召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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二百四十一話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

子供は元気→少し休憩→ヴィヴィオと高町一尉が飲み物を買いに→イクスが俺の上に座る→帰ってきたヴィヴィオは文句を→っと言うか高町一尉とフェイトさんが入れ替わりで登場→以下省略

 

省略しては見たものの、目の前の怒っているキャロが居なくなる訳では無い

 

ルーテシアちゃんの転送魔法で登場したキャロはアルケミックチェーンで水中の俺を回収し、正座をさせて、仁王立ちしている

 

 

「フェイトさんに見惚れて何が悪い!」

 

「悪いです。わたしのお母さん兼お姉さんを変な目で見ないで下さい」

 

 

勢いで流す作戦が冷静に返された

 

・・・変な目って・・・割と真面目に凄いなと・・・それも駄目か

 

ふむ、他に乗り切る方法を考えないといけない

 

 

「え、えと、水着可愛いね」

 

 

何故既に水着を着用なのかは物凄く疑問だけども此処で少しでも気分を良くしてもらいたい

 

しかしそんな理由が無くとも美少女のキャロの水着姿は可愛い

 

ちょっと黒って言うのは背伸びの様な気もするが

 

 

「在り来たりですし、怪しいですけど、褒め言葉は素直に受け取っておきます」

 

「・・・キャロにしては珍しいよね、黒色を選ぶって」

 

「ああ、これはフェイトさんの学生の頃の水着ですから」

 

 

ん? フェイトさんは確か義務教育を終えて直ぐに局入りしたって話だったよな

 

だったら中学生の頃の水着って事になるが・・・発育が良すぎないか?

 

最近のキャロの成長は目覚しく、ルーテシアちゃんとは差をつけて、かなり昔に出会った未来のキャロに追いついている

 

 

「キャロも将来はフェイトさんみたいになるのか」

 

 

想像できないな

 

まぁ意外と頑固だったりなどは似ているし有り得なくはない

 

 

「上手く話を逸らそうとしてますけど説教は終わってませんからね」

 

「ルシエさん」

 

 

ようやくキャロによって遊びに行かされていたイクスが、見兼ねて戻ってきてくれた

 

 

「なに?」

 

「今回の事は有る意味で仕方ない事とも言えるので、余りお父様を叱るのは止めてもらえませんか?」

 

 

おお! 二対一なら抜け道は開ける!

 

 

 

「だったら、イクスちゃんは秋春が女の人をジロジロ見ているのを我慢できる?」

 

「・・・。」

 

 

味方は居ないのかも知れない

 

イクスは考え込んで黙り込んでしまった

 

 

「良いですか、秋春。こんど、また女の人の胸とか見たくなったらわたしに言って下さい」

 

「・・・何故それをお前に言わないといけないんだ」

 

 

だいたいあれは反射的なモノで・・・

 

確かに女の子からすれば理解できないかも知れないけれど、男って言うのはフェイトさんみたいな美女になら絶対に目を惹かれてしまう

 

 

「わたしが秋春の欲求を受け止めてあげますよっ」

 

「ッ?! ルシエさん! それは駄目です! お父様の全ては娘の私が受け入れます!」

 

 

この二名は何を言っているのだろうか

 

・・・俺が話しを逸らす必要も無く完全に面倒な方向に逸れている

 

 

「っと言うか根本的な問題として、お前ら二人じゃフェイトさんのアレには劣るだろ」

 

「なっ! 失礼ですね! これでも同年代の内では大きい方です!」

 

「大人モードでなら・・・小さいですが・・・スタイルは・・・」

 

 

いま気付いたのだが、キャロはともかくイクスの発言は危なくないか?

 

一応少ないが一般客は居る

 

今更だけど視線も結構集まってきている・・・逃げるか

 

運が良い事に、段々キャロとイクスの二人の間に不穏な空気も漂い始めている

 

・・・どうせ放っておいても結局大人気ない事に気付いてキャロが折れるだろ

 

 

「秋春!」

 

「お父様」

 

「え? なに」

 

「「どっちの水着姿が好きですか?!」」

 

 

どっちを選んでも嫌な予感しかしない

 

・・・そもそも第三の選択肢としてフェイトさんは無しかな?




雨水大好きのイクスでも、全てを受け入れることは出来ないようです

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