召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

68 / 414
六十七話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

何時もの休日→イクスが料理下手と発覚→シロが料理上手と発覚→箸の持ち方って今に思えば結構みんな独自だよな

 

数日後、ホテルアグスタの約束通りに六課に来ていた

 

 

「ところでエリシア君、俺はこの場にキミが居る理由を小一時間は問い詰めたいのだが?」

 

 

思わず似非丁寧語になってしまうのも無理は無いと思う

 

到着したらタイミング良く後ろのタクシーが停まりエリシアが申し訳なさそうに登場したからだ

 

・・・明らかに俺の到着時間と合わせて図っていたな

 

 

「先生、アレですよ。また・・・馬鹿パパです」

 

「はぁ~折角イクスを留守番にさせて来たのに」

 

 

まぁ正確には留守番では無くシロの爪切りに付き合せている

 

偶には専門の人にそう言うのをしてもらうのも良いだろうって事で

 

それに今日は如何も嫌な予感が朝からしているので一人で来た方が良いと思った

 

 

「ま、仕方ないか。さっさと行ってさっさと帰るか」

 

「あ、先生、今日の朝の占い見ました?」

 

「ああ、最下位だった」

 

 

しかも五チャンネル中、四チャンネルが俺の運勢が悪いと抜かしやがった

 

恐らくイクスが付いて行くと言ったものこれが半分くらい原因だ

 

 

「大丈夫ですよ、先生、占いなんて大体皆が当て嵌まる事を言っているだけですから」

 

 

予知系のレアスキルを使わない限りな

 

だが如何だろうな「今日、知り合いの仕事場に行く人! 気をつけて下さいね、そこは喧騒の中ですよ~!」なんて明るく言いやがったからマジで六課行きは次の休みにしようかと出る直前まで考えた

 

 

「一応事前には伝えているから普通に表から入るか・・・どうもー」

 

「はいはーい、少し待って下さいねー」

 

「おう」

 

「・・・遅れてすみませんね、人手不足で。如何しました?」

 

「連絡を入れていた雨水です」

 

「えっと・・・有りました! 雨水さんですね、パスは此方です。無くさないで下さいね。あ、お嬢さんにも」

 

 

俺らはパスを受け取って予めに聞いていた訓練場に向かう

 

確か最新システムを導入した演習だとか、期待の度合いが伺えるな

 

やっぱ設備には金を掛けないとな

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

着いてみると既に模擬戦らしき事が始まっていた

 

 

「スバル生徒とティアナ生徒か」

 

「相手は高町一尉。負けるのは当たり前ですけど何処まで善戦出来るかですね」

 

「巻き込まれないようにしながら他のメンバーを探すか、どうせ上に居るだろうからな」

 

 

ビル市街のホログラムか、最新ってだけあって質感もリアルだな。実際に触れたりも出来るし中も結構再現されてる

 

 

「あのティアナって人、かなりコントロールが甘いですね」

 

「えー? ティアナ生徒は精密タイプだったはずだけど」

 

 

数じゃなくて質で勝負をするタイプだと思っていたんだけど・・・うん、確かに甘いな

 

数を揃えてもあれじゃ動く必要も無くかわせる

 

それにしても、だ。どうも訓練で模擬戦をしているにしては両者の雰囲気が可笑しい

 

まるで実戦みたいだ

 

それはまぁ実戦を想定していないと、いけないんだろうけどティアナ生徒達には何だか心のゆとりが見受けられない

 

 

「エリシア、これは仕掛けておいた方が良いかも」

 

「仕掛け、ですか? 誰かと戦闘になるんですか?」

 

「雲行きが怪しいんでね」

 

 

この状況は偶にあるんだよねー

 

模擬戦で生徒が思いのほか強くて段々歯止めが利かなくなってきてマジになっちゃう教官

 

期待が大きければ教える方の気持ちも膨れ上がるからね

 

 

「高町一尉との相性は正直悪いけど仕込みさえすれば大丈夫でしょ」

 

「あはっ、先生が教えた私だけの魔法ですよ?誰にだって負けませんよっ!」

 

 

そりゃ結構だ。望んではいないけど、もしもの時は存分に頭を冷やしてもらうかな。高町一尉




名場面!(細かい心理描写以外は概ねにじファン時からの訂正は有りません)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。