召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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三百五十八話~side ヴィヴィオ~

パパを怒涛の質問攻めで困らせちゃった次の日

 

昨日の事を引き摺ってるのか、今日の目覚めはあんまりよくありませんでした。まったく、隣でなんか幸せそうに寝てるなのはママが羨ましいの

 

 

「はぁおはよぉー」

 

「おはよう、ヴィヴィオ今日は元気ない?」

 

 

いつもみたいに、キャロに声を掛けたつもりだったんだけど、台所にはフェイトさんとルネッサさんが立って朝食を作ってくれていました

 

 

「わ! フェイトさん?! おっはよぉ~! 今日も元気です!」

 

 

朝だったし不意打ちだったので、思いっきり苦しい感じになっちゃいました

 

 

「うん、おはよう。そっちの方が私は見慣れてるかな。でも、さっきのもヴィヴィオなんだよね」

 

「・・・うん」

 

「だったら無理のない方で私は接してくれると嬉しいな」

 

「どっちも無理とかはしてないの。だから、気にせず流してくれると嬉しいと言いますか・・・」

 

 

しどろもどろジェスチャー交えて説明するわたしにフェイトさんは軽く微笑んで快く了承してくれる

 

今度から家でも少しは注意しようっと

 

 

「えと、キャロ、お姉ちゃんは?」

 

 

ん~未だにキャロのこと何て呼んで良いか分かんない

 

さんって感じでも無いし、昔みたいにお姉ちゃんって呼ぶのも変だよね

 

わたし的には、あきパパがもうちょっと確りしてくれればママって呼べそうなんだけど・・・お似合いだし二人とも今更別の人って言うのは難しいんだから、さっさとごっごを止めてくっ付けば良いのにね

 

 

「キャロならまだ寝てるよ。泊めてもらったお礼にちょっと楽してもうおうかなって」

 

「そうなんだ~、手伝えることある?」

 

「ん~それじゃあコップとか出しててもらおうかな」

 

「は~い!」

 

 

さっきから黙々と作業をしていたルネッサさんですが、ちゃっかりと言いますか、わたしが届かないところの皿を取ってくれた時に頭を撫でられ頬をぷにぷにされました

 

真面目な顔で頼まれたから何か意味のあることかと思っちゃったよ

 

 

「お早う御座います」

 

 

暫らくしてお姉ちゃんが起きてきました。なのはママ達が泊まって部屋が埋まりそうになったおかげで、あきパパと寝れたらしいから機嫌は良いと思います

 

そしていつも通りお姉ちゃんはフェイトさんやルネッサさんを無視して・・・

 

 

「おはよう、イクスちゃん」

 

「お早う御座います、フェイトさん」

 

 

あれ?

 

お姉ちゃんがフェイトさんと話してる

 

しかも、ちゃんと下の名前で呼んでる・・・照れ具合から見てそんなに呼び始めて日は経ってないと思うけど

 

 

「お姉ちゃんお姉ちゃん」

 

「ん? なんですか」

 

「いつからフェイトさんと仲良くなったの? もしかしてなのはママとも仲良くなった?」

 

「仲良くなどなってはいません」

 

 

言葉では否定しているけど、口調や表情が随分と柔らかい。照れている様にしか見えない

 

 

「ふふっ、これからだもんね~?」

 

「勝手にしてください」

 

 

ヤバイ、照れながら顔を背けるお姉ちゃん超可愛い

 

なんて言うか素でこう言う仕草とか表情とかを出来るお姉ちゃんって女の子として、結構ずるいと妹ながら思っちゃうんですよね~

 

 

「にゃはは、これはあきパパが喜びそうだね」

 

 

本当に、いつからだろう?

 

お姉ちゃんにそんな気はないだろうけど、これはあきパパやわたしからするとかなりの成長だよ

 

 

「そうなのですか?」

 

「そうだよ。パパはお姉ちゃんに家族以外で親しい人を作って欲しいって感じだったから。これはお姉ちゃんが友達を連れてくる日も近いね!」

 

「期待には応えたいですね」

 

「その意気なの!」

 

 

この後に皆が起きてきて判明する事なんですが、お姉ちゃんはフェイトさんとは親しくなったみたいですけど、なのはママとはまだ難しいみたいでした


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