召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百九十八話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

レストランで食事マナーの差を知る→今度の授業参観の為に高町一尉に彼氏が居るか確認→居ないらしい→ヴィヴィオはユーノを疑っていたが本人にその気は無し→なんだかイクスが成長していた

 

そしてその事を喜んでいた俺も親馬鹿化しているのかも知れない

 

遊園地での一日を終えて帰宅

 

疲れきっていたのかイクス達はすぐに寝てしまい

 

高町一尉は楽しかった事を伝えてと言って直ぐに帰っていった

 

 

「ふぁ~眠いな」

 

 

俺はと言うと仕事部屋に篭って思春期の性の悩みなどと言う、道徳めいた電子書籍を読み漁っていた

 

生徒相談役として性的な分野にも手を出すべきだよな

 

 

「しかし初等科生が胸の大きさを気にするなんて・・・」

 

 

いや、女の子は男より成長が早いとも言うし、複雑と言う面を考えれば当たり前なのかも知れない

 

 

「アキハルぅー、なに見てんだ?」

 

 

声がすると思ったら小さなアギトが肩の上に乗って覗き込んでいた

 

 

「男女の違い? なんだこれ」

 

「アギトが家で小さいサイズとは珍しいな」

 

 

本局に行った時は割とこのサイズだけど家では燃費の悪いフルサイズの方が多い

 

何故家で燃費の悪い方を選んでいるのか

 

その理由は知らない

 

 

「ん? 調子が悪くてなー」

 

「大丈夫か?」

 

「風邪みたいなモンだから平気だろっ」

 

 

風邪ねぇ

 

デバイスが風邪かぁー

 

 

「もしかして魔力不足とかにはなってないよね?」

 

「・・・。」

 

 

あれ? 当たりか

 

だったら原因は一つになっちゃう訳なんだが・・・

 

 

「そっかぁ。そろそろ来る頃だと思ってたんだよな」

 

「え? これが何か分かるのか?」

 

「ああ、最後にユニゾンしてから結構経ってるだろ? そのせいで融合騎として体がユニゾンさせるように魔力の生成を少しずつ抑えて行っているんだよ」

 

 

正式契約のロードさえ居れば、ソイツから魔力を配給してもらえば解決する話なんだけどアギトはロード候補の話を全て蹴って俺の所に居るので今は自分の魔力で生活している

 

実はこれが融合騎として余り良い状態では無い

 

 

「それって完全に魔力を生成しなくなったりするのか?」

 

「んー・・・そこまでなるとは思えないけどユニゾンするに越した事は無いね」

 

「・・・アキハルとは」

 

「無理」

 

 

適合率が低すぎる

 

まだ同性なら多少はカバー出来たかも知れないけど異性な上に騎士でも無いし相性も悪い

 

 

「バッサリ言わなくても」

 

「いざとなったらイクスで良いんじゃね?」

 

「イクスさんと?!」

 

 

イクスはそれが戦闘スキルなら、直ぐに取得して使いこなせるようになるから融合騎のアギトも直ぐに使いこなすはず

 

 

「まぁ駄目なら第二候補はヴィヴィオかな。今まで他人だったから駄目だったんだろうけど今度は身内だぜ」

 

 

ヴィヴィオは言わずとも知れた万能天才

 

きっとイクス程では無いにしても魔力配給くらいなら楽々に行ってくれるだろう

 

「・・・そう言う問題じゃねぇんだけど・・・ホントにアキハルじゃ無理なのか?」

 

 

・・・絶対無理では無いけど危険が多い

 

イクスやヴィヴィオでユニゾンした方がよっぽどマシだ

 

 

「前々から思ってたが、そんなに俺が良いのか?」

 

「お! やっと心変わりか?! おうとも! アキハル以外は絶対駄目なくらいだ!」

 

 

絶対駄目なくらいなのか

 

・・・んーまぁ戦闘する為の魔力が必要な訳じゃないから俺からの配給でも足りるか?

 

 

「はぁー・・・今度試行錯誤してみるから、体調が悪化したら教えてくれ」

 

「サンキュー! アキハル!」

 

 

ユニゾンの適合率を上げる方法

 

それって観察眼で見て調べれば直ぐに見付かったりしないか?




ようやくアギトがユニゾンかもです

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