召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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七話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

寮帰宅→キャロ可愛い→美幼女から美少女にランクアップ→キャロ可愛い→魚の目が放送禁止な感じに→キャロ可愛い→相談を受ける→キャロ可愛い→フリードに焼かれる→キャロかわ・・・→キャロに講師開始→で・・・

 

 

「後悔先に立たず」

 

「あははっ秋春! おもしろーい」

 

 

目の前にはキャロ似のナイスバディのお姉さんが立っている

 

この状況を作った原因は俺にある

 

ほんの些細な事だった

 

特典能力の一つ。若き日の思い出、老い日の勇姿。(年齢操作と呼称)を試そうと思っただけだ

 

そして身近な実験台がキャロだっただけだ

 

 

「えと、キャロ・・・さん?」

 

「ん? どうしたの? 秋春、変な物でも食べた?」

 

 

近ッ!近い近い

 

こんな美女に迫られるなんて想像もしなかった

 

ってかキャロって成長したらこんなんだ

 

 

「なるほど、年齢操作は肉体だけでなく精神も成長させれるのか」

 

「ん? っと言うか秋春ちょっと若くなった?」

 

「お前が年老いたんッ!」

 

 

殴られた

 

しかもグーで

 

 

「あ・き・は・るぅ~? 女の子に老けたなんて禁句だよ?」

 

「ちょ! ま! なにその魔力パンチ!」

 

「え? 秋春が考えたんじゃん・・・ほんとに如何したの? 今日の秋春変だよ?」

 

 

そもそもさっきから呼び方が秋春って親しくなってるし

 

 

「えっと俺達ってどんな関係だっけ?」

 

「え?」

 

 

笑っていたキャロの顔がどんどんと曇って涙を流し始める

 

 

「ごめん! ほんと! 話を聞いて!」

 

 

泣き止まないキャロに如何にか今までの経緯を説明する

 

暫らくしてようやく理解出来たのかキャロは納得顔になった

 

 

「あー、それで若いのね・・・ん? だとしたら私にとって此処は過去って事?」

 

「え? あ、そうか」

 

「へー秋春にそんなレアスキルがあったんだ」

 

「で? 俺とキャロの関係は?」

 

「それは秘密! だってそうしないと詰まらないでしょ?」

 

 

密着した時に当たった柔らかい感触が何とも言えず顔を赤らめてしまった

 

 

「ん? あー! 秋春ったら、ふふっそう言うところは一緒だね」

 

「・・・あ、そう言えばフリードの制御は上手くいってるか?」

 

「え? あーあの時の・・・あははっ! 安心して! 秋春は教えるのは天才的だから!」

 

「のは?」

 

 

と言う事はやはり俺本人は余り強くはなってないのか

 

失言と気付いたキャロはバッと顔を背けてアハハと苦笑い

 

 

「さて、そろそろ戻してよ。このままだと色々ウッカリ喋っちゃいそうだから」

 

「分かった」

 

「じゃあね、秋春」

 

 

この後のキャロにさっきまでの記憶は無く本当に成長を遂げていたようだ

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

前回の実験で自分の能力をある程度把握し、改めて俺TUEEEが実現できない可能性アップを実感した

 

 

「はあー」

 

「うーす、どした? 雨水」

 

「おお、ヒューズか」

 

 

コイツはヒューズ。俺と同じく非戦闘要員で同じ部署の同僚

 

 

「いやほらキャロみたいな小さい子までもが戦いの場に出てるのに大の大人の俺らがなーっと」

 

「ハハッ、そればかりは仕方ないさ。でもお前さんはまだマシだろ雨水先生!」

 

「あんまり好きじゃないんだけどな、その役柄」

 

 

バンバンと強く背中を叩かれ渋々モニターに視線を移す

 

隣ではヒューズも俺と同じくらいの速さで仕事をしている

 

 

「そいやお前管理局のエースって知ってるか?」

 

「あ? 知らん」

 

「だよなー、お前さん辺境の地の出らしいし」

 

「るさい」

 

「わりぃわりぃ、何でもリンディ提督が持ってきた若いエースで入りたてで局員をバタバタ薙ぎ倒してるらしいぜ」

 

 

そりゃ・・・なんて言うか・・・

 

 

「恐えぇな」

 

「ハハッだな。俺達には縁の無い話だ」

 

「ん? っと時間だ、行ってくる」

 

「外回りか?」

 

「士官学校に講師だよ」

 

「ガンバ、雨水先生!」

 

 

ったく、こんな年の人間に講師だなんて管理局はよほど人材不足らしいな

 

・・・って勤めてみてそれは身に染みる程分かってるんだけどな




年齢操作は下手に自分に使い若返らせちゃったりすると転生前に戻って戻れなくなるので基本他人掛けのスキルになりそうな予感

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