ドラゴンボールTH ~地球育ちのサイヤ人の幻想入り~   作:超野菜

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テスト期間中にこんなことしていて大丈夫か?
ーーーだ、大丈夫じゃない、大問題だ(震え声)

更新遅れて申し訳ありません!



萃夢想の章
とびっきりの最速vs最強!!


 

 

 

幻想郷の春を取り戻す闘い[春雪異変]は

霊夢や魔理沙、咲夜、そして悟空の活躍により無事に解決した。

 

気付けばもう5月の終わり。

春を取り戻た結果、桜はすぐに満開となった。

幻想郷中に美しい桜の花が咲き誇っていた。

 

 

「さぁ~ってと・・・今日はどんな修行をしよっかな~・・・」

 

そんな季節になっても、何時もと変わらない日々を送っている悟空。

今日も新しい修行方法を模索しているのだった。

 

 

「いい加減一人で修行するのも飽きてきたしな~・・・

 良い修行相手がいてくれれば助かるんだけど・・・」

 

一人で出来る修行はもう既にやり尽くしていた。

一人でもイメージトレーニングなどで

集中力を高めたりすることが出来るのだが、

やはり、修行は二人で行った方が効率も良い。

何よりも、実戦経験が積めるということが一番大きいだろう。

 

 

「つっても、まだ闘ってねえ奴っていったら・・・

 霊夢、咲夜、パチュリー、後は文ぐらいか?

 流石にパチュリーは厳しいとしても、他三人とは闘いてえな~。」

 

今まで悟空は異変解決の際に大体の人物とは既に闘っている。

(尚、妖精や力の弱い妖怪は数に入れていない。)

 

パチュリーに接近戦はまず無理ということで除外し、

残った三人に修行の相手を申し込もうと考えた悟空。

しかし、問題点は多かった。

 

霊夢は面倒だからと言って絶対に闘おうとはしない。

文も敗けることが解りきっている闘いはやろうとしない。

となると、咲夜が一番闘ってくれる可能性が高いが

一度、紅魔館は悟空とフランによって破壊されてしまったので

レミリアが許可を出してくれるのかが問題だ。

 

 

「考えていても仕方ねえし、紅魔館にでも行ってみっか!」

 

結局、強い者が集まっている紅魔館に行くことに決めた悟空。

早速、気を探って瞬間移動しようとした。

 

 

「ん? 誰かがこっちに来るな。この気は・・・文か!」

 

悟空は文が自分に向かって来ていることを察知した。

闘いたいと思っていた相手が自らやって来ることに、

悟空は嬉しさを隠しきれずに満面の笑みを浮かべていた。

 

 

「どうもっ! 毎度お馴染み清く正しい射命丸の文々。新聞です!

 悟空さん、早速、春雪異変の記事を持ってきましたよ!」

 

悟空が文の気を察知してからすぐに文はやって来た。

いつも通りの挨拶をしてから悟空に新しい新聞を渡す。

 

「ちょうど良い所に来てくれたな文!

 ちょっくらオラと闘ってくんねえか!?」

 

「会って間もないのに闘いを挑まれるとは・・・

 流石は戦闘民族サイヤ人ですね・・・ってええっ!?」

 

軽く受け流していた文だったが、内容を把握して驚愕した。

 

 

「無理無理、絶対無理ですよ!

 私なんかじゃ悟空さんの相手は務まりませんって!」

 

 

「そう堅え事言わねえでよ~・・・頼む!

 オラ、おめえと闘ってみてえんだよ!

 一回だけで良いからよ~・・・この通りだ!」

 

 

最初から勝負が見えている闘いに、文は必死に抵抗する。

それでも悟空は引き下がらずに頼み続ける。

悟空が頭を下げて頼んでも、文は闘うとは言ってくれない。

 

 

(くっ・・・このままじゃ、キリがない!

 どうすれば悟空さんは引き下がってくれるの!?)

 

必死に悟空との闘いを避ける案を模索する文。

そして、一つの案を思い付いた。

確実に闘いを避けることは出来ないが、今はこれしかなかった。

 

「えっと、悟空さん・・・私との闘いか、

 沢山のご飯だったら、どちらを選びますか?」

 

この文の質問に悟空は非常に頭を悩ませた。

両方とも悟空の大好きな事であり、出来れば両方とも選びたかった。

 

「う~ん・・・迷うけど、やっぱおめえとの闘いかな。」

 

迷った結果、闘いを優先した悟空。

今が腹ペコな状態だったら多分ご飯を優先しただろう。

 

しかし、その返答を聞いた文はもう完全に

悟空との闘いを避けることは出来ないことを悟っていた。

 

「くぅぅ・・・こうなったら私も腹をくくるしかなさそうですね。

 分かりました。悟空さんの修行に付き合いますよ。」

 

「本当か! やっt「ただし!!」・・・ん?」

 

悟空が喜んでいると、文が悟空に向けて人差し指を向けて口を開いた。

 

 

「条件があります。と、言っても条件は一つだけです。

 今日から明明後日までの三日間、密着取材をさせてもらいます。」

 

「げっ!? また取材かよ!? あんなことを三日もすんのか!?」

 

悟空は前回の取材を思い出す。

次々と飛んでくる質問の嵐に頭が爆発しそうになった悟空。

それが三日間も続くのかと思うと、もう頭が痛くなってきた。

 

 

「嫌ならいいんですよ? 私は悟空さんと闘いたくありませんし。」

 

文が非常に腹が立つ表情で悟空を見つめる。

これが噂に聞く[きめえ丸]というやつだろう。

 

「仕方ねえ、その条件で闘ってくれるんだな?

