召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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二百四十七話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

ウルちゃん一般家庭を学ぶ→料理→味は割と普通に美味しい→次に風呂→教えようと思うとイクスとヴィヴィオが来る→丁度良いので二人に任せる

 

次の日

 

今日のウルは学院を見学に来ていた

 

 

「やぁ初めましてっ! この時を昨日の夜から眠れない程に楽しみにしていたよ!」

 

「初めまして、聖王教会騎士団騎士カリム・グラシアです」

 

「ああ、知ってる! ボクはウル。それより、キミのレアスキルは素晴らしいね!」

 

 

テンション高いなぁ

 

親譲りか

 

スカリエッティも妙にテンションが高い時があるもんな

 

 

「さて、いまからでもサンプルを摂ってみたい所だけど。私的な事は今日は止めておこう。まずは・・・末永く、と言っておかないとね」

 

 

そうそう、今日はお前の欲求不満を解消しに来た訳では無い

 

 

「ええ、こちらこそよろしく」

 

 

しかしカリムさんは、スカリエッティの娘って分かってても態度は変わらない方なのな

 

・・・それどころか普段と変わらない

 

ほんわかしてるなぁ

 

 

「ふふん、気分が良いね。やはりご主人様の周りは良い。素体に溢れていて、ボク自身を実験体。所謂、調教を受け入れる甲斐はある」

 

「・・・ご主人様? 調教?」

 

「誤解ですよ、騎士カリム」

 

「べ、べつに、その、人の趣味は・・・ね?」

 

「誤解ですって。聞いてます?」

 

 

曖昧な微笑みで返された

 

・・・絶対誤解は解けてないんだろうなぁー

 

 

「えぇーっと。今日はウルさんのザンクトヒルデの見学でしたよね? 歓迎します」

 

「歓迎されるのは余り慣れないが有難うと言わないとだね」

 

 

素直じゃないね

 

まぁこれから色んな人と関わって変わっていくのかな

 

 

「あ、雨水さん。お願いがあるのだけど・・・聞いてもらえるかしら?」

 

「良いですよ。今回のウルちゃんの件では、俺がお願いしましたから、何かお返しをって思ってましたし」

 

「ほんと? ありがと! 雨水さんにピッタリの悩みだったの!」

 

 

俺にピッタリな悩み?

 

ん~聖王教会の何かの講師でも請け負うとかって話が妥当だろう

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

雨水さんにピッタリな悩み

 

いつもお世話になっている騎士カリムのお願いなので、俺はウルちゃんを預けた後にさっそく言われた場所に来ていた

 

見慣れた喫茶店

 

 

「カリム~! カリムぅー! どこおるんやぁー!」

 

 

騙された

 

・・・ああ、そう言う事ですか

 

舌を出し両手を合わせた最後に、小首を傾げて可愛らしく謝っている姿が目に浮かぶ

 

そう言えば騎士カリムはあの人と姉妹の様に仲が良かったんですよね

 

 

「こっちですよ」

 

「ん? ・・・ぐ、偶然ですね」

 

 

俺を見た瞬間に表情が硬くなった

 

まぁ当然か

 

結構会い辛い別れだったからな

 

 

「騎士カリムから呼ばれたんですよね?」

 

「そうなんよ・・・なんで知っとるん?」

 

 

八神二佐

 

元六課部隊長で、なのはさんと違っていまもバリバリの現役を頑張っているそうだ

 

 

「騎士カリムにお願いされて此処に来たんですよ」

 

「・・・えと、カリムが来れへんって事か?」

 

「ですね」

 

「そうなん・・・ありがと、そんなら仕事に戻るわ」

 

 

さて、いったい騎士カリムは俺に何をさせたかったのか

 

 

「八神二佐」

 

「な、なんやろ」

 

「警戒心が高過ぎません? ああ、それと時間有りますか? お茶でも奢りますよ」

 

「ええって! 雨水さんに悪いし!」

 

 

この人は六課時代と違って低姿勢だなぁ

 

そこまで負い目を感じさせた覚えは無いんだけどさ

 

 

「まぁ八神二佐が忙しいのは知ってますけど、息抜きと思って一杯くらいは付き合って下さいよ。騎士カリムもそう思って誘ったんでしょうしね」

 

「・・・そんなら甘えようかな」

 

「ええ、甘えまくって下さい」

 

「それはないわ」

 

 

暫らくして八神二佐が頼んだ紅茶が運ばれてきて、お互いの共通の話題である融合騎の・・・つまりはアギトとリインフォースツヴァイ空曹長の話で盛り上がった




リインとアギトは原作ほど仲良くは有りませんがお互い相性も合うので一緒に出掛けたりはしています

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