召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

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百九十三話~side 雨水~

前回のあらすじ

 

ヴィヴィオと俺の対決は惜しくも高町一尉に邪魔される→ヴィヴィオ曰く→当初から怖がり→仕掛けの度に叫び→ついには暴走→そこで先に入った俺らを追い越し出口まで逃走→心配で急いで出てみる→すると二人とも疲れてベンチに座り込んでいた

 

そして復帰まで時間が掛かりそうだったので昼食エリアに移動して外に設置されたテーブルを囲んだ

 

 

「あーこわかったー」

 

「そうですか?」

 

「楽しかったです」

 

「ヴィヴィオはまったくわかんなーい」

 

 

お化け屋敷の感想としては高町一尉のが一番正しいのだろう

 

いや、だけど他人が驚いていると意外と此方が冷静になれるよね

 

 

「しかしこの後は何をしますか?」

 

「シューティングもおもしろそうだったよ?」

 

 

ヴィヴィオの言うシューティングとは、有る程度のスピードで走行する乗り物に乗って玩具レベルの魔法銃で設置された的を射抜き点数を稼ぐと言うアトラクション

 

 

「あー確かに面白そうだったな」

 

「シューティングなら私は得意だよ!」

 

「なのはママの名誉ばんかいだね」

 

「手遅れな気もします」

 

 

イクス・・・それは思うだけにしてあげような

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

昼食後

 

早速ヴィヴィオのリクエストのアトラクションに行った

 

 

「大人組対子供組?」

 

 

先程のお化け屋敷では対決が有耶無耶になったので代わりにと、別に賭けとかでは無いがそう言う組合で戦う事になった

 

そして今度は俺が後行き

 

 

「ねぇ雨水さん」

 

「なんですか」

 

「もしかしてヴィヴィオ、さっき雨水さんとの対決が私のせいで台無しになったこと怒ってるのかな?」

 

 

・・・怒ってはないけど二度目が無いように警戒はしてるだろうなー

 

 

「そんな事ないですよ。お化け屋敷で怖がるのは普通の反応ですから・・・ヴィヴィオもそれは分かってますけど、高町一尉のいつもの仕事姿からは想像出来なかったんでしょう」

 

 

仕事姿からはですけどね

 

 

「・・・そっか。そう言えば雨水さんは射撃の腕前はどんな感じですか?」

 

「え? まぁまぁですけど・・・俺の主力が銃ですし・・・って、勝つ気満々みたいですね」

 

 

銃を構える高町一尉は結構様になっている

 

 

「もちろん! 勝負は全力全開! 手加減なんてしないです!」

 

「子供相手にも?」

 

「はい!」

 

「気が合いそうですね」

 

 

俺もイクス相手にだろうと本気で勝つつもりでいる

 

ま、イクスと高町一尉が大体射撃なら同じくらいだから、俺がヴィヴィオを抜けるかに勝敗が決まっている訳か

 

 

「お待ちの方どうぞー」

 

「「はい!」」

 

 

考え事の最中だったので係りの方に呼ばれた時に思わず高町一尉とハモッてしまった

 

そしてその行動を見て係りの人が笑い驚き発言をする

 

 

「ふふっお似合いの夫婦ですね。先に入られたのがお子さんですよね? では、楽しんでいって下さい」

 

 

先に入られたのはお子さんですけど夫婦ではないです!

 

と訂正する暇も無く手早く準備され発進された

 

 

「ふ、夫婦に見えたみたいですね」

 

 

いやー俺も高町一尉みたいな。綺麗で格好良くて仕事が出来て可愛い方と夫婦に間違われるのは悪い気分じゃないですよ?

 

性格に難有りですけど

 

 

「そそ、そうですね! 雨水さんと私って同じくらいの年齢だからですかね!」

 

 

ちょっと薄暗い中で淡く光る蛍光が良い雰囲気を醸し出し、外とは違った反応になってしまった

 

 

「アハハッ」

 

「あははっ」

 

 

もう笑って誤魔化すしか無い

 

 

「「・・・。」」

 

 

で結局無言で気まずくなってしまった俺達は黙々と標的をひたすら撃ち抜いていった




係員は楽しそうに並んでいる時から見ていたので髪色の違い関係なく親子と思ってました

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