召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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六十四話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

高町一尉と遭遇→イクス隠れる→八神二佐が合流→イクスの警戒心が妙に上がる→話も終わり二人と別れ理由を聞く→イクスなりに理由あり→仕方が無いので時間に解決を任せよう

 

ロストロギアオークション。やはり転売できるレベルの物なので大したモノはなかった

 

 

「先生から見て今の所で目ぼしいのは有りますか?」

 

「いや無いな」

 

 

骨董品価値としては高いだろうし、コレクションとしては申し分ないのだろうけど求める物は今の所は無し

 

 

「秋春様! 秋春様! アレを!」

 

「イクス。周りの人に迷惑だろ、すみません、珍しい物ばかりでハシャイでいるみたいで」

 

「・・・小さく言えば良いのですね? アレ、見て下さい」

 

「あん?」

 

 

イクスの視線の先にはポニーテールの女性が立っている。立ち位置的には警備の人、つまりは六課メンバーの誰かなのだろう

 

流石に室内ではデバイス起動はしてないか

 

 

「あれが如何した」

 

「私はあの人を知っています」

 

「マジ?」

 

「本当です」

 

 

早速バレる危険が出てきたって訳か

 

しかしイクスが知っている人間って・・・

 

 

「あの方は闇の書の守護騎士、確か戦場では烈火の将と名乗っていたはずです」

 

「ふーん、名前で大体の使う魔法特定出来るけど」

 

 

観察眼のスイッチを入れる

 

守護騎士プログラム 剣の騎士 ヴォルケンリッター烈火の将シグナム 炎熱操作

 

ま、これだけ分かれば十分か。プログラム体か一種の使い魔と考えて問題ないんだろうけどやっぱり古代ベルカの技術力は凄いな

 

 

「敵意は無さそうだし、木を隠すなら森。これだけ人が居れば気付かないよ」

 

「そうでしょうか?」

 

「そうだ」

 

 

全く、エリシアはかなり興味津々にあの使えなさそうなロストロギアを見ているのにイクスは気が気でないらしい

 

 

「だけど・・・今ならマリアージュで」

 

 

よし! この子には早々に魔法を覚えさせよう! しかも自分で使うのを嫌がっていたマリアージュを何故か使う気満々なんですけど?! 因縁でもお有りですか!

 

まぁ戦場での知り合いに何の因縁も無い方が逆に可笑しいのかも知れないがな

 

 

「ったく、お前は。時代が違うしアレもお前を覚えてるとは限らないだろ、何百年経ってると思ってるんだ」

 

「しかし秋春様、私は折角手に入れた家族を」

 

「なら余計に自分の力に責任を持て。力を使う前には昔の自分を思い出せ、王の称は捨ててもお前が王として生まれたのには変わりない」

 

「・・・すみません」

 

 

ホントに出会った当初のイクスに戻ってくれれば楽なんだが、棺で何百と眠れば再度眠らされる恐怖でも出てくるのかね

 

イクスヴェリアの現状維持に対する想いは強過ぎる

 

まぁ仮にも王族、血統は文句無い潜在魔力も十分、鍛えればストライクアーツの類も難なく取得するはず

 

きっと将来はマリアージュなんてモノに頼らずとも十分な力を使えるようになる

 

ふむ、そう思うと少し育てるのが楽しみではあるな

 

さて如何いうタイプの魔導師にするか




原作イクスとは違って家族を維持する為ならどんな方法でも使いそうになります

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