召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

206 / 414
二百五話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

授業参観→ヴィヴィオ張り切る→何故か高町一尉も張り切る→昼食は高町一尉とキャロの合作→キャロの味と一口で分かるようになっているとは・・・→結構驚いた

 

午後は実習らしい

 

とは言っても初等科一年生

 

まぁスカスカの魔力弾を的に当てるのが精々だ

 

 

「ま、俺はそれすら出来ない訳だけどな」

 

「ん? なにか言いました? 雨水さん」

 

「いいえ。それより教導隊エースとして、見所有る子はいますか?」

 

「んー・・・育てれば伸びるよ?」

 

 

そりゃ伸びはするでしょうけど

 

・・・俺の見立てだと、このクラスにはヴィヴィオを抜いて四人未満ってところか

 

まぁ大雑把に十分の一なんだから普通は多いと考えて良い

 

本来は学年ごとに一人が一般学校だからな

 

 

「そう言う雨水さんはどうなんですかぁ?」

 

「ん? 一番はヴィヴィオ、二番はあのコロナ・ティミル、三番・・・えっと此処からだと席に表示されてる名前が見ませんけど、あの子ですね」

 

 

正直に答えたら少しむすっとされた

 

やれやれ高町一尉とはやっぱりこう言う所が合わないのかな

 

 

「まぁいまのはあくまで比較的優秀だって話ですよ? まだあの子達はこれからなんですから頑張ってもらいましょう」

 

「あ、うん。そうだね」

 

「・・・お。へぇー砲撃魔法を使える子も居るのか」

 

 

やっぱり威力には欠けるけど

 

 

「これからデモンストレーションの模擬戦をしたいと思います」

 

 

・・・ああ、そう言えばそんなのがあったか

 

参加者の殆どは男の子だった

 

まぁ騎士希望も多いし決闘って形になるんだろうけどね

 

 

「で、なんでヴィヴィオが居るんでしょうね」

 

「え? さ、さぁ」

 

 

他の女の子は目当ての男の子の活躍の姿でも見てるんじゃない?

 

 

「雨水先生?」

 

「ん? おお、そっちから話し掛けてくるとは意外だね」

 

「え? この子ってさっき二番目に名前が出てた・・・」

 

「名前? あ、ヴィヴィオのお母さんですよね! 初めまして、コロナ・ティミルです!」

 

「は、初めまして高町なのはです」

 

 

なんで子供相手にこんな動揺してるのか

 

初対面にしてもヴィヴィオから学院の話を聞いてないのか?

 

高町一尉の家ではそればかりだと言っていたのに・・・

 

 

「それで雨水先生がなんで私のクラスに?」

 

 

さて、なんて答えよう

 

今更ヴィヴィオの親でしたって言ったら驚くよな

 

 

「色々見学だよ」

 

「そうなんですか! んーだったら私もこの模擬戦に参加すれば良かったです」

 

「お前は魔法戦が苦手だろうが」

 

「えへへっ。そうですけど、いま戦ってるヴィヴィオとか輝いているじゃないですか・・・憧れます」

 

 

輝いてるって言うか光っているんだけどね・・・虹色に・・・

 

 

「コロナちゃんのところの親御さんも来てるのか?」

 

「はい!」

 

「ふぅーん。なら挨拶にでも行くか」

 

 

コロナちゃんの相談は少々特殊だったしな

 

家庭の様子を出来れば聞いてみたい

 

 

「か、家族に挨拶ですか?! えと、それはまだ、えとえと」

 

「ん? まぁ駄目なら別に無理とは言わないけどさ」

 

「そ、それは・・・でも、まだって言うか」

 

 

まだ?

 

まぁ一応相談途中だし経過を見てから考えても良いか

 

 

「分かった。またの機会にするよ」

 

「・・・はい」

 

 

なんで残念そうなんだ?

 

・・・ちなみにこの後にヴィヴィオの今日一番の活躍場面があったらしい

 

だが、俺はコロナちゃんと喋っており見ておらずにかなり拗ねられた




やっぱり才能が見える雨水と見えないなのはさんだと考え方に差が生じてます

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。