召喚少女のリリカルな毎日   作:建宮

167 / 414
百六十六話~side イクス~

私とヴィヴィオの戦いはマリアージュの全滅と共に本格化した

 

ヴィヴィオが纏う聖王の鎧を私はマリアージュの魔力を高密化したモノを纏い身体能力を引き上げて渡り合っている

 

副産物として経験による反射が使えなくなりましたが聖王の鎧と渡り合えるなら安い

 

 

「チェーンバインド!」

 

「ミッド式?!」

 

 

流石私と違って今の時代に生きれる王ですね

 

秋春様の指導の賜物でしょうが・・・それでもヴィヴィオの才能も褒めれる点でしょう

 

 

「戦槍!」

 

 

私の四肢を封じようと迫った鎖を先に槍に絡ませ振り千切る

 

 

「んーしっぱい」

 

「全くベルカ騎士らしくないですね」

 

「文句はあきに言ってよぉー、アクセル!」

 

 

それにしてもヴィヴィオの大人モードは魅力的なスタイルですね

 

女性らしい部分も私より大きい

 

 

「集中!」

 

「集中・・・ですか」

 

 

虹を纏った拳が私の戦槍を壊したのと同時に戦刀に切り替えて下から斬り上げる

 

 

「出力アップ」

 

 

バリバリッと虹と黒が競り合う

 

即座に戦刀を捨てて顎目掛けて掠め蹴る

 

ヴィヴィオは私の蹴りを小さな魔法陣を展開して、軌道を逸らしながら更に身を逸らし完全にかわす

 

そして私の耳に踏み込む音がしたと思うと遅れてヴィヴィオが裏拳をを放っている事を認識する

 

攻撃の繋ぎが上手い

 

 

「く、うッ」

 

 

一週間で此処まで強く成りますか

 

距離を取ったヴィヴィオは次々と自身に魔法を重ねがけし始めた

 

 

「・・・エンチャント・フィールドインベイド。・・・ブーストアップ・ストライクパワー。・・・ソニックムーブ。・・・ブリッツアクション!」

 

 

何か仕掛けて来ますね

 

 

「にゃはは・・・行くよ? イクスおねぇーちゃん」

 

「来なさい」

 

「アクセルスマッシュ!」

 

 

消えたなんて生温いモノでは無い

 

既に打撃のアクションにまで入り終わっていた

 

 

「ッ!」

 

 

戦武器を使う隙も無いので無理やり体を捻り拳をかわす

 

すると脇腹の装甲が裂けて血が飛び散る

 

・・・かわした・・・私はそう認識したはずなのに

 

 

「マリアージュコアから・・・ロストロギア級の魔力密度のフィールドバリアを意図も容易く抜きますか」

 

「流石のイクスおねぇーちゃんも、ここからは防戦だよ!」

 

 

この程度の傷で喜び過ぎですよ

 

 

「ふふっ冗談・・・痛くも痒くも無いです」

 

 

浅い

 

出血量も多くない

 

・・・動きが鈍る程の傷では無いですね

 

 

「両腕武装」

 

 

さて・・・仕返しです

 

私の武装スキルは戦武器に限定されてますが、本来戦武器なんて時代によって変わる物です

 

 

「戦弓」

 

 

 

現代において置き換えれば銃です

 

 

「それ! はんそく! ズルいよ! イクスおねぇーちゃん!」

 

「今の貴方ならかわせるはずですよ」

 

 

そう言えば何故ヴィヴィオは私を姉と慕っているのでしょうか?

 

慕われるような事は・・・後で考えましょう

 

撃つ撃つ撃つ撃つ撃つ

 

複数の銃口から絶え間なく弾が撃ちだされヴィヴィオを倒そうと迫る

 

聖王の鎧に魔力を回し始めたので速さが少しだけ落ちている

 

これなら見える

 

 

「・・・私は貴方を倒して」

 

 

倒して如何する?

 

有りの儘で良いと言ったヴィヴィオの言葉に納得できずに挑んだ訳ですが・・・

 

それで倒した先に何が有るのでしょうか?

 

 

「じゃあ! ヴィヴィオはイクスおねぇーちゃんに勝ってあきパパを貰うね!」

 

 

私が言葉に詰まると何を思ったのか笑顔でヴィヴィオはそう言った

 

秋春様がヴィヴィオのお父様になる?

 

私は?

 

いや、それが望んだ事ではないのですか?

 

 

「い、いや・・・嫌だ! 嫌! 秋春様は私のお父様です! 誰にも渡しません! ルシエさんだろうがヴィヴィオだろうが同じです!」

 

「キャロおねぇーちゃん? まぁ良いや・・・ヴィヴィオが勝ったら貰うから・・・ヴィヴィオだってパパが欲しい」

 

「うるさい」

 

 

負けるつもりなど有りませんでしたが負けれない理由が増えましたね




結局突き詰めていけば雨水の取り合いです

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。