 だったらその条件でいいぜ。そん代わり、全力で闘ってくれよ?」

 

悟空は暫く考え込んだが、結局文の条件を了承した。

その返答を聞いた文はニヤりと笑みを浮かべた。

 

 

「決まりですね。では、早速始めますか! と言いたい所ですが、

 生憎、私スペルカードを持ってきていないのでちょっと待ってください。」

 

そう言うと、文はあっという間に姿を消した。

 

 

「はあ~・・・取材か、もう嫌になってきたぞ~・・・

 あっ、そうだ! 良いこと思い付いたぞ!」

 

悟空も何かを閃いたのか、瞬間移動で何処かへ行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悟空さん、お待たせしました~・・・って

 何で貴方がいるんですか、魔理沙さん?」

 

文が再び悟空の家に戻ってきた時、

そこには何故か魔理沙の姿があった。

 

「いや~、折角だから魔理沙にもこの闘いを見てもらおうと思ってな。

 まあ、これも魔理沙の修行みたいなもんだから、気にすんなって。」

 

「そう言うことだから、私は見学させてもらうぜ。」

 

これでは敗けの言い訳を造ることが出来ない。

そう思った文だったが、悟空に敗けたからと言って

屈辱を味わうこともなく、デメリットも無いに等しい。

そもそも悟空の強さは幻想郷中に知れ渡っている。

文が悟空に勝った方が明らかに出鱈目の記事だと思われるだろう。

 

 

「他人に観られながら闘うのは好きではないのですが。

 ・・・まぁ、これも取材の為です。仕方ありません。」

 

不本意ながらも魔理沙に観られながら悟空と闘うことになった文。

覚悟を決めた文は三枚のスペルカードと天狗の扇を取り出す。

 

 

「闘うとは言っても、少しルールを加えさせて貰います。

 悟空さんの残機は一つだけにさせて貰います。

 私は通常の弾幕とスペルカードを使います。

 スペルカードを使い切った時点で悟空さんの残機が残る、

 つまり、無傷か被弾数が一回だった場合、悟空さんの勝利です。

 まあ、私を倒しても悟空さんの勝ちになりますが・・・

 悟空さんはスペルカードを使っても良いですが、

 スペルを一気に二個使ったり、弾幕を弾くのは禁止です。

 ああ、言い忘れる所でしたが、超サイヤ人は禁止ですからね?」

 

 

「心配すんな。初めっから超サイヤ人を使う気はねえよ。

 え~と・・・つまり、一回もおめえの弾幕に当たらずに

 おめえの弾幕を避けきったらオラの勝ちってことか?

 まあ、とにかくおめえを倒せばいいっちゅうことだな。」

 

かなり大雑把に理解している悟空だが、間違ってはいない。

ルールを確認した二人は互いに構える。

 

 

「ルールはあっても、闘いは闘いだ。

 オラも敗けらんねえ。お互い本気で闘おうぜ!」

 

(手加減する余裕なんてある訳がないじゃないですか!)

「言われなくても本気でいきますよ。

 悟空さん、誇り高き天狗の本気を見せてあげましょう!」

 

 

「お互い準備はいいな? それじゃ・・・始めっ!!」

 

魔理沙の合図と同時に、互いにぶつかり合う悟空と文。

その衝撃は大気が揺れる程凄まじいものだった。

 

 

「岐符[サルタクロス]!!」

 

発生した衝撃波とともに二人は後方に跳ぶ。

その過程で文はスペルカードを使い、弾幕を展開する。

 

 

(いきなりスペルカードか・・・それならこっちも!!)

