召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

200 / 414
百九十九話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

家に帰り道徳的勉強をしているとアギトが来る→珍しく小さいサイズ→体調が悪いらしい→心当たり有り→正解→ユニゾンが必要

 

本来は適正者がロードになった方が断然良いのだけど、本人の意思を尊重して頑張ってみようと思う

 

 

「なぁなぁ! 出来たか、アキハル!」

 

 

後日

 

暇さえあれば聞いてくるアギトが面倒になったので、予定を早めて仕事終わりに聖王教会の庭園を借りて実験する事になった

 

 

「さて、シスターシャッハ。今日は場所を貸して下さって有難う御座います」

 

「いえ、古代ベルカ保全を取り組むのが聖王教会の務めですから」

 

「この場所の申請を出したのは私なんですけどぉー」

 

「正確には判子を押しただけです」

 

 

拗ねた騎士カリムに追い討ちを掛けたシスターシャッハ

 

 

「もう! それ言わないの!」

 

「真実です」

 

 

そして始まった鬼ごっこ

 

微笑ましいな、この二人は・・・

 

 

「なぁ! 早くしようぜ! アキハル!」

 

「お前は少しは落ち着け!」

 

「だってようやくアキハルと一つになれるんだぜ! 落ち着いてられるかっての!」

 

「「・・・。」」

 

 

サポートの為に呼んだ背後のキャロとイクスが怖いです

 

ちなみにヴィヴィオは友達と約束があるから少し遅れるそうだ

 

 

「一応俺の考えた計画を説明するぞ。まず、少しでもユニゾンの適合率を上げる為に強力な幻術を使って俺を女性にする」

 

 

その為に幻術のエキスパートも呼んでいる

 

忙しいらしいがそろそろ来るだろう

 

 

「そして十年くらい前にあった報告書に基づいてアギトに主権を持たせる形のユニゾンを試してみようと思う」

 

「あたしに主権? そんな事が可能なのか?」

 

「ああ、闇の書事件だったかな? あの事件はベルカが大きく関わってカートリッジシステムが見直された時だからな。報告も事細かくされていたから確実だよ」

 

 

まぁあれはリインフォースアインスだから出来た事なのかも知れないけど・・・

 

人を電池代わりにする技術なんて何度か資料として見た事あるし、応用を広げれば可能だろう

 

 

「雨水先生! 遅れて申し訳有りません。事件が長引いてしまって・・・」

 

「いや、急に呼んで悪かったね。ティアナ生徒」

 

 

俺の知ってる中で幻術魔法が得意なのはティアナ生徒くらいだった

 

確か今はフェイトさんの所で執務官補佐をしていながら試験に備えているんだったかな

 

 

「それにしても道中に送られてきた資料で確認しましたけど、可能なんですか?」

 

「まぁまぁ試してみようよ」

 

「あ、キャロは六課ぶり」

 

「はい! ティアナさん。今日はお願いします!」

 

「こちらこそ」

 

 

人も揃った事だし始めようかな

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

キャロがティアナ生徒にブーストを掛けてティアナ生徒が俺に幻術魔法を掛ける

 

スバル生徒とフェイトさんを足した様な容姿だけど、これは恐らくティアナ生徒が想像しやすい人を参考にしたせいだな

 

 

「おう! 女性化は成功だなっ! なら次はあたしだな! ユニゾンイン!」

 

 

かなり待ち草臥れていたのか準備が出来たと知るとすぐにユニゾンを開始した

 

この時点で予測適合率が二十八パーセント

 

 

「・・・体の感覚は有るが、白い・・・いや、赤色? アギトの魔力光か」

 

 

リンカーコアの内部と考えるのが自然だな

 

 

「うわっ中からアキハルの声がっ」

 

「すごぉー、ちょっとこれは私も予想してなかったわ」

 

 

ティアナ生徒の驚く声が聞こえるが視界共有は出来ないのか

 

 

「どうなってるんだ?」

 

「秋春? えーっと凄い美人になった大人アギトが居る・・・って言って分かる?」

 

「まぁ分かった事にする」

 

 

ユニゾンは成功なのかな?

 

だったら次の段階に移るか

 

 

「アギト、ちょっと魔法を使ってくれるか? 魔力の通りを見たいから」

 

「よっしゃ! デカイの一発!」

 

 

体から急激に力が抜ける

 

 

「ふぁわっ。ちょっヤバっなんだ、他人の魔力ってこんなくすぐったいのか」

 

 

ふむ、魔力変換が上手く出来てないのか?

 

 

「きもち・・・じゃなくて、ある意味、力でねぇな。いくぜ! 剣閃烈火!」

 

 

空間一つ分の炎が手の中に集まり剣を成す

 

あれ?

 

もっと補助的な魔法を使って欲しかったんだけど・・・俺の魔力総量を知ってるのか?

 

 

「「火龍一閃!」」

 

「イクス! 相殺!」

 

 

如何にか言えたのが此処まで・・・その後は意識が飛んだ




雨水の女性版はティアナのイメージで構成されているので、スバルを元にフェイトさんを参考にした感じです

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。