伽。

 

「んじゃ今日は此れでお開きにするか?もう夕方だし」

 

 とマギのお開きという発言に

 

「なに言ってるのマギ兄」

 

「最後に重要な所があるですよ」

 

 という事でマギに風香と史伽に連れられ、その重要な場所まで連れてかれた。そして双子が言っていた重要な場所と言うのが

 

「こいつは何処からも見えるでっかい木じゃねえか」

 

 そう麻帆良にある巨大な木である。

 

「この樹は学園が建てられる前からずっとあったらしいです」

 

「皆は世界樹って呼んでるよ」

 

「世界樹ねぇ…」

 

 世界樹と言う言葉を呟きながらマギは世界樹を見上げていた。

 

「そうだ!マギ兄も一緒に世界樹に登ってみようよ!」

 

「登った時の景色は凄いんですよ!」

 

 と風香と史伽が世界樹を登ってみようと言ってきたので

 

「登ろうって言うけどよお前らこんな高い樹登れんのか?」

 

 と聞いてみると心配ご無用!言いながらスルスルと軽快な速さで樹を登り始めた。如何やら何回か世界樹に登った事があるようだ。

 

「心配なさそうだな」

 

 と言いながらマギも世界樹に登り始めた。数分後にはちょうどいい枝に到着して、世界樹の下から麻帆良の全体を見降ろした。夕日に照らされ麻帆良の学園都市が夕日によって赤く染まっていた。

 

「この樹にはよくある伝説があるんですよ」

 

「片想いの人にココで告白すると想いが叶うって言う…ロマンチックだよね」

 

 なんとも女の子が喜びそうな伝説だな…と思ったマギである。

 

「ボク達もいつかは…」

 

「うん…」

 

 マギは風香と史伽が夢にあこがれる乙女の顔に見えてしまった。

 

(いつもは子供っぽく見えるがやっぱり女の子なんだな…)

 

 そして自分も恋人の事を考えてしまった。よく考えたら恋人を作ろうと思った事が今まで無かった。

 

「あ…そーだ!今ここでマギ兄に告ってとりあえずちょっとだけ彼氏になってもうっていうのはどう!?」

 

「あ、いーなーそれ。きっと世界樹が叶えてくれるですよ♡」

 

「っておいおい…」

 

 2人の言った事にマギは呆れていた。

 

「もし願いが叶っちまったらどうすんだお前ら?」

 

「そ…その時は」

 

「両手に花だねマギ兄!」

 

 そんな事を言っている間に

 

 

 チュッ!!×2

 

 

 マギの両頬に柔らかい感触が当たった。風香と史伽がマギの頬にキスをしたのだ。

 

「マギお兄ちゃんだ~~い好き♡」

 

「またプリとパフェを奢ってね!!」

 

 とマギに笑いかける双子。そんな双子を見て

 

「…やれやれだぜ」

 

 と言って肩を竦めた。こうしてマギの麻帆良観光は幕を閉じたのである。

 

 

 

 

 

 

 夜アスナとこのかの部屋にて、ネギとマギは今日起こった出来事を話していた。

 

「…へぇ~あやかにそんな過去があったなんてな」

 

「うん弟さんが生きていれば僕ぐらいの年だったんだって」

 

 ネギはあやかの家庭訪問について話してくれた。あやかはネギが家に着た途端に色々なプレゼントや珍しいお菓子をプレゼントしてくれたそうだ。そして今日は何故かアスナはあやかの事をショタコンと馬鹿にしなかった。それは今日が生まれてすぐに亡くなった弟の命日だったからだそうだ。小さい頃のあやかは弟がすぐ亡くなってショックを受けていたようだが、幼なじみのアスナのおかげで元気になった様であった。なんだかんだ言って結構仲がいいようだアスナとあやか。まあ要するにあやかはネギを弟重ねていたようであった。

 

「それでマギさんの方はどうっだったの?あの双子結構イタズラ好きだから大変だったんじゃない?」

 

 アスナが風香と史伽の事をそう言っていた。確かにな…と風香と史伽はイタズラが好きで子供っぽい所もあるが

 

「時々見せる年相応の表情が出るところを見ると…アイツラも立派な女の子って感じじゃねえのか?」

 

 マギがそう言うと、アスナとこのかはおおおと顔を赤らめながら

 

「マッマギさん!あの双子と何かあったの!?」

 

「詳しく教えてーなー」

 

「嫌だよメンドクサイ」

 

 とアスナとこのかが何があったのか問いただそうとしたが、マギはメンドクサイの一言で片づけたのだった。

 

 

 

 

 

 

 一方風香と史伽は…

 

「/////////」

 

「おッお姉ちゃん何を聞いたんですか!?」

 

 マギの言った事をドア越しにコップで聞いていて顔を赤くした風香と何を言っていたのか気になっている史伽が其処には居たという…




第2章は後1話で終了です。
漸く原作第3巻という事で彼女が漸く話に絡んできます

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