召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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二百三十四話~side キャロ~

警告音が鳴って直ぐに爆発は起きた

 

あれはもう警告の意味が無い

 

爆発する瞬間にフェイトさんとなのはさんが動いていた

 

フェイトさんは、わたしとイクスちゃんとヴィヴィオを庇いながら伏せて、なのはさんは、信じられない大きさのバリアを張っていた

 

 

「みんな、怪我ない?」

 

「大丈夫です、フェイトさん」

 

「うにゃーみみがキーンって」

 

「・・・。」

 

 

あ、違法ベルカ!

 

フェイトさんから視線を外して周囲を見渡す

 

瓦礫の山で違法ベルカの姿は見えない

 

 

「なのはさん!」

 

「あ、キャロ。大丈夫だった? 他の皆は?」

 

「なのはさん達のおかげで、みんな無事です・・・あの、違法ベルカの・・・」

 

「・・・逃げられちゃったね」

 

えぇー

 

一応違法ベルカにもバインドは付いてたと思うけど、さっきの爆破でバインドに意識も向けてられなかったし解けたのかも知れない

 

 

「仕方ないね。また探せば良いよ」

 

「そう、ですね」

 

「あ、それなら大丈夫だよ。キャロ」

 

 

イクスちゃん達を見ていたフェイトさんがやってくる

 

 

「え? どう言う事ですか?」

 

「うん、少し離れた場所にエリオとエリシアが待機してるから、たぶん二人に捕まってると思う」

 

 

あ、フェイトさんの呼んだ協力者ってエリオ君とエリシアさんだったんだ

 

納得

 

念の為に怪我が無いか、全員もう一度調べて、エリオ君達と合流する

 

そこには予想通り違法ベルカがバインドで縛られて捕まっていた

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

それから数日

 

違法ベルカ事件はわたし達の感情とは裏腹にあっさり解決に向かった

 

詳しい事はこれから取り調べが色々あると思う

 

 

「・・・と言う訳です」

 

 

ちなみにイクスちゃんが散々痛めつけた違法ベルカ十数名は無事・・・とは言い難いけれども生きて発見された

 

 

「なるほど。いや、キャロ達に怪我がなくて良かったよ」

 

「秋春」

 

 

今日は秋春に事件の事でいまの所分かっている内容を伝えに来ていた

 

 

「ん?」

 

「そう言えば、わたしが秋春の端末に通信を入れた時にイクスちゃんに教育の悪いことを言ってましたね」

 

「・・・い、言ってた、かな?」

 

 

しらばっくれるつもりみたい

 

わたしは秋春のベットに乗って詰め寄る

 

 

「言ってました」

 

「空耳だよ」

 

「なに意味不明な良い訳しているんですか」

 

 

まぁ寝ぼけていたみたいですから余り覚えていないんでしょうけどね

 

秋春は寝ぼけると、結構意味不明な行動する時が有りますから・・・

 

前に家で寝ぼけた秋春が、わたしをずっとイクスちゃんと勘違いして抱き枕みたいにしていた時もありました

 

 

「なにニヤけてんだ?」

 

「う、うるさいです!」

 

「ぐはっ・・・痛い・・・病院で怪我する」

 

 

わたしが治しますから大丈夫です!

 

 

「・・・なぁキャロ」

 

「なんですか」

 

「ウルちゃん。どうなった?」

 

「・・・違法ベルカの首謀者ですか。一時は裁判だと思います」

 

 

本人は罪を認めているので早く済むってフェイトさんは言ってましたが、それでも有る程度は時間が掛かる話だと思う

 

 

「そっか。スカリエッティの奴に合わせてみたいもんだが・・・」

 

「機会はきっとありますよ。時空管理局だって、父親に会いたいって娘の気持ちを頭ごなしに否定したりはしません」

 

「・・・ま、そうだな。更に担当があのフェイトさんだしな」

 

 

フェイトさんは優しいですもんね

 

それにしても秋春は自分を襲うように指示した相手にでも、そんな優しい考えを持てるんだ・・・わたしにはとても無理だと思う

 

こう言うところは何だか優し過ぎるフェイトさんに似てるよね




一先ず解決

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