前回のあらすじ
高町一尉キレモード?→説得出来る気配無し→実力行使で止めようにも高町一尉の異常な戦闘の能力に少しやる気が無くなる→仕方なしに実行→見事成功したがハンマーと剣に包囲された
さて今の状況を整理すると
相手側からは、たぶん俺らは行き成り出てきた所属不明の局員と言った所か
キャロやエリオやフェイトさんは俺やエリシアを知っているけど、二人は子供でフェイトさんは高町一尉の方で手一杯なので止めに入って来る可能性は恐らく無い
「ふざけるなと言われてもな、強ち間違った事はしてないはずだが?」
「テメッ!」
もう沸点がやってきた様で、仕掛ける動きを見せたが間を割るように出てきたモニターの人物に止まる
「ヴィータ! ちょい待ち!」
「はやて?!」
「主はやて、これは・・・」
「二人とも気を付けや、今すぐ」
おーあの沸点低い赤い子も止まった
ちっ、あのまま軽く負傷させてくれたら、言い訳がかなり楽になったのに
ま、これであとは話し合いで解決出来そうだから良いけどさ
「それより余り意地悪、せんで欲しいなって思いますけど?」
「いや~これでも仕事をしているつもりで」
「流石に他部署の訓練に手を出して説明無しやと収拾が付かへんのやけど」
「確かにね」
別に他意があった訳ではないのだが今回の見学には少し特殊な方法で来ている
そもそも新設部隊の六課はまだ見学を許せる程には部隊として完成していない
つまりは一応俺もエリシアも名目上は何かしらの理由付けをしての見学と言う事にしていた
「俺は時空管理局諜報部、雨水秋春三等陸士。以後宜しく」
「同じく諜報部の査察官見習いエリシア・ヒューズです」
「皆も諜報部って聞いて大体の事は把握したやろけど一応説明しとくな?」
「そこは俺が・・・今回新設された六課が部隊として正常に本来の役割を機能しているかを見学を兼ねて臨時査察を行う事になっていました、隣のエリシアはまだ見習いなので現場実習生としてこの場に居ます。確認が必要なら一応査察長官代理権限証明があるので確認を宜しくお願いします」
・・・それにしても何でこの赤い子達は見学に来る事を知らないかったのだろうか
一応臨時とは言え、事前連絡は済ませておいたはずなんだけど
現場帰りとか? それともヒューズの方が伏せていたのか? 分からん
「そう言う訳で、この場は静めて訓練も一時中止や・・・雨水査察長官代理。少し話し良いやろか?」
「・・・はい」
さて普通に説教タイムだな
他部署でしかも上官・・・休日返上くらいで済めば良いけど
◇◇◇◇◇◇
模擬戦の強制中止について、権限に基づいた行為ではあったが高町一尉が怪我する危険を指摘され、此方は高町一尉が此方に砲撃魔法を行使しようとした事を指摘
結果は俺と高町一尉の両成敗
なんて現実は甘くなく、一ヶ月の職務停止処分に減給。更には反省文の書類を泣きたくなる量
仮にも上官に対してだからね~
「贔屓反対だー」
エリシア処分無し
「ん? あれはお前さんが単独で自己解釈を元に勝手に感情的な考えに従って行動しただけだろ? しかも勝手に代理権限なんて持ち出しやがってアレはエリシアちゃんがいざ事件にぶつかった時の為だったのに」
「悪意を感じる」
「いやいや、もしもの話で、高町一等空尉の撃墜にエリシアちゃんお得意の隠密魔法が使われていたとしても、証拠の書類にそんな事は書いてないからエリシアちゃんは無罪でーす」
「うぜぇ」
本物か如何かも怪しい書類を提示されても・・・
ちなみにエリシアの才能は二つある
一つ目は魔力色素異常性、これは単なる病気の一種なのだが魔力光に色が全く無く魔力反応もまず通常では引っ掛からない。魔力隠密性に優れている
二つ目は魔法維持、通常では有り得ない量の魔法を維持する事が出来るし専用デバイスを使用すれば更に数を倍化させれる
その為エリシアには設置型の魔法を多岐に渡り教え、前回の様に頭に血の上った高町一尉を相手出来るくらいの罠使いになっていた
あの時の設置魔力弾数は三百七十三と言うのだから才能にはビックリだよな
一定の条件下でエリシアはチート