ーー気符[トラップシューター]ーー

 

それに対し、悟空も弾幕で反撃する。

互いの弾幕は相殺し、爆風と煙幕が立ち込める。

 

だが、全ての弾幕が相殺された訳ではなく、

残った一部の悟空の弾幕が煙幕の中から文に向かってくる。

しかし、大した量ではなかったので文はそれを難なく避けた。

 

 

(やはり生半可な弾幕ではかすり傷さえ与えられませんね。)

 

悟空の攻撃が一旦止まった所で、距離を取ろうとした文。

しかし、止まったのは悟空の[弾幕]だけだった。

 

煙幕の中を凄まじいスピードで突っ込んで来る悟空。

文が気が付いた時には既に目の前にまで迫っていた。

咄嗟の判断で天狗の扇で反撃しようとする文。

だが、文の攻撃が当たる直前に悟空は文の前から消えた。

 

「後だ!」ーー気符[気合砲]ーー

 

悟空はいつの間にか背後に回り込んでいた。

完全に後ろを取られた文に気合砲をぶつける。

防御も出来ずにまともに気合砲を受けた文は

大きく吹き飛ばされたが、何とか受け身はとれた。

 

 

「突符[天狗のマクロバースト]!!」

 

受け身を取った文は直ぐにスペルカードを使い、

風を纏いながら悟空に向かって突撃する。

そのスピードは地面が裂ける程凄まじいものだった。

 

 

「っ!! なんちゅうスピードだ・・・

 やっぱし幻想郷最速を名乗るだけあんな!」

 

間一髪文の攻撃を避けた悟空。

しかし、その表情にはまだまだ余裕が感じられる。

 

 

「幻想郷最強にそう言ってもらえて嬉しいですが・・・

 そういうのは闘いが終わってからの方が良いですよ!」

 

そう言うと再び悟空に突撃する文。

今度は上空から急降下しているので速度も上がっていた。

悟空は文に弾幕を放つが、その纏っている風に弾かれてしまった。

 

 

「細けえ弾幕じゃ弾かれちまうか・・・っと!」

 

文の攻撃を上空に飛び回避する。

広範囲攻撃の弾幕では効果がない。

そう思った悟空は両手に気を溜める。

 

ーー超気[超メテオバースト]ーー

「はああああああーーーーーっ!!」

 

そして、文に向かって急降下する。

かつて超サイヤ人3の状態でジャネンバに放った技だ。

 

 

「竜巻[天孫降臨の道しるべ]!!」

 

明らかに食らったら不味い技だが、文は落ち着いて対処する。

スペルカードを使い、文を中心に竜巻が発生する。

 

 

「何っ!? はあっ!!」

 

急に発生した竜巻に悟空は驚きながらも、

両手に溜めた気を横に放つことで方向転換し、危なげなく回避した。

 

(さらにこの竜巻を利用して・・・!)

「風神[二百十日]!!」

 

文の弾幕は竜巻により凄まじいスピードの弾幕となり

その不規則な動きの弾幕に悟空は苦しい状況に陥ってしまった。

 

 

「くそっ・・・このままじゃちょっと不味いな・・・!

 こうなったらその竜巻ごと全部吹っ飛ばしてやる!!」

 

ーー爆発[超爆発波]ーー

「はあああああーーーーーっ!!」

 

悟空は溜めた気を一気に開放し、強力な爆発を発生させる。

その爆発により、文の弾幕は竜巻ごと全て消えてしまった。

 

 

「やはり戦闘民族サイヤ人と言うだけあって

 闘いのセンスが尋常じゃないですね。

 あれ程の弾幕ですら一撃も当たらないとは・・・」

 

「いや、おめえもやっぱ凄えよ。オラの思った通りだ。」

 

互いに相手を称賛し合う。

二人の間に一時の静かな時が流れる。

いつ再び戦闘が始まってもおかしくない雰囲気だ。

 

(やっぱし悟空の闘いは参考になるぜ。

 私だったらきっと既に二回は被弾するだろう。

 それにさっきの竜巻に対する切り返しを

 あんな一瞬で思い付くなんて悟空にしか出来ないだろうな。)

 

魔理沙も悟空と文の闘いを観察し、考察していた。

生きてきた時間は悟空の方が短いのだが、

文と悟空では闘ってきた年期が違いすぎる。

ましてや常に格上と闘ってきた悟空だ。

その闘いのセンスは天才的と言っても良いくらいだ。

 

(それにしても、悟空が私に見せたい物って何なんだ?)

 

魔理沙は一つだけ気になっている事があった。

悟空は魔理沙を呼びに行った時にこう言ったのだ。

 

「おめえに見せたい物があっから、ちょっくら来てくれ。」

 

しかし、闘いを見ていても魔理沙には

一体どの事を言っているのか解らなかった。

 

 

「残っているのスペルカードも僅かです。

 悟空さん、そろそろ決着を着けましょう!」

 

「ああ。」

 

二人の空気が再びピリピリとした物に変わる。

互いに先程よりもさらに真剣な目に変わっていた。

 

 

「魔理沙、おめえに見せたい物があるって言ったよな?

 そいつを今から見してやる。今度、おめえに教える技だ!!」

 

悟空の構えが気を溜める時に変わる。

すると、悟空を中心に大地が激しく揺れ始めた。

そして、悟空を纏う気のオーラが赤く変わっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー界 王 拳 ! !ーーー

 

 

 

 

 

 




祝!!お気に入り者数300人突破!!
ありがとうございます!!
これからも完結目指して頑張っていきます!!


「次回も見ていってくれよな!」